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 十分に満足する食事だったんだろう、蓮とエリアは満足そうな顔をしている。尾張でもそうだったが、ダンジョンの中に良質の米があるのは何か理由があると考えるべきだろうか? それとも気紛れで配置している?。


 考えても答えは出ないんだが、恣意的に感じる部分もあるしなー。何かしらの指針はありそうなんだが……おっと、片付けの最中でも上の空は良くないな。ちゃんとしよう。


 ここまで4層刻みで来ているので、17層~20層は沼地だろう。そこのサーサを根こそぎ回収し、今日は王都に戻ろう。後片付けを全て終えた俺達は先へと進んで行く。


 18層~20層のサーサを回収し、脱出紋でダンジョンを出ようとしたところでダナが声を上げた。王都で買った濁酒の事をすっかり忘れていたらしく、それを今思い出したらしい。そういえば俺も忘れてたな。


 伐って収納していた木を灰にし、その灰で濁酒を灰持酒にしていく。蓮が面白そうに見ているが、これも結構大変なんだよ? 今はもう慣れたけどさ。それなりに時間は掛かったが、何とか全員分の灰持酒を完成させた。


 流石に疲れたが、これで当分言い出さないだろう。既に飽きて暇になっていた蓮に謝り、脱出紋でダンジョンを出る。外に出ると、もう夕方前ぐらいだったので、慌てて王都へと戻った。


 食堂に行き、大銅貨12枚を支払って夕食を注文すると席に座って一息吐く。何故か慌しくなってしまったが、明日からは酒作りが無いからマシだろう。運ばれてきた夕食を食べて、宿の部屋へと戻る。


 加熱機を起動して座ると、本当の意味でやっとゆっくり出来る。フヨウがスルスルと近付いてきて胡坐の中に収まった。それを見たダリアがペシペシ叩いてくるも、右の膝には蓮が座る。


 それに怒ったダリアさんは更にペシペシ叩いてくるが、疲れたのか左の膝にくっついて遊び始めた。なるべくピッタリくっつくという、よく分からない遊びをまたやっている。随分前にもやっていたような……?。


 そんなリラックス出来ているのか分からない時間を過ごしていたら、女性陣は酒を飲み始めた。早速かとも思うが、どうやら燗にして飲むらしく【加熱】しているようだ。


 今は大丈夫だろうが、酒が回ってくると失敗するだろうなー。まあ、それも含めて放っておこう。言っても「大丈夫」としか言わなさそうだし。そんな女性陣を放っておき、蓮の書き取りを見ている。


 ここ最近は書き取りをしていなかったので、復習の意味でやらせている。そもそも蓮の書き取り自体は終わっていないので、これからも続けるのだが、移動などもあったのでやらせていなかっただけだ。


 その蓮がウトウトし始めた時には、酒飲みは既にベッドで寝ていた。蓮を寝かせ、その左右に寝ている2匹を入れたら【昏睡】を使う。最後にディルを満足させて寝かせたら、俺もさっさと布団に入った。


 今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界650日目>



 おはようございます。今日はサーサを集めに行く日です。昨日既にサーサのある層には到達しているので、今日は回収しに行くだけで済む。昨日より時間は掛からないが、蓮はどうするかな……?。


 除け者にするのは駄目だし連れて行くか。蓮が傷付く可能性も、洞窟ぐらいしかないしな。朝の日課を終わらせて、紅茶を淹れながら思案していると蓮が起きたようだ。準備をして待っていると帰ってきたので、浄化魔法の事を聞く。


 すると、今日はちゃんと使ったようなので褒めておく。実際、ちゃんと綺麗になっているのは分かるので、間違いなく使っている。まあ、いつも通り【浄化】の権能で更に綺麗にするのだが。


 2人で紅茶を飲みながらゆっくりしていると、今日はリューだけが早く起きてきた。挨拶をすると部屋を出たので、トイレにでも行ったんだろう。戻ってきたリューに対して、蓮が浄化魔法を使ったか聞いている。


 自分も言われたので、真似して言ってみたかったんだろう。リューは「いつも使ってますよ?」とあっさり返したので、蓮はちょっと悔しそうだ。リューが分かってないので説明すると、理解したようで少し笑っている。


