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 部屋を片付けて忘れ物が無いかチェックする。無かったので宿を出たら、食堂へと移動。大銅貨14枚を支払って朝食を注文したら席に座る。ゆっくりしていると王女組と5人組が来た。こんな所で話す事でもないので、今は雑談だ。


 朝食後、ムディの町を出発し、少し離れてから朝の会話の続きを行う。とはいえ、まずは情報の共有からだ。



 「つまり、元々ヴェスティオンの前王には怪しいところが多かったと。その原因が、幼少の頃から煽っていた神殿にあるという訳ですね。挙句、ベスティオンの前王は長子ではなかったと……」


 「長子なら監視も効いているだろうけど、次男となるとね。そこまで監視が効いているとは思い難い。そのうえ神官どもがおかしな事をしてたんじゃ、発覚し辛いだろうね。相変わらず碌でもない連中だよ」


 「もはや、神官というだけで警戒するべきなのかもしれませんね。私達にとってみれば、特に必要も無い連中でしかありませんし……。ああ! だからガイアルムでは<浄化所>という所を作ったんですね」


 「成る程な。浄化してくれる所を別に分けたのか。それが続けば、段々と神殿に行く必要性が減る。別に神殿を潰すという訳ではないのだろうが、力を削ぐには丁度良い。神殿は薬などの方に活路を見出すしかないな」


 「そっちもどうかね? 村や町には薬師が普通に居るから難しいんじゃないかい? また無駄に高くするだけだろうし、そうなったら寄り付かないだろうさ」


 「そうですね。私の実家である伯爵家でも、お抱えの薬師に薬を作ってもらうのが当たり前でした。神殿の薬は効きが悪い癖に高い。そういう愚痴は聞いた事があります」


 「ウチの場合は、簡単な薬は家に伝わってるからそれを使うぐらいかな? 後は「我慢しろ」で終わりだね。アタイが我慢出来なかったのは、足が無くなった時が初めてだよ」


 「それは、そうでしょう。あまりの痛みに気を失ってたじゃありませんか。私の実家は神殿ですが、薬も細かく伝わっている訳じゃありません。仮に良くするにしても、どうして良いか分からないんです」


 「ただ書だけ残して、誰も碌に作らなくなるからそうなるのよ。私なんて、覚えるまで徹底的に仕込まれたわ。効果が最大限に出るタイミングとか、効果が上がる混ぜ方や潰し方。嫌になるぐらい叩き込まれるのよね」



 おっと、子供達2人がゴブリンを倒したな。それにしても酷い倒し方だ。ある意味で正しいけど、やはり武器が使えない事がネックか……。子供達は【土柱】で股間を突き上げた後、死ぬまで頭に【土弾】を乱射していた。


 もちろん倒せるのだがスマートじゃないし、どうしたもんかね? ……うん? ファングウルフか。ちょっと珍しい魔物が出てきたが、子供達が倒したゴブリンを横取りに出てきたみたいだ。それにしても痩せてるし、1頭しか居ない。


 本物の1匹狼みたいだが、痩せ衰えて悲惨だな。まあ、当たり前なんだけど。それでも吠えた後で向かってくる狼に、【土柱】を使い顎を強打してやった。それだけで失神してしまい、ピクリとも動かない。


 俺は【疾風弾】を使って気絶した狼の頭をボコボコにする。5発ほど放った段階でどうやら死んだようだ。【風砲】と【疾風弾】なら後者の方が簡単なので、2人に教えていくか。そう思い教えていると、周りからジト目を向けられた。


 どうやら俺が痩せ衰えた魔物を甚振っている様に見えたらしい。なので、「子供達でも簡単に倒せる魔法を調べていただけだ」と説明しておく。その言葉で全員納得したようだ。子供達は身体強化が使えるが、そこまで強くない。


 体が小さいから仕方がないんだが、やはり武器を使える方が有利だ。とはいえ、子供達に何を持たせるか……。とりあえず近くの木を伐ってこよう。そう思い、近くの木を伐って丸太に加工しておく。


 さて、何を使わせるべきだろう。そう思っていると、蓮が槍を求めてきた。まあ、別に良いんだけどさ。剣とか刀を求めてくると思ってたよ。まあ子供達の槍なら1メートルくらいかな。長くても使えないだろうし。


 柄を1メートルにし、太さは2センチ。穂先は10センチの三角錐型で、石突を付ければ完成だ。蓮に持たせると、突きの練習を始めた。見よう見まねなんだろうが、俺達が使うのを見てたんだろう。それっぽい動きだ。


