1443
支部長達に対する話は終わったので、俺達は2階の部屋を後にした。1回に下りた俺達は色々な依頼が張り出してある板に近寄って、1つ1つの依頼を確認していく。普通の依頼の他に常設依頼などもあるが、基本的に傭兵や冒険者と変わらない。
それらを確認してから、俺達はギルドを出る。ギルド内に居た連中がジロジロ見てきたが、俺達に喧嘩を売ってくる奴等は居なかった。昨日30人ほどを殺した情報が既に出回っているのだろう。派手にやったけど、必要な戦いだったとも言える。
どのみち何処かで力を示しておかないと、延々と下に見られて粘着されるのは簡単に分かる事だ。ウチの女性陣は全員綺麗だからな、必ず馬鹿な連中が手を出してくる。正直に言って時間の問題でしかなかっただろう。
そうなると、昨日のような騒動は遅いか早いかでしかない。結果、手を出して来なくなったなら、予想通りという事だ。その為に必要な生贄だったとも言えるな、昨日の連中は。どう考えても奴等が悪いので、自業自得でしかないが。
登録証を見せて町を出たら、手分けして町の近くの魔物を駆除していく。こちらの大陸でも町の中に田畑は作られていて、それらを囲うように柵があるのだが、魔物が壊して侵入する事がある。それを防ぐ為に、害獣を狩る仕事だ。
相変わらずのモグラのような魔物と、あとは小さい魔物となる。見た目的にはハクビシンかアライグマのような魔物らしいが、こいつらは柵の下を掘って入ってくるそうだ。それと猪系の魔物。こいつらは柵を壊して侵入し食い荒らすらしい。それらの討伐だ。
町の周りの魔物も、魔戦士が討伐し続けているので簡単には来ないのだが、それでもやってくる魔物は居る。なかなか魔物を完全に追い払うまでには行かない。多少近付かなくなっても、魔物も飢えれば侵入してくる。殺されるとしてもだ。
この世界の農家が、地球の農家よりも大変な理由だな。そう思いながら町の周りを手分けして探しているが、魔物は見つからない。俺は子供達と2匹と一緒に見回っているのだが、【探知】でも町の近くに反応は無いようだ。子供達に説明し、少し町から離れる。
遠くには森などもあるので、あそこまで行けば魔物は居るだろうが、それだと田畑の害獣を駆除する事にはならない。今日は害獣駆除のつもりだったんだが、流石に1匹も見つからないっていうのは想定外だ。多少は狩っておきたい。
仕方なく子供達を連れて近くの森に行く。子供達も【気配察知】を使っているので、簡単に不意打ちを受けたりはしない。周囲を警戒しながら歩いて行く子供達に対し、心の中で応援しながら進んで行く。すると、子供達が一斉に左前方を向いた。
「「「グギャ、ギャッ!」」」
ゴブリンか。子供達は油断無く槍を構えて相対しているが、ゴブリンもまた棍棒や棒を構えている。子供達2人で3体の相手、出来るかどうか分からないが頑張ってもらおう。魔法を上手く使えば出来る筈だ。
子供達目掛けてゴブリンが走ってきて棍棒や棒を振り下ろすも、子供達はバックステップで回避しながら【土柱】の魔法で股間を強打する。2体はこれでまともに戦えなくなったが残りの1体はどうする?。
1番後ろにいたゴブリンが蓮に目掛けて棍棒を振り下ろすものの、蓮は咄嗟に右へと跳ぶ。並びとしては、右に蓮で左にイデアだったので、蓮は右か後ろに回避するしかない。だから右に回避したんだが、即座にゴブリンの足を槍で突き刺すイデア。
足をやられたゴブリンは声を上げて痛がり倒れるが、それが仇となり蓮に心臓を突き刺されてしまう。そのゴブリンは放置し、股間を攻撃されて悶絶しているゴブリンの頭を突き刺して始末した。心臓を貫かれたゴブリンも失血死しているが、一応血抜きをする。
十分に血抜きをしたら収納し、再び魔物を探して歩く。その後、ゴブリン2体にコボルト3体を倒した辺りで昼前になったので、町まで走って帰る。子供達や武器は綺麗に【浄化】しているので、汚れたりはしていない。ゴブリンは臭いからな。俺は知らなかったけど。
【清潔】の魔法などを使えば綺麗になるんだが、ゴブリンの肉を切った武器は異様に臭くなるんだそうだ。まあ、その臭いの所為で食えなかったんだけどさ、返り血よりも臭くなる肉っていうのも凄いと思う。流石ゴブリンって感じか。
