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1351




 朝食を終えた俺達は、4人のチンピラを引き摺りながらギルドに移動している。俺達の事を知らない奴等はビックリしているみたいだが、知っている連中は引き摺られている連中を厳しい目で見ているようだ。


 ギルドに着いた俺達は中に入り、ミュウさんにヴェルを呼んでくるように頼む。少し待つと、面倒臭そうな顔でヴェルが2階から下りてきた。気持ちは非常によく分かるが、俺達だって面倒臭いんだぞ?。



 「いったい朝早くから何ですか? 帰ってきたら何かに絡まれているのは私の気の所為でしょうかね。それで、今回はどんな馬鹿が絡んだんです?」


 「面倒臭いから横にブン投げるが、こいつらは宿の食堂で絡んできたチンピラだ。鬱陶しかったんで白い枷を嵌めて聞き出したら、見た目の良い子供を誘拐したり拉致する裏の奴隷組織を知っていた。だから、ここへ連れて来たんだよ」


 「「「「「「「奴隷組織!?」」」」」」」



 周りの目が一斉に厳しくなる中、ヴェルが質問して情報を聞き出していく。白い枷を嵌められているので、意識が無く喋っていく。嘘も吐けないので大変便利なのだが、途中から周りの連中も含めて呆れているな。気持ちは分かるが……。



 「色々聞けたから良いとして、こいつらは何でペラペラと喋るんです? 多分この枷の所為なんでしょうけど、どう考えてもおかしいですよ。何と言うか、この世に在ってはいけない気がするんですけど?」


 「そこに在るんだから諦めろ。この枷の名は<白い枷>。今着けているけど、2つ着けて3分待つと着けられた奴は聖人になる。以後、元には戻らない。ちなみに浄神と善神の合作であり、自信作だそうだ」



 周りの連中が困惑しているが、ウチの女性陣が聖人の意味を教えると、顔を引き攣らせながらドン引きしている。気持ちは痛いほどよく分かるが、作ったのは神様だ。逆を言えば、神様から許されている事なんだよ、聖人化は。



 「強制的に聖人にする枷ですか……。しかも1つ着けられただけで全てを喋ってしまうと。そんな怖い枷は持ちたくありませんし、不老長寿の方々だけで厳重に管理して下さい」


 「心配しなくても、ヴェルだろうが誰だろうが渡したりしないさ。そもそも俺達だって犯罪者やクズ相手にしか使う気は無いしな。それよりも馬鹿が言っていた拠点だが……こいつらだけじゃ信憑性に欠けるし、どうするかな?」


 「王都の東ねえ……アルドに何もされてない連中の所だけど、そこに裏の奴隷組織のアジトが在るなんてね。とはいえ、もうちょっと情報が欲しいところではあるし……突っ込むかい?」


 「でも、それって蓮とイデアを囮にするって事よね? 私は反対まではしないけど、賛成も出来ないわね。………2人とも乗り気なのが困るけれど」


 「おそってきたら、教えてもらったアッパーをするんだ! ぜったいに潰すから大丈夫だよ!」


 「いや、魔法で潰した方が良いんじゃないかな? ほら、手が汚れるし」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」



 何故か周りの連中全員から白い目を向けられている。あれか? 俺が急所攻撃ばかり教えるからか? とはいえ……なぁ。子供達の力は身体強化をしても限度がある。クズから身を守る為には急所攻撃が1番良いんだよ。女性でも結構効くし。


 後は脛だな、圧し折る勢いで蹴り飛ばせば良い。とにかく鍛えられない所を身体強化で思いっきり攻撃するのが基本だ。力が弱い子供は、そうやって身を守らないとな。必ず誰かが助けてくれる訳じゃ無いんだ。


 それはそれとして、イデアに対しての視線が色々おかしい。お前等それはどうなんだ? と思うが、それを言い出せない雰囲気なのが何とも言えないなー。何と言うか、別ベクトルの狂信者が誕生しているような……。


 それはともかくとして、王都に行ってちょいちょい探ってくるか。おそらくだが、大きめの町には似た様な事をしている阿呆が居るだろ。そういえば、前にフォルが奴隷みたいにしている奴等の話をしてなかったか?。



 「知り合いの娼館主からの話だね。食べていけない子供達を助けてるんだけど、妙な連中が買い漁っているみたいなんだ。アルドはそいつらの可能性が高そうだって考えてるんだろうけど、僕じゃちょっと分からないよ」


