表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1400/1948

1399




 「俺達から戦争を吹っかけている訳じゃない。今回、不老長寿へ喧嘩を売ったのはバウラのギルドだけなのか、傭兵ギルド全体なのかハッキリ宣言しろ。そう本部への魔鳥便を出しに来た訳だ。だから、ここに居る」


 「ああ、それで……」


 「マルドーでも出したが、握り潰すバカが出るかもしれないんで、ここでも出した訳だ。何だったらお前さんからも出しておけば良い。さっきも言ったが、全面戦争となった場合こちらは一切の容赦をしない。まあ、おそらく大丈夫だろうが」


 「そうでしょうね。正直に言って、不老長寿の方々と揉めたのはバウラの連中ですし、奴等の所のギルドを撤退させれば済みます。本部も不老長寿の方に喧嘩を売る気なんて無いでしょう。と言うか、何故バウラの連中はそんな事を?」


 「さあな。帝国に依頼された奴は敵だとか、そんな奴等は嫌がらせされて当然だとかホザいてたな。後、本当に不老長寿かどうかも分からないとか。俺の登録証には総長と副長のサインが入ってるのにな。不老長寿と認めるってヤツが」


 「奴等はそれを見ていないか、帝国憎しで意図的に見ないフリをしたって事ですか……。それで喧嘩を売ったと。頭が悪過ぎる」


 「まあ、そういう事だ。あの総長と副長なら俺達と喧嘩をする事は無いだろうよ。この前も最前線のスタンピードを止めてやったしな。それじゃ、俺は宿に帰るよ」


 「えっ……あ、はい。……えっ!? スタンピード!?」



 俺は傭兵ギルドを出て、宿へと戻る。皆は買い物から戻っているのかね? 何となくだが、アルダでシードルを作れと言われそうな気がしている。そろそろ風の季節も終わろうとしているし、最後に大量買いして作らされそうなんだよな。


 宿の部屋に戻ると皆は帰っていて、予想通りにシードル作りを頼まれた。俺はダンジョンに行ってくると言ってアルダと樽を受け取ると、1人でダンジョンへと行く。王都を出てダンジョン街へと入り、迷宮紋からダンジョンへ。


 1層は草原でウサギ系の魔物と戦う新人が見える。それを横目に北へと進む。4層まで突破し、5層へ行くと平原だった。今度は東のようなので、東の転移紋から6層へ。6~8層を突破し、9層へ行くと海だった。


 ようやく目的の層に来たので、人が殆ど居ない北西へと行ってシードル作りを始める。もう慣れたものだし、今までに何度もしてきているので楽なもんだ。ただ、量が多いので時間が掛かるが、そこはしょうがない。


 結構な時間が掛かったもののシードル作りは終わったので、今度は海の幸を探す。具体的に言えば蛸だ。確保しておかないと蓮が五月蝿そうなので、海の地形に居る内に確保しておきたい。なので探すんだが……。


 何故かデカイ鯛とか、小さいイカとか見つかるんだけど? 肝心の蛸が……おっ、居た。【念動】で海水ごと持ち上げて、綺麗に【浄化】したあと【冷却】で凍らせて始末する。そうやって繰り返し、蛸を大量にゲットした。


 後は鰹のような魚も居たので、海水ごと引き上げて【浄化】してから凍らせてゲット。沢山手に入れたら3枚おろしに【分離】して、更に背中側と腹側に分ける。そして脂分の多い所を【分離】して外せば準備完了。


 海水を大量に引き上げて真水に変え、それを【加熱】して沸騰させたら鰹を茹でる。30分ほど茹でたら出して、骨を完全に【分離】した後で【冷却】する。本来ならこの後に燻す筈だが、俺は面倒なんでしない。


 最後に【乾燥】で15パーセント以下に水分量を落として、表面を【分離】すれば鰹節の出来上がりだ。ただしカビを使ってないけどね。それでも鰹節が出来た事を喜ぼう。これだけ乾燥させていれば、長期保存できるしな。


 後は適当に獲って帰ろうと思い、秋刀魚や鯖をとって戻る。外に出ると夕方だったので慌てて王都に戻り、走って宿に戻る。部屋に入ると酒は飲んでおらず、蓮やイデアと遊んでいたようだ。珍しいけど何かあったのかね?。


 皆に酒を配ると喜んでいるが、蓮に蛸を沢山獲ってきた事を話すと大喜びしている。そんなに蛸ばかり食べても飽きると思うけどなー。まあ、いいか。それより夕食を食べに行こう。そう言って、皆と一緒に隣の食堂へ行く。


