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<異世界663日目>
おはようございます。今日は冒険者ギルドに獲物を売ってから、ダンジョンに出発します。朝の日課をさっさと済ませ、紅茶を飲んでゆっくりしている。静かな時間を過ごせているが、今日は誰も起きてこない。
それならそれで静かに過ごせるので構わないのだが、そういう日に限って朝から街中で邪気が膨れ上がる。【探知】と【空間把握】で調べると、普通の一軒家で邪生が生まれたようだ。あれ? 神殿じゃない?。
不思議に思って調べるも、神殿とは何の関わりも無いようだ。珍しいな、神殿かスラムでしか発生しないって思ってたわ。他の所でも発生するんだな。それはいいけど、邪生になったのは老人で、他には誰も住んでいないようだ。
まだ邪生は見つかってないので、今の内に【浄化】してしまおう。そう思い【浄化】したが、いったい何があって邪生になったのか調べている。だが、関係のありそうな物は何も無い。……何故邪生になったんだろう?。
今までは運良く、邪生になる理由が簡単に分かっただけ……。いやいや、邪生になる以上は何かしらの理由はあるだろう。でも、今回のは本当に分からないな。結局、考えても分からないので放り投げる事にした。
おっと、そろそろ皆が起きそうだ。考えてないで、紅茶と神水の用意をしよう。
「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」
「おはよう、皆」 「ニャー」 「………」 「おはよう!」 「おはようございます」
「アルドの様子がいつもとちょっと違うね? 何かあったのかい?」
「朝から邪生が生まれて、それを遠隔浄化したのはいいんだが理由がよく分からなくてな。一軒家の老人が邪生になったんだが、昨日の夜に<浄化の三道具>で浄化しているんだよ。それでも邪生になる可能性は当然あるんだが……」
「まあ、言いたい事は分からなくもないけどさ、それでも実際に邪生になったんだから仕方ないよ。何故か分からなくても、なる時はなるんじゃないの? そんな程度で良いと思うけどね、あたしは」
「そうですね。邪生になった老人には悪いですけど、それでも御主人様が浄化して下さったんですから良かったと思いますよ。誰も傷つけずに終わった訳ですし」
「確かにそうだね。それに、何故邪生になるかなんて考えても無駄さ。案外、浄化もせずに溜めこんでたのかもしれないしね。アルドの持ってる道具は、あくまでも漂ってる邪気を吸い込むだけなんだし」
「ああ。その可能性もあるというか、いたって普通の場合もあるのか。ケツを掘られたりとか、サバトみたいなのとか、訳の分からないものを見過ぎたかな……?」
「「「「「「「………」」」」」」」
皆は何とも言えなくなったようだ。かつてなら知る事も無かったんだろうが、今は俺が何があったか教えてしまうからな。皆にとっても、まさか邪生が発生する多くのパターンが、あんなものだと思わなかったんだろう。
気持ちを切り替えて部屋を片付けた後、食堂へ移動する。大銅貨13枚を支払って朝食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。雑談していると運ばれてきたが、スープ粥が運ばれてきた。優しい香りだが、美味しそうだ。
朝から満足する食事を食べた俺達は、朝から冒険者ギルドへと行く。裏側に回り解体所に獲物を売ったら木札を貰い、ギルドに入って木札を提出する。これで期限切れでどうこうとは言われない筈だ。売値は銀貨1枚だが。
目立つ様なのも狩っていないので淡々と処理は進み、全員分が終わったのでダンジョンに行こう。冒険者ギルドを出てダンジョン街へと歩き、迷宮紋の前の列に並ぶ。前に3組ほどなので直ぐに順番は回ってくるだろう。
迷宮紋からダンジョンに入ると、1層目は林が疎らにある平原だった。新人が朝も早くからネイルラビットやビッグラビットを狩っているらしい。微笑ましい気分になりながら、脱出紋から離れ木像に乗る。
