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 現在、東へ向かって移動中だ。既にウィロの村とマホブの村は通り過ぎていて、カラッグの町を目指している。2つの村の畑を確認したが、ジャガイモは植えられていなかった。栽培方法を知らないのかもしれない。


 ジャガイモの植え付けは春か夏だった筈だ。つまり植えるなら今の時季だと思うんだが、植えられていたのは多分だけどサーサ。何で水が少ないところでサーサを育てるんだろう? 訳が分からない。


 水田ではなかったけど、それにしたって妙な……。井戸の水などでやっていけるって事だろうか? それなら水が少ないなんて言われないと思うんだけどなー。何か不思議というか、奇妙な感じがする。


 木像に乗って銅鏡で邪気を吸い込みながら、思案しているとダリアとフヨウに怒られた。余所見しながら運転しているようなものだからな。反省しよう。それはともかく、結構進んだのでそろそろ町が見えてき……たな。


 商人が一日掛けて移動するぐらいの距離に村があるので、村と村の間が50キロぐらい離れている。つまり国境から既に200キロほど移動していて、普通の商人がどれほど苦労しているか理解したよ。


 国防の観点からは優秀だと思う。そこまで水が多くない村で、それが1日で商人が移動できるギリギリの距離だ。軍だって足が遅いんだから、この距離があれば安全度はかなり上がる。そしてダンジョンのあるカラッグを死守すればいい。


 そうすれば村を取り戻すのは難しくないだろうからな。とはいえ、湖の国はそんな面倒な事をする気が無いようだが、土の国としては国を守る策を用意しておく必要がある。そんなところか。


 カラッグの町の手前で木像を降り、門番に冒険者証を見せて中に入る。この国にも冒険者ギルドは在るようで、冒険者証は使えるらしい。良かった、良かった。ダルダン聖国みたいに使えない可能性を考えていたからな。


 町の中に入り、早速宿をとろう。近くの人に銅貨4枚を渡して宿の場所を聞く。この町には6軒の宿があるらしいが、うち3軒は冒険者用の格安の宿だそうだ。残りの3つの宿に行こう。……表通りのあそこは駄目だな、完全なボッタクリだ。


 2軒目は……部屋が埋まってる。最後の1軒は……良かった、雑魚寝用の大部屋が余っていた。その大部屋を5日間、銀貨2枚で借りる。やれやれ、さっさと夕食を食べに行こう。


 宿の人に食堂の場所を聞くと、隣に宿が経営している食堂があると宣伝された。表通りでもないので大丈夫かと思い、横にある食堂に行く。大銅貨13枚を支払って席に座り、食事を待っているとまさかの料理が出てきた。


 そう、マッシュポテトだ。昼に食べたんだけど、またかよ。そんな気分になってくるが、食べないという選択肢は無い。……あれ? 普通に塩が掛かってる。じゃあ、何でフェズの町では味が薄かったんだ?。


 ダンジョンで岩塩でも採れるのかね? まあ塩味がちゃんと付いているだけマシだ。昼は味気なかったからな。皆も最初見た時はちょっと嫌な顔をしていたが、今は普通に食べている。横にある野菜スープも、まあ普通だな。


 肉は普通の味なので、総じて言えば普通の食事だ。主食のマッシュポテトがこれでもかと盛られているけど……。そこだけが普通じゃないところだ。やはり聞いていた通り、ダンジョンで大量に採れるんだろうな。


 しかし体に良いのは知っているが、ジャガイモを主食のように食べるのは初めての経験だ。思っているよりは腹に溜まるという事が分かったが、元日本人で主食が米の国の人間としてはビックリだよ。


 夕食後、宿の部屋に戻って布団を敷いた後はダラダラしている。皆はトランプで遊んでいて、2匹はリバーシ。子供2人は書き取りをしていて、メルとアルメアが見ている。俺は【探知】と【空間把握】で調べものだ。


 調べているのはスラムや神殿なんだが、何処も変わらないなと言うしかない。神殿では宿舎の一室でおかしな事をしているし、スラムの方では妙な組織がある。とはいえ、スラムの方は1つの組織が牛耳っているらしい。


