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 皆がある程度の話をしてくれていたので、女将さんやアルエル達は把握していた。なので、俺達が各地の神殿を内部調査する事に関しては、諸手を挙げて賛成するそうだ。別に賛成してくれなんて言ってないんだけどなぁ。


 それはともかく、ジャガイモとトマトを渡しておいた事を話すと女将さんが熱心に聞いてきた。とはいえ連作障害を聞いた時点で渋い顔をしているが、それに関しては作物の特性なので諦めるしかない。


 ジャガイモとトマトはかなりの量を町長とイムランに渡してきたので、あまり残っていないんですよ。……まあ仕方ないか、諦めよう。俺は厨房に行き、旦那さんと息子さんに話して許可を得る。


 代わりに残っているジャガイモとトマトを全て出し、料理を始めよう。まずはジャガイモの芽の話をして危険である事を伝え、芽の取り除き方も合わせて教える。まあ、芽が出てたのがあって、ある意味良かったよ。


 それはともかく、皮が付いたまま綺麗に洗い【清潔】を使ったら、蒸篭に入れて丸ごと蒸していく。その横でトマトを綺麗に潰していき、漉して邪魔な物を取り除いたらトマトソースを作っていく。


 香辛料やミードを入れて味を整えたら、湯通しした海老と蟹の身を入れて煮込んでいく。蒸したジャガイモを取り出して、熱い内に潰してマッシュポテトにする。その後、丸めて外に全粒粉を付けたら竜の脂で揚げていく。


 揚げ終わったら皿に盛り、最後にトマトソースをかければ完成だ。料理名は不明だが、そんな小さな事は気にしてはいけない。料理人親子が盛んに味を確かめているが、使っている素材が素材なので説明し辛い。


 料理した分は全て盛ったんだが、厨房に来たエリアに全て持って行かれてしまった。俺、1口しか食べてないんだけど? ……はぁ。仕方ない、後片付けしてから向こうに行くか。残ってりゃいいけど、無理だろうなぁ。


 片付けを終えて食堂に戻ると、「美味しかった」と言われたが欠片も残っていなかった。だろうねと思いつつ「それなら良かった」と返しておく。おやつの時間だから余計に欲しかったのかね? まあ、もう無いから諦めよう。


 何故か蓮とイデアと共に、ロロットとマロットが書き取りをしているがスルーしておく。子供より字が汚いと凹むんだろう。アルエルに任せていたらしいし。そう思ったら、結局アルエルもあの時だけで練習はしていないそうだ。


 まあ、あの3姉妹はそんなところだろう。それと、定期的に文字の練習会は開かれているようで、町の子供達が習いに来るそうだ。それを見ている傭兵の中には、密かに練習している者も居るらしい。


 散々言われてもやらないが、子供以下だと思うと焦るんだろう。気持ちは分かるが最初からやれと言いたい。ベテランは気にしない連中が大半のようだ。読めませんし書けませんけど、何か? って感じで、どうにもならないらしい。


 ベテラン連中は仕方ない、もともと図太い連中だから居直るのも早いんだろう。これからの子供達が読み書き出来るというだけで十分だ。そんな事をウダウダ話していると夕方になっていたので、女将さんに大銅貨14枚を渡しておく。


 夕食を注文して席に座ると、ポツポツと傭兵達が帰って来ていて店に入ってくる。俺達は早めに食事を終え、さっさと部屋に戻った。これから騒がしくなるだろうし、五月蝿い中で食事をしたくないしな。



 「そういえばアルドは神殿の中を調べるって言ってたけど、いったいどうするんだい? まさか1つの町毎に宿に泊まって、夜中に出て始末をしていく気じゃないだろうね」


 「それだと時間が掛かり過ぎるだろう。俺達がいくら不老長寿でも、面倒な事に時間を掛けるのは苦痛でしかない。流石にそれは遠慮したいところだから、日中に済ませながら進んで行くさ。狙いは上役、つまり神殿長と副神殿長になる」


 「頭を聖人にすれば、神殿内で悪さをしている奴等も悪事を働くのは難しくなるだろうね。あたしはそれで良いと思うけど、何かもっと良い方法ってないもんかな?」


 「どうでしょう? 1度聖人にしたら2度と元に戻らないうえ、それが3分で済むんですから十分早いと思いますけど。2人を個別に変えても6分ですよ?」


 「まあ、そうなんだけどさ。他にも悪い奴が居るかもしれないだろ? そういう奴を簡単に見つけ出す事って出来ないのかって事さ」


 「【探知】を集中して使ったら、多分可能だとは思う。あれは魂魄反応も感知できるが、個別に魂魄の状態も確認できる筈だ。ただなー、それだけで聖人化するのはちょっとやり過ぎな気もするんだよな」