 中に入って大銅貨14枚を支払い夕食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。食事を終えて部屋に戻ると、早速とばかりに酒を飲み始めたが、このまま上手くいきそうか聞かれた。皆は不安を感じてる?。



 「いや、全然。だってアルドが居る以上、負けは絶対に無いからね。かつての不老長寿では数の差で負ける事もあったんだよ。泣き寝入りとまでは言わないけど、それに近い様な事も無い訳じゃなかった。そう聞いた事もあるしね」


 「数の暴力というのは、やはり大きな力ですからね。だからと言って、それに迎合するようでは神罰を落とされても文句は言えません。不老長寿として生きるのも結構大変なんですが、普通の者には伝わらない事なんですよね」


 「父も母も苦労していたからね。不老長寿の面目と、神々の面目は必ず守らなければならない。危なかった事も1度や2度じゃないと聞いたよ。それでも過去の方々が守り通してきたものだ、私達が潰す訳にはいかない」


 「まあ、今はアルドが居てくれるし、アタシ達も身体強化を始め様々な事を教えてもらってる。そう簡単に数の暴力に屈する事は無いし、暗殺を謀ろうものなら逆に暗殺されるしね。御蔭で神罰は落ちそうにないから助かるよ」


 「俺も神罰は困るしな。それに闘神の爺さんに聞いたんだけどさ、浄神って温和な雰囲気と話し方なんだけど、神々の中で1、2を争う武闘派なんだそうだ。そもそも浄神は高位の神なうえ、怒るとシャレにならないくらい怖いらしい」


 「「「「「「「「「「………」」」」」」」」」」


 「その浄神の加護を貰ってるんだよ、俺。舐められたまま終わらせたら、どんな神罰が落ちるか分からない。生き地獄とかは本当に嫌なんで、全力で頑張るしかない訳だ」


 「それは……そうでしょうね。浄神様は、神々の中でもトップに近い武闘派だったなんて。アルド以外から聞いたら笑うけど、アルドから聞いたら怖ろしすぎる話よ。浄化の神様が、武闘派……」


 「全くそんなイメージ無いんだけど、神様が僕達のイメージ通りな訳がないと言えば終わる話かー。それにしても、武闘派の神様の加護って怖ろしいのと同時に、神様にもランクがあるんだね?」


 「より原初に近いほど、より根源に近いほど高位の神になるらしい。例えばだけど、木の神より植物の神の方が上なんだ。そして、植物の神より自然の神の方が上となる。そういう風に神様の世界では決まっている訳だ」


 「そうなんだね。それで浄神様は高位の神と……巨神様はどうなんだろう? あたしにはよく分からないや。何か巨神様も、適当に酒飲んでそうな気がする」


 「さてな、俺も……誰だ? って、リンデ達か」



 ノックの音がした後、リンデの声が聞こえたので中に入れる。全員入ってきたが、何かあったのか? 顔色は悪くないし、表情も普通だ。お前さん達は世直しの旅に出たんじゃないのか? 何で王都に居るんだよ。



 「それが……色々傭兵として活躍してきた所為か、私達が各国の王女だとバレていまして……。世直しも何も、私達に何かをしてくる者が居ないんです。これでは何の意味もありません」


 「あらら。アンタ達が活躍してたのが仇になったって訳かい。名や顔が売れる事は、普通は良い事だからねぇ。本来は喜ぶべき事なんだけど、貴族どもを潰すには邪魔だとは。面白いもんだ」


 「まあ、そういう事で最初から頓挫したよ。私達でもまだ上らしい。やるなら小役人に許可を与える感じでやるしかないね。とはいえ、そんな下っ端に権限が与えられる筈も無いんだけどさ」


 「ですね。下の者に大きな権力を持たせるなんて、腐敗の温床にしかなりません。裏で必ず余計な事をします。なので最初からしない方がマシでしょう。自分達が王女だという事を甘く見ていましたね」


 「全くだ。それはともかくとして、そちらはどうだったのだ? 何か面白そうな情報はあったか? 少し前まで共に居たのだから、早々大きな事があったりはしないだろうが……」


 「不老長寿と傭兵ギルドの全面戦争ぐらいか?」


 「「「「「「は?」」」」」」



 ▽▽▽▽▽


 1399終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨374枚

 大金貨1643枚

 金貨2411枚

 大銀貨1582枚

 銀貨2283枚

 大銅貨2495枚

 銅貨355枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