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 食堂に行き、大銅貨13枚を支払って朝食を注文する。席に座って待っていると、何やら町の人っぽいのがコソコソ話しているな? ちょっと聞いてみるか。



 「なあ、どう思う? 急に税を安くするって言われても信用ならないよな。今までの半額だぜ? 絶対に何かあるだろうとしか思えねえよ。もしかしたら子供が死んで狂ったか?」


 「いや、伯爵様の子は居るだろ。全部側室の子だけどよ。でも優秀な子供ばかりと聞くしな、正直に言えば帰ってきてほしいぜ。何で役にも立たない正室の子じゃないと駄目なんだよ」


 「それだけじゃねえだろ? あの女が輿入れしてから伯爵様はおかしくなったって、ウチの両親を始め年寄りは言ってるからなぁ。案外それが正しいのかもなー」


 「かと言って俺達じゃ何も出来ねえし、困ったもんだ。……って、そうじゃねえよ。お前が言い出した税の話だろ。あれが事実なら、伯爵様の家の中で何かあったかな? 正室が死んだとか」



 死んではいないが、ある意味では死んだのかな? 強制的に聖人にされていて、伯爵を腐らせていた女はもう何処にも居ない。だから、ある意味では死んでいると言えるだろう。それはともかく、聞くべき話はもう無いな。


 朝食後、食堂を出たら真っ直ぐ門まで行き、町を出る。少し離れたら木像に乗り、そのまま東へと走って行く。ある程度は聞いているので知っているが、途中の村などで情報収集をしていこう。それにしても、こんな旅は久々だな。


 東へと走って行くと、聞いていたサワ村があった。ここは通り過ぎるので情報収集はしない。皆を先に行かせ、隠密の4つの技を使い近付いたら勾玉で一気に【浄化】する。終わったので皆を追いかけよう。


 皆に追いついたら再び東へと進んで行く。シャウ村を越えてキヌール町に着いたので、一旦ここで情報収集をする。理由はここが東の国境の町だからだ。とはいえ防備はそこまで強固じゃないな。何でだ?。


 まあ、中に入って聞けば分かるか。木像を降りてアイテムバッグに収納して、町の門に近寄り手続きをする。冒険者証を見せたら直ぐに入れてくれたが、最初は不審者を見るみたいだったな。仕方ないが。


 木像で爆走してきた怪しい奴等だからなぁ。とはいえ、そんな小さな事は気にもしないけど。それよりも、手分けして町の中で情報収集をしよう。



 「すまないんだが、メルとエリアと2匹は子供達の護衛を頼む。残りは情報収集」



 そう言って、それぞれに分かれた。俺は道行く人に銅貨5枚を渡しつつ情報を聞いていく。もちろん【白痴】を使っているので嘘は吐けない。とはいえ、怪しい事を聞いている訳では無いので、わざわざ嘘を吐こうとする者は居ない。


 ある程度の情報は手に入れられたので、待ち合わせをしていた門の前に行くと皆が既に待っていた。俺は謝った後、町を出て東へと歩いて行く。これは皆で情報のすり合わせを行う為だ。



 「アタシの方は、コレと言った情報は特に無かったね。ここから東に国境があって、その向こうは荒地になっているって聞いたよ。東の国から来る奴は居ても、東の国に行く奴はあんまり居ないらしいね」


 「向こうは水が少ない土地が多く、湖の国は水が豊かですからね。作物を育てるのに水が要る以上は、豊かな湖の国に人は流れてくるのでしょう。当たり前と言えば、当たり前の事です」


 「私達も似た様なものだったよ。向こうの国の名前は、土の国ハーノンと言うらしい。金属類が豊富に採れるらしいけど、鉱山関係の事故も多いらしく大変な国みたいだ」


 「僕も聞いたけど、何でも金属装備の強力な軍隊を持つらしいよ。ただ、それは他国を侵略する軍隊じゃなくて、鉱山を守ったりする軍なんだって。鉱山も魔物が入り込んだりとかするから」


 「他にも他所から魔物が来て、鉱山労働者が襲撃される事があるらしい。湖の国にも鉄や武具を売りに来る商人は多いそうなので、持ちつ持たれつの関係なのだろう。そういう商人は、帰りに日持ちのする食糧を買って帰るそうだしな」


