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 俺は悪くないと言っているのに誰もそれを信じない。まあ、当たり前の事ではあるんだが。俺がやっている事は<悪をもって悪を征する>というやり方だ。でもさ、加賀で国を乗っ取った奴等を始末したように、奇麗事じゃ何も解決しないんだよ。


 悪党が好き勝手やって、善人は法を守るので何も出来ませんって? それを人は<役立たず>って言うんだよ。解決しなければ多くの人が被害を受けるっていうのに、法を盾に”何もしない”理由を作り出す。


 それをしている奴も結局は”悪人”なんだよ。つまり、法を守っている善人は、何もしない悪人でもある。


 ……こういう事は考えるだけ無駄だな。何を中心に持ってくるかで幾らでも変わるし。俺は俺が正しいと思った事をやろう。


 俺は魔法の練習をしている蓮とイデアを指導しながら、そんな事を考えていた。2人が舟を漕ぎ始めたので、布団に入れてやると2匹も潜り込む。その後、【昏睡】を使って2人と2匹を深く眠らせた。


 早速とばかりに腕を取って連れて行く皆を、【鋭覚】と【精気】で満足させ寝かせていく。部屋と肉体を綺麗に【浄化】し、<浄化の三道具>を使って街の周囲の邪気を【浄化】する。


 ここまでしても未だ部屋に突入してこないって、どういう事だ? 隙だらけだと思うんだが……おかしいぞ? 【探知】と【空間把握】で調べるも、おかしな奴等も居なければ、おかしな道具も持っていない。


 なのに、俺が起きていると分かっているかの如く攻めてこない。どうな……追加の人員が来たな。コレを待っていたみたいだが、何でこんな時間に追加の人員が来るんだ? 今は地球で言うと22時~23時くらいだろう。


 この星では夜は寝るものだから、こんな時間まで起きている奴は基本的に殆ど居ない。娼館の客や娼婦や男娼は起きているだろうが、普通の生活の者はとっくに寝ている。それは冒険者でも変わらない。


 おっと……動き出したが俺達の部屋は2階だぞ? 他の客を起こさないようにするには、あまり多くの人数で侵入出来ない。無関係な客も多く泊まっているからな。その為に大きな宿を選んだんだし。


 それでも6人が宿に侵入し、残りは宿の近くで見張りをしている。そして監視の監視は居ないようだ。部屋の鍵を開けようとしているバカどもを【衝気】で気絶させ、【昏睡】で深く眠らせたら部屋の中に入れる。


 手枷と足枷を着けたら放置し、隠密の4つの技を使い窓から外に出ると、宿の外で見張っている奴等も【衝気】で気絶させていく。【昏睡】を叩き込んだら手枷と足枷を着けて放置し、部屋に戻って【念動】でバカどもを窓から外に出す。


 外の連中も含めて街の外に【念動】で連れて行き、【白痴】を使ってから【覚醒】で起こして尋問する。分かった事は公爵家子飼いの暗部だという事と、エリアと俺達の命を狙ってきたという事だ。


 話を聞いた後は首を落とし、穴を掘って死体を捨てる。それを繰り返し全員に聞いたが、内容は同じだった。命じたのは先代公爵、つまり入り婿の奴だ。そもそも今の公爵家には、公爵家の血筋の奴は誰も居ない。


 現在の公爵の事を聞いてみたが、コイツも俺達を殺そうとした1人である事は分かった。つまり、ここの公爵家の連中は皆殺しにする事が決まったという事だ。先代公爵は子供が1人しかおらず、今代の公爵はまだ15歳だ。


 成人している以上は大人と見做すし、コイツは先代のおかしな教育で腐っていると判断した結果でもある。全ての死体を【浄炎】で燃やした後、灰と骨を【粉砕】して埋める。全て終わったので公爵家に行くか。


 俺は街へと戻り、街の奥にある公爵家の屋敷の裏側に回る。勝手口を調べると、やはり閂がしてあるだけだった。こっちの国々でもコレらしい。楽で良いんだけど、何だかなぁ……。


