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 昼食のおにぎりを作り終わり、残った具をダリアにあげる。朝っぱらから貪るように食べるのはどうなんだ? 水皿に神水を入れてやるから、ちゃんと水分はとりなさい。起きていきなり食べるのは体に良くないと思うんだが、俺の話を聞いてないな。


 とりあえず全粒粉を塩と神水で練って生地を用意しておくか。今日は近くに海があるし饅頭を作ろう。饅頭の具はチーズで、野菜と貝のスープで良いか。後は皆が起きてからだから、今はゆっくりしておこう。


 椅子に座って麦茶を淹れていると、食べ終わったダリアが膝の上に跳んできた。危ないなー、と思いながらもキャッチして膝の上に乗せてやる。直ぐに丸まって目を閉じるダリア。好き勝手な様は本当に猫だなぁ……。


 麦茶を飲みながらゆっくりしていると、イデアが起きてきて隣の椅子に座った。綺麗に【浄化】してから麦茶を出してやり、2人でゆっくりとした時間を過ごす。イデアがちょこちょこ魔法の練習をするので、俺は間違っている箇所を指摘する。


 そんな時間を過ごしていると、続々と女性陣が起きてきて朝の挨拶をしていく。最後に起きてきたのが蓮だったが、今日はまだ覚醒していないらしい。ボーッとしてるので、そのまま椅子に座らせておこう。


 あの状態の蓮に料理をさせると危ないので、イデアとメルにスープを任せる。俺は練っておいた生地を取り出して、中にチーズを淹れて成形していく。作り終えたら蒸篭を出して饅頭を蒸していき、その間に神水を補充しよう。


 海に行って神水を入れていると、森の方からビックリするほど大きな白い狼が現れ、俺の横まで来て座った。………もしかしてと思い、神水を浮かせて狼の口元に持っていくと、勢いよく飲み始める。やっぱり目的はコレかぁ……。


 十分に満足したのか、小樽一杯分飲んだ狼は森の方に帰って行った。いやー、いきなり来るのは止めてほしい。あれって絶対マートルと同じ<聖銀>だよな。今のマートルは<聖銀>じゃないだろうけど、そのまま育ってたらああなってたんだろう。


 饅頭は途中で【念動】を使い皿に移していたからいいけど、いきなり来ると思考が停止する。仕方がないんだけど、あの隙に攻撃されてたらヤバかった。殺気とかが一切無いだけに反応がどうしても遅れるだろうし……。反省しよう。


 大樽に神水を入れ、全て補充し終わったら戻る。その頃には皆も動き出し、少し冷めた饅頭を食べ始めた。体高が2メートルを超える狼って、迫力があり過ぎるからなー。しょうがないけど、シャキっとしてくれ。



 「いやいやいや。何さ、あの大きな聖銀は!! あんなのが居るなんて聞いた事が無いんだけど!? 聖銀の大きさって、最大でもアレの半分くらいだろう!? 何だい、あの滅茶苦茶なの!!」


 「驚くのは分かるけれど、一旦冷静になりましょう。おそらくだけど、この島の主なんだと思うわ。そして、私達に対して何かをしようという訳じゃなかった。単にアルドの神水を欲しがっただけよ」


 「あれかい? 凄く良い水を持ってるのが居るから、貰いに来ただけって事? ……まあ、見たまんまがそんな感じだし、あたしもそうだと思うけどさ。それにしたって、あの大きさが出てくるとビビるよ」


 「ええ。あんな大きさの<聖銀>が居るなんて初めて知りました。ダンジョンで出てくる魔物でもなく、天然にあれ程の魔物が存在するとは……。あれ? よく考えたらダリアやフヨウより魔力や闘気は少なかったような気が……」



 皆がジーッとダリアやフヨウを見るも、2匹は我関せずと朝食を食べてらっしゃる。まあ、2匹はそれで良いんだけどさ。それより俺達もさっさと朝食を終えて、この島を出て行こう。流石に奥地から何が出てくるか分かったもんじゃない。


 皆とも意見が一致したので、さっさと食べて出て行く事にする。皆も急いで食事を終え、後片付けをしている間に忘れ物が無いか調べてもらう。それが終わったらカマクラなどを壊し、4分割の舟を出して1つに纏めて【融合】する。