 既に秩序もあるだろうし、迂闊に崩すと余計な争いを作り出す原因になりかねないな。こっちに手を出してきたら潰すが、そうでなければ放っておくか。まあ、いつも通りとも言うが……。


 子供達は書き取りを続けていたが、眠たくなってきたらしく舟を漕ぎ始めた。メルとアルメアが敷いてある布団に連れて行って寝かせると、2匹も左右に潜り込んだ。俺はいつも通り【昏睡】を使って深く眠らせる。


 腕を持って引っ張っていくのも、どうかと思いますよ? 聞いてます? ……女性陣をキメてしまいさっさと寝かせていく。全員を寝かせたら部屋と体を綺麗にし、<浄化の三道具>で邪気を吸い込んで【浄化】した。


 【探知】や【空間把握】で調べても、こちらに悪意を向けている者は居ない。神水を一杯飲んでから、俺も布団に横になった。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界669日目>



 おはようございます。今日はダンジョンアタックの日です。この町の近くにダンジョンはあるが、おそらく素材ダンジョンだと思われる。まあジャガイモやトマトが採れるダンジョンなんだし、間違ってはいないだろう。


 朝の日課を終わらせて、紅茶を煮出して飲んでいると2匹が起きた。水皿に神水を入れてやると、美味しそうに飲んでいる。今まで宿の井戸水なんかを入れて神水に変えてきたが、そろそろ全ての樽を満タンにしておきたい。


 ダンジョンに水場があれば、そこで満タンにしておこう。そう考えていると、早速2匹は甘えてきた。雑魚寝用の部屋なので、テーブルが1つに椅子が2脚しかない。なので最初から床に座っているのだが、それが甘えやすかったんだろう。


 2匹を好きにさせていると、突然邪気が膨れ上がった。すぐに【探知】と【空間把握】で調べると、スラムの一角で何だか偉そうな奴が邪生に殺されている。邪生は女性で、何と言うか……デカイ。


 横に大きい女性だが、何があったのかは不明だ。部屋に突入してきた部下っぽいのが、張り手で吹き飛ばされている。そのうえ壁に叩きつけられて死んだようだ。あーあー、あの体のデカイ女性かなり強いぞ。


 何で邪生になったのか知らないが、次々に殺していってる。スラムのボスっぽい奴を殺してしまってるみたいだけど、これってスラムが荒れたりしないよな? ……何か嫌な予感がするな。っと、皆が起きたか。



 「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ」 「………」 「おはよう!」 「おはようございます」


 「何だか朝っぱらからアルドが妙な表情をしてるね? 何かあったのかい?」


 「あったというか、現在進行形で起きている。突然スラムの方で邪気が膨れ上がったと思ったら、偉そうなボスっぽい奴が殺されていた。邪生になったのは女性で、ビックリするほど体が大きい。よく、あそこまで太れるもんだと思う」


 「あー、たまにそういう人は居ますけどね。そういう者は大抵体の動きが鈍く……成る程、邪生になっているから動けているんですね。しかもパワーがあると……」


 「それだけじゃなくて、太っているから致命傷を与え辛い。浄化魔法じゃなく物理的に倒すなら苦戦するだろうな。頭を潰せばいいが相手は邪生だ、全力で動き回る。その頭を狙うのは、普通の人間種には難しい」


 「それは仕方がないと思うけど、神殿の連中は何もしていないのかい? まあ、朝早い時間だから起きてないのかもしれないけど」


 「そんな事は無いようだが、スラムの連中だからか神殿には伝えてないな。自分達で何とかするみたいだ。アレかな、自分達の場所に余所者を入れたくないんだろう。ああいう連中は、そう考えるらしいし」


 「まあ、スラムの連中なんてどうでもいいよ。それより片付いたんだし、食堂に行こう。蓮もイデアもあたしも、お腹空いたからさ」



 まあ、後片付けも終えてるし、隣の食堂に行くか。



 ▽▽▽▽▽


 1339終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1372枚

 大銀貨1390枚

 銀貨1766枚

 大銅貨1934枚

 銅貨50枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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