 イデアも同じ物を求めたので作ってやる。2つとも、穂先と石突は軽い大飛竜の素材で作っている。古い竜の素材が余っているので、適当に使っても何ら問題無い。なので子供達の武器の素材だ。余っているので、壊してもいいぞ。


 そう言うと、2人とも槍を振り回している。危ないから止めなさい、それ武器なんだからな。ここに居る誰かに刺さったらどうする? そう言って叱っておく。武器という物は、少し扱いを間違えれば味方を殺す事もある。


 そうやって注意しているとオークが出てきた。さっきのゴブリンなどは木を伐っている間に、皆が【浄炎】で燃やしてくれたから収納はしていない。子供達2人にオークと戦わせる。少し酷かもしれないが、魔法を上手く使えとアドバイスしておいた。



 「ブヒヒヒヒッ!」



 子供達だけが出てきたので楽勝だと思ったのだろう。殴りかかってきたが、それより早く股間に【土柱】が直撃した。股間を押さえて蹲っているオークの頭に、身体強化した2人の槍が突き刺さり、その一撃でオークは死亡して終わりだ。


 10センチとはいえ頭に半分も刺されば致命傷となる。それが2本分。まあ、耐えられる筈が無い。女性陣は突き刺した後にグリグリ動かすか、連続で刺し続けろとアドバイスしている。まあ、一撃で死なない場合もあるしな。大事な事だ。



 「それにしても、こんな小さな子に戦わせるのもどうかと思うのと同時に、この子達は英才教育を受けているんだというのも分かります。纏めると、何とも言えないというところでしょうか」


 「どうこう言われても困るんだがなー。それよりも、お前さんたちは暇じゃないのか? 今日はグーデンの町に行くだけだし、今日の夜に全て終わらせたら、俺達はルーデル町に帰るぞ?」


 「そうなんだね。まあ、ヴェスティオンに来た事なんて数える程しか無かったから来たかっただけなんだけどさ。別に普通だね。かつては馬車での移動だったし、決められた場所を見たりするだけだったんだよ。自由になってからは、わざわざ来る用のある国じゃないし」


 「そうですね。更に傭兵ギルドの本部も移転してしまいましたし。ダンジョンが3つあるだけの小国という、巷で言われている姿が1番正しいのでしょうね」


 「元々、国よりも傭兵ギルドの方が大事な国だったのだ。その大事なものに出て行かれたのだから、現在の状況になるのは仕方あるまい。自業自得だし、当然の結果としか思えんがな」



 そんな事を話していたらグーデンの町が見えてきた。さっきのオークは子供達の【浄炎】の練習に使ったんだが、途中からステーキの匂いがしたからか、若干微妙な顔をしていたな。気持ちは分かるけど。


 グーデンの町の前で列に並び待っていると、妙な奴等が前から歩いてきた。おそらく傭兵だと思うのだが、ピカピカの”鉄の鎧”を着た連中だ。男2の女5というチームだが、ウチの女性陣を一瞥して去って行った。


 あの女どもは見下していた相手が、不老長寿と各国の姫だと分かってないんだろうな。まあ、分かっていたら絶対にあんな馬鹿な事はしないだろう。それにしても鉄の鎧を着けるなんて、何を考えているんだか……。


 貴族の関係者か知らないが、あんな音を鳴らす奴等は邪魔でしかないだろうに。周りの傭兵どもも迷惑してるだろうな。ただでさえ近くのダンジョンは戦闘ダンジョンだっていうのに、あんなのが居るんだ。


 ガチャガチャ音を鳴らされたら、やっていられないだろう。俺達の番が回ってくるまで、そんな話をしていた。順番が回ってきたので登録証を見せて中に入る。昼時だが先に宿に行き、大銅貨8枚で大部屋を確保した。


 全員同じ宿に泊まれたので、さっさと食堂に行くか。適当な食堂に入り、大銅貨14枚を支払って昼食を注文して席に座る。待っていると直ぐに出てきたので食事を始めた。


 昼食後、宿の部屋に戻ったら、王女組と5人組が押しかけてきてトランプで遊んでいる。別に構わないが、そんなに暇なのか?。



 ▽▽▽▽▽


 1370終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨356枚

 大金貨1336枚

 金貨1975枚

 大銀貨1405枚

 銀貨2517枚

 大銅貨2267枚

 銅貨242枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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