1408
サーサの麦飯が炊けてきたので、入り口を少し開けて秋刀魚を焼いていく。その音で徐々に皆が起きてきたので、蓮と一緒に朝の挨拶をした。皆も外が雨だと分かったんだろう。カマクラの中で料理をするなんて雨の日以外は無いしな。
焼けた秋刀魚は骨を【分離】して外し、小骨は【粉砕】してから解して魚醤と和える。後は炊けたサーサと混ぜ合わせて、おにぎりにすれば完成だ。スープ類は迷ったが、カマクラの中で作るのもアレなので止めた。麦茶で良いだろう。
皆も気にしなかったので、おにぎりの朝食を食べている。2人テンションが高めだけど、いつもの事なので気にする者も居ない。米が出るとこうなるが、五月蝿いとまでは言えないので皆もスルーだ。それなりに多かったんだが、意外にあっさり食べられたな。
朝食後、入り口を壊して外に出たら、再び入り口を閉じる。素早く迷宮紋まで行き、乗ってダンジョンの中へ。1層は草原だったが、これには全員が納得した。そりゃそうだとしか思わないし、さっさと進むか。俺達は木像に乗って一気に進む。
俺達以外に誰も居ないので、まずは北から調べていく。間違いだったので、戻って東へ。こちらも違っていたので南へ。すると真南に転移紋があったので2層へ。2~4層を突破し、5層に進むと平原だった。
今度は西に行くも引き返し、東へ行くと転移紋を発見。それに乗って6層へ。6~8層を突破し、9層へと進むと荒地だった。予想では北なんだが、とりあえず行ってみるか。進んでみると当たりだったので10層へ。
10~12層を進み、13層へ行くと海だった。次は西しかないので西へ行き、転移紋から14層へ。14~16層を突破し、17層に着くと草原だった。2ループ目か? そう思うも出てくる魔物にデスボーアが居る。
17層としては思っていたより難易度が高めだが、俺達にとっては何の問題も無い。6頭のデスボーアをゲットしたので、そろそろ昼食にするか。簡単に済ませる為、チャパティと肉を焼きながら食べる事にした。
冷凍野菜をなるべく傷めずに解凍し、マヨネーズを作って食べる。たまには生野菜を食べないと体に良くないが、1度冷凍した野菜の栄養ってどうなんだろう? ……まあ、生野菜と言っていいか。気にしないでおこう。
デスボーアの内臓類も焼いているので、そっちで栄養は摂れる筈だ。そんな事を考えながら、出来たチャパティを焼きつつ肉を食べる。久しぶりのバーベキューなのかテンションが高いが、酒の話をやたらにするのはどうなんだ?。
俺は酒を飲まないので気持ちが全く分からない。子供達と2匹の相手をしながら食事を楽しみ、終わったら片付ける。綺麗に【浄化】していき、収納したら出発だ。次の方角が分かっていないが、とりあえず南東に行こう。
そう言って出発したのだが、これが大当たりだった。南東の転移紋から18層へと進み、その勢いで18~20層も突破していく。21層に移動すると、今度は雪山だった。慌ててカマクラを作り、全員が熊のきぐるみを着る。
この層の転移紋は、おそらく北東だろう。そう思って進んでいるとグレイトシープを発見した。まあ、外は草原だから羊系の魔物が居ても不思議じゃないけどさ。あーあー、皆が喜び勇んで狩りに行ったよ。
久々のグレイトシープにテンションが上がってるんだろうけど、相変わらずアマゾネスにみたいになってるな。それでも1人2頭で止めたようだ。あまり持っていてもしょうがないからな。俺も5頭で止めているし。
俺の場合は皆の分も合わせての量なのでしょうがないんだが、皆の場合は酒のツマミなんだよなー。それで2頭? って思うけど諦めよう。血抜きをして解体し、肉だけにしたら自分で冷凍させる。
全員分が終わったら先へと進み、転移紋から23層へと進む。そう、グレイトシープを狩る為に既に転移紋で移動してたんだよ。グレイトシープはそこまで数が多くなかったので、移動しないと必要量が手に入らなかった。そもそも大きいし。
23層、24層と突破し、25層へと着くと草原だった。ただし周囲には大量の馬のゾンビが居るが……。またコレかと思いつつ、きぐるみを脱いで円陣を組んで対処する。
