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0142




 ダンジョンから帰還し、俺達は直ぐに解体所へ向かう。ケンタウロス5体を売り、金貨5枚になった。ミノタウロスと違いケンタウロスは、馬の部分が革になるので値段が高い。


 金貨1枚ずつに分けて宿に戻り、食堂で大銅貨7枚を支払い夕食を食べる。今日は夕食ギリギリの時間だった。もう少しで食事を出す時間が終わるところだったよ。危なかった……。


 部屋に戻り4人が酒を飲み始めたので、大飛竜の肉に塩を振って焼いてみた。2匹にもあげたが、脂身が少なくて赤身の強い肉だ。噛むと猛烈な旨味が出てくる肉で、凄く美味い。


 やはり竜の肉は【熟成】すると、滅茶苦茶美味しい肉になる。ここまでの肉は地球には存在しないだろう。2匹はたらふく食べたら眠くなってきたのか、ウトウトし始めた。


 4人は肉をつつきながら、チビチビ酒を飲んでいる。ありゃ、電池が切れたか。2匹はどうやら夢の中へと旅立った様だ。こっちは現実の戦いが残ってる。


 【房中術】だけを使って、満足するまで何度も撃沈させた。時間は掛かったが俺の完全勝利だ。……誇っても虚しいから、浄化して寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界83日目>



 おはようございます。今日はゆっくりするか、ダンジョンにお金稼ぎに行こうと思います。そろそろ真面目にお金を稼がないとな。ダンジョン自体は攻略出来たから、もういいし。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャ~ン」 「グル~ッ」



 2匹は今日も機嫌が良いな。嬉しそうに体を擦り付けてくる。撫でたりワシャワシャしたりすると、テンションが上がり過ぎるのはいつも通りだ。そして4人が起きる。



 「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ~ン」 「ガウ~ッ」



 4人は昨日の余韻が残っているのか、スキンシップが激しい。この熱烈さは久々だな。どうにも我慢が出来ないようなので、4人が満足するまで好きにさせよう。2匹も加わるの?。


 4人と2匹の激しいスキンシップの所為で、朝から大変だ。落ち着いた頃には、服がグチャグチャになっていた。服を直していると、4人が手伝ってくれる。



 「ゴメンね、アルド。昨夜アタシを何度も愛してくれただろう? あれが、凄く良くてねぇ」


 「えぇ、とても良かったんです! 昨日は本当に満足しました!」


 「何度も愛してもらえて、いつも以上に幸せだったわ」


 「そうだね……。本当に昨夜は素敵な一夜だったよ」



 4人が喜んでるなら良いんだが、朝からの激しいスキンシップは勘弁してほしい。俺は1人しか居ないからさ、物理的な限界があるんだよ。飽和攻撃の如く攻められても困るんだ。


 食堂に行き大銅貨14枚を支払い、朝食と昼食を購入する。朝食を済ませて部屋に戻り準備を整えたら、ダンジョンへと出発。今日はどこまで行こうか? 皆と相談だな。



 「今日はどこまで行こうか? 13層のミノタウロスか、19層のケンタウロスか」


 「確か、ミノタウロスは大銀貨10枚で、ケンタウロスは金貨1枚だったね」


 「悩みますね……。13層ならお昼前に着きますし、19層なら高く売れる」


 「確かに悩むわね。面倒が無いのは13層だけど……高く売れる方が良いのは、当然だし……」


 「13層に行ってみて、人が多ければ19層まで行けば良いんじゃないかな?」


 「そう……だな。そうするか」



 とにかく、悩んでないで進んでみよう。もう皆も慣れたもので、ドンドンと進んで行ける。今までに比べて、かなり早く進めるようになっているのは、身体強化も上手くなってるからだろうな。


 順調に進んで行き、13層に到着した。久しぶりに【気配察知】を使うと、それなりに傭兵が居る事が分かる。戦い難いと言う程ではないが、19層の方が無難だろうな。



 「13層は、それなりに傭兵の気配がするな」


 「どうする? 背後に気を使うのは結構面倒だよ?」


 「バカが襲ってくる事も考えると、19層でケンタウロスを狩る方が楽ですかね?」


 「その方が良いと思うわ。1番厄介なのは傭兵だったりするもの」


 「確かにね。厄介な力や技を持つ傭兵も世の中には居るから、警戒しないといけないのは面倒だよ」


 「気兼ねなく戦える19層で狩るか」



 13層の転移紋がある東へ進むと、途中でリブルたちを見かけた。向こうは戦闘中だったし面倒だったのでスルーして先に進む。その後もテンポ良く進み、15層で昼休憩をする。