 「まあねえ。【神眼】を持つアタシは分かるけど、魂が汚れてても立派な奴は居るんだよ。政治なんて汚いもんだし、神殿内の権力争いだって似たものさ。それでも余計な揉め事にしない為に、汚れ役をしている奴も居るしね」


 「憎まれ役ってヤツかい? そういう奴でも魂は悪くなるんだね。……ああ、力と一緒か。助ける為に使えば善だけど、虐げる為に使えば悪だ。必要な事とはいえ、憎まれ役をやっている奴の魂の色は悪くなる。大変だね……」


 「話を戻すと、日中だから1人で居る奴は多くないだろう。邪魔をされずに聖人にするには、夜中にやるか1人の奴を狙ってやるしかない。まあ、夜中の内に色んな町まで足を伸ばせば済むんだけど、それだと睡眠時間がなー」


 「主要な町で2泊か3泊して、夜中の内に遠出をする形にしますか? それなら休めると思いますし、主要な町ですから2泊や3泊しても疑われないでしょう。私達が立ち寄った町でだけ聖人が現れると怪しまれますよ?」


 「確かにそうだな。今日はルーデル町とサングの町だけにしておくか。木像ならすぐに移動出来るし、夜中だからそこまで時間は掛からないだろう。たまには歩いて旅をするかな? ついでに魔物の倒し方なんかも教えよう」


 「まあ、そうだね。蓮もイデアも魔法は使えるから、上手く使う方法も教えなきゃいけない。それに実戦を経験する事は良い事さ。今はアタシ達が助けてやれるしね」



 話の渦中である2人は既にウトウトと舟を漕いでいるので、布団に入れて寝かせる。3匹が定位置に行ったので、【昏睡】を使って寝かせた。いつもそうだが、軽く使っているだけなので肉体にも精神にも悪影響は無い。


 襲ってきた女性陣を返り討ちにして寝かせると、部屋と体を綺麗にして<浄化の三道具>を使う。吸引と【浄化】を終えたら、隠密の4つの技で窓から外に出る。真っ直ぐに神殿に行くが、起きている連中がそれなりに居るな。


 寝ている奴等に【昏睡】を使いながら、まずは神殿長の部屋へ。既に寝ていたので【人形】を使って起こし、話を聞いていく。駄目な人物だったので、枷を2つ着けて放置する。次に副神殿長の部屋に行くも、コイツも聖人化決定。


 どうやら地位を利用して圧力を掛け、若い神官に自分の尻を掘らせていたらしい。横に若い神官が居るが、コイツはこんな事でも我慢してやる事で、神殿内で成り上がろうとしていたようだ。コイツも聖人にしとくか。


 色々聞き出しながら白い枷を回収したり嵌めたりしていく。全て終わったが、掛かった時間は1時間よりちょっと早いくらいか。さて、木像に乗ってサングの町へ行こう。町中で乗って一気に進んで行く。


 直ぐに到着し、塀を跳び越えて侵入する。真っ直ぐ神殿に行き、寝ている奴に【昏睡】を使った後で聞き出していく。神殿長も副神殿長も聖人にし、更には役職連中も聖人にしていく。駄目なヤツ多過ぎないか? ここの神殿。


 それでも頑張って聖人にし、体感で1時間30分ほどで終わった。まだ大丈夫だから一気にやろう。そう思い、ゴードの町に移動して侵入する。再び神殿に行くが、ここの神殿はそこまで悪人は多くなかったな?。


 とはいえ、少なくとも主要な役職の連中は全員腐っていたけどな。神殿内でも、役職を得た奴は大抵腐っている。これはもう、人間種の業と言うしかない。元の世界の地球でも変わらないんだから、解決策なんて無いんだろう。


 下らない事を考えてないで、さっさと帰ろう。木像に乗ってルーデル町を目指すのだが、1人だから全速力で走ると直ぐに帰ってこれた。


 日中は事故の可能性があるので、そこまで速度を出せないからな。100キロを超える速度を出せるのも夜だけだ。さっさと部屋に戻って……と。自分を綺麗に【浄化】したら、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 1354終了時点


 大白金貨64枚

 白金貨356枚

 大金貨1336枚

 金貨1977枚

 大銀貨1408枚

 銀貨2520枚

 大銅貨2664枚

 銅貨242枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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