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 「君達、私はこの領都のギルドマスターだが、ちょっと上の部屋まで来てもらおうか。君達にはどうやら、話しておかないといけない事があるようだ」



 成る程。コイツが正論ばかりで面倒臭いという、領都のギルドマスターか。そのギルドマスターが出てきたからか、受付嬢どもが得意満面の顔をしているが、ここの奴等は揃いも揃って馬鹿ばっかりか? 呆れてくるな。



 「何故だ? 俺達にはついて行く理由が無いな。先ほどの事でゴチャゴチャ言うつもりなのか知らんが、ランクを6で止めるのは傭兵ギルドが認めている事だ。お前等に文句を言われる筋合いも無い。そのうえ、俺達の所属はルーデル町だ」


 「……ルーデル町だとしても、君達がランクを上げない理由にはならない。確かに傭兵ギルドが認めているが、公式に認めている訳では無い。明文化されていないという事は、ランクを上げても問題は無い筈だ」


 「お前はいったい何を言ってるんだ? ランクを上げるかどうか、それを決めるのは傭兵本人だぞ。関係の無い者がいちいち出てくるな。頭が悪いのか、お前は。そこの受付嬢といい、ここの傭兵ギルドはどうなってる?」


 「君はこのギルドを愚弄する気か? ルーデル町も私の統括する地域に含まれているんだがね。場合によっては良からぬ事が起きるかもしれないぞ?」


 「ほう、だったらやってみせろ。俺達、不老長寿に対して出来るのならな? 結果として、お前等の頭が全て挿げ替えられても知らんがな。その覚悟だけはしておけよ?」



 俺はそう言ってギルドを後にする。後ろからザワザワとした声が聞こえるが知った事ではないし、本当に手を出してきたら纏めて聖人にしてやるだけだ。いちいち誰かの手を借りる気など無い。アレを聞いて引かないならば、反撃で潰されろ。


 どうなるかは知らないが、ダナやヴェルが言っていた通り面倒なタイプだったな。とはいえ、正論だけしか聞いてなかったが、下らない圧力も俺に言ってきたぞ。まあ、おそらくは俺が不老長寿だと知らなかった所為だろう。


 つまり、相手の地位や立場で態度をコロコロ変える奴なんだろうな。ただの傭兵だと思えば、くだらない圧力を脅しのように使う奴だった。正論で面倒臭い奴ではなく、ただの小狡いクズじゃないか。



 「まあ、そうねえ。おまけに粘着質で神経質な顔だったわ。表情というか顔って、個人の生き様が出やすいのよね。狡い生き方をしてきた者は、ああいう顔になってしまうの。気を付けないとね」


 「まあ、ギルドマスターという立場で腐ってきた小悪党という感じだね。主様が仰ったように、私達不老長寿に手を出すというなら様々な事を覚悟してもらわないと。1度口に出した以上、取り返しはつかないものさ」


 「俺としてはパニックでも何でもいいが、こちらに手を出してきてくれる事が1番望ましいな。纏めて聖人に変えてやれるし。向こうが手を出してくれないと、こちらは手を出し難い。神様から神罰を落とされたくないしなー」


 「しんばつ?」


 「ああ、悪い事をすると神様から罰を与えられるんだよ。その罰を受けない為には、向こうから攻めて来てくれないと困るんだ。向こうが手を出してきたら、手を出してきた向こうが悪いとなるんだよ。だから大手を振って反撃できる」


 「その反撃が非常に苛烈であっても、原因を作り出したのは向こうであって、こっちではないという事よ。そういう形にしないと神様に怒られるの。まあ、国や組織が建前を整えるのと同じね」


 「………」


 「今は何となくで分かっていればいいさ。それよりも手を出してくるのかな? ああいう小狡いタイプは、相手が予想以上だとダンマリを決め込む事が多いけど……。それならそれで、手出し出来ない相手に喧嘩を売ったバカというだけか」


 「場合によっては、あの受付嬢に全責任をおっ被せるのかもな。小狡い奴って平気でそういう事をするからさ」



 宿に着いた俺達は、中に入って大銅貨6枚を支払い夕食を注文すると、席に座って話を続ける。子供達は楽しい話題でもないからか、会話に加わってくる事は無い。まあ、それよりもお腹が空いているので、夕食が早く食べたいんだろう。


