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 小山の麓を出発しソーベ、ラッタ、モイ、ハンズを超えて王都サンズまで帰って来た。流石は木像、俺の想像より遥かに早かったな。王都前の列に並び、順番が来たので冒険者証を見せて中に入る。いつもの宿に行くと、丁度リク達が居た。


 宿に大銅貨8枚を支払って大部屋をとり、リク達を部屋に呼んで話をする。冒険者の仕事はどうしたんだろうな? ある程度は名を挙げる必要があった筈だろうに。



 「俺達が王都を後にして10日ぐらい経っているが、まだ王都に止まっていたのか。お前さん達は名を挙げる必要があるんだろ? ダンジョン攻略でも狙っているのか?」


 「違いますよ。元々セシルは<ロイヤルガーデン>というクランを持っていましたので、今はクランで活動しているんです。クランメンバーの殆どは外して、今は3人だけですけど」


 「それで良いんじゃないかい? セシルだって色ボケしている訳だし、問題ないだろうさ。むしろ恋人同士のクランだとアピールしたいだろうしね」


 「まあ///…それは…///…。だって事ある毎に聞いてくるんですよ、隣の方が恋人ですか? って。そうやって聞かれたら……」


 「その辺りはどうでもいいのですが、貴女達はこれからどうするんです? 私達は土の国ハーノンまで行ってきましたし、そろそろガイアルム王国に戻ろうかと考えていましてね。一応聞いておきたいのですよ」


 「流石に10日前後ではどうにもなりません。2季節は活動して成果を挙げないと、陛下もお認めになられないかと思います。ですので……」


 「それは無理だね。私達は2季節もこちら側に居る気は無いし、こっちは4ヶ国しか無いみたいだから戻るのは当然なんだよ。周りは海みたいだし」


 「「「えっ!?」」」



 知らなかったみたいなので、土の国ハーノンの事と向こうは周りが海で隣国が湖の国しかない事を伝える。樹海国の南も海の可能性が高く、サンズ王国の南も海である可能性が高い。つまり大森林の南は4ヶ国しか無さそうなんだ。



 「へー……そうだったんですね。4ヶ国しかないと言うべきか、4ヶ国もあると言うべきかは分かりませんが。どのみち大森林を越えられるようになれば向こうに移動出来るんですけど、その難易度が……」


 「尋常ではない高さですね。まともな者なら野営をする気にもなりませんし、そもそも正しく北へ行き続けるのも無理です。色んな意味で<深き森>ですよ、あそこは……」


 「そうですね。それは横に置いておくとして、リクや姫様はこちらで活動しなければいけませんので……」


 「了解だ。次にいつ会えるかは分からないが、その時になったら連れて行こう。それまで色々な物は預けておくから、奪われたり無くしたりするなよ?」


 「もちろんですよ。色々危険すぎて誰にも渡せませんし、奪われたら使われて殺されるかもしれません。それは流石に……」



 その会話を最後に、リク達は部屋に戻って行った。今日は休みで、3人で店に行って食糧を補充したりしていたそうだ。それで少し早めに食事を済ませた後、ヤりまくる予定だったんだと。聞いて無いっての。


 それも堂々と言って行ったからなー、セシルが。アレがこの国の王女かよ……まあ、俺達の前だから言えるんだろうけどさ。それにしても遠慮が無くなったなぁ。最初とは大違いだ。


 蓮とイデアの書き取りを見ながら過ごしていると、夕方になっていたので食堂へ行く。大銅貨13枚を支払って夕食を注文したら、席に座って雑談をしながら待つ。それなりに待たされたが、出てきた料理を食べて部屋に戻った。


 部屋に戻るとダリアとフヨウが甘えてきたので、たまには2匹の相手をしよう。フヨウは胡坐の中に入ってジッとしているが、ダリアは体を擦り付けたりして遊んでいる。それでいいなら好きにしていいが、蓮とイデアがこっちに来たな。


 イデアがダリアをブラッシングし、蓮はダリアの顎下を掻いている。絶妙なんだろう、ダリアがトリップしている気がするぞ? ……まあ、放っておいて大丈夫だろう。別におかしな事になる訳じゃ無いだろうし。


 撃沈したダリアは既に寝てしまったので、2人は書き取りをしたり絵を描いたりしている。だいぶ木簡も減ってきたな。大森林を突破する際に伐っていくか。そんな事を考えていたら、腕を持たれて連れて行かれる。


