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 満足した夕食も終わり、カマクラの中に入る。まだ暑くはないが風の季節も半分を越えた。ここから段々と暑い時季に向かって季節は進んで行く。今年も送風機と冷房のお世話になる時季が近付いて来ているな。


 そんな事を考えながら子供達の遊びに付き合う。今やっているのはダウトだが、子供達の読みが鋭い。子供達は場に出ているカード云々ではなく、相手のカードの出し方とか呼吸で判断しているようだ。


 そういった感覚は大事なので、しっかりと伸ばしていきたい。難しいところだが、一瞬の判断っていうのは反射の領域なので、物事を考えていては遅くなる。だからこそ感覚と言うのは大事なんだが、伸ばすも潰すも大人の責任だからなぁ。


 俺もこうすれば大丈夫なんて言えないし、困ったもんだ。それはともかくとして、子供達はおねむの時間らしい。カードを持ったまま舟を漕ぎ始めたので、革を敷いて寝かせてやる。フヨウは転がってイデアの横に鎮座した。


 ダリアとツバキは既に寝ているので、【念動】でスライド移動させて寝かせる。2人と3匹に【昏睡】を使って眠らせたら、待っていた女性陣を撃沈して寝かせていく。最後にディルを寝かせたら、カマクラと皆を綺麗にする。


 少しゆっくりとした後、<浄化の三道具>で吸引と【浄化】を行った。【探知】と【空間把握】を使っても、周りに敵は居ない。それじゃあ、そろそろ寝るか。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界689日目>



 おはようございます。今日もルーデル町へと帰る日です。とはいえ、ガイアルム王国まで帰って来ているので、そこまで時間は掛からないだろう。朝の日課を終わらせて、さっさと外に出るか。


 カマクラを出た俺は、焼き場で紅茶を淹れて飲む。ゆっくりしていると、ダリアが起きたらしい。カマクラを少し開けてやると出てきたので、朝の挨拶をして直ぐに閉める。水皿を出して神水を入れると美味しそうに飲み始めた。


 そんなダリアとゆっくりしようと思ったら、いきなり膝の上に乗ってきて丸まった。どうやら眠たい訳ではなく、甘えたいだけらしい。初めて会った時から全く変わらない甘え癖は、今でも変わらずだ。


 俺と会う前の野生の時代、よく無事に生きてこれたな? それとも邪生の心臓を食べさせてからなんだろうか? この甘え癖が出来たのは。ダリアには意外に早く邪生の心臓を食べさせた筈。その所為か、野生のダリアを知らない気がする。


 まあ、知る必要も無いのでスルーしよう。膝の上の方は、顔を押し付けたり擦り付けたりして甘えまくっている。いるんだが、自分が1番付き合いの長い、長女の立場だと自覚してるんだろうか? ……物凄く甘えてくるなー、今日は。


 俺とダリアしか起きていないからかね? 他のメンバーには見られたくないとか? とりあえず、ダリアが満足するまで付き合ってやる事にした。今は膝の上で大人しく撫でられているが、【浄化】しているので綺麗な毛だな。


 そうしていると、皆が起きだしてきた。フォルがカマクラの入り口を崩したのだろう、その音にビックリしてダリアが跳びあがった。地面に着地したが、その後で俺の足をペシペシしてくる。壊したのは俺じゃないんだが?。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「おはよう!」 「おはようございます」


 「ニャー」 「………」 「ブルルッ!」


 「今日はダリアだけが早く起きてたみたいだね。もしかしたら、早く起きてアルドに甘えてたのかい? ……ああ、やっぱりそうか。何かスッキリした感じがしたからさ、そうじゃないかと思ったんだよ」


 「ニャ………」


 「そっぽを向いてますけど、貴女が甘えたがりなのは誰もが知っていますよ。甘えてたのはこっちの足ですか、それともこっちの足ですか?」


 「ニャー!」


 「何を遊んでいるんだか……。それよりも、今日ルーデル町に帰るんだけど、あの5人組はどうするんだろうね? 少なくとも伯爵家の娘だ。邪険にはされないだろうけど、傷物になってしまったから気掛かりだよ」