 蓮は膨れっ面をしているが、焦る必要は無い事を言っておく。出来ない事が出来るようになっていくのであって、最初から出来る訳じゃないと。それで理解したのか、それ以上は怒る事も無かった。


 皆が起きたので挨拶し、部屋を片付けて食堂に行く。大銅貨12枚を支払い朝食を注文したら、席に座って雑談をしながら待つ。すると、朝からリク達がやってきた。どうしたんだと思ったら、依頼したい事があるようだ。



 「実はですね、ガイアルム王国の浄化所の話を陛下に申し上げたら乗り気になられまして……。まずは近衛の魔法兵に、浄化魔法を教えていただきたく……」


 「いや、お前さん達は俺の魔法の紙束を写していたじゃないか。あれを近衛の魔法兵に渡せばいいだろう。後は本人の努力だけだ。簡単な話だろうに」


 「いえ、王国の浄化所とやらも上手くいかなかったのでしょう? アルドさんが教えてから非常に良くなったと聞いています。依頼を出しますので冒険者としてお願いします!」


 「「お願いします!!」」


 「………はーっ。リクは早速都合良く使われてるじゃないか。それを注意しろと言っているんだがな。そもそも王国と同じに考えている時点で論外だぞ。王国と言うよりルーデル町か。あそこがあるから請けているに過ぎないんだぞ? この国に縁は無いんだがなー」


 「それでも依頼して教えていただくしか向上は見込めないんです。お願いします!」


 「………そうだな。やる気の無い奴や、言う事を聞かない奴が居たら容赦なく切り捨てる。それでいいなら教えてやるが、どうする? 一応言っておくと物理的に斬るわけじゃないからな。見捨てるって事だぞ?」


 「え、ええ……。それならこちらも受け入れられます。流石に首を落とされるのはちょっと……」


 「ちなみに言っておくが、最初から全員聞かなければ、そこで依頼は終わりだからな? ……何で驚くんだ、当たり前だろうが。全員聞かないって事は、全員見捨てるって事だ。その時点で終わりになるのは当たり前だろ」


 「えー、あー、んー……。大丈夫です、言い聞かせます。それで、今から大丈夫ですか?」


 「無理。俺はダンジョンに行ってサーサを採って来なきゃならないんだよ。それが終わったらで良いなら構わない。多分だが、終わるのは昼近くになると思う。だから午後からだな」


 「サーサをわざわざダンジョンに採りに行くのですか? 買えばいいと思うのですが……」


 「食糧を大量に買うと恨まれるのと、ダンジョンのサーサの方が美味しいんだよ。これはヤシマの国の尾張でも同じでな、ダンジョンの中の米は品種改良された美味しい米と変わらないんだ。ルーデル町で作付けしているのもコレだしな」


 「えっ!? つまりダンジョンの中のサーサの方が美味しくて、そのサーサを植えた方がいいという事ですか?」


 「そうだな。見た感じ収穫量は多そうだったし、ダンジョンの中のサーサを綺麗に浄化して植えた方が良いと思う。俺やリクの故郷だと、古い時代とは比べ物にならない収穫量と味の米だったからな」


 「リク! 何故教えてくれなかったのですか!?」


 「いや、そんな事を聞いた事が有ったような、無かったような……」


 「リクに怒っても仕方ないだろう。俺の方がリクより長く生きた分だけ知識もある。同じに考えるべきじゃないし、この国と違って知識は膨大だ。頭に溜め込むにも限度がある」


 「それほどなんですね。姫様と一緒に何度か聞きましたが、要領を得ないと言いますか、よく分からない事が多く。少なくとも祖国とは全く違うという事は分かります」


 「そうですね。私も聞いていましたけど、空を飛ぶ乗り物とか、海に沈んで動き回る乗り物とか。聞いても訳が分からない物だらけでした。結局分からなくて、理解するのを諦めるんですけどね」


 「ええ。結局分からなくなって話に飽きると、姫様が直ぐにお口で……いひゃいでふ!」


 「余計な事を言うのはこの口ですか!?」



 お前さん達の夜の話なんて、聞きたくもないんだが?。



 ▽▽▽▽▽


 1306終了時点


 大白金貨61枚

 白金貨330枚

 大金貨1183枚

 金貨1305枚

 大銀貨1355枚

 銀貨1708枚

 大銅貨2330枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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