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1301




 何故か酒場が静かになっているが、俺にとってはどうでもいいので席に座り食事を再開する。酒場なのにシーンとしているのが何とも言えないが、理由が知りたいというかモヤモヤするな。


 女性陣は俺を見てニヤニヤしているし、何がなんだか本当に分からない。ちょっと腹立たしいが、食事中なんだから食事に集中しよう。



 『さっきアルドが潰した奴は、悪さをする事で有名な奴だったみたいだね。そいつをあっさり倒したけど、報復とかを含めて恐れてるんだろうさ』


 『成る程。それで酒場の中が静まり返っていたのか。しかし報復って言っても、ここに居る大半は冒険者だろうに。そんな事を怖れてたら、冒険者なんてやってられないと思うが……』



 そんな話をしていると、何故かリク達が店にやってきた。あいつらは普通に宿で食事をすると思っていたんだけど、違うのかね? それとも俺達が居る場所を【気配察知】で調べたか?。



 「皆さん、こんな所に居たんですね。宿の中にいないので慌てましたよ。置いていかれたのかと思って」


 「お前さん達が宿の部屋に篭ってたからだろ。俺達は夕方になったんで食事に出ただけさ。そもそも一緒に食事をしなきゃいけないわけでもないし、邪魔するほど野暮でも無いしな」


 「………注文は終わりましたよ、リク。まあ、私達が悪いのですから文句は言えません。それはともかく、酒場の外に倒れている者が居ましたが、アレはもしかして……」


 「もしかしなくても、アルドがぶっ飛ばした奴だね。蓮に手を出そうとしていたみたいでさ、手をフォークで突き刺されたうえ、殴られて気絶した後に捨てられたよ」


 「小さな子に手を出そうとするなんていう、頭のおかしい奴が居るとは……。碌な者ではありませんね。とはいえ、おそらく不良冒険者でしょうけど」


 「そんな中、何事も無いかのように一瞥も恐れもせずに食事を続けているのは、さすが蓮と言うしかありませんけどね。まあ、良い事だとは思いますけど」


 「なにかしてたのは知ってる。でもね、これおいしいんだよ。お肉のしるとか、やさいのうまみがね、お米にしみてておいしいの」


 「いつも通りの蓮で安心するな。特にどうこうは無いとは思っていたが、本当に無くて何よりだ。何かあったら、杭を使っているところだったがな」


 「「「杭?」」」」



 あれ? そういえば3人には教えた事が無かったっけ? もしくは聞いた事があっても忘れてるんだろうな。まあ、自分の目で威力を見ないと分からないだろうし、怖さも分からないだろう。


 そう思いながらも食事を続ける。リク達も注文した料理が来たので食事を始めたようだ。それにしてもヴェスタの腕が治ったからか、こいつら元気に乳繰り合ってるんだよなー。もうちょっと自制できないもんかね?。


 下らない事は横に放り投げて食事を続けていると、突然酒場のドアが大きな音と共に開けられ、ゾロゾロと中に入ってきた。何だと思ったら、俺が殴った奴を先頭にしてゴロツキが8人ほど入ってきた。



 「コイツだ! コイツが俺様を殴りやがったんだ! すまねえがアニキ、俺の代わりにやっちまってくれ! 女どもは好きにしていい!!」


 「へっ! テメェ如きが俺に指図すんじゃねえよ! ……おいテメェ! 俺様の弟分にでぇ!?」



 俺はノシノシと近付いてくる阿呆の鳩尾を突き上げて悶絶させる。ゴロツキどもは殺気立ったが、即座に魔力と闘気と念力の威圧を行い動けなくしておいた。ガタガタ震えているバカどもの中から、酒場の外に捨てた奴を引きずり出す。


 そいつを倒して床に押し付け、両手の親指と小指、そして両足の指を全て切り落とした。その後、いつも通りに【浄炎】で燃やして止血すると「ギャー!ギャー!」暴れるが知った事ではない。


