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 皆の愚痴が落ち着いた頃には、子供達も3匹も寝ていた。俺が布団に寝かせて【昏睡】も使ったんだが、女性陣の誰も気付いていなかったらしい。気付いたら慌てて脱ぎ始めたんだが、ゆっくり寝るという選択肢は無しですか……。


 【極幸】を丁寧に使ってキメてしまい、さっさと寝かせていく。全員を寝かせたら、神水を飲んでゆっくりと待つ。皆が愚痴を言っている間にワラワラと宿の周りに集まり始めたんだよ、ゴロツキっぽいのが。宿の人間と話しているから、連座決定。


 宿に入ってきて従業員と話していた連中は、俺達の部屋に一斉に来た。宿の従業員もゴロツキも油断しているので、纏めて【衝気】で気絶させて白い枷を嵌めていく。外にも居るので、そいつらも気絶させて【昏睡】を使う。


 ゴロツキは放置して先ずは従業員に話を聞くが、宿全部がゴロツキどもとグルらしい。とりあえず情報を聞けたので2つ目をプレゼントしておく。ゴロツキにも聞いていくが、完全に唯のゴロツキなので聖人に変える。終わったら宿の連中もだ。


 少々時間が掛かったものの、宿の連中全員を聖人に変える事が出来た。通いの連中は知らされておらず、住み込みの連中は裏組織の奴等で、宿の経営をしているのが裏組織の幹部だった。本部はスラムにあるらしい。よくあるパターンか。


 ゴロツキと宿の者を聖人に変えたので、聞きだしたスラムの場所に行く。アジト付近には複数の見張りが居たので、【衝気】で気絶させて白い枷を着けたら放置。中に突入し、どんどんと気絶させて聖人に変えていく。そろそろ外の奴等に着けたのを回収するか。


 順調に進んでいると、偉そうな連中が寝ている部屋があった。それなりに値段のしそうな絨毯とか敷かれているが、もしかしてバロッサの元貴族か? 中に入り白い枷を着けて確認すると、予想通りの答えが返ってきた。


 どうやら持ち出せる物は全て持ち出して潜伏しているらしい。このスラムのボスと繋がりのある貴族が1人居て、ソイツの伝手で流れてきたみたいだ。屋敷も他の財産もマールに没収されたようで、その事に対する恨みが大きいが自業自得だろうが。


 さっさと聖人に変えてやり、財産の半分を没収だ。適当に半分ぐらいにし、さっさとアイテムバッグに入れたらボスの部屋を目指して進む。そこまで苦労もせずにボスの部屋に辿り着いたが、3軒の建物を1つに纏めるなよな、面倒臭い。


 入り口は1ヶ所しかないので、ボスは秘密の出口から悠々と逃げ出せる構造になっている。俺に対しては無意味だけどね! ……それはともかくとして、現在ボスを尋問中なんだが、どうやらマールからの略奪を考えていたらしい。狙いは香辛料だ。


 マールの側も馬鹿じゃないし、そもそも前回もそうやって香辛料を奪おうとして失敗したんだろうに。そう思っていると、マールの領地になったから上手くいくと思い込んでいるようだ。お目出度い頭をしている奴しか居ないのかよ、バロッサには。


 上手くいく訳が無いだろうに、そんな事も分からないのか。元々は……と思った時に気付いた。もしかしたら賢い奴が少数いて、そいつらが指示をしていた? だから上手くいっていたんだが、俺達がマールの王妹であるキューレを助けた後に崩れた。


 更に帝国に一時占領された際に賢い奴は処理されたか取り込まれ、そしてポンコツだけ残されて今に至る。前にも似たような事を考えたが、これならポンコツしか残っていない事に関しては辻褄が合う。他は分からないが……って、マジかよ。


 美術品とかは要らないので貨幣を半分だけ回収してたんだけど、ちょっと面倒な物を発見してしまった。それは呪いの道具4つと魔物だ。それだけなら特にどうこうとは言わないのだが、魔物がちょっと……。


 呪いの道具は分かりやすく言うと枷であり、両手両足に着けられている。それで強制的に発情させられているのだが、着けられているのはレッドオークの雌だ。そして陵辱の跡が大量にある。つまり、そういう事なんだろう。


 何故か邪生にはなっていない様だが、安らかに送ってやるか。そう思い、近付いて全力の【極幸】を使った。一瞬で精神が幸福で満たされ壊れてしまったが、レッドオークの雌の首を刎ねて収納する。しかし、碌でもない事をする奴等だな。さすがは蛮族国家。