 「折角だから、昨日も食べたけど大飛竜の肉を焼いて食おうか。2匹は生肉な」


 「ニャーッ!!」 「グルーッ!!」


 「凄い喜びよう。気持ちはよく分かるけど。竜の肉は美味しいから、しょうがないんだろうね」


 「普通は食べられない肉ですからね。貴族や王族でさえ、殆ど食べた事は無いでしょう」


 「そもそも竜の肉を食べるのって、伝説にあったりする物よ?」


 「私だって650年生きてきて、食べたのはたった1度しかないんだよ。それ程、貴重な物なんだけどね」


 「普通に焼いて食ってるな、それも塩で。でも、塩だけで他に何も要らないくらい美味いんだよなー」


 「そうなんだよね。もう詳しい味は忘れてるけど、昔食べた竜の肉より絶対に美味しいよ。昔食べたのは、硬くて美味しくなかった記憶があるんだ」


 「あー……。俺達も一緒だったな。【錬金術】の【熟成】で、強引に熟成させないと美味しくならないんだよ」


 「そうだったのかい? そこまでしないと美味しくならないんだね。初めて知ったよ」



 まぁ、知ってなきゃいけない事でもないしな。まして、食べる側が知る必要の無い事でもある。美味い肉を食って満足したら、先へと進もう。ちょうど大飛竜の肉も無くなったし。


 2匹は本当によく食ったな。昨夜もそうだが、お腹がポッコリするまで食べなくてもいいと思うんだけど。竜の肉には、2匹が我慢出来ない何かがあるのかね?。


 そんなことを考えながら先へと進む。2匹はお腹が重いらしく、動きが鈍い。19層までは頑張ってくれよ2匹とも。2匹の所為で少し遅れるが、順調に進み19層に到達した。



 「さて、この層で狩りをする訳だが。根こそぎ倒すか」


 「結局、それが1番安全で早いだろうね。ケンタウロス以外は小狼とコボルトだから、お金にならないし」


 「そうですね。手当たり次第にブッ殺しましょう」


 「そうなんだけれど。その言い方はどうなのかしら?」


 「何か、ドンドン私の知らないシュライアが出てくるね」


 「アルメアの前じゃ、相当猫を被ってたんだろうな」


 「ニャ?」 「グル?」


 「いや、君達の事じゃないから。気にしなくて良いよ」


 「ニャー」 「ガゥ」



 さて、ウダウダ喋っていてもしょうがない。狩りを始めよう。ダンジョン内で一つの層に留まって狩りをするのは、初めてだ。円を描くように動いていき、手当たり次第に殺す。


 ケンタウロス以外は、【浄炎】で燃やして処理しながらウロウロする。倒したケンタウロスが20体を超えた頃、エリア内全てを回りきってしまった。仕方なく次の20層へ。


 20層でも円を描くようにウロウロしていると、何やら妙な物を持ったコボルトを発見した。全力の身体強化で一気に近付き、小太刀で首を刎ねる。……やっぱり、こんな物持ってたのか。



 「アルド、急にどうしたんだい? いきなり飛び出して」


 「ちょっとマズい物を持ってるコボルトが居たんだよ」


 「その手に持ってるネックレスが、マズい物ですか?」


 「ああ。これは着けてる者の生命力を活性化する魔道具だ。魔神に見せてもらった事がある」


 「もしかして、それは……」


 「間違い無い。魔神がダンジョンに放り込んだ物だ」



 これは、傷を受けても活性化させて回復させる魔道具なんだよ。毒の場合は逆効果になるんだが。殺してでも奪い取る権力者が出そうだよなぁ……。



 ▽▽▽▽▽


 0142終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨14枚

 金貨55枚

 大銀貨64枚

 銀貨38枚

 大銅貨104枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 ヒヒイロカネの小太刀

 真っ黒な金砕棒

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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