人の流れは北西なので、そちらに一気に走って行く。移動する人達を追い抜かし、転移紋に乗って次の層へ。1~4層を突破し5層に進むと、荒地に変わった。今度は北東方向に進んでいるので、北東に進む。
5~8層を突破し9層に進むと、次は湿地帯だった。9~12層を突破すると、次は沼地に変わる。とはいえ、俺達は木像に乗っているので何の問題も無い。13~16層を進み、17層へと到着したが平原だ。
ただし、地形の真ん中にドーンと湖のある地形だ。北西、北東、南西、南東と進んできたが、次の転移紋は多分だけど北だろう。今の場所は南で、真ん中にドーンと湖がある以上は間違い無い。面倒だけど進むか。
湖の縁に沿うように進んで行くも、魚が弾丸のように飛び出してくる。俺達の移動速度が速いので当たらないが、普通の奴なら湖の縁は無理だな。トラップとして用意してあるんだろうけど、何でこんなトコなんだろう?。
湖から多少離れれば何の意味も無いし、訳の分からないトラップだな。飛び出してくる魚は口が尖った、どう見ても突き刺さる魚なのでマジで危険なんだと思う。当たってないので分からないが。
北に到着すると転移紋があったので、さっさと先へと進む。17~19層は普通だったのだが、最後の20層は違っていた。普通なら絶対に近付かないし、これまでの層で分かっている筈だからな。
厄介な事に湖の真ん中に小島があり、そこにアイテムバッグが落ちている。ある意味で悪質だが、どうやって取りに行けって言うんだろうな? 俺達なら大丈夫だが、普通の冒険者なら無理だぞ。
皆には北の転移門を目指させ、俺は神木の馬で一気に走って行く。湖の中から弾丸のように飛び出してくるが、木像の方が圧倒的に速い。時速100キロを越える速度は伊達ではない。あっと言う間に到着した。
小島に到着した俺は一直線にアイテムバッグの所へ行くのだが、魔物が大量に居て鬱陶しい。主にゴブリンやオークだが、色が違っている。ゴブリンの肌色は赤で、オークの肌は青になっている。
木像で弾き飛ばしたり【念動】で放り投げて別の奴にぶつけたりしながら進み、目的地に到着した。そこには紫色の肌のオーガが居て、アイテムバッグを守るように4体が囲んでいる。
俺はそこに突っ込み、前方のオーガを木像で弾き飛ばしたら【念動】でアイテムバッグを回収する。そのまま後方のオーガも弾き飛ばして逃走。ゴブリンやオークやオーガが大量に追い駆けてくる。
再び湖の上を木像で走るのだが、追い駆けてきた奴等は湖に沈んでいるようだ。どうやら泳げないらしい。それはそれで配置したモンスターとしては正しいのだろうか? そんな事を考えながら湖を越えて皆と合流する。
そのまま転移紋に乗り21層へ。再び平原だが、今度は入り組んだ迷路のような川が流れている。おそらく次は西だと思うが、まずは昼食にしよう。木像を降りて椅子とテーブルに焼き場を作り、料理を始める。
フォルとエリアにサーサを任せ、メルと蓮にはスープを、俺は残していた大飛竜の肉を塊で焼いている。集中しないと上手く焼けないので、手に入れたアイテムバッグは後回しだ。とりあえず料理に集中。
サーサも炊けた頃、じっくりと焼いた竜肉の塊も終わった。まあ、サーサが炊けるのに合わせて焼き始めたから当然なんだけど。さて、削ぎ切って大皿に乗せていくか。それが終わったら俺も食べよう。
「ん~~! やっぱり竜のおにくは美味しい!! かたまりが焼けてるときから、すごーく良いにおいがしてたの! 竜のおにくってさいこう!!」
「これが竜の肉ですか……何と言って良いか分からないですけど、凄く美味しいです。……本当に言葉が見つかりません」
「こういう時は、美味いって言えば良いだけさ。変に格好つける必要なんて無いよ。本当に美味い物には、言葉なんて無粋なんだ」
それでも子供達に答えてるダナは偉いよ。周りの女性陣は食べる事に夢中だし。
▽▽▽▽▽
1329終了時点
大白金貨61枚
白金貨330枚
大金貨1183枚
金貨1305枚
大銀貨1355枚
銀貨1699枚
大銅貨1892枚
銅貨50枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