 1つの小早にしたら乗り込んで出発だ。【魔術】を使って海水を操作し、一気に北西へと進んで行く。皆は相変わらず魔法の練習を海に向かってしており、蓮も皆と共に練習している。今日は眠かったみたいだが、あの狼の時に完全に目が覚めたようだ。


 舟に乗って北西へとひたすら進み、途中で昼食のおにぎりを食べながら更に進む。ダリアはおにぎりも貪るように食べていた。今日は興奮し過ぎじゃないか? 大丈夫かと心配になるが、問題は無いらしい。


 そのまま北西へと進み続け、夕方前に何とか陸地に到達する事が出来た。おそらく神様が示した場所と同じ場所だと思われる所が見えている。三日月型の砂浜みたいな場所があるのだが、地図にも同じ形の場所が描かれていた。


 そこに矢印が描かれているので、ここから上陸しろって事だろう。俺達は上陸し、皆が舟から降りていく。最後に俺が降り、舟を【乾燥】させて【浄化】した後、4分割にして収納する。やっと陸地に辿り着いたなー。


 あの大きな島から大陸の方が距離が長かったな。まあ、真っ直ぐ西と北西ではどうしても違うのは仕方ない。それよりも、もうすぐ夕方だから早めに移動しよう。仕方がないなら諦めるが、出来れば砂浜より土が良い。


 そう言って身体強化を使い、走って移動する。少し内陸の方に走れば直ぐに土の地面に変わったので、そこにカマクラなどを作り休憩する。椅子に座りテーブルに突っ伏しているメンバーも居るが、動けないストレスは大きいからしょうがない。


 俺は麦飯を炊きながら、デスボーアの角煮を作っている。横ではメルとフォルに、デスボーアの骨と野菜でとった出汁を使いスープを作ってもらう。他のメンバーはぐったりして休憩中だ。俺も休憩したいよ。


 角煮が終わり、メルとフォルもスープ作りが終わって休憩している。御飯は蒸らしだけなので、俺も休ませてもらおう。そうしていると蒸らしも終わったので、今度は配膳しないといけない。短い休憩だった。


 配膳も終わり、ようやく夕食が食べられる。それじゃあ、いただきます。



 「やっぱり舟の上は疲れるねえ。かといって木像じゃ、トイレとかはどうにもならないし……。本当に困ったもんさ。それに、あれ以上に大きな舟じゃアイテムバッグには入らなさそうだし」


 「仕方ないよ。あれでも厳しいけど、今度は大型の舟ってなってもね。結局は始末に困る訳だし、あの大きさの舟でも持ち運び出来るだけマシだよ。毎回大きな舟の用意なんて、不可能としか言えないからさ」


 「そもそも砂漠の近くには漁村も無かったからな。舟を自分達で持ち込まないと、海を渡る事も出来ない。ヤシマの国へ行くのとは違って、航路すら存在しないのでは舟の用意は無理だ」


 「まあ、諦めるしかありませんね。私達の舟での移動はあんなものです。それこそ、空を飛ぶ物でもなければ無理でしょう。アルドが前に言っていた、空飛ぶ絨毯でも有れば別ですが……」


 「そんな物を作るのは、神様でも無理なんじゃないかしら? 空を飛ぶって、海を渡るより遥かに難しいわよ。それに、そんな大騒ぎになるような物を下界に下ろされたりしないと思うけど……」



 いや、魔神なら嬉々としてやりそうな気はする。遥か先の技術を見せる事によって、目指す先を教える意味でもやりそう。ただ、他の神様に止められたんじゃないかな。特に念神あたりは止めそうだ。技術革新を止めたぐらいだし。


 別に俺が技術革新を進める気は無いので、最初からやる気も無いけどさ。俺が伝えられる物なんて蒸気機関ぐらいだし、それだけじゃ忘れられて終わりだろう。コストがとんでもなく掛かるし、そんな余裕のある国は無い。そういう意味でも忘れられる。


 水を沸騰させるってだけでも薪や木炭や石炭と選択肢はあり、それらを作ったり掘り出すのにコストが掛かる。更に蒸気機関を作るのにコストが掛かるうえ、それを何に使うんだ? って聞かれたら、答えられない。この星では無用の長物だ。


 地球の蒸気機関だって、時代が追いついたから登場して普及したとも言える。未だこの星には早過ぎる代物だ。



 ▽▽▽▽▽


 1437終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2424枚

 大銀貨1615枚

 銀貨2330枚

 大銅貨2372枚

 銅貨195枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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