 「前に王太子が調べてるって話をしてた記憶があるが、そこのところも含めて聞きに行った方が良いかな? ……おっと、とっくに3分過ぎているな。さっさと枷を外すか」



 白い枷を4人から外してアイテムバッグに収納する。チンピラ4人はゆっくりと立ち上がったが、まるで悟りを開いた聖人の如き顔をしている。ここに居る全員に謝罪をした後、傭兵ギルドを出て行った。


 あの悟りを開いたような顔が猛烈に怖い。強制的にあの顔になっているので、自力で悟りを開いた訳でも無いからか? どこか歪んでいる気がする。とはいえ、奴隷売買をしていたような連中だ。神様じゃないが、アレらに容赦をしてはいけない。


 俺達も傭兵ギルドを後にし、宿に戻る。女将さんに理由を話し、この1件が終わったら戻ってくる事を言って宿の部屋を確保したままにしてもらう。何で帰って来てすぐに、こんな事に巻き込まれなきゃいけないのか。


 皆も愚痴を零しているが、気持ちはよく分かる。なので分かれて活動するか聞くと、全員一致で反対された。理由は夜の性活だ。いつもの女性陣すぎて何とも言えなくなってくるが、そこはもう諦めよう。そうしよう。


 ルーデル町を出発し、少し離れたら木像に乗って一路王都へ。一気に走り抜けたからか、昼前に到着した。結局、王都前の列で待たされているが、こればっかりは仕方ない。そのまま待っていると順番が回ってきたので、登録証を出して門を通る。


 さっきの兵士……明らかに悪意をイデアに向けていたな。もしかして兵士の中にも入り込んでいるのか? だとすると厄介ではあるんだが、同時に見つけるのも簡単そうだ。そのままラーファンさんの宿に行って、まずは部屋を確保しよう。


 中に入るとラーファンさんが居たので、大銅貨7枚を支払い部屋を確保する。少し部屋まで来てもらい話を聞くが、裏の奴隷組織については分からないそうだ。と言うより、そういう噂は常にあるそうで、どれが本当かは分からないらしい。


 厄介なもんだが、意図的に流している可能性もあるか。その辺りも含めて考えておく必要があるな。午後からは俺と子供達と3匹だけで、王都をブラブラ散歩してみよう。釣れる可能性は高いと思うんだよ、あんな兵士が居たし。


 皆がどうしようか悩んでいたので、グルプやアルダを買ってきたら? と言ったら、全員の目が光った気がする。ワインとかエールも買ってきそうだな。まあ、問題の無い範囲に留めるようにしろよ。誰かに恨まれても困るからからなー。


 聞いているのか分からない女性陣に昼食に行く事を告げ、宿を出て隣の食堂に行く。大銅貨14枚を支払い昼食を頼んでゆっくりと待っていると、【探知】と【空間把握】にイデアに対する悪意を感知した。上手く引っ掛かってくれたらしい。


 運ばれてきた昼食を食べた後、俺は子供達と3匹と一緒に散歩に出る。王都の中を見回っているのだが、たまにはこういう日があってもいいなと思う。そうやっていると、悪意を持った連中が尾けているのが分かる。


 日中だからだろう、なかなか襲い掛かって来ない。フラフラしているのだが、どうにも襲って来る気を見せない連中だ。針に付いている餌をツンツンしているだけって感じ。大口開けて喰いついて来ないのでイライラするな。


 仕方ない、ちょっとした路地に入るか。俺達はちょっと暗めの路地に入り歩いて行く。後ろからの悪意が増大したので、この選択が正しかった事が分かる。更に2つほど路地を曲がると襲う事を決めたようだ。やっとかよ……。


 曲がり角を曲がった先で襲う気らしいので、曲がり角を曲がって直ぐに距離を取らせる。俺は後ろから来た連中に【衝気】を喰らわせて気絶させ、耐えた奴には股間に【土柱】をお見舞いした。


 直ぐに白い枷を着けて尋問の開始だ。俺達を襲ったんだからな、容赦無く全て奪われる事を覚悟しろよ?。



 ▽▽▽▽▽


 1351終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1683枚

 大銀貨1389枚

 銀貨2107枚

 大銅貨2131枚

 銅貨164枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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