そんな話を子供達としつつ、門番に登録証を見せて町の中に入る。女性陣が何をしているかは知らないが、おそらくは俺達と同じで町に帰ってきているだろう。先に解体所へ魔物を売りに行ってから昼食にするか。子供達も賛成してくれたし。
町に入って直ぐの場所にある解体所へ行き、ゴブリン4体とコボルト3体を売る。全部で大銅貨30枚になったので、子供達に15枚ずつ渡す。血抜きと浄化の評価が高かったが、やはりこの2つは何処でも重要だな。そう思いながら食堂へと歩いて行く。
子供達もお腹が空いているので、早く食堂に行こうと身体強化で歩いている。……別にいいけどさ、町中で身体強化までするのか。どれだけお腹が空いてるか分かるな。昨日と同じ食堂に入り、大銅貨5枚を支払って昼食を注文する。
席に座って子供達と雑談しながら待っていると、周囲がこちらをジロジロ見てくる。おそらくは昨日の事だと思うが、いちいち鬱陶しいな。そう思いながら周囲を睨むと、一斉に視線を外した。だったら最初から下らん事をするなよ。
運ばれてきた昼食を食べ、少しゆっくりしてから店を出る。午後からも外に出て魔物を狩ってきたが、ゴブリン3体にオークが1体の時点で帰って来た。あまり欲張っても仕方ないし、ダッシュボーアなどの体当たりが怖いので、安全な内に帰るのが1番だ。
特に体重が重い魔物の体当たりは、子供達が轢き殺されかねないので出来れば避けたい。重さを活かした突進というのは、大人だろうが子供だろうが人間種にとって警戒するべき攻撃となる。地味に怖ろしいし、攻撃と移動を兼ねているから厄介なんだ。
解体所で再び売り、銀貨2枚と大銅貨9枚を2人で分ける。1枚余ったが、これはイデアが貰っていた。理由はオークとの戦いの時に囮役をやったからだ。オークは1体だったんだが、前でイデアが囮をし、蓮が後ろに回って足を攻撃をする形で勝利した。
危険な所を担当したのがイデアなので、多く貰うのは当然と言える。まあ、本当に危なかったなら俺が【念動】で助けていたが、そこまでの危険は無かった。なので特に問題の無い戦い方だったと言える。
2人は俺達の戦い方も見ているので学んでいたんだろう、ある意味で安心出来る戦い方だった。それでも子供達だけで戦わせる事は出来ないが。……ギルドに到着したので中に入ったのだが、女性陣が騒がれている。
俺も子供達も見た瞬間にスルーする事を決め、受付嬢の所に行き登録証と木札を出す。子供達が戦ったのだが、信じてもらえなかった。とはいえ、これは想定していたので特に問題無い。蓮もイデアも納得はしていたし、2人も特に気にしてはいない。
子供達にとっては強くなる事の方が重要で、ランクなどはあまり気にしていない様だ。結局ランクは上がらなかったが、一応の報告はしたのでさっさと帰る事にする。女性陣は未だに巻き込まれているみたいだが、俺達も絡まれたくないのでスルーします。
女性陣全員が居る訳じゃないのだが、お姉様扱いを受けていたのは吸血鬼姉妹とリューだ。珍しい組み合わせだが、じゃんけんで決めたんだろうか? そう思うぐらい珍しいチームの分け方だと思う。特に姉妹で同じチームはなぁ……。
シュラとアルメアは姉妹だし嫌い合っている訳でもないんだが、姉妹であるが故に近付かない感じなんだよな。お互いに分かり切っているから、いちいち近付いたりしないと言えば分かるだろうか? そんな感じだ。
子供達と共に宿へと戻り、部屋でゆっくりと休む。何だかんだと疲れていたのか、子供達は部屋に戻ったら寝転がった。寝る訳じゃないみたいだが、森の中だったので警戒に疲れたんだろう。今は休ませておくか。
そう思っていたら横からダリアが出てきて、胡坐の中に入ってきて丸まった。フヨウは首に巻きついたままだ。君達は相変わらず自由だな。まあ、それでいいんだけど。
▽▽▽▽▽
1443終了時点
大白金貨64枚
白金貨374枚
大金貨1643枚
金貨2424枚
大銀貨1615枚
銀貨2319枚
大銅貨2280枚
銅貨190枚
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




