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1345




 昼食後、少しゆっくりしていたので時間はそれなりに過ぎている。流石にそろそろ出発しよう。そう言って、21層への転移紋に乗る。光が止むと、真っ暗だった。夜エリアか洞窟か……【空間把握】で調べると、どうやら山のようだ。


 土の国だからか、山の地形が多いな。今までの山の地形でも、金属の反応はそれなりにあったのだが採る事はしていない。わざわざ面倒だし俺達には必要ないからな。無駄な時間を過ごす気は無いし、最速で攻略したい。


 次の方角はどっちだろう? 10層毎にリセットされるし、1層が北で11層は南だった。残るは東か西なんだが……。皆と話した結果、西へ行く事に。単に西を選んだ人の方が多かっただけなんだけどね。


 ただ、そういう単純な事が正解だったりするんだよ。西の転移紋から22層へ。22層も真っ直ぐ西へ行くと、南西に転移紋があった。23~25層を進み、26層へ行くと夜の砂漠だった。急に地形がガラリと変わったな。


 26~30層を北東から南西の転移紋で突破し、31層へと進む。光が止むと、そこは荒地だった。そして反応が1つだけしかない。つまり最奥だ。



 「皆、敵は見えているアレだけだ。またゾンビキメラだが、練習には丁度いい。俺が杭を投げたら練習台として活用する!」


 「「「「「「「「了解」」」」」」」」


 「ニャー」 「………」 「はい!」 「分かりました」



 今回のゾンビキメラもシンプルな感じだ。大きな猿の魔物だが、背中から同じような腕が2本出ている。腕が4本と言いたいが背中から出ている為、あの腕は使い辛そうな印象を受けるが……。


 23個同時展開の【火弾】を乱射すると嫌がって横に避けた。その瞬間を狙っていた俺は杭を投げ、見事に胴体に突き刺さる。その瞬間から呻いて杭を取ろうとするも、神木の杭の力に勝てず抜く事が出来ない。


 その間に足首を切り落としてしまい、まともに動けなくしたら練習の開始だ。皆は様々な浄化魔法の練習をし、その魔法を受けて動けなくなるゾンビキメラ。これが邪気を浄化するのに都合が良いんだろうか? 最近多いけど……。


 まあ、皆の練習相手としては都合がいいので文句は無いのだが、続くと何がしかの意味があるんじゃないかと勘繰ってしまう。皆は浄化魔法を出来る限り効率良く使ったり、篭める魔力を増やして強力にする練習もしているらしい。


 的があれば練習の質も上がるし、外にこれだけの邪気を纏っているヤツも居ないので、最奥まで来なければ出来ない練習ではある。特に子供達の練習に大きく貢献してくれていて、大変ありがたい。


 子供とは思えないぐらいに上達していて、【聖浄四重浄化】が下手ながらも発動しているのだから驚きだ。まだ5歳の子供だっていうのになぁ。とはいえ、邪生の心臓や神血を飲んでいるから普通の子供とは違いすぎるか。


 そうやって見守っていると、最後に全員で一斉に浄化魔法を使って終わらせた。完全に浄化されきっているので、杭を回収し【浄炎】で燃やしていく。焼きながら最奥を探しているが、どうやら何も無いようだ。


 皆にも手伝ってもらい【浄炎】で焼ききったら、脱出紋で外に出る。周りの奴等から妙な視線を受けるが、気にせずダンジョン街を出て王都に戻った。俺達はその足で冒険者ギルドに行き、ズカズカと上の階へ上がっていく。


 周りのギルド職員が止めようとするが知った事では無い。ギルドマスターの部屋っぽい所に、喧嘩を売ってきた奴が居るのは分かっている。生命反応も魂魄反応もあるからな。俺達はドアを開けて堂々と中に入った。



 「お前等か……今日中に来るとは思っていたが、思っているより遅かったな。攻略するんじゃなかったのか?」


 「お前は何を言っている? 本当に攻略した事があるなら、これでも相当早いと知っている筈なんだがな? 30層で更に広がるっていうのに、簡単に転移紋に辿り着ける訳が無いだろうが」


