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 「申し訳ありません。無礼ではございますが、傭兵登録証を拝見させていただいても宜しいですか? ……ありがとうございます。我が国の初代国王陛下は、不老長寿の方にお会いしたいと申されております。いきなりで恐縮ではございますが……」


 「まあ、この1回で終わらせてくれるなら構わない。俺達には俺達の事情があるし、やるべき事もある。顔合わせぐらいならするが、それ以上は何もする気は無い」


 「畏まりました。こちらへどうぞ、御案内致します」



 結局、朝食も食べずに拉致される事が決定した。誘拐とも言うかな? まあ、半分は冗談だけど面倒臭いもんだ。お互いが不老長寿とはいえ、別に会わなきゃいけない訳でもないだろうに。何か理由があると見るべきかね。


 馬車に乗せられたが、俺は2台目の方に子供達と一緒に乗っている。向こうは俺だけが不老長寿だと思ったみたいだが、蓮以外は全員不老長寿だと言うと唖然とした顔をしていた。気持ちは分からなくもないが、仮面が剥がれているのは面白かったな。


 完璧執事みたいな雰囲気の人物も、仮面が剥がれれば普通の人だ。そんな事がありながらも連れられていき、王城の直ぐ近くにある豪華な屋敷の前で止まった。どうやらここで降りるらしい。執事の人が先に降りて、ドアを開ける。


 俺が先に出た後で子供達を降りさせ、その後に女性陣を降ろす。向こうでも女性陣が降りたらしい。俺達は豪華な屋敷の開けられた門を越え、屋敷への道を歩いていく。無駄に豪勢で、いちいち時間が掛かるな。面倒臭い。


 とはいえ、そんな内心を表には出さずに進むと、玄関の扉を執事の人が開けてくれた。その向こうに男性が立っているのが見えるが、アレがこの国の初代の王か? 建国王となるんだが……見た目が完全マッチョだぞ。暑苦しい。



 「うむ! 君が私と同じ不老長寿か! うむうむ……服の上からでも分かるぞ、良い筋肉をしている! やはり不老長寿として生きるには体を鍛えねばならん。そうでなければ長く生きられんからな!!」



 何か、また濃いキャラが現れたなー。マッチョでガハハのタイプかぁ……。こういうタイプは脳筋か、実は思慮深いかのどちらかで、中途半端な奴はいないイメージだな。適当に無難な挨拶をし、ウチの子供達も女性陣も挨拶をする。


 そして蓮以外は不老長寿だと改めて説明すると仰天していた。とはいえ、蓮を見て本当に不老長寿じゃないのか再度聞いてきたが。……蓮の眼が薄い金色なんで即座に疑問を持ったんだろう、なかなか目敏い奴だ。


 食堂に案内され、食事をしながらの会談になった。初代王の名はムルヴァントというらしく、それでムルという国名になったんだそうだ。ちなみに猪人族の不老長寿であり、今は傭兵ギルドのギルドマスターをしているらしい。


 王都にある中央ギルドだが、王を退任した後に草原を越えて、当時の傭兵ギルドを学んだそうだ。ついでにランクを8まで上げてギルドマスターの要件を満たし、当時の傭兵ギルドの総長からムル国でギルドを開く許可を得たんだと。


 それで草原を隔てているのに、こちら側にも傭兵ギルドがあるんだそうだ。ガイアルムを通った際に不老長寿が居るなんて話は聞いた事がなかったらしいが、<剣の踊り子>と<血狂い>の噂は知っているそうだ。


 まさか不老長寿とは思わなくてビックリしているが、当時でも2人は不老長寿として噂されてたんじゃないのか? そう聞くと、噂がどうだったかは知らないそうだ。よく考えれば、本人は知らないのが当たり前かとも思い直す。


 俺達に会いたかったらしいが、実は1つ相談があったらしい。「ほら来た」と思ったが、向こうも不老長寿で面倒臭がりなのを知っているので手短に話してくれた。内容は、現在の王が病に臥せっているとの事だ。何気に重い話をブッ込んできたぞ?。


 まだ20代後半と若く、先王と自分の2人で支えてやっている形らしい。面倒臭くなった俺は、小瓶を持って来させて神薬を入れる。ついでに神丹を渡して効果を説明した。両方飲ませれば確実に回復するだろう、後は信じるかどうかだけだ。


