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 「姫様。国にも関わる重大事なのですから、もう少し真面目にしてもらえませんかのう? 流石に、これほどの情報の横で遊んでおるのはどうかと思いますぞ」


 「あ……はい、ごめんなさい。とはいえ、エリアさんが樹海国の本当の王族というだけですよね? 後の事は全て樹海国の国内問題でしょう。私達にはどうにも出来ませんよ」


 「仰る事は分かりますが……。不老長寿の方が聞いてきたという、過去の魔天族への陵辱などは如何するのですか? 場合によっては裏から伝えねばなりますまい。知っていたのに伝えないのでは、我が国の名が落ちますぞ?」


 「それは、そうですが。その辺りは陛下がお決めになる事で、私には関わりの無い事です。私はあくまでも冒険者ですからね。そもそもなのですが、私は不老長寿の方々と親しくさせて頂いている反面、政治からは遠ざかっているのですよ?」


 「まあ、それは……」


 「それは横に置いておくとして、樹海国の内情が知れたのは良いのですが、ここまで酷いとなると傾く可能性が高いですな。王太子が殺害される程ですし、それを誰がやったとしても大きな傷にしかなりませぬ」


 「そもそも王太子の立場にある者を殺害するなど、いったい何を考えているのか……。幾らなんでも、政争を超えておるとしか思えませぬ。もはや彼の国は収拾が着かぬのではありませぬか?」


 「じゃろうの。1国の王太子が殺害されたのじゃ、貴族共も疑心暗鬼に囚われておって当然。次は誰が粛清されるか怯えておるかもしれん。その恐怖から、今の王族に反旗を翻す可能性はある」


 「我が国としては、国境を固める以外にありませぬな。今のところ、湖の国もこちらに何かをしてくるという事はありませぬから良いのですが……。隙を突いてくるやもしれませぬし、面倒な事になりそうです」


 「致し方あるまい。国は守らねばならん。先人達が己の手を汚してまで守ってきたのだ、我等の代で傾ける訳にはいかぬ。それでは先人達に申し訳が立たぬからの」


 「それはいいんだが、話し合いは他所でやってくれないか? ここでされても困るんだがな。後、リク達がどうするかは知らないが、俺達は湖の国の東にある国に行く事にしたから。そのつもりでな」


 「「「えっ!?」」」


 「何で驚くんだよ。何かあったのか?」


 「いえ、実はですね。ガイアルム王国の方で傭兵活動をしていましたけど、こちらでは活動をあまりしていませんでしたので、ある程度名が上がるまで我が国で活動せよと陛下に言われまして……」


 「まあ、そりゃ当然だろ。自国を蔑ろにしてると言い出されたら鬱陶しいだろうからな。そいつらを黙らせる為にも、名を上げておけって事だろう。場合によってはリクに実力を示してもらわなきゃ困るだろうし」


 「えぇーー………」


 「面倒臭いと言う気持ちは痛いほど良く分かるがな、ある意味で仕方の無い事だ。全て殴り飛ばしてしまえ。どのみち慢心しなきゃ、剣聖の爺さん以外には勝てる。爺さん相手だと、リクじゃ経験不足すぎて勝てないだろうけどな」


 「まあ、それはそうだと思いますし、そもそも勝とうなんて思ってませんよ。それはそうと、湖の国の東に何かあるんですか? 皆さんが行くって事は、何か重要な事でもあるんでしょう?」


 「いや? 行った事が無いから行くだけだぞ? 不老長寿が居るらしいし、向こうにもダンジョンがあるかもしれないし。攻略されてないダンジョンだと、色々ありそうだしな」


 「そんな事よりも、このトランプっていう物が複数あるって聞いたんですけど、それって幾らですか?」


 「何で売ってもらえるって前提なんだよ? 俺は売らないぞ。そもそもこのトランプは材質が不明なんだ。こんな危険な物、誰かに売ったりなんてする訳ないだろ。何で出来てるか分からないんだぞ?」


 「神様謹製の物だけど、何で神様はこんな物を作ったんだろうね? 娯楽ぐらいもっといっぱい作れって事かな? だとすると、神様は遊びを推奨してるって事になるけど……」


 「こっちを見られても困るんだが……。ちなみに遊興や娯楽の神というのは居るからな。遊神と言えばいいのか分からないが、遊興や娯楽というのも息を抜く為には必要な物だ。毎日毎日クソ真面目でいても、物事が上手く行く訳じゃないし」