 「ええ。ですから、ここの辺境伯領は思っているより潤っているそうです。それと国境までの距離も長く、国境から向こうの町までの距離も長いようです。国境にはお互いの国の砦があるそうですが、向こうの国の砦の方が大きいそうですね」


 「まあ、それは仕方ないんじゃないかしら。向こうはこちらに売りに来る者が多いのだし、それだけ多くの者を泊められるようになっているのでしょう。お金を払ってでも、国境で1度休むほど離れているという事ね」


 「その方が、お互いに疑心暗鬼にならずに済むって事だろう。間というか南の山脈はそれなりに続いているらしく、結構東に進んでからしか南に行く道は無いそうだ。向こうの国もこっちの国も、この一直線の道に最低限の村や町しか置いていない」



 お互いの国の国防を考えた場合、これが1番良かったんだろうが、商人なんかは大変だろうな。仕方がないとはいえ、割を喰っているとは思う。長い道を移動してきて商売をしたら、長い道を必死に帰る。本当に大変だ。


 情報のすり合わせも終わったので、ここからは木像に乗って一気に進む。それなりに進むと国境が見えてきたので、砦の前で木像を降りて収納する。兵士に冒険者証を見せて国境を通り、向こう側でも冒険者証を見せる。


 あれこれと質問を受けたが正直に答えると通過できた。矢鱈にしつこかったが、いったい何だろう? 行かせたくない理由でもあるのかね? まあ、いいや。ある程度離れたし、木像に乗って進んで行こう。


 東に走り続けると町が見えてきた。土の国ハーノンと言っても、いきなりガラリと様式が変わる訳では無いらしい。……当たり前か。それはともかく昼を過ぎているので、そろそろ昼食にしないといけない。


 町の前で木像を降りて収納したら、門番に冒険者証を見せて中に入る。そこまで警戒はされなかったが、それでも木像を見ているからか不審者みたいに見られたな。ちなみに、この町はフェズというらしい。


 近くを歩いている人にオススメの食堂を聞くと、穴場っぽいところを教えてもらったので、そこへ行く事を皆で決めた。他にも表通りの店とかを教えてくれたが、そこへは行く気が無い。大丈夫だとは思うが、騙されたら業腹だからな。


 路地を2つ入った先の店に入り、大銅貨13枚を支払って席に座って待つ。出てきたのは何やら見た事があるような……。あれっ!? これってポテトサラダ? いや、違う。ジャガイモを潰しただけだから、マッシュポテトか。


 それとトマトスープが出てきた。こっちには野菜が入っているので、トマトと野菜のスープか。とりあえず食べてみるが、ハッキリ言って美味しくない。理由は塩が少ないというか、ほぼ感じないからだ。


 もしかして土の国では塩が貴重なんだろうか? せっかくのジャガイモなのに勿体ない。というか、こんな所にジャガイモがあったのか。サツマイモより後に見つかるとは思わなかったし、トマトがあるとも思わなかった。


 これで少なくともケチャップは作れる。それと、ジャガイモがあるって事はニョッキを作る事も可能だ。お腹に溜まる料理なので、積極的に作っていきたい。とりあえず、食料店に寄ってから町を出よう。


 昼食後、食料店に寄ってジャガイモとトマトを購入しようとしたが、売っていなかった。東に行った先にある町の近くにダンジョンがあり、その中で手に入れた物なんだそうだ。食堂の分くらいしかないので、個人には売れないと言われてしまった。


 まあ、それなら仕方がない。素直に諦めよう。ここで文句を言っても意味が無いし、そんな恥ずかしい事をする気も無い。食料店を後にした俺達は、町中で再び情報収集を始める。銅貨5枚を配りながら話を聞くと、色々な情報が聞けたので門へ行く。


 門の前で皆と合流したら町を離れて木像に乗り、一路東へと進んで行く。ある程度の距離を離れる間に、情報のすり合わせは終えておいた。ここから目指すは、ダンジョンのあるカラッグの町だ。


 その間にウィロの村とマホブの村があるらしいので、それらも【浄化】しつつ進んで行こう。



 ▽▽▽▽▽


 1338終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1372枚

 大銀貨1390枚

 銀貨1768枚

 大銅貨1947枚

 銅貨54枚


 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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