 そう言って、俺達は屋敷を出る事にした。好きなだけ悩むといい。俺達は手を差し伸べてやったんだ、それを振り払うも受け入れるも好きにしろ。俺達には関係の無い話だ。見送りは断って屋敷を出た俺達は、そのまま王都を出る。


 後ろから尾行しているのが居るが放っておいていい。王都を出た俺達はダンジョン街に入り、そのまま迷宮紋の前の列に並ぶ。尾行をしていた者は既に王都に向けて帰っていった、俺達が逃げるかどうか監視するつもりだったんだろう。



 「まあ、いきなり神薬と神丹を渡されて効果を聞かされたら、普通は疑って当たり前だと思うけどね。疑わない方がどうかしてるし、信じる奴はただのバカだよ。そんなバカだけ助かる方法も、どうなのかとは思うけどね」


 「もし誰かで実験したら、後でもう1度くれと言ってくるさ。今回はタダでやったが、次もタダでくれるとは思うまい。神薬と神丹だ。つり合うだけの物を探し出すのは大変だぞ? 何を対価に差し出すんだろうなぁ?」


 「そういう事ですか。私達はアレが本物だと知っていますが、訳の分からない怪しい薬を王に飲ませる国などありません。しかし実験したものが本物だと証明すると、顔が真っ青になるでしょうね」


 「それはね。その薬で王は助かっていた筈なんだ。それを実験とはいえ他の者に使ってしまったんだから、どうしていいか分からないだろうさ。パニックになっても仕方がないよ」



 そんな話をしていると順番が回ってきたので、迷宮紋からダンジョン内へと入る。1層目は平原だった。周りでは新人のような連中がネイルラビットを狩っている。長閑な風景と言えなくもないが、数が多いな……。


 何となくだが戦闘ダンジョンじゃないかと思う。人の流れは東の方に向いているので、東の方へ進んで行く。転移紋から2層へと進み、同じく東から3層へ。3層も東だったので、4層へと進んだ。戦闘ダンジョンだけあって方角なんかは楽だ。


 4層も東だったが5層も東だったので驚いた。6層へ行くと草原で北へと向かっている者が多少居る。この層ではすでにタックルシープなどが出てきているので、結構厄介なダンジョンかもしれない。魔物の強化が他のダンジョンより速い。


 身体強化をして一気に走って行くが、層を進む毎に足元の草が長くなっていて微妙に足をとられる。思っているよりも面倒臭い地形だな。11層に到着すると、次の地形は森だった。方角は南か西か……どっちだ?。


 仕方なく南西の方へと行き、【空間把握】で探っていく。結果、西だという事が分かったので進んでいき、転移紋に乗って12層へ。ここも進んで行く毎に植生の濃い森になっていくようだ。思っているより遥かに面倒臭いぞ、このダンジョン。


 16層に辿り着いたが、ここは海だった。一旦ここで昼食にする。昼はとっくに過ぎていたんだが、森では食事にするのが難しいので仕方なく進んできたんだ。焼き場を作り焼き網をセットして、チャパティを作ったり肉を切り分けたりしていく。


 野菜も蛸も解凍してタレを作ったら準備完了。後は焼いていくだけだ。皆もやっと昼食を食べられるので安堵している。森の後が洞窟だったりしたら目も当てられなかっただろうしな。気持ちは分かる。


 皆でバ-ベキューを楽しみ、食事後の後片付けも終えてゆっくりとする。攻略は明日でもいいので、急ぐ必要は無い。十分な休憩をとった後、進んで行く。海の層ではビッグクラブや、ストーンクラブが出てくるらしい。


 微妙に面倒臭い連中のうえ、カッパータートルやブルータートルも出てくる。色んな意味でマズい層なので、さっさと抜けていくのが1番良い。カッパータートルの甲羅だけは貰っていく。帰って売ろう。


 そんなこんなで21層まで来たが、流石にそろそろ帰るか。それにしても……何で21層は周囲が全部海なんだよ、おかしいだろ!?。



 ▽▽▽▽▽


 1423終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2424枚

 大銀貨1620枚

 銀貨2330枚

 大銅貨2450枚

 銅貨255枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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