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 席で雑談しながら待っていると、こちらをジロジロ見てくる奴等が多く居て鬱陶しい。いったいどういう事だと思うもスルーし、食事を待っていると運ばれてきた。久々のゴブリン肉だが頂こう。


 相変わらず臭味も無く美味しいのだが、周りの連中が鬱陶しい。食事に集中できない苛立ちを抑えつつ、さっさと食事を終えたら部屋へと入る。何だあいつらは? 文句があるなら言って来いよ!。



 「久々に鬱陶しかったねえ! なんだいありゃ、面倒臭い事してくれてさぁ! ヤシマの国の比叡山? ってトコ以来だよ、あの鬱陶しさは!」


 「そうですね。何と言うか、話しかけたくても話せないという感じでしたか。何か言いたい事があるなら、さっさと言えばいいものを。どうしてあの様な事をするんでしょうね」


 「何かあるんでしょうけど、正直に言って聞く気も無くなったわ。あんな嫌がらせのような事をされて、まともに話を聞く様な人なんて居ないわよ」


 「まあ、何がしかの理由はありそうだけど、鬱陶しい事には変わりないからね。こういう時は美味しいお酒で流してしまうに限るよ」



 アルメアがそう言って以降、酒を飲み始めてしまった。流石に俺も鬱陶しかったので、酒に関してあまり言えない。それで流せるならしょうがないって感じか。蓮とイデアは書き取りをしているので、俺とディルが見ている。


 ダリアとフヨウは、早速ツバキに身体強化を教えているようだ。そんな時間を過ごしていると、蓮とイデアが舟を漕ぎ始めたので布団に入れてやる。酒飲みはとっくに撃沈してベッドで寝ているので、子供達の方が後だった。


 子供達と3匹に【昏睡】を使って寝かせたら、ディルを大満足させて寝かせておく。<浄化の三道具>で邪気を吸引して【浄化】し、町を綺麗にしたらさっさと寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界676日目>



 おはようございます。今日はゆっくり休む日です。それにしても昨日の夕食は面倒だったなぁ。今日の朝も面倒なのはゴメンだぞ。嫌な事を考えていても仕方ないから、朝の日課を終わらせて食堂に行くか。


 食堂に行くと朝早いからか、客は誰も居なかった。椅子に座り紅茶を淹れて飲んでいると、蓮とイデアが起きてきたようだ。2人はトイレに行って戻ってきたので、浄化魔法の事を聞いてから紅茶を入れる。


 ハチミツを溶かしている2人を見ながら静かな時間を過ごしていると、女将さんが来て近くの椅子に座った。



 「昨夜、私は早くに帰る日だったから知らなかったんだけど、お客さん達が迷惑を受けたって聞いてさ。本当にゴメンね。相当気分を害したって聞いたもんで、朝早くに謝っておこうと思ったんだ」


 「いや、女将さんが謝る事じゃないような……。そもそも昨夜の客どもはジッとこっちを見てくる割に話し掛けても来ない、非常に気持ち悪い状態だったんですよ」



 そう言うと、連もイデアも「うんうん」と頷いているが、それを見た女将さんが何だか微妙な表情をしているぞ? いったいどういう事だろう。



 「私も昨夜遅くにウチに来た従業員から聞いたんだけど、お客さんがとんでもない美形の子を連れていて困ったって言われてね。昨夜のお客さん達も目が釘付けだったらしいよ?」


 「………そういえば、向こうの国々でも似た様な事はあったな。食事中に妙に見てくるとか、街中でジロジロ見てくるとか。もしかして、アレもイデアを見てたのか?」


 「イデアは綺麗だもんねー。見られてもしょうがないよ、がんばれ」


 「………」



 蓮、それは煽ってないか? もしくは他人事だからどうでもいいって事か? 何気に酷い蓮の言葉はともかくとして、俺はイデアに「そのうち周りも慣れる」とフォローしておいた。


 【世界】が作った顔だしな、こればっかりはどうしようもない。女将さんが不思議な顔をしているので一部暈して話すと仰天した。新しく創られた呪人族の始祖であり不老長寿。その言葉に仰天するのは仕方ないか。


