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1442




 皆が起きてきたので蓮も胡坐から退いてくれたのだが、今度はダリアが突っ込んできた。皆と朝の挨拶をした後で、昨日の夜にあった事を話す。暗殺ではなく監視だったので、皆は安堵したようだ。



 「昨夜の監視者はギルドの裏部隊だな。表では魔戦士同士の争いには関与しないと言っておき、裏では本当に無法な者は始末しているようだ。俺達はまだ監視で済んでいるというべきだろう。まあ、暗殺しにきたら始末するか聖人にするだけだが……」


 「それはね。しっかし、表と裏が随分違う組織だねえ。良いか悪いかは分からないけど、こういう形も有りと言えば有りさ。裏で暗殺する仕事もそうなのかと思うけど、専門の暗殺チームじゃなく魔戦士にやらせるのは面白いと思うよ」


 「そうですね。逆に言えば、誰が暗殺をしにくるか分からないですから、身に覚えのある者は怖いでしょう。突然知り合いが自分を殺しに来ると思えば、無法者も多少は行いを慎むとは思います」


 「そりゃあねえ。突然殺しに来るんだよ? それを防ぐっていうのは簡単じゃないさ。かつての盗賊団じゃやらない仕事だけど、似た様な話は聞いた事があるしね。酒場の女に誘われたらグサリ……とか」


 「昔からよくある暗殺方法ですね。古典的ですが、上手くいくからこそ古くから使われている手法なんですよ。体を使っての暗殺は古くからありますし、それだけ成果を挙げてきています」


 「だからこそ男に走る男が出てくるんだけど、僕達もそれで儲けていたところはあるから、なんとも言い辛い部分なんだよね。それでお尻が馬鹿になった奴も居るし、まだ元気に遊んでいるのも居るんだけどさー」


 「お尻って馬鹿になるの? 初めて聞いたけれど、もしかして危ないのかしら?」


 「あまりヤり過ぎると元に戻らなくなるんだよ。お尻でヤるのも程ほどにしないとね、穴が閉じなくて大変なのさ。僕達の場合は分かっているから、お尻以外も使ってお客さんを捌くんだよ」


 「「「「「「「へー……」」」」」」」



 朝からなんて話をしやがるんだ。そんな話は聞きたくも無いんだから止めてくれよ。それに子供達も居るんだしさ。直ぐに終わったからいいけど、それ系の話は続けられても困るんだから、せめて子供達が聞いていない所でしような?。


 部屋の中を片付けて、忘れ物が無いかを確認したら宿を出る。食堂に移動し大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら、席に座って雑談をしながら待つ。少し待っていると朝食が来たので食べ始めたら、隣に座った連中が話し掛けてきた。



 「お前さん達が昨日、大通りで決闘をしていた連中だな? 支部長が呼んでるからメシを食い終わったらギルドに行け。ちゃんと伝えたからな、逃げんなよ」



 俺達は無視しながら朝食を食べる。聞いてはいたが、返事をしてやるとは言っていないしな。俺達が無視して朝食を食べている姿に腹が立ったのだろう、こちらに対して何かをしようとしたので、魔力と闘気と念力の威圧で動けなくした。


 真っ青な顔でガタガタ震えているが、他の客は訳が分からずポカーンとしている。周りの客は喧嘩が始まると思って逃げていたのだが、隣の阿呆どもが震えているだけなので問題無いと再び座った。鬱陶しい馬鹿どもをメッセンジャーにするなよなー。


 朝食を食べ終わった俺達は魔戦士ギルドへと向かい、ドアを開けて中へと入る。どのみち依頼を調べたりしなきゃならないので、1度は来る必要があった。なので来る事に問題は無い。来る事には。


 受付嬢にメッセンジャーの事を話すと、直ぐに上の階へと案内される。どうやら支部長というのは2階に居るらしい。受付嬢がドアをノックして中に入ると、俺達も中に入る。部屋の中には顔に傷のあるオッサンと、暗い雰囲気の女が居た。



 「お前達が登録初日に30人以上を決闘で殺した奴等か……、ついでに昨夜、ウチの裏の連中がちょっかい出したら何かしたろ? ………まあ、話さないならそれでいい。それよりもだ。馬鹿どもを殺すのは構わんが、あまり派手にはするなよ。領主が飛んでくるかもしれん」