 アジトを後にした俺は町の外に出て穴を掘り、レッドオークの死体を入れて【浄炎】で燃やす。灰と骨になったら【粉砕】し、大きめの石を掘り出したら埋めた場所の上に置く。手を合わせて祈り、その場を後にした。


 簡単に殺す俺だって、供養する気持ちが無い訳ではない。今までは供養するような連中ではなかったからだ。それに、戦争で死んだ連中にはキチンと手を合わせている。魔物だろうと強姦は駄目だろうに、頭のおかしい奴はどこにでも居るな。


 最後に呪いの枷を取り出して【浄化】し、それが終わったら【分解】しておいた。存在した証拠すら残す気は無い。……さて、宿に戻って寝るか。この調子だと、王都バウラでも一悶着ありそうだな。気を付けておこう。


 部屋に戻ってきた俺は、何度か自分を【浄化】して綺麗にしてから布団に寝転がる。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界701日目>



 おはようございます。今日で間違いなくバウラに到着出来ますが、昨日の事を考えると憂鬱な部分はあります。魔物を使って人体実験とかやってないだろうな? そんな事をしてたら徹底的に聖人にするぞ。王都民の9割とかな。


 麦茶を淹れて飲みながら考えていると、ダナが起きたらしい。最初は1番に起きたのでニヤニヤしていたが、俺の顔を見て怪訝な顔をした。俺は【止音】を使って話をしたのだが、何とも言えない顔をした後に、優しく何度もキスをしてきた。


 まるで労わるようなキスだったからか、少し心が軽くなったような気がする。「ありがとう、ダナ」とお礼を言うと、急に真っ赤な顔をして情熱的なキスをしてきた。どうやら恥ずかしかったらしい。とはいえ、誤魔化し方としてはどうなんだ?。


 その後、満足したのか離れて部屋を出て行く。俺は麦茶を入れようとしたのだが、丁度ツバキが起きてきたので水皿に神水を入れてやると、美味しそうに飲み始めた。そういえば、お金を数えるのを忘れてたな。今の内に取り出して数えておこう。


 ダナが部屋に戻ってきたものの皆が起き始めたので、これ以上のイチャイチャは無理だった。悔しそうな顔はバレるから、止めた方がいいよ?。



 「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」


 「「おはよう、皆」」 「おはよう」 「おはようございます」


 「ニャア」 「………」 「ブルルッ!」


 「今日はダナが早く起きてたんですね。珍しい事もあるものですが、よくよく考えたら私よりは珍しくありませんか……」


 「まあねぇ。シュラが早起きなんて、天地が引っ繰り返っても無いよ。それぐらいあり得ない事さ。それよりもアルドから聞いたけど、ここは本当に蛮族国家だったんだと改めて思うよ」


 「「「「「「「「「???」」」」」」」」」



 俺は昨日スラムのアジトで見た、呪いの枷で狂わされたレッドオークの雌の話をする。敢えて言わなかったが皆も理解したんだろう、陵辱の跡がどれほど酷かったかを。あまりに滅茶苦茶だったからな、<鬼畜の所業>という言葉が相応しかったと思う。



 「何て事をするのかしら。魔物だから良いなんて絶対に言わないし、言えないわよ。そういう事をする奴は、必ず人間種にもしているわ。獣と同じか、それよりも酷い奴等よ。蛮族に相応しい連中ね!」


 「これはちょっと……。昔似たような事を聞いた事があるけど、滅多に聞かないぐらい酷いよ。私でさえ数回あるか無いかという程の酷さとは……正しく蛮族だろう。そのアジトに居たっていう貴族、そいつらが何もしていない筈は無いしね」


 「アルドが王都に行くのを危惧するのも分かる。同時に、必要なら王都民の9割を聖人に変えると言っているのも。裏の連中とはいえ、とてもまともな者達ではない。しかし、その呪いの枷は……」


 「高い確率で呪神は関係無い。4つ着けられていたが、4つでやっと効果が有るくらいなんだと思う。もし呪神が作ったなら、間違いなく1個で完結する程の物を作る筈だ。キマイラの短剣とか山羊角の杭のようにな」


 「「「「「「「「あ~……」」」」」」」」



 皆もその一言で納得したらしい。もっと効果の高い、シャレにならない物があったからな。ちなみに、イデアは呪神が作ったかどうかは特に気にしていないようだ。神様のやる事には、何を言っても意味が無いとの事。


 そうなんだけど、俺と同じで達観してるなぁ。多分だけど、持たされた知識から理解したんだろう。



 ▽▽▽▽▽


 1394終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨356枚

 大金貨1336枚

 金貨2069枚

 大銀貨1473枚

 銀貨1679枚

 大銅貨2113枚

 銅貨355枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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