 今の内に女将さんに大銅貨14枚を支払って食事を頼むと、3匹が上から下りてきた。水皿に神水を入れて飲ませていると、女将さんがツバキに気付いたようだ。あれこれ聞かれたので、大森林に居た事を話す。


 白い魔物なので何かしらの浄化能力を持つか、浄化魔法が使える筈だと説明した。女将さんは適当に相槌を打つだけだったが、何となくは分かってもらえたようだ。そんな静かな時間も女性陣が起きてきたので終わる。


 女将さんも厨房に注文を伝えに行き、俺は昨夜の鬱陶しい視線の正体を伝えると全員が納得した。まあなあ、それだけの美しさだから仕方がない。その顔は変えられないんだから、諦めるしかないな。


 成長すると顔は変わると言うが、【世界】が創り出した美しさだ。そのままか、別のベクトルの美しさに変わるだけだろう。ある意味で呪人族だと思う。美しすぎて美に呪われた種族だと、後世言われたりして……。まあ、冗談だけど。


 朝食を待っていると、宿の部屋からアルエル達が出てきた。どうやらルーデル町に居たらしい。そのアルエル達はイデアを見るなり真っ直ぐこちらに来て、色々な角度から見ている。お前等、その気持ちの悪いのを止めろ。



 「気持ち悪いって何ですか! 美しいものを色んな角度から見ているだけじゃないですか!」


 「それがイデアにとって迷惑なんだよ。そもそも5歳の子供に対して、大人がやる事じゃないだろ。今のお前達は、周りから見たら気持ちの悪い事をやっているって自覚は持て」


 「………あー、はい。申し訳ございませんでした」


 「「申し訳ございませんでした」」



 ウチの女性陣から白い目を向けられて、ようやく自分達が何をしていたか理解したらしい。そもそもイデアが引いている時点で気づけよ。何をやってるんだ、お前達は。あれ? ロロットとマロットは苦笑いしているだけか?。


 聞いてみると、「そういえば昔、自分達に対してもこんな感じだった」と思い出したそうだ。昔から、やらかしてたのかよ。それはそうと、サキュバスなのに喰わずに愛でるだけなんだな。色んな趣味のが居るのかね?。



 「サキュバスだからって、絶対に性的に食べる訳じゃないんですけど? そもそも誘惑するのがメインで、性的な事は本来まったく関係ないんですよ」


 「まあ、そうよね。そうじゃないとウチの祖母はサキュバスになってしまうわ。と言うより、サキュバスでも3万人も食べたりしないでしょうけどね」


 「だと思いますよ。私も多少はサリーさんに教えてもらいましたけど、そんな話は聞いた事が無いですし」



 食事が来たので食べ始めると、アルエル達も注文をしに行った。その頃になると傭兵もポツポツと入ってくるようになったが、やはりこっちを見てきやがる。鬱陶しい事このうえないが、我慢して食べていると調子に乗ったのがこっちに来た。


 チンピラのように絡んできたので、転倒させ白い枷を嵌めておく。食事をしながら尋問していると、裏の奴隷組織を知っている奴だったので詳しく聞く。どうも場所を転々としては、見た目の良い子供を誘拐や拉致しているらしい。


 ウチの女性陣が怒っているが、それ以上に他の客がブチギレている。何だコイツ等? と思ったが、なんとなく狂信者の片鱗が見えるのは気の所為だろうか? あとアルエル達もブチギレていて、ロロットとマロットもキレている。……何故?。


 どうも子供を誘拐するなんて許せないとの事だった。良かった、良かった。2人が普通で俺は安堵したよ。とりあえず、このチンピラの仲間3人は既に他の客が取り押さえているので、そいつらにも白い枷を嵌めておく。


 宿の客には食事をするように言い、終わったらギルドに連れて行く事を話す。それで周りの連中も納得したようだ。怒るのは分かるが、何で俺が余計な苦労をしてるんだろう? 誰か代わってくれないもんかね?。


 周りを見渡しても、そんな奴は居ないらしい。まあ、そもそも期待してなかったけどさ。冷静な奴が損をするのもどうかと思う。



 ▽▽▽▽▽


 1350終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1683枚

 大銀貨1389枚

 銀貨2107枚

 大銅貨2152枚

 銅貨164枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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