 「アルメアの言いたい事も分かる。右腕の無い女性というのはな。義腕が有るから問題無いんだが、そう見ない者も多いだろう。面倒な事にならねばいいが……」


 「最悪はララと一緒に家を出て傭兵として生きていけば良いんじゃないの? 少なくとも竜を相手に生き残れるんだし、傭兵としては名が売れた筈だよ。良いか悪いかは別にして」


 「竜に襲われて生き残る事自体、並大抵の事ではありませんからね。実際、それだけで賞賛されるくらいです。逃げたのではなく、戦って生き残ってますから。妙なのに目を着けられなければいいのですが……」


 「何処にでも変な奴は居るからね。竜から生き残れるくらいだし、ある程度の身体強化は使えるんだろうけど……。邪生の心臓を食べてないみたいだし、王女組より弱いんだよね」


 「まあ、ここで心配していても仕方ない。それより朝食は町で食べるから、そろそろ行こうか」



 カマクラや焼き場を壊して更地にしたら、俺達は町に入って食堂に行く。大銅貨14枚を支払って朝食を注文したら、席に座って【念話】を使う。【探知】で王女組と5人組の場所は分かっているので、ただの連絡だ。


 ビックリしたかもしれないが、居場所が分からない可能性もあるので諦めてもらおう。ゆっくり待っていると、王女組や5人組より先に朝食が来たので食事を始めよう。そう思って食べ始めると、2組が来た。


 両者注文して近くの席に来たが、直ぐに料理が来たので急かされる様に食べ始めた。文句を言いたそうな顔をしていたが、出鼻を挫かれたな。まあ、料理は俺の所為じゃないので諦めてくれ。


 朝食後、クーデアの町を出発し、ハリパ、エルンド、ナーム、ノースアルム、そして王都ガイアルムの前で王女組と別れた。彼女等は王太子への報告と、各国の王や皇帝への報告を魔鳥便でするらしい。


 ルーデル町にも無い訳じゃないんだが、伯爵家の領都や王都への連絡用であり、各国への連絡は出来ない。だからこそ、王都で魔鳥便を使う必要がある。だからここで、お別れだ。


 どうやら各国への連絡と報告後、俺が言っていた<水○黄門>ごっこを本気でやるつもりらしい。好きにすればいいと思うが、王女組の行動は書物とかに残りそうな気もするな。ついでに後世で創作話も作られそう。


 そんな事を話しながら移動していき、サウスアルムを越えて領都ディムアストへ。5人組とはここでお別れだ。一応ルタが右腕を失った事と、ララが左足を失った事を報告しなければいけない。なので、お別れとなる。


 サリーとエルがイデアを見ていたが、俺達は無視して移動を始めた。後ろから「あぁ~」と聞こえたがスルーして進み、ナイダ、ロワ、ゴードの町に入る。大銅貨14枚を払って遅い昼食を食べたら、町を出て西へ。


 シグ、サングと越えて、ようやくルーデル町まで帰ってきた。いつもの犬獣人の門番に登録証を見せて、町中へと入る。女将さんの宿に行き、扉を開けて中に入ると、女将さんと町長が居た。



 「皆、お帰り。2階の部屋なら空いてるよ」


 「銀貨4枚で10日お願いします」


 「あいよ。それにしても、誘拐事件は解決したかい? 私も子供が生まれるからね。ああいうのは許せないし、自分の子が……と思うと怖いよ」


 「大丈夫さ。アルドが神殿の連中を悉く聖人にしてきたからね。今ごろ、どうやって誘拐された子供達を返すのか話し合ってるんじゃないかい?」


 「あれ? お客さんが助けて送ったんじゃないのかい?」


 「実は、裏の奴隷組織は様々な国から誘拐してきたらしく、何処の誰だか分からないんですよ。更に言えば、自分達の悪行です。なので自分達で解決させないと、いつまでも良くならないんですよ」


 「自分達で解決したという前例を作らせる訳ですか……。村、じゃなかった。町でも同じですよ。初めてやる事と、昔やった事では説得力が違いますからね。圧倒的に前例がある方が楽です」



 そうなんだよなー。だから前例を作るって大事なんだよ。



 ▽▽▽▽▽


 1374終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨356枚

 大金貨1336枚

 金貨1975枚

 大銀貨1405枚

 銀貨2513枚

 大銅貨2197枚

 銅貨242枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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