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 ブラッシングでダリアとフヨウが撃沈したので、敷いた革の上に寝かせていく。子供達2人はトランプで遊んでいて、まだ眠たくはないらしい。女性陣はチビチビと酒を飲みながら雑談をしたり、これからの事を話し合っている。


 砂漠の地図を渡したんだが、それを見て「ああでも無い、こうでも無い」と話しているらしい。とはいえ、暇潰しレベルの話しかしていないので、あまり意味のある話し合いとは言えないけど。そこは指摘しなくてもいいいだろう。


 そうしていると子供達が舟を漕ぎ始めたので寝かせてやり、【昏睡】を使って深く眠らせる。昨日無かったからか早速襲い掛かってきたが、【房中術】と【鋭覚】で丁寧に撃沈していく。相変わらず敏感にされると弱いな。楽で助かるけど。


 子供達や女性陣を綺麗に【浄化】し、<浄化の三道具>で周囲の邪気を綺麗にしておく。終わったら片付けて、おやすみなさい。



 <異世界723日目>



 おはようございます。今日から砂漠を西へと突っ切って行きます。第一から第二オアシスへは西北西の方角、第二から第三も西北西だ。若干北に上がる為、真っ直ぐ行くと見つからない可能性があった。地図がもらえてラッキーだったかもしれない。


 第一オアシスの人達には適当な別れだったかもしれないが、向こうにとっては、稀に来る旅人が来て去ったというぐらいのものだろう。大して気にしないというか、武器や盾で儲けたくらいにしか思っていない筈だ。まあ、それで良いんだけど。


 朝の日課を終えたので入り口を壊して外に出る。外はまだ暗いが、後少ししたら太陽も出てくるだろう。それはともかくとして、今日の朝はチャパティを焼いて普通に食べる。タコスモドキじゃないシンプルな朝食も久しぶりだな。


 全粒粉に神水と塩を混ぜて練り、生地を作ったらアイテムバッグに収納しておく。椅子に座って麦茶を淹れて飲んでいると、ダリアが起きてきた。朝の挨拶をした後に神水を入れて飲ませるのだが、ダリアはゆっくりと飲んでいる。


 どうやらまだ寝ボケているようだが、神水を飲んだ後で鳴き始めた。ダリアを持ち上げると膝を見ているので下ろしたら、丸まって眠りだした。どうやら寝ボケていると言うより、まだ眠たかっただけらしい。このまま放っておこう。


 ダリアと一緒にゆっくりとした時間を過ごす。まあ、ダリアは寝ているので俺1人で過ごしているようなもんだが、それでも1人とは気分が少し違っている。そうして1人と1匹で過ごしていると、皆が起き始めた。既に太陽も昇ってきている時間だ。


 皆と朝の挨拶をした後、朝食作りを始める。かす肉と野菜のスープを作ってもらい、俺は作った生地を空中に浮かせてチャパティを【加熱】していく。全員分が焼けたら皿に乗せ、次はチーズの味付けだ。と思ったら、どうやら連がやりたいらしい。


 面白い事に、塩とミードとアルダ酢で味付けをしている。酸味を加えるのは昨日のポン酢モドキで気に入ったからかな? 子供らしい発想だとは思うが、それがどう出るか分からないので、これはこれでアリだろう。俺はそう思う。


 全て出来たので食事を始める。チーズを付けて食べた感想は、思っている以上にアリだったというぐらいかな? ただし蓮は首を傾げている。



 「なんかね、れんの思ってた味と違うの。もうちょっと酸っぱいのが来ると思ってたんだけど、アルダ酢っぽい味が少しするだけになってる。ミードが強かったのかなぁ……」


 「どちらかと言えば、アリだと思うけどな。ただ酸味が欲しかったのなら失敗と言えるかな。ミードが多かったのと、熱を加えた事で酸味が和らいだのが原因だと思う。いつものチーズよりスッキリしているから、これはこれでアリじゃないか?」


 「うん、確かに。酸味は多少あるけど、これぐらいで良いんじゃないかい? あんまり酸味が強くても今度は食べられない奴も出てきそうだしね。これぐらいの酸味なら食べられる奴も多いだろうさ」