 慌てて2人と2匹に【昏睡】を使い、女性陣は【極幸】【至天】【法悦】のコンボでキメてしまう。子供達が音で起きたらどうするんだ、まったく。少しぐらい待てないもんかね? 本当に。


 部屋と体を綺麗にし、<浄化の三道具>で周辺の邪気を【浄化】したら、おやすみなさい。



 <異世界674日目>



 おはようございます。今日はガイアルム王国への移動日です。まあ、今日と明日で大森林は抜けられるだろう。木像で進んで行くしな。背の低い木像なら大森林でも何とか使える。子供達2人は乗せたままで良いだろう。


 朝の日課を終えて紅茶を飲んでいると、蓮とイデアが起きてきた。2人が戻ってきたので浄化魔法の事を聞き、【浄化】してから紅茶を入れて出す。静かに飲んでいると、ダリアとフヨウが起きてきたので神水を入れる。


 3人と2匹で朝の静かな時間を過ごしていると、突然邪気が膨れ上がった。「またか」と思いつつ確認すると、今度は女性だった。邪生になった女性は股座から血を流していて、殺された女性は血の付いた張り型を持っている。


 更には周りに居たのであろう女性達も次々に殺されていく。……この状況から考えるに、イジメだとは思う。とはいえ、そこまでするか? という思いもあるけどな。それもこんな朝早くから、住宅街で。


 俺は住宅街で邪生になった女性が居るが、神殿が何とかするだろうと言っておく。イジメがどうとかは説明の必要も無いし、子供達に教える事でも無い。2人も2匹も邪気はそれなりに感知出来る為、誤魔化すのは悪手だ。


 そんな嫌な話は女性陣が起きたので断ち切る。紅茶と神水を出して皆で少しゆっくりし、飲み終わったら後片付けをしていく。忘れ物がないかチェックして、問題なかったので食堂へ。大銅貨13枚を支払って、朝食を食べたら王都を出た。


 少し離れてから木像に乗り、一気に大森林へと移動をする。ウェンズ、クロブ、アズ、ウェロ、デット、ズウ、テイオ、ボオ村を越えて、大森林の手前で焼き場を作って昼食にしよう。サーサと小麦の全粒粉を神水で練り、饅頭を作っていく。


 横で、メルと子供達にはスープを作ってもらう。シンプルにかす肉と野菜のスープだ。プレーンの饅頭を蒸していき、蒸し終わったら2個目をセットして食べていく。たまにはプレーンの饅頭も良いな。


 食べ終わったら、焼き場などを壊して出発だ。何処までいけるか分からないが、少しでも進んでおきたい。子供達を木像に乗せたまま、俺達は走って進んで行く。まだ風の季節だからか、走りやすいのは間違い無い。


 草もそこまで生えていないので、ある程度の速度で移動できる。夕方には早いが1つ目の切り開いた場所まで来たので、今日はここで休もう。無理に移動しても損するだけだし、木を伐って木簡を作っておかないと。


 木簡を子供達に渡し終わったら、テーブルや椅子に焼き場やカマクラを作って休む。切り開いた所にも何かの植物が芽吹いているので、申し訳ないが【浄化】しながら【魔術】で土を掘り返す。30センチほど掘り返したので、これで大丈夫だろう。


 それなりの範囲に【魔術】を使ったからか、近くの魔物が遠ざかった。まあ、当然と言えば当然か。ジト目を受けているが、やらないという選択肢は無いんだよ。そこは分かってほし、アレ?。


 何かが結構な速さでこっちに来るぞ? 俺が警戒しているとソイツが木々の間から飛び出してきた。飛び出して来たんだが……猪か? やたらに小さい気がするが、うり坊ぐらい小さいのが灰色になりかかってる。


 いつものパターンかと思って【浄化】したら、案の定真っ白になった。コイツもかよ……。面倒になった俺はダリアの時に使わなかったツバキと名付ける事にした。



 「お前をツバキと呼ぶが良いか?」


 「ブルッ!」



 良いのか悪いのか、分かり難いな……。



 ▽▽▽▽▽


 1348終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1683枚

 大銀貨1389枚

 銀貨2111枚

 大銅貨2180枚

 銅貨164枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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