表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
139/1948

0138




 とりあえず、2人が倒したミノタウロスを処理する。全て終わり収納して戻ると、何やら興奮したシュラが喋っている。どうやら使い勝手は良かったらしい。



 「直撃すると良い感じの感触なんですよ!」


 「ああ、うん……そうかい、良かったね。アタシはよく分からないけど、シュラがそう言うなら良かったんだろうね」


 「シュライアはこんな子だったかな? 何か別人に見えるんだけど……」


 「打撃系の武器を使っていると、こんな感じですよ?」


 「そうなんだね……。なら、私が知らなかっただけか」



 まぁ、ガントレットで殴る事が当たり前だったんだから、予想は出来たと思うけどな。それにしても殴打武器が好きだな。打撃系統の武器は頑丈だし、使い勝手は良いけどさ。


 そろそろ先に進むとしよう。東に進むと予想通り転移紋があり、乗って14層へ。


 14層は北東へと進む。途中ミノタウロスが1体居たので、メルが倒した。獲物を処理してアイテムバッグに収納する。北東の転移紋から次の15層へ。


 15層は北へと進む。転移紋の近くは魔物が居なかったので、遅めの昼食をとる。見晴らしが良いので、奇襲の心配は無い。車座になって食事をしながら、この後の相談をする。



 「行ける所まで行ってみるか、この辺りで狩りをするか。どっちかだな」


 「この辺りで狩りをするって事は、狙いはミノタウロスかい?」


 「ああ。それなりの値段で売れるみたいだから、ある程度お金を稼ぐのも悪くないと思ってな」


 「アルドに負担を掛けてしまっていますから、私はどちらでも構いません」


 「私もです。姉上も同じでは?」


 「そうだね。金銭的な負担を、アルドに負わせすぎている気もするからね」


 「俺もそれなりには持ってるから、そこまで負担じゃないんだ。ただ、大銅貨が面倒臭い」


 「それはね、誰もが思う事さ。でも、解決しないんだよねぇ。昔から変えようって話はあるんだけど……変わった事がないね」


 「他に適当な貨幣を作っても、貨幣の価値を変えても上手くいかないからだよ」


 「今の状態が丁度良いバランスだと言う事ですね、姉上」


 「それもあるんだけど、色々な事があって今のバランスだから難しいのさ。1つ変えれば他の様々な物が一気に変わってしまう。だから、誰も手をつけられないんだ」


 「貴族などは、悪くなれば直ぐに相手の責任にして攻撃しますから」


 「余計に変わらないってワケかい……」


 「経済の話は置いといて……先へ進もう」


 「進むのかい?」


 「ああ。変化したばかりだから、進めるだけ進んで把握しておいた方が良いかと思ってな」



 北の転移紋から16層へ行く。光が止んだ目の前は、洞窟だった。……厄介な。まさかの洞窟タイプかよ、こりゃ時間が掛かるぞ。方角は分かっても、入り組んでいるから大変だ。


 北西へと進むが一筋縄ではいかない。魔物は蝙蝠系しかおらず、毒持ちが居て少し厄介な程度だ。ただ、迂回しなきゃ目的地に辿り着けない為、いちいち時間が掛かる。


 それでも【空間把握】を使い、なるべく最短ルートを通って北西の転移紋に到着した。転移紋に乗って17層へ進む。


 17層は西へ行くのだが、さっきの層はなんだったのかと言いたくなる。魔物にも殆ど遭遇せず、あっさりと到着。西の転移紋から18層へ。


 18層は南西へと進む。この層は非常に厄介だ。俺は【空間把握】が使えるから分かるが、隠し通路のようなものがある。見つけられないと進めないし、帰れなくなったら遭難だ。


