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 誰かに止められる事も無く、俺達は王都を出て近くのダンジョン街へと進む。冒険者証を見せて中に入り、迷宮紋に乗りダンジョンへ。時間的に待っている連中が居なかったので、すんなり入る事が出来た。


 1層は平原だったが、林が点在しており木々の量が多い。樹海国らしいダンジョンだとは思う。アイテムバッグから木像を取り出して乗ったら、一気に進んで行く。朝早いわけではないので分かり難いが、方角は北東だ。


 2~5層まで同じで、6層は山だった。それなりに木々が多く、もしかしたらこのダンジョンでは木像が使えなくなるかもしれない。厄介なダンジョンだが、そうなったら全力で走るか。


 そんな事を考えながら転移門を探していると、南東に発見したので7層へ。7~10層も同じ地形が続き、11層は森だった。ここで已む無く木像を降り、イデアを背負って走って行く。とりあえず西へと進み、転移紋を探す。


 予想通りに西側、正しくは北西にあったので12層へ。12~15層を突破して16層に到着したが、そこは再びの森だった。手前の森より植生が濃く、更に厄介になっている。面倒だが方角は分かっているので南西へと進む。


 16~20層を突破し、21層へと到着すると山だった。それも植生の濃い森付きの山だ。呆れてくるが樹海国なので仕方ない。脱出紋の近くで昼食を食べる事にして、休憩をとる。イデアと蓮の疲労がそれなりにあるので休ませないといけない。


 土のテーブルと椅子を作って座らせたら、メルとエリアにサーサを炊かせてフォルにスープを頼む。俺はヘビーブルのサイコロステーキを作っていく。適当に焼いて大皿にドーンと出せばいいやと思い焼いているが、こっちの方が楽だな。


 焼きながらタレ作り、焼けた肉を大皿に乗せてまた焼いていく。フォルに頼んだスープは乾燥椎茸を使ったネギと大根の葉の卵スープなんだが、どうやら成功したようだ。失敗したらスープに混ざるからなぁ。ま、失敗しても食べるんだけど。


 さて、全て出来たから食べようか。それじゃ、いただきます。



 「きょうのお肉はちいさくて食べやすいね。でも、じゅわっとしておいしい! このタレにね、たまねぎが入っていておいしいんだよ」


 「俺が【破砕】と【粉砕】を使って入れたのを見てた? それとも味で分かったんだろうか? 味で分かったのなら、流石としか言えないなー」


 「これ、美味しいです。これがヘビーブルっていう魔物のお肉なんですね。こんなに美味しい肉があるなんて……色々な物を食べるのが楽しみです」


 「そうそう。美味しい物を食べるのも人生の楽しみさ。アルドも好きなように生きていいって言ってたろ。そうやって色々な事を楽しめば良いんだよ」


 「食べる事は特に楽しい事の1つですかね? もちろん美味しい物を食べられればですが。今もそうですが、食糧不足というのは何処にでもありますから難しいですけどね」


 「それはイデアには関わりの無い事さ。昔の事を教えてあげるのは大事だけど、重荷まで背負わせる必要は無い。知らない事が幸せな事もあるんだ。わざわざ不幸にする必要は無いよ」


 「そうだな。どれだけ死んだのか消えたのかは知らないが、新しく里で生まれた子供が居たら、その子には関係が無い事だ。関係の無い子に罪を背負わせる気は、私も無いな」


 「まあ、食事時にする話じゃないから止めよう。それよりも5層連続の地形だけどさ、僕が思うに30層を超えてくる気がするんだけど……」


 「私もそう思います。このダンジョンは木々がやたらに多くて進路を阻むうえ、30層を超えてくる面倒なダンジョンではないかと。代わりに洞窟が無い予感もしています」


 「洞窟かー。何かありそうな気もするし、無さそうな気もするしで分からないね。こんな面倒なダンジョンで洞窟まであるなんて考えたくないけど、想定はしておくべきかな?」


 「そうだな。洞窟があるという前提で考えておかないと、本当に洞窟があった時にテンションが大幅に下がるからな。やる気が無くなるのが、攻略では1番厄介だ」



 皆も分かるので、気合いを入れ直しているようだ。30層を超えてくるとなると、非常に面倒臭いダンジョンなうえ長丁場になる。ただでさえ朝から攻略している訳じゃないんだから、タイムアップが否定出来ない。