 屋敷に侵入したら中で寝ている連中全員に【昏睡】を叩き込み、さっさと公爵の寝室に向かう。現公爵の首を切り落として始末したら、次はその母親だ。それも殺害してアイテムバッグに死体を収納したら、先代の寝室に行く。


 コイツだけ妙に奥まった部屋で寝ているんだよ。まあ、【空間把握】で調べると隠し部屋があって、屋敷の外に逃走できる場所だというのは分かるんだが。自分だけは逃げられる場所で寝てやがる。


 手枷と足枷を嵌め、【白痴】と【人形】を使ったうえで【覚醒】を使い起こした。騒がれても面倒だからな。俺はこのクズに様々な質問をし、その答えを紙に書いていく。………おいおい、マジかよ。


 何とも言いがたい事実も色々分かったものの、コイツがクズであり殺す対象である事に変わりは無い。よって首を落としたらアイテムバッグに仕舞う。その後、話に聞いていた執事長なども殺害するついでに金銭を収納したら屋敷を出る。


 街の外に行き、穴を掘って死体を捨てたら【浄炎】で焼いて【粉砕】して埋めた。結局のところ分からない部分は沢山あるが、それでもこれ以上掘り下げる理由は無い。エリアの事に関しては分かったからな。


 さて、自分を丁寧に【浄化】したら、さっさと帰って寝よう。宿の部屋に戻ったら、神水の白湯を一杯飲んでから布団に入った。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界657日目>



 おはようございます。昨日の面倒な暗殺で睡眠時間は削られましたが、厳しいという程ではありません。朝の日課を終わらせて、椅子に座って紅茶を淹れる。ゆっくりと飲んでいると、蓮とイデアが起きて部屋を出た。


 準備をして待っていると戻ってきたので、綺麗にしたか聞いて【浄化】した後で飲ませる。3人で静かな時間を過ごしているとエリアが起きたが、寝ぼけていたのかコケてしまい、その音で皆が起きた。


 起きた皆と朝の挨拶をし、神水の白湯と紅茶を入れて話を始める。



 「エリアが派手にコケたが、ある意味で都合が良いから今の内に話しておく。昨夜、公爵家の暗部が来たので皆殺しにし、公爵邸に行って公爵と先代夫婦を殺して埋めた。その結果、公爵家は全滅だ」


 「……うん。まあ、いつものアルドだね。それにしても、今の公爵もバカだったとはねぇ。……ああ、バカに育てられてバカになってるのか。それは駄目だね。救いようが無い」


 「ああ。で、先代公爵……面倒だから入り婿と言おう。この入り婿から話を聞いたんだが、ちょっと色々おかしいところがあった。それはそれとして、まずは事実から。この入り婿とエリアは血が繋がっていない」


 「「「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」」」


 「驚くのも分かるが事実だ。と言うより、本当の公爵と入り婿の間には性交が1度も無い。つまり、エリアの父親になるのは100パーセント不可能となる。エリアの母親は、領地視察から帰って来た後に妊娠が発覚したらしい」


 「ん~……表に出せない人物という事ですかね? 領地を視察するという名目で誰かに会っていた。もしくは、最初からその人物との逢瀬が目的だった……」


 「分からない。ちなみに入り婿は、当時のメイドや執事を問い詰めたらしいが、誰も知らなかったらしいんだ。エリアの母親しか相手を知らなかったそうで、真実を知る者はもう居ない」


 「………何だか謎が深まった気がするのは、あたしだけかな? 公爵だったなら色々あるんだろうけどさ。それにしたって何か、こう……」


 「まあ、言いたい事は分かるけどな。少なくともエリアの父親を知る事は不可能だ。そして侯爵家からの入り婿をゴリ押ししたのは、先代の王とエリアの祖父だった。裏取引で、傍流を王族と認める代わりに、都合の良い生贄を用意しろと言ったらしい」


 「「「「「「「「「「生贄?」」」」」」」」」」


 「そう、生贄。それが入り婿の事だった。俺が殺したが、入り婿は公爵家にとって都合の良い生贄だったんだ。公爵家にとってのな」



 本当にキナ臭い話ばかりで嫌になる。



 ▽▽▽▽▽


 1317終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1305枚

 大銀貨1355枚

 銀貨1706枚

 大銅貨2076枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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