 「ミードの方が強いですけどね。とはいえ酸味が強過ぎる食べ物というのも、それはそれで食べられませんし、私もこのぐらいで良いと思いますよ」



 そんな皆の評価を聞きながら、蓮も納得したようだ。自分としては上手くいかなかったのだろうが、周りの評価は良い。そんな事は往々にしてある。そういった事を繰り返し、自分本位ではない価値観が自分の中に出来ていく。


 それをしておかないと、自己中心的な怪物になりかねないからな。まあ、子供として経験すべき事を経験しているだけだと思えば、普通の事でしかない。皆もそれを分かっているので、微笑ましいものを見る目をしている。イデア……お前もか。


 朝食後、後片付けを行いながら忘れ物がないかの確認をする。無い事を確認したらカマクラなどを壊して出発だ。木像に乗って一気に走って行く。最高速度で一気に移動し、第二オアシスを通過する。いやー、本当に速いな。


 地図でも描いてあったが、此方の砂漠はそこまで大きい砂漠ではない。東のヴィルマウル砂漠の半分くらいだ。つまり東の端から西の端まで1000キロちょっとぐらいか。木像で移動するなら1日で端から端まで移動出来る程度の距離となる。


 だからこそ東の砂漠と違い、いちいち1つ1つのオアシスに寄って行く必要も無い。なにより間接的とはいえ戦闘に参加している以上は、怨まれている可能性もある。少なくとも第二オアシスには寄らない方が良いし、皆も同じ意見だ。


 更に西へと爆走して行くが、そろそろ昼休憩にしよう。既に結構暑いが、火の季節で砂漠なら仕方ない。それでも木像が速いので、それなりに風は吹いて涼しい筈なんだが……。焼き場とテーブルと椅子だけではなく、屋根まで付けておいた。


 これで日差しを防げるが、暑いものは暑い。【冷風】を使いながら涼をとり、昼食を作っていく。冷しゃぶとサラダをソースで和えて、チャパティで巻いて食べる。冷しゃぶタコスと言えるだろうか? とにかく暑いので冷たいものが食べたい。


 サッパリして美味しいのか、皆が喜んでいるみたいで何よりだ。美味しかった昼食を終え、再び西北西へと走って行く。途中で第三オアシスを見つけ、そのまま無視して走り抜けた。用事も無ければダンジョンも無いし、いちいち関わりたくも無い。


 皆も同じなのでスルーし、どんどん走って行くと遂に目の前に海が見えてきた。地図では砂漠に入ってある程度の距離を移動しないと、第一オアシスには辿り着けない様に描いてある。なので、残りは900キロぐらいだったのだと思う。


 時速100キロを超える速度で走れる木像なら、9時間以内に辿り着ける距離だ。そう考えると、やはりこの星の移動用に神様が下ろしたと考えるのが妥当だな。コレで必要な距離を移動しろという事なんだが、遠い目になりそうだ。


 そんな事を考えながら海に近付く。第三オアシスからも西北西に来たが、特に問題は無さそうだ。海の近くには岩場もあるので、あの岩場などを壊して桟橋を作ればいい。早速始めるんだが、それにしても海のギリギリまで砂漠なんだなぁ。


 深く掘り下げながら、海底の砂を【融合】し一塊にしていく。十分に浚渫できたら大きな桟橋にし、近くの岩場を壊して移動させたら浮かせて表面に被覆していく。十分な厚さで被覆したら海に下ろし、桟橋の完成だ。


 海底が砂の層なので、底にガッシリと【融合】する事が出来ない。まあ【圧縮】してあるので十分な重さがある。なので動いたりはしないだろうし、倒れる事も無い筈だ。自分の作った物だからこそ信じよう。きっと大丈夫……だろうと思う。


 地図ではここから西に大きな島があると描かれていたが、実は問題が幾つかある。神様が行けと言っている以上は多分大丈夫なんだろうが、魔物の楽園のような島ではないかとの疑いが無くならない。


 大きい島とはいえ、そんな所に人類が到達出来たかを考えると、無理じゃないかと思えてくるんだ。これに関しては女性陣も同意見だった。それでも行くしかないんだが……おっと、夕日が出てきた。さっさと夕食を作ろう。


 今日は適当に竜の塊焼きにしよう。そう言うと全員が大喜びだ。やっぱり竜の肉は強いなぁ。



 ▽▽▽▽▽


 1434終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2424枚

 大銀貨1615枚

 銀貨2330枚

 大銅貨2372枚

 銅貨195枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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