 「まあ、それはそうですね。そういう人が近くに居たら息が詰まりますし、あまり良い事とは思えません。力を入れる時は入れ、抜く時は抜く。しっかりと分けねばなりませんよ?」


 「姫様、何故私を見ながら言われるのですかな? 私はそこまで堅物ではありませんぞ?」


 「「「「………」」」」



 お前は絵に描いたような堅物だろうに、自覚が無いって怖いわー。コレの下に付かされている奴等は本当に大変だろうと思う。そんな事を考えていると、剣聖の爺さんと筋肉男は帰って行った。


 お前さん達もいつまで俺達の部屋に居る気だ、もうそろそろ夕方なんだから自分達の部屋に戻れ。トランプは一組貸してやる、ただしリクにな。リクはしっかり管理しておけよ。カードを無くすんじゃないぞ?。


 そう言ってトランプを渡し、部屋から3人を出した。片付けを行ってから部屋を出たら、食堂に行って大銅貨13枚を支払う。席に着いて食事を待っていると、近くの商人達がヒソヒソ会話をしていた。



 「そうですか、樹海国の方で妙な暗闘が……。しかし、こちらから手を出せるような事ではありませんな。それにしても王太子を殺害するとか、普通は考えられぬ事ですぞ?」


 「あの国は普通では無かったという事でしょう。魔樹海が目の前にあるというのに、下らない内輪の争いをしておるのですからな。少し前にも魔樹海からのスタンピードがあったというのに……」


 「自国の事を考えれば一致団結するのが当たり前なのですが、何故下らない事をするのか理解できませんな。そんな事をしているから国が傾くのでしょうに。仕入れた情報が事実なら、偽物の国でしかありませんがな」


 「ですな。まさか傍流の王族にすり替わっているなどとは思いませんでしたぞ。嫡流の王族を亡き者にして国を乗っ取ったのでしょうかな? 生憎、そこまでは調べがついておらぬ様ですが……」


 「相変わらず、怖ろしい乙女達です。我等も気を付けねば情報を流されるやもしれませんな」


 「そうですな。お互いに気を付けるに越した事はありませんから、しっかりと引き締めねば……」



 料理が運ばれてきたので食べているが、<灰の乙女>から情報を買っている奴等は意外に多いんだな。俺が本当の情報を流せと言ったからか、かなり積極的に流しているんだろう。樹海国の真実が暴かれている。


 魔天族への事はエリアには関係無い事だし、謝罪や賠償を求めてきたら俺が代わりに払っても構わない。巨神にも頼まれている訳だしな。エリアの命を求めてきたら、死ぬ覚悟があると見做すだけだ。


 夕食後、部屋に戻ってゆっくりする。明日からは湖の国だが、前回と同じく山越えで向かう。いちいちボッタクられるのも鬱陶しいし、山越えの方が近道だしな。それに木像なら一気に移動できるだろう。


 部屋に戻ってきてからは、蓮は絵を描いて、イデアは字の練習をしているみたいだ。2匹は久しぶりに酒を飲みながら、ツマミを食べている。良い感じに酔っているらしく、飲みながら楽しそうにしてるなー。


 ペースが速いけど大丈夫かと思ったら、あっさりと撃沈した。皆はゆっくり飲んでいたのに、2匹はどうしたんだろうな。久しぶりだからペースが分からなかった。それだけなら良いんだけど。


 布団に2匹を入れると蓮とイデアも舟を漕ぎ始めていたので、布団に入れて左右に2匹を入れた。蓮とイデアの筆記用具などを片付けながら、2人と2匹に【昏睡】を使っておく。


 その後、皆に襲われたものの、【精気】のみでじっくり相手をする。明日に備えて大満足させておいたから、ストレスはかなり減った筈だ。大変だけどね。


 <浄化の三道具>を使って綺麗にしたら、俺もさっさと寝よう。今日も一日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 1327終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1305枚

 大銀貨1355枚

 銀貨1699枚

 大銅貨1946枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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