 具体的に言うと曲がり道を曲がって直ぐ、斜め後ろに正解の道がある。洞窟タイプだと脱出紋に戻れないと死ぬしかなくなる。ダンジョンの中でも完全に鬼門だよなぁ。


 南西の転移紋に辿り着いたが、皆も隠し通路の事で顔色が悪い。毒で死んだり餓死する事も考えて、対策をしておいた方が良いが今は無理だ。転移紋から19層へと進む。


 前回と同じ19層まで来たが、今回もここでタイムアップだろう。19層は草原だった。ケンタウロスが居るが、明らかに奴等が有利な地形だ。襲われる前に帰るか。



 「今回も19層で終わりだったなー」


 「仕方ないさ。ダンジョンの中で野営する訳にもいかないしね」


 「ダンジョンの中で野営……危険過ぎるわ」


 「そうですね。メルの言う通り危険過ぎます」


 「いやいや。野営なんてする気は無いよ。そこまでして攻略したい訳でもないしさ」


 「そうだね。安全にゆっくりとやっていけば良いのさ。急ぐ必要なんてどこにもないんだ」



 そんな話をしながら領都へと戻る。入り口近くの解体所に行き、ミノタウロス3体を売った。全部で大銀貨30枚だったので、1人大銀貨6枚に分けながら宿に帰る。


 食堂で大銅貨7枚を支払い夕食をとり、食後はさっさと部屋に戻り休む。今日も皆疲れているんだよな……明日は休みにした方が良いかもしれない。ちょっと提案するか。



 「明日は休みにした方が良いと思うんだが、皆はどうだ?」


 「そこまで大変で疲れてる訳じゃないけど、休みにした方が良いと思うよ。アタシもそうだけど、皆”溜まってる”からね」


 「そうですよ! 最近ダンジョンばっかりなんですから、私達も”攻略”して下さい!」


 「それは良いわね。明日は私達を”攻略”してもらいましょう!」


 「良いね! 明日が楽しみだよ! アルメアはどうだい?」


 「うん、まぁ。私も明日を楽しみにしてるから……頑張ってよ? アルド」



 頑張るのは今日の夜からの気がするんだが? 明日まで我慢しろって言って我慢するのかね? 何を言われるか分からないから、いちいち言わないけどさ。嬉しそうにされると言えないしな。


 2匹と遊んでやり、眠ると4人に連れて行かれる。今日は【房中術】だけで相手をする。基本を丁寧に使い、レベルアップを図っていく。これでも上達するんだから、修行になるんだよな。


 4人を完全に撃沈させ、浄化を集中して行い綺麗にする。十分綺麗になったので、俺も寝るか。今日も1日お疲れ様でした。



 <異世界81日目>



 おはようございます。火の季節1日目です。これから暑くなっていくんだが、この世界ではどういう対策があるんだろう。古い時代なんで耐えるだけだったりして……違うよな?。



 「おはよう。ダリア、カエデ」


 「ニャーン」 「グルッ」



 今日は……新しいな。あぐらを掻いている俺の太腿に、顎を乗せてゆっくりしてる。騒ぐ事もなく、2度寝しそうな雰囲気だ。頭を撫でたりしながら、ゆったりと過ごすのも悪くないな。



 「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ……」 「グル……」


 「2匹は気持ち良さそうにしてるね」


 「珍しい姿勢で居ますね。寝足りないのでしょうか?」


 「どうなのかしらね? 案外アルドに触れていたいだけなのかも」


 「その気持ちは痛い程分かるよ。今日これからが、楽しみで仕方がないよ」



 とにかく、まずは朝食を食べよう。食堂に行き、大銅貨7枚を支払って朝食を待つ。すると、ライブルの妹のリブルが食堂に来た。何だか嫌な予感がするな。皆も同じことを思った様だ。


 皆があからさまに渋い顔をすると一瞬怯えた様だが、意を決してこちらへ来た。後ろの3人は明らかに怯えた表情をしているが。



 「申し訳ありません。ちょっと良いですか?」


 「話しは後でな。朝食も食ってないんだ」


 「それは申し訳ありません。ここで待たせて頂きます」



 全員が心の中で『待たなくていいから、さっさと帰れ!』と思っただろう。俺でさえそう思うんだから、楽しみにしていた4人はそれ以上なのが間違い無い。4人の方を見るのは止めよう。


 緊張しながら朝食を食べるという、碌でもない経験をするハメになった。そんな事はお構いなしに、リブルは話しを始める。



 ▽▽▽▽▽


 0138終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨14枚

 金貨54枚

 大銀貨64枚

 銀貨38枚

 大銅貨153枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 真っ黒な金砕棒

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 アダマンタイトの十手

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