1445
<異世界728日目>
おはようございます。今日はどうするかは決めていません。一応支部長に報告に行かなきゃならないだろうが、それが終わったらどうするかな……? とりあえず朝の日課を終わらせるんだが、何故蓮は俺に抱きついて寝てるんだろう。
剥がすのに少し困るが【念動】で上手く動かし、起こさないように寝かせておく。麦茶を淹れて飲んでいると、今日はアルメアが1番に起きたようだ。何も言わずに近づいてきて、満足するまでキスをした後で部屋を出て行った。
麦茶を淹れて飲んでいると、帰ってきたので綺麗に【浄化】しておく。アルメアと2人ゆっくり雑談したりしていると皆が起きてきたので、朝の挨拶をしたら部屋を片付ける。麦茶や神水を出して飲ませていると、皆の頭も覚醒したようだ。
コップなども片付けて、忘れ物が無いかを確認したら宿を出る。食堂に行き大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら、席に座って雑談をしながら待つ。他愛も無い話をしていると、近くの魔戦士が大きな声で話を始めた。
「昨日さ、西の方から馬車が来たらしいぜ。何でも、どえらい豪華な馬車だったらしい。この時点で魔戦士ギルドなのは確定だけどよー、支部長のとこに行ったのかね?」
「そりゃ、支部長のとこにしか行かねえだろ。他に行くとこあんのかよ。ここの貴族様は男爵でしかないし、ここは国の東の端だぜ? 確実に戦争には巻き込まれない良いトコだけど、1番の田舎と言っていい所だからなー」
「だよな。こんな田舎に来るなんて支部長目当てしかありえないと俺も思う。それより、西に行くのはどうする? ダンジョンに行ってみたいって言ってたろ? 俺も人生で1度くらいは行ってみたいし、いつ行くか決めねえか?」
「王都の近くと、その西の方にダンジョンはあるんだよな? 1番近くても王都まで行かなきゃなんねえのかー……。王都ってのは田舎者には難しいんだが、どうしたもんか」
「言いたい事は分かるけどよ。1度は行ってみないとどういう所か分かんねえし、とりあえず行ってみてからでいいんじゃねえか? それに隣の貴族領の隣だろ? 移動するにも時間が掛かるしな」
割とどうでもいい話ではあるが、王都の近くと西にダンジョンがあるのは分かった。それと、ここは国の東の端だったんだな。どうりで戦争があっても殆ど徴兵されない筈だ。東は海だから他国に接している場所じゃないんだろう。
となると国境は西になるのかな? 北が山で隔てられているなら、西からしか攻められない事になるが……。この国の地理は未だ分かってないから仕方がないか。昨夜の奴等には聞いている時間は無かったから諦めるしかない。
それよりも豪華な馬車の話が問題だ。あの支部長、もしかしたら貴族の娘か? だとすると此方の素性を明かしたのは失敗だったかもしれない。………まあ、最後にはどうにでも出来るから深刻ではないんだが。面倒事に巻き込まれそうなのがなぁ。
そんな話をしながらの朝食を終え、まずはギルドへと行く。中に入り、知っている受付嬢の列に並び順番を待った。俺の順番が回ってきたので、受付嬢に昨日の依頼を終わらせた事と、標的の書かれた紙を返しておく。
後はそっちで確認してくれと言い、俺達はギルドを出る。町の外に出ると、昨日と同じく4つのグループに分かれて狩りを行う。俺は昨日と変わらず子供達とだが、皆は昨日と同じでじゃんけんで決めたようだ。
子供達と共に、町の近くや田畑の近くを見回るも魔物は居ない。昨日と同じ様に町から離れ森などに行き、ゴブリンやコボルトにオークを狩らせる。1戦毎にアドバイスをしながら立ち回りなどを教えていくのだが、子供達は本当に熱心だ。
集中しながら狩りをしていると昼も近くなったので、町に戻ってまずは解体所へ行く。ゴブリン2体にコボルトが3体、それにオークが1体で銀貨2枚と大銅貨18枚になった。半分ずつ子供達に渡していると、周りがジロジロ見てくる。
俺達はそれを無視して食堂へと歩くが、後ろから尾けてくるバカどもが居た。呆れるしかないが、いったい何がしたいのやら。たかだか銀貨2枚程度の為に人を襲うのかとも思うし、それの結果を想像できていないのだろうか?。
