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 エリアがサーサの麦飯を炊き、子供達が乾燥椎茸と野菜のスープを作ってくれている横で肉を用意する。香辛料を塗したりしながら準備をし、終わったらじっくりと焼いていく。中から【加熱】していくが、肉汁はなるべく溢さないように熱を通す。


 塊肉がゆっくりと焼けていき、その暴力的な香りが広がる。匂いだけで我慢が出来ないのか、足元が五月蝿い。竜の肉の場合フヨウも何故か興奮するんだが、未だに理由は不明だ。味覚も嗅覚も無い筈なんだが……。肉に残る魔力なのかな?。


 まあ、集中を乱しても困るので、余計な事は考えずに肉を焼いていこう。失敗なんてしたら何を言われるか分からないしな。……麦飯も炊けたし、スープも出来た。肉は焼けていて、削ぎ切りも盛り付けも終わっている。それじゃあ、いただきます。



 「あー……堪らないねぇ! さっさと麦飯を食べてお腹に入れたら、お酒飲もうっと。これで酒を飲まないなんて、あり得ないよ! 本当に最高の肉は、酒と共に味わうべきさ!!」


 「好きにして下さい。私は食事に満足してから飲みます。流石にね、食事は食事として味わいたいので。それはそうと、今日は随分と竜の肉を使っていますが、残りは大丈夫ですか? まさか、もう無いんじゃ……」



 そのシュラの一言で皆が一斉にこっちを見てきた。そこまで残りの肉の量が気になるのかよ。無いって言ったら、この世の終わりみたいな顔をしたりして……。まあ、そりゃないか。それより、そろそろ答えよう。



 「無くなったと言えば無くなったけど、それは大分前の竜の肉だな。少し前に4頭の竜が1度に出てきたろう? そのときの竜肉には、まだ手を付けてないよ。だから4頭分は余ったままだ」


 「……ふぅ、良かったわ。本当に無くなってしまったんじゃないかと、気が気じゃ無かったから。でも4頭同時の前って事は、相当前の竜のお肉よね? 昨日獲れたばかりにしか思えないほど、新鮮なお肉の味しかしないのは流石ね」


 「本当にね。瑞々しいといえば良いのか、とにかく古くなった肉特有の臭さや味は全くしないよ。実際に相当前の筈だけど、竜の肉はいつだって美味しいし臭味なんて感じた事は無い。何年置いておけるんだろう……?」


 「いつもの通り、考えたって無駄だよ。竜の肉である以上は、誰も解明してないし理解もしてないんだ。何より生物の王者が弱い筈がないしね。死んだ後も強いけど、そういう物として納得するしかないよ」



 結局はその結論になるんだよな。分からないし意味不明すぎるから、最後には考える事を放棄する。俺達は学者じゃないし、解明したい奴が解明すればいい。俺達は美味しい肉を食べるだけだ。


 美味しい夕食も終え、カマクラを作って中に入る。今回のも床はしっかり固めてある。理由は毒持ちの虫などが入ってくる可能性があるからだが、蠍とかが入ってくる可能性は無い訳じゃない。毒蠍は怖いからなぁ。


 カマクラを閉じてゆっくりと休む。中に入る前に【清潔】を使って砂などを落とし、中に入ってから【聖潔】を使って綺麗にする。全員自分でやっているが、最後に俺が【浄化】して綺麗にした。


 子供達はリバーシで遊び、俺はダリアとフヨウの相手をしている。皆は酒盛りの続きで、ディルは暇潰しの練習だ。ダリアが太腿をペシペシしてきたり、じゃれついたりして遊んでいる。その横で胡坐の中に鎮座しているフヨウ。


 微動だにしない姿は流石フヨウさんと言うしかないが、たまにこうやって全く動かない事がある。いったい何をしているのか、何がしたいのか分からないが、好きにさせよう。ダリアも気にしていないみたいだし。


 子供達がトランプを出してほしいと言ってきたので渡し、ダリアの相手を再開する。ペット枠で1番最初に会った癖に、今でも1番甘えん坊なのは何故だ。これがダリアと言えばそれまでだが、お転婆で甘えん坊なんだよなー。


 俺の視線の意味に気付いたのか何やら怒っているようだが、さっきまでの姿を見せておいて怒られても……。はいはい、分かった分かった。ブラッシングしてやるから落ち着きなさい。分かった分かった、ダリアはお姉さんだぞー。