 「領主が飛んでくる? 魔戦士ギルド内部の事だろう。昨日、そういう言い分で殺し合いが認められていたぞ? まあ、そもそも馬鹿どもが喧嘩を売ってきたから買っただけだが」


 「領主としても、いたずらに魔戦士の数が減るのは困るってこった。俺達は魔物の間引きをしてるからな、その頭数が減ると魔物が野放しになりかねん。そりゃあ、領主からしたら困る訳だ。分かるだろ?」


 「言いたい事は分かるが、魔戦士ギルドは独立組織ではないという事か? 貴族に手を突っ込まれても仕方がないという、玉無し組織という認識で良いな? ……うん? 何故怒る必要がある。領主が出てきて困ると、さっき言ったじゃないか」


 「久しぶりだぜ、ここまで俺をコケにした新人は……。なかなかいい度胸をしているが、世の中には上が居るっていう当たり前の事を、骨身に沁みるくれえ教えてやるよ」



 我慢の限界なんだろう、青筋立ててキレる寸前だがコイツはどうでもいい。何故なら、魔力も闘気も横に居る女の方が明らかに強いからな。最初から、ここの支部長というのが女の方だという事は分かっている。荒くれを纏めるには強さが必要だしな。



 「どうやら私の方が強いと最初からバレていたようね。私はここの支部長で名前はイレーシュ、よろしく。そこで怒っているのはオルモッド、副支部長となる」


 「支部長! それとこれとは話が別です! 自分がここまでコケにされた以上は我慢など出来ません!! 新人ども、表に出……」


 「黙れ鬱陶しい。お前と話すのは時間の無駄だ、黙ってそこに立っていろ。もしくは死ね」



 俺はピンポイントで強めの威圧を使っているのだが、あっと言う間に顔が真っ青で震えている。昨日喧嘩を売ってきた雑魚と何も変わらないな。



 「この程度で怯えるなら、俺達と戦う資格も無いという事だ。下らん。お前はそこで情けなく怯えてろ」


 「………」


 「……はぁ。とりあえず、話を続ける。貴方達は別に暴れるようなタイプではないと思う。更に十分過ぎるほどの力を持っている。だからこそ、裏の仕事を請けてほしい。幾つかあるけど、基本的には町に潜むクズどもの排除をお願いしたい」


 「まあ、それ自体は構わないが……始末した方が良いのか? それとも聖人にした方が良いのか?」


 「聖人?」



 俺は【止音】を使い、支部長達だけに聖人の事と、俺達が不老長寿である事を説明する。威圧は既に止めていたが、オッサンの方は顔が真っ青なままだ。俺達に喧嘩を売ったままだと、殺されるか聖人にされていたと分かったらしい。



 「うん。貴方達が異常に強い理由は分かったし、滅茶苦茶な道具を神様から下賜されているのも理解した。出来得るならば聖人の方が良い。私達もいたずらに殺したい訳じゃないし、聖人の方が”使える”と思う」


 「そうか、なら請けよう。俺達としては仕事は仕事だからな。そこに私情は挟まないし、粛々と熟すだけだ」


 「良かった。………これが標的を記した紙。全部で6人だけど、組織は2つ。ボスと幹部さえ何とか出来れば瓦解に追い込めると思う」


 「あー……申し訳ないんだがな。俺がやる場合、この組織の者どもは纏めて全員聖人にするぞ? その方が手っ取り早いんでな。下っ端も何かもだ。その方が後腐れ無くて済むのと、俺は浄神から下界を浄化するように命じられているからな」


 「浄化……」


 「ああ。腐った連中も含めて、纏めて浄化しろって命じられているんだよ。そして白い枷は、それをする為の神様謹製の道具だ」


 「「「………」」」



 この場に居た受付嬢も含めて3人とも理解出来たらしい。実はこの受付嬢、魔力と闘気に関してはそこのオッサンと殆ど変わらない。つまり、ただの受付嬢じゃないんだよ。まあ、そんな事は女性陣どころか子供達も分かっている事だが。


 その事もあって、受付嬢にも教えている。



 ▽▽▽▽▽


 1442終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2424枚

 大銀貨1615枚

 銀貨2319枚

 大銅貨2285枚

 銅貨190枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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