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 こちらに来る傭兵をスルーして、俺達は町へと戻っている。何故かすれ違った傭兵どもは戦場となった場所を見に行かず、俺達の周りを囲んで同じ方向へ歩いている。こいつら理解していないのか? これは明らかに囲んで襲う布陣だぞ。


 俺はいつでも周りの連中を殺せる準備をする。流石にウチのメンバーも王女組も5人組も分かったんだろう、臨戦態勢に移行した。そうしていると町の前に総長と副長と王女が見える。どうやら町の外にまで出てきたようだ。あいつらの差し金か?。



 「物見から、貴方達が竜を撃退してくれたという情報が……。あの、何かあったのかしら? 妙に機嫌が悪そうだけど?」


 「周りを阿呆が囲んでいるのに、機嫌良く居ろとでも? 全員が臨戦態勢で、いつでも殺し合いが出来るように備えるに決まっているだろう。当たり前の事を聞くな」


 「えっ………貴方達、直ぐに離れなさい! 竜を追い払った恩人を囲むなんて、敵対行為もいいところよ! 殺されたって文句は言えないほどの事だから、直ぐに離れなさい!!」


 「総長! 俺達は納得していない! そもそもこんな奴等が竜を追い払える訳が無いだろう。俺達はそんな与太話を信じる気は無い!!」


 「なら、それでいいから早く備えろ。お前の言い分が正しいなら誰も竜を追い払ってないんだから、早く竜の襲撃とスタンピードに備えるのが正しい行動だろう? ほら、無意味だが早く備えろ。竜とスタンピードを待ち続けてこいよ」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」


 「どうした? お前達が正しいって言ってやったろ? 早く竜に備えろよ、スタンピードに備えてこい。ほら、どうした? 早くしろ」


 「……テメェ。黙って聞いてりゃ、いい気になりやがって………」



 俺はその言葉をもって、辺り一帯に【幻死】を撒き散らす。その瞬間、馬鹿な傭兵どもの敵意や悪意は霧散し、恐怖と絶望の感情が辺り一帯を支配する。もちろん味方には効果が及ばないようにしている。一応、総長と副長に王女も味方に含んでいるぞ?。



 「は? 何だって。いい気になりやがってって? ん~……どっちがいい気になってるって? ……なあ!!!」


 「「「「「「「!!!」」」」」」



 ちょっと強めに【幻死】を放ったら、3分の2は気絶したらしい。残りの3分の1は恐慌を起こしているが、知った事ではない。不老長寿に喧嘩を売るとこうなると、馬鹿どもには理解させておかないとな。それにしても、いちいち鬱陶しい奴等だ。


 おそらく最前線の傭兵だという自負があったんだろうが、そんなチンケなプライドで竜を追い払った奴を侮辱するんだ。容赦無く潰されるに決まっているだろう。そもそも喧嘩を売った相手は、竜を追い払える程の実力者だぞ?。


 普通そこまでの実力者には喧嘩を売ったりしないものだが、人数で潰せるとでも思ったのかね? 総長達も溜息を吐いている。ここまでの馬鹿どもだからな、頭が悪すぎて呆れてくるんだろう。気持ちはよく分かる。



 「確かにそうなんだけど、貴方の圧倒的な強さもよ。普通は人数が増えるほど脅威になっていくのが当然なんだけど……。貴方の場合、人数が増えても羽虫扱いにしかならないようね」


 「羽虫程度の実力しかないんだから、当たり前の事さ。アタシ達でも余裕でブチ殺せる程度のザコどもが、何故イキがるのか理解できないね。単に死にたいだけなら、今すぐ殺してやるんだけど……」


 「もしやるのなら、私に先に殺らせてほしいね。流石に長きに渡って旗振り役をやってきた、ラグナンドの王妹としては許せないからさ。私が長く苦労してきたのは、こんなクズどもを呼び込む為じゃないんだよ!」



 今さらながらに聖王国の王族が居る事に気が付いたのか、周りの阿呆どもは本気でマズい相手に喧嘩を売ったと分かったらしい。俺は腰を抜かしながらも後ずさりしている喧嘩を売ってきた奴に、白い枷を嵌める。