 なお、それを見ていた周りの連中は、知り合い以外は全員ドン引きしている。酒場に居る奴等の割には耐性が無い奴が多いな。荒事とか酒場では普通じゃないのか?。



 「いやいやいやいや。酒場であるのは殴り合いの喧嘩ぐらいですよ! 少なくとも簡単に人の指を切り落とすなんて事はありません。滅茶苦茶すぎますよ」


 「そうか? どうせこんな奴等は反省なんぞしないんだから、手加減してやる価値も無いだろ。駄目なら落としてやれば良いんだよ。流石に指を切り落とされるとなれば、多少は慎重になると思うぞ」


 「まあ、そうだね。こういうクズどもは指を切り落とされても止めないもんさ。だから落としてやるぐらいで丁度良いんだよ。なあなあで済ませるから調子に乗るんだ。ちゃんと叩き潰すべきさ」



 そんな事を話していると兵士達が店に入ってきた。妙に早いなと思うが、俺達を問答無用で捕縛しようとしたので潰すかと思ったら、セシルが出て来て邪魔をされた。


 おそらくはゴロツキ共と繋がってたんだろうが、セシルが出てきたら流石に俺も黙るしかない。兵士も本物だと理解できたんだろう。即座にクズどもを捕縛して去っていった。



 「あいつら連れて行って、殺して証拠隠滅ってところか。あのゴロツキどもが負けて直ぐに兵士が乱入してきたからなぁ。どう考えたって怪しすぎるだろうよ」


 「そもそもだけど、あの兵士達の気配って酒場の外にあったしね。ゴロツキどもと一緒に来たんだと思うよ。あたしは気配を探ってたから、覚えてるし」


 「久しぶりのサーサに夢中になってた訳じゃなかったんですね。ちょっと見直しました。最近、お米が食べられないと機嫌が悪かったですし」


 「別にそこまでじゃないよ! 確かにサーサを食べたいって思う事はあったけどさ、ヤシマの国の米でも十分だったし、そこまで機嫌は悪くなかっただろうに」


 「まあまあ。リューが言っているのも冗談なんだし、気にしなくてもいいよ。とはいえ、機嫌が悪そうな日は確かにあったけどね。それはともかく、これで落ち着けたんじゃないの?」


 「まあ、そうだね。落ち着いたと言えば、落ち着いたんだけどさ。久しぶりだから、こんなだったかなぁ……って感じだね」



 話をしながらも食事をしていたが、指を切り落としても全く気にしない俺達に他の客はドン引きしていた。そうだよな、俺だけじゃないよな。皆だって大して変わらないんだよ。


 俺だけがおかしな目で見られるのは納得いかなかったんで良かった。それはともかく、食事も終わったしそろそろ出るか。リク達も食事は終わったみたいだし、宿に帰ってゆっくりしよう。


 俺達は酒場を出て、宿に向かって歩く。それにしても、酒場に行くなんて事をしなければ余計な事にはならなかったんだし、今まで通り食堂で食事をした方がいいな。


 宿の部屋に戻りゆっくり休むも、皆も気付いているな。面倒な事だが、いつも通り俺が対処するので問題ない。皆はゆっくり休んでくれていいし、俺1人でどうにでもなる。


 蓮が絵を描いて遊んでいる横で、皆は酒を飲んでいる。酒場の酒は高い物を頼んだにも関わらず、美味しくなかったらしい。まあ、こんな時代だからなー。高いといっても大した事はないだろう。


 皆が酒で撃沈するのと、蓮が寝るのは同じぐらいだった。蓮とダリアとフヨウをベッドに入れて【昏睡】を使う。他の皆もベッドに入れたら、ディルを【房中術】のみで満足させて布団に寝かせる。


 外に居るバカどもに動く気配は無い。こんな時間になっても動かないというのはどういう事だ? ワザとこっちから手を出させようって事か? こっちとしては監視できるんで、特に焦る事も何も無いんだが……。


 そう思っていると、宿に侵入してくる奴等が居る。外に居る奴等とは別の奴等だ。宿の裏から侵入してきたが……おいおい、侵入者はリク達の部屋にも行ったぞ。しかも部屋を把握してやがる。


 どう考えても宿の連中が手引きしてやがるな。



 ▽▽▽▽▽


 1301終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1153枚

 金貨1255枚

 大銀貨1315枚

 銀貨1612枚

 大銅貨1183枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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