 夕食が運ばれてきたので食べて、さっさと部屋に戻る。お腹が満たされたからか、蓮とイデアは魔法の練習をしている。字の練習も大事だけど、せっかく魔力が余っているんだから魔法の練習もしようと蓮が言い出したんだ。


 それは良いんだが、基本がズレているので修正からだった。流石にズレたまま練習しても上手く身につく事は無い。なので修正してから練習させたんだが、ある程度の練習で眠たくなっのか舟を漕ぎ始めた。


 敷いていた布団に寝かせ、フヨウも寝かせたら【昏睡】を使って深く寝かせる。メルとアルメアを満足させて寝かせたら、部屋と体を綺麗にしながら外を【探知】と【空間把握】で警戒しておく。妙な連中が宿の外に居るんだよ。


 <浄化の三道具>を使って邪気を吸引するものの、殆ど吸い込めなかった。綺麗にしているからなぁ。……それはともかく、まだ侵入してこないのか? 間違いなく俺達が目標だろう。明らかに此方に対して、悪意と敵意を向けてるしな。


 おっと、宿に侵入してきたな。人数は4人で一気に来たうえ、監視も居ないと……。何だか杜撰な奴等だな。鍵を針金っぽいので開けようとしているが、さっさと【衝気】を使って気絶させて部屋の中に入れる。


 白い枷を嵌めたら聞いていくが、予想通りスラムの裏組織の連中だった、俺は隠密の4つの技を使い宿の外に連れ出す。近くの路地に4人を置き、白い枷をもう1つ嵌めて3分待つ。時間が経ったら解除して放置し、スラムへ。


 聞いていた場所に組織の建物はあったので、外に居て監視している人員から根こそぎ聖人にしていく。どうも副神殿長と懇意にしていた組織みたいなので丁度良い。次々に聖人に変えていき、情報を取得していく。


 最後に組織のボスにも話を聞いたが、どうやら子爵から依頼があったのは間違い無いらしい。伯爵に仕えている領地を持たない奴らしいが、屋敷の場所を聞いたのでさっさと行くか。裏組織も綺麗になったしな。


 子爵の屋敷に着いた俺は裏に回り、勝手口を開け……。珍しく万国共通の閂じゃないぞ? 普通の鍵というか、宿の部屋と変わらない鍵だ。とはいえ、シリンダー錠より簡単な構造だから、【念動】であっさり開くんだけどね。


 鍵を開けて侵入した俺は、まず当主の部屋らしき所に行って中のオッサンに白い枷を嵌める。話を聞くと、娘がギルドマスターに叱責されたと泣いていたので、その原因を作った傭兵の処分を頼んだとの事。成る程、俺達を不老長寿とは知らせなかったのか。


 さっさともう1つ枷を着けて3分待つ。終わったら【昏睡】を使った後、娘の部屋へ。案の定、そこに寝ていたのは受付嬢だったので、白い枷を着けて話を聞いていく。


 すると、ギルドマスターに責任を押し付けられたので、まずは俺達の始末を父親に頼んだらしい。そもそもコイツは俺達が不老長寿だと信じていなかったようだ。と言うより、典型的な自分に都合の悪い事は信じないタイプだった。


 話を聞いていると、所々でそういう部分が見え隠れしている。面倒なので、さっさと2つ目を着けて3分待つか。……よし、終わった。後はギルドマスターを聖人に変えれば終了だ。行く前に迷惑料を頂いておかないとな。


 屋敷の中にある金銭の半分を貰っていくのだが、この子爵はそこまで裕福ではないらしい。その割にはスラムの裏組織と知り合いだったりするし、変な奴だな……。


 うん? そういう事か。資産の大半を宝石とか美術品に変えてやがる。どうりで金銭が少ない訳だ。前言撤回、ここの金銭は全部持っていく。宝石とか美術品を売れば十分に生活できるだろう。


 さっさとアイテムバッグに入れたら勝手口まで戻り外へ出た。外から【念動】で鍵を掛けたら、ようやく子爵家でやる事は終わりだ。使用人には何もしていないのだが、スラムからの連続だから少々疲れている。


 後はギルドマスターだけだし、さっさと終わらせよう。



 ▽▽▽▽▽


 1389終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨356枚

 大金貨1336枚

 金貨1957枚

 大銀貨1405枚

 銀貨1507枚

 大銅貨1953枚

 銅貨242枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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