もう慣れたものではあるものの、やはり最後まで魔力は保たなかったので残りは俺が【浄化】した。少なくとも400頭近くは出てきたと思うが、皆が倒せたのは250頭というところだ。多いのは多いが、だからといって納得は出来ていないらしい。
「気持ちは分かるが、日々努力していくしかない。それぞれの魔法も極めていけば、威力も上がって消費魔力も減る。皆はそこまで出来てないんだから、しょうがないさ。そう簡単に極められても困るしな」
「それはそうなんだろうけどね……。アタシ達の実力じゃ全滅してたっていうのも、それはそれで納得出来ないし、しちゃいけない事さ。とはいえ、アルドほど使えるようになるのかは疑問だけどね」
「それは諦めるしかないわね。最悪はアンクを使って感覚を覚えて、それから自分で身につけるしかないと思うわ。何度も繰り返せば、多分アルドに近い使い方は出来ると思う。そこまで行けば超一流に近いでしょうね」
「それよりも、相変わらず最奥でも魔道具などは見つからなくなったな。とはいえ、妙な物を押し付けられるよりはマシか。また、おかしな薬を渡されても困るし」
「アレはねー、流石に無いと言わざるを得ないよ。お尻狂いにするって間違いなく使っちゃいけない薬だし、それを神様が作って使えって……絶対に駄目でしょ? 意味が分からないし、そもそも何故作ったんだろう?」
「白い枷を送ってきた事と合わせると、多分下界の連中への御仕置き目的で作ったんだとは思う。ただ、やり過ぎってなって没収されたんだとは思うが……今も新しい薬を作ってそうで怖いな」
「「「「「「「「………」」」」」」」」
「「「「………」」」」
まあ、薬神の薬は横に置いといて、それよりも終わったんだしそろそろ出よう。そう言って脱出紋に乗り、皆で外へと出た。外に出ると朝よりも雨が激しく降っており、慌てて俺達はカマクラの中に避難する。
カマクラの中に入ったら入り口を閉じ、濡れた皆に【凝水】と【乾燥】を使って乾かす。水分は外へ捨てたものの、この調子じゃ夕食が厳しいな。仕方ない、外の焼き場に屋根を設けるか。その前に基礎を高くしておこう。
周りから土を集めて焼き場の地面を少し隆起させたら、テーブルや椅子の上と焼き場の上に屋根を作る。出来たのでカマクラの入り口を開けて外に出た。素早く走って椅子まで行ったので、そこまで濡れてはいない。
皆も出てきたので、カマクラの入り口を閉じておく。雨が降っている中、夕食を何にしようか考えているが、そもそもまだ夕方じゃないんだよな。今日の攻略は思っていたより早く終わったから、夕日が出るのはもう少し後だろう。
色々悩んだものの、結局皆が食べたがっているグレイトシープに決まった。イデアだけは分かっていないが、食べれば分かるので気にしなくていいだろう。麦飯を炊きながら、野菜たっぷりのスープを作る。
麦飯が蒸らしに入ったらグレイトシープの肉を焼いていくのだが、骨付きのまま焼いていく。焼けるたびに脂が溶けてポタポタ落ちるが、それが良い匂いを周りに巻き散らしている。
ジックリと焼いていき、十分に火が通ったら皿に乗せていく。後は豪快に食べるだけだ。子供達の分は【分離】で食べやすい大きさに分けてやる。作ったタレで食べるなり、魚醤を使うなり好きに食べてくれ。
それじゃあ、いただきます。
「ん~~。このお肉もやっぱり美味しい。竜のお肉には勝てないけど、それでも美味しいお肉なんだよ。タレを付けても美味しいし、骨付き肉って何故かおいしいの」
「これがグレイトシープの肉か~。確かに美味しいし、この味はなかなか無いと思う。デスボーアとは違ったタイプだけど、美味しい肉で間違い無いね。もちろん竜には勝てないんだけど」
「アレは別格だから、どうしようもないさ。あれ以上に美味しい肉は無いけど、あれ程に強い魔物の肉なら美味いのは当然だよ。まあ、アルドが熟成してくれないと硬くて食べられない肉だけど」
竜の肉が食いたいのか? 別に良いけど、今日じゃないな。明日の朝か昼にしよう。……忘れてなければ。
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