 「お前は何故俺達に喧嘩を売ってきた? ただ気に入らないという割には大規模に過ぎると思うがな」


 「侯爵様の腹心である子爵様より、命令があったからだ。竜を追い払う者が現れたら、難癖を付けてウヤムヤにしろと。そうすれば褒賞の1部を分けて貰える。だからやった」


 「成る程な。自分の懐に褒賞を入れる為にやったと。とはいえ、本当に竜を追い払う者が現れたら、侯爵直々に渡さないと面目丸潰れじゃないのか? 子爵なんて出る幕無いだろうに。いったいどうやって褒賞を自分の懐に入れるんだ?」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」


 「バカだから短絡的に考えてやったんじゃないかな? 侯爵にバレたら首が飛ぶし、侯爵が黒幕なら赤っ恥もいいところさ。あまりにもバカ過ぎて、付き合ってられないね」


 「で、皆さんは褒賞を受け取られるんですか? 何となく面倒だって言って断りそうな気がするのですが……」


 「仮に受け取るとしても、アルドしか受け取る資格無いよ。しかもアルドは受け取らないだろうしね。そんな面倒な物を受け取るくらいなら、さっさとこの町から離れるんじゃない?」


 「まあ、そうだな。そもそも大白金貨を60枚以上持ってる俺が、わざわざ小さな褒賞を受け取るか? って考えたら、分かるだろ? 面倒事がついて回るような褒賞なんぞ、要らんよ」


 「大白金貨で60枚以上という事は、金貨で言えば3万枚以上持ってるという事じゃない。流石は不老長寿と言うしかない程に持ってるわねー。それだけ持ってるなら、褒賞なんてどうでもいいと言う筈よ」


 「「「「「「「さ、さんまん…………」」」」」」」



 周りの傭兵が唖然としているが、気付いたら恐怖とかが霧散しているようだ。【幻死】を解除したからだろうが、夜に襲ってくるなら襲って来い。全て纏めて聖人にしてやるからさ。


 俺は中心で騒いでいた馬鹿どもの枷を外して、解放する。この場で聖人にしても騒ぎになるだけだし、それでは面白くない。侯爵の家臣である子爵も聖人にしなきゃいけないし、今日1日はゆっくり過ごそう。


 総長が周りの傭兵を解散させ、俺達は傭兵ギルドへと連れて行かれる。どうやら一応聞き取りをしなきゃならないらしいのだが……。真実を記しても、嘘だと言われて終わる内容なんだがなー。ま、いっか。


 傭兵ギルドの総長の部屋に連れて行かれたので話すものの、総長と副長は頭を抱えている。これが真実だと言っても、誰も信用しない。それがハッキリと分かるからだろう。ちなみに王女は「おぉーっ」と言って、喜んでいる。


 何だか英雄譚を聞いている気分らしい。……そうか? 魔法使って吹き飛ばしただけだぞ? そう言うと、総長と副長からジト目が飛んできた。王女組や5人組は苦笑いしているし、ウチの女性陣は「いつも通りだ」と呆れている。


 聞き取りなので喋るべき事は全て喋り、一応【獄炎】【烈風】【神風】の魔法陣は書いておいた。欠片も発動出来そうに無いと、また頭を抱えたが俺達には関係無い。子供達は王女組と5人組と遊んでいたので、トランプを片付けさせる。


 もう夕日が出ているので、そろそろ食堂に行こう。そう言ってギルドを出た。あれ以上居ても愚痴に付き合わされるだけなので、早々に出たかったのが正しいのだが、夕食の時間である事も事実だ。


 食堂に行き、大銅貨14枚を支払って夕食を食べたら、宿の部屋に戻る。食堂からずっと此方に悪意を向けている奴等が居たのだが、予想通り過ぎて笑いを抑えるのに大変だった。最前線に聖人の傭兵が増えれば、それだけ楽になるだろう。


 【探知】と【空間把握】を使いながら、バカどもの監視をしつつ女性陣を満足させていく。子供達は部屋に戻るなり早々に寝たので、3匹と一緒に【昏睡】を使ってある。女性陣を全員満足させたので、部屋と体を綺麗にして一息吐いた。


 <浄化の三道具>を使いながら監視しているが、なかなか踏み込んでこないな。何というか、ここに来て責任の擦り付け合いをしている。いざ! となってから怖くなったらしい。何やってんだ、こいつら。


 早く行動しろよな。



 ▽▽▽▽▽


 1366終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨356枚

 大金貨1336枚

 金貨1976枚

 大銀貨1405枚

 銀貨2517枚

 大銅貨2394枚

 銅貨242枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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