食堂に入り大銅貨5枚を支払って昼食を注文し、席に座って神水を飲みながらゆっくりと待つ。子供達と話していると、尾けてきた奴等は食堂にまでは入って来なかった。根性が無いのか、それとも悪になりきれないのか。結局、中途半端な奴等だ。
それでも尾行連中が居なくなったので、子供達はホッとしている。適度に子供達に【心静】を使いながらストレスを緩和し、少しでもリラックスさせよう。場合によっては午後からは宿でゆっくりと休んでもいいな。子供に無理をさせる必要も無いし。
午後からの予定を考えていると、隣の席に支部長と受付嬢が座った。何でわざわざこんな所に来たんだ? 貴族と関わりがあるみたいだし、面倒事に巻き込まれたくはないんだがな……。
「私達がここに来たのは午後からギルドに来てほしいと伝える事と、単に私達が昼食を食べる時間が重なっただけ。他に他意は無いので、面倒臭そうな顔をしないでほしい」
「あ~、すまんな。話したとは思うが、俺達は別の大陸から来た。向こうでも面倒な貴族どもには散々絡まれたんでな、貴族関係は面倒臭いというイメージしかないんだよ。そして大体の場所で、それは間違って無いからな」
「まあ、こちらも変わりません。貴族関係は面倒な事しかありませんが、西から豪華な馬車が来た件ですか? あれなら男爵の屋敷に行ったので多分関係ありませんよ」
「男爵様じゃなくて”男爵”ねえ……。ワザとなのか、口が滑ったのかは知らないけどさ。もうちょっと隠してくれないと、面倒臭さが滲み出てきてるんだが……?」
「これは失礼しました。それよりも支部長、あの馬車は結局なんだったのでしょう? 私も聞いておりませんので、知らないのですが……」
「あれは戦争の話。どうも、また北西のジューディムが戦争の用意をしているみたい。欲しいのは塩だと思うけど、いつも通りの脅しというか小競り合いだと思う。それでも戦いは起きるから、場合によっては徴兵される」
「またですか……。知らないでしょうから説明しておきますと、北西にはジューディム公国があります。あそこは山岳国と言えるほど山が多いのですが、慢性的な塩不足の国なんです。我が国には海と岩塩がありますので……」
「成る程な。そりゃ喉から手が出るほど欲しいだろうさ。要するに小競り合いを仕掛け、それが面倒なら安い値段で塩を売れと仕掛けてきている訳だ。面倒なもんだが、塩をとるのもタダじゃないからな。不当な安値で売れる訳が無い」
「そう。そもそも塩は国の専売だし、国として安値なんて認める訳が無い。それに昔から塩の事で小競り合いを仕掛けてくる相手に、安く売ろうなんて者はいない。あの国の自業自得だし、鉄なんかを売ればいい」
「ジューディムは山岳国で、特に鉄がよく採れる国なんです。それを他国に売って儲けているんですが、塩がよく採れるのは我が国だけなんですよ。その所為で我が国にだけ攻撃を仕掛けてくるので、最早いつもの事になってますね」
「それはいいんだが、その話は午後からの話とは関係無いのか? ペラペラ喋っているみたいだが……」
周りの傭兵も聞き耳を立てているぐらいだが、よく知られている事なんだろう、そこまで喰いついてはいない。とはいえ聞き耳を立て続けている事は間違い無いので、何かしらの情報を得ようとしているのだろう。
「大丈夫。ここで話せるような事しか話してないし、大体は知られている事だから目新しさは無い。……それじゃあ昼食も終わったし、そろそろギルドに行きましょう」
支部長と受付嬢待ちだったんだが、2人とも食べ方が綺麗なんだよな。どう考えても良いトコのお嬢様なのが丸分かりだぞ。隠す気が無いならいいが、隠すのなら注意しろよと言いたくなる。
まあ、ウチの子供達も女性陣も俺も、平民に比べればマナーは良いんだけどね。変なマナーまで学んでないが、一通りのマナーは教えられている。といっても時代が時代だ、変なマナーや意味不明なマナーはまだ無い。
マナー自体も少ないので、楽な時代だ。
▽▽▽▽▽
1445終了時点
大白金貨64枚
白金貨374枚
大金貨1643枚
金貨2424枚
大銀貨1615枚
銀貨2319枚
大銅貨2249枚
銅貨190枚
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