 ブラッシングを始めると直ぐに大人しくなり、その直ぐ後にうっとりし始めた。これをすると、あっさり沈静化するので助かる。そもそも精神も強制的にリラックスするし、良い効果しかない。流石は美神の贈り物だ。


 ダリアが寝たので、フヨウもブラッシングで撃沈させる。2匹を敷いてある革の上に寝かせたら、段々と瞼が落ちてきている子供達も組紐を外してブラッシングする。あっと言う間に寝てしまったので、子供達も寝かせた。


 飲兵衛どもは死屍累々の有様なので、ディルと手分けして寝かせていく。【昏睡】を使って俺達以外を眠らせたら、カマクラの入り口を壊して外に出る。ディルからリクエストがあり、外の方が良いらしいので外でする。


 たっぷりと自分のヤりたい事をして大満足のディルを、【念動】を使ってカマクラの中に入れて寝かせた。一旦カマクラを閉じて、外で神水を飲みながらゆっくりする。砂漠の夜は肌寒いが、季節的にはマシな筈だ。それでも風が強いが。


 明日からは西の大きな島に向かって舟で移動だ。組み立てる舟は残したままだったから良かった。空飛ぶ絨毯でもあれば場所をとらないのかもしれないが、そんな物は無いので舟で移動だ。明日も早いし、そろそろ寝るか。


 カマクラを開けて中に入り、カマクラを閉じる。全員を綺麗に【浄化】し、<浄化の三道具>で邪気を綺麗にしたら、おやすみなさい。



 <異世界724日目>



 おはようございます。今日は舟で移動する日です。簡易的な地図しかないから、本当に西に行けば大きな島が在るのかは分からない。それでも神様が行けと指示している以上は行くんだが……どんな所か分からないのが怖いな。


 朝の日課を終わらせたらカマクラを出るんだが、ちょうどそのタイミングでダナが起きた。俺はカマクラを出てたんだが、ダナも出てきたので入り口を閉じる。椅子に座ってゆっくりしようと思ったら、座ったばかりの俺にキスをしてくる。


 そのうえキスしながら脱ごうとしているので駄目だと思った俺は、【房中術】【鋭覚】【精気】のコンボで撃沈しておいた。今は地面に横たわってピクピクしているが、俺は朝食の用意があるので放っておく。朝っぱらから無駄に時間を使わされたな。


 全粒粉を塩と神水を混ぜて練り、生地を作って休ませる。次にデスボーアの骨や野菜で出汁をとったら、デスボーアの肉を魚醤などで味付けしながら炒めていく。十分に用意出来たら、生地を麺の形にして準備は完了だ。


 ゆっくりと起き上がったダナは、大変良かったのか随分と情熱的にキスをしてくる。それに応えながら、椅子に座り麦茶を淹れていると、誰か起きたようだ。その瞬間、ダナは椅子に座り何事も無かったかのようにし始めた。


 もしかして朝からのアレは抜け駆けになるのか? ……うん、何も言わない方が良さそうだ。それよりもカマクラを開けるか。入り口を壊したら蓮が出てきた。どうやら起きたのは蓮らしい。後ろからハッキリと安堵の溜息が聞こえる。


 起きた蓮を【浄化】し、麦茶を入れてコップを渡す。蓮はそれをゆっくりと飲みながら、まだ暗い砂漠を見ている。珍しい光景といえばそうだし、明るくなっていく際の朝日は綺麗だと思う。とはいえ、見飽きた感はあるが……。


 そんな事を考えていたら、蓮は唐突に朝食を聞いてきた。花より団子らしい。今日の朝食は肉うどんだと言うと変な顔をされたので、かすうどんの肉版だと説明すると直ぐに納得した。納得と同時に初めての肉うどんに期待しているらしい。


 それほど期待する料理じゃないんだが、困ったな……。そんな風に考えていると皆が起きてきたので、朝の挨拶をしてから料理に取り掛かる。といっても、スープを温めて、麺を茹でるだけだ。


 とにかく期待している人が居るので、それなりに頑張ろうか。



 ▽▽▽▽▽


 1435終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2424枚

 大銀貨1615枚

 銀貨2330枚

 大銅貨2372枚

 銅貨195枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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