 その場合、宿に泊まらなきゃいけないが、確実に暗殺者か何かを送り込んで来るだろう。本当の王族であるエリアは此方に居るからな。面倒な事このうえないんで、俺としては拒否したい。


 まあ、嫌な事ばかり考えていてもしょうがないし、そろそろ食事を終えて出発しよう。皆の食事が終わると、後片付けを始める。イデアや蓮も手伝ってくれたので早く終わった。土のテーブルや椅子に焼き場を壊して、先へと進もう。


 21層の山は転移紋の位置が分かっていないので、イデアを背負って走り回りながら調べる。結果として南にあったのだが、見つけるまでに時間が掛かった。少し焦ってきているので、一旦落ち着こう。


 そう思いながら22~25層を進み、26層へ行くと夜の森だった。何処まで面倒なダンジョンなんだと思いながらも、西へと進む。おそらくは北か西のどちらかだと思うんだが……意外に近かったが、西にあって良かった。


 26~30層を突破し、31層へと進むと夜の山だった。そのうえ植生の濃い山だ。いい加減にしろと言いたくなるが、なんとか堪えて進む。北へと真っ直ぐ進んでいき、転移門を発見したので32層へ。


 32層を越えて33層を進んでいる途中で、強烈な呪いを感知した。盛大に溜息を吐いてしまったが、シュラにイデアを預け、俺は呪いの下へと急ぐ。【空間把握】で確認できるのは、真っ黒な鹿だ。角まで黒いしデカいなぁ。


 【神聖世界】を使うと動きが止まったので、即座に【浄化】の権能を使って一気に弱らせてしまう。そのまま【浄化】しきって、一方的に勝利した。最近【浄化】の権能を回避する奴が多いから、最初からこういう方法を使っておくべきだ。


 奇襲でさっさと始末するのがベストだからな。そんな事を考えながら血抜きをして【冷却】したら収納する。それ以外には何も無いので、呪いを持たせただけのようだ。落ちている物の確認も終わったので、皆の下に戻る。


 呪いの鹿が居た事を伝え、再びイデアを背負い先へと進む。34層に到着すると、東と西から強烈な呪いを感知した。マジかよと思うも、仕方なく説明してから1人で向かう。まずは西からだ。


 西には真っ黒な猪が居たんだが、その地面の真下に小型のアイテムバッグが埋まってるぞ? 前の層と同じく、【神聖世界】の後に【浄化】して倒して終わらせた。無駄なリスクなんて背負わず、さっさと倒すに限る。


 地面の下のアイテムバッグを掘り出して中を確認すると、猪の木像と爆音の角笛に懐中電灯の魔道具が入っていた。……角笛と懐中電灯は護身用かな? 蓮とイデアの。股間攻撃ばっかり覚えさせるな、って事なのかね?。


 皆の元に戻らず、そのまま東へと進んでいく。呪いの大元には黒い熊が居た。何か動物ばっかりだな。<封呪界>のイデアが居た所は人間種の呪いを封じてたって呪神が言っていた。となると、当然動物の呪いもあるわな。


 【神聖世界】と【浄化】の権能のコンボで、何もさせずに勝利した俺は熊の血抜きを行う。全て終わったら、地面の下のアイテムポーチを回収した。今度は何が入っているのやら……って、何だコレ?。


 うん? 初めてだな、紙が一緒に入ってる。………いやいやいやいや。ちょっと待って、何考えてんの!? 神様謹製の媚薬と精力剤って何? しかも効果を確認しろって? いったい何を考えてるんだよ!。


 何か頭が痛くなってきたが、とりあえず皆の下へと戻ろう。脱出紋近くで待たせていた皆の下へ戻り、色々説明すると、皆もどうしていいか分からない顔をしている。


 だよなー、あの神様達はちょっとおかしい。



 ▽▽▽▽▽


 1319終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1305枚

 大銀貨1355枚

 銀貨1703枚

 大銅貨2063枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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