 「そんな事よりも、アタシ達に喧嘩売ってくれてるんだからねぇ。当然アタシ達は買わせて貰うけど、どうするんだい? 殺し合いで構わないんだけどね、こっちは」


 「………ウチの跳ねっ返りどもが、お前等を許せんとさ。そいつらは訓練場にい」


 「お前だ、お前が出て来い。何を自分は関わりが無いかのような顔をしている。お・ま・え・が! 俺達に喧嘩を売って来たんだろうが! なら不老長寿のお前が出てくるのが当然だよな?」


 「お前達! 先ほどから聞いていれば、随分勝手なこ」



 俺はその瞬間、味方以外の奴等に対して【幻死】を撒き散らした。既に喧嘩は売られていて、戦争状態だと理解出来てないのかコイツ等は? 随分なチンピラどもが調子に乗っていた様だな。



 「周りのカスどもはどうでもいい。お前が出て来い。俺は言ったよな? 死ぬほど後悔させてやると……分かったら、さっさと来い!!」



 俺は相手の胸倉を掴み、引き摺って訓練場とやらまで連れて行く。事ここに到って、ようやく喧嘩を売ってはいけない相手に喧嘩を売ったと理解したらしい。普通の人に対してはここまでしないが、コイツは不老長寿だからな。


 普通の人相手の場合、今までの不老長寿と神様全体の面目を背負う喧嘩になるんだ。しかし不老長寿同士だと、神様それぞれの面目を背負う事になる。ちなみに闘神が教えてくれたんだが、浄神は神界でもトップクラスの武闘派だ。


 温和な感じの雰囲気と話し方なんだが、それでも流石は高位の神、怒るとシャレにならないらしい。そんな神様の加護と祝福なんで、喧嘩を売られたにも関わらず適当に終わらせる訳にはいかんのですよ。こっちにも事情がある。


 訓練場とやらに着いたらバカを放り投げた。そしてバカどもを並ばせると10人居たので、子供達を入れた10人で戦わせる。もちろん1対1だ。【幻死】は解除してやったものの、いまだに連中は怯えている。


 最初に出てきた奴は屈強な見た目だったが、出てきた蓮に文句を言っていた。俺が睨んで「始めろ!」と言ったら、渋々ながら試合を始める。廉は素早く相手に接近し、相手の蹴りをかわしたら股間にアッパーを喰らわせた。


 現在、相手は悶絶しているが知った事では無い。俺は悶絶している阿呆の首を掴んで、連中の居る方に放り投げた。次の奴を出させるとヒョロイ奴だったが、今度は始まった途端イデアが【土柱】で股間を強打。それで試合は終了。


 次からは女性陣だが、試合が始まったら直ぐにボコって終了が続き、あっと言う間に俺の番になった。夕方なんでお腹空いたし、さっさと終わらせるか。ちなみに得物を持ってもいいルールだが、誰も使っていない。


 理由は簡単で、自分が持てば相手も持つからだ。その場合、本当に殺されてしまう。だから連中は意地でも持たないし、持てないんだ。そしてそれは、目の前の不老長寿も変わらない。虚勢を張っているが、明らかに怯えている。


 俺は試合が始まった直後、【瞬閃】で近付き掌底で顎をカチ上げた。その一撃で終了。不老長寿の男は気絶してしまっている。俺も手加減なんかは一切する気が無いので、最速の一撃で終わらせた。


 それで試合は終了なんだが、周りの連中が「不老長寿って弱ぇー」とか「ダセェ」とか言うので、女性陣と協力して血祭りにあげる。それはもう、死屍累々? というぐらいボコボコにしたので大丈夫だろう。


 関係無い奴等は唖然としているが、「俺達も不老長寿だぞ?」と言うと一斉に横を向いた。ボコられた奴等が何を言ったのか思い出したらしい。不老長寿を馬鹿にするという事は、俺達を馬鹿にするという事だからな。当たり前の結果だ。


 とりあえず、やるべき事は終わったので食堂に行こう。いちいち面倒臭いが、上の方が舐められる訳にはいかないんで大変だよ。なあなあで済ませたら浄神に何を言われるか分からない。そっちの方が怖いからなぁ。


 食堂への道を歩きながら、そんな事を皆と話していた。



 ▽▽▽▽▽


 1345終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1683枚

 大銀貨1389枚

 銀貨2111枚

 大銅貨2275枚

 銅貨164枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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