表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1301/1948

1300




 <異世界647日目>



 おはようございます。今日はサンズ王国の王都への移動3日目です。今日で大森林は抜けるけど、それで直ぐ王都まで行ける訳じゃない。それでも気分的には楽だ。とにかく森の中は圧迫感があって厳しいからな。


 朝の日課を終わらせたら外へ出て入り口を閉じる。紅茶を煮出して飲んでいると、近くに魔物が接近してきていた。【空間把握】で確認するとビッグラビットだったので、石を投げて追い払う。無理に戦う必要も無い。


 何より石をぶつけられたビッグラビットは逃げていった。俺はそろそろかと思い土鍋に麦飯を入れた時、3人に竜の塊肉を食べさせていないのを思い出した。豪勢だが朝から食べられるだろうし、3人なら大丈夫だろう。


 そう思い、まずは土鍋で麦飯を炊く。そうしていると蓮と2匹が起きたので、戻ってきてから開けてやる。最近は【清潔】が使えるからか、自分で綺麗にしているな。偉い、偉い。


 ハチミツを入れて紅茶を飲んでいるものの、土鍋から目が離せないのかジーッと見続けている。俺が竜の塊肉だと言うと猛烈に喜んでるなぁ……2匹も。というか、2匹の方がテンションが高い気がする。


 紅茶を飲み終わった蓮にス-プを作らせて、俺は竜の塊肉をジックリ焼き始める。土鍋は既に蒸らしに入っているので放っておいて構わない。蓮の料理を監督しつつ、最高の焼き加減になるように内側からじっくりと焼く。


 そうしていると入り口が壊れて皆が出てきたので、朝の挨拶をする。女性陣も空中に浮いている肉の塊を見て喜んでいて、よく分かってないのは3人だけだ。リク達も起きたようなので、フォルに入り口を壊してもらった。


 それほど時間も掛からずに完成したので、皆の皿に切り分けて……っと。それじゃあ、いただきます。



 「ん~~! なんだいこの竜の肉は! ……えっ!? 年越しの料理がコレだった!? ちょっと、幾らなんでもズルくないかい? いや、アタシ達の皿には多めに入ってるけどさぁ!」


 「これ、ビックリするほど美味しいですね! 年越しなので豪勢に見えるように作ったら、その焼き方のほうが美味しかったと……。成る程、私達が食べてなかったからなんですね」


 「それもあるけど、主様が仰るように大森林を抜けたら人前では出せないからね。今の内に食べるしかないよ。それにしても美味しいね~。ビックリするほど美味しいけど、アブナイ物でも入ってるんじゃないかと思ってしまうよ」



 他の女性陣や蓮に2匹は、2度目なのでジックリ味わって食べているようだ。リク達は一心不乱だな。まあ、朝からテンションが高いが、気持ちはよく分かるので放っとこう。【止音】を使っているので騒いでも問題は無い。


 十二分に美味しかった朝食を終え、更に南へと走って行く。ある程度走ると森が切れ、平地が見えた。その景色で皆の雰囲気も良くなってくる。何だかんだと言って、皆も圧迫感は受けていたからな。


 大森林近くのボオ村を通り過ぎ、テイオ、ズウ、デットの町で少し早い昼にする。冒険者証を見せて中に入るが、子供の料金は取られなかった。ここは傭兵と変わらないな。まあ、子供を連れ歩くのすら危険だから、普通はしないか。


 食堂に入り、大銅貨12枚を支払って昼食を注文する。席に座って休んでいると、近くの冒険者達が話をしていた。傭兵もそうだが、声がデカイなー。そこまで大声じゃなくても聞こえるだろ。



 「そういや、樹海国から入り込んでた奴等が捕まったらしいな。水の季節にも入り込んでたらしいけど、樹海国の奴等は本気で我が国と戦争する気なのかね?」


 「さあ? 国の中が厳しいのは間違いないそうだし、樹海国の要とも言える魔天族の人達はこっちに来たらしいしな。今は何処に住んでるのか知らないけど、お国の軍が守ってるんじゃねえかって話だ」


 「魔天族かー……。確か気難しい種族なんだろ? 俺なら関わりたくもねえな。そんなのと関わらなきゃいけないなんて、軍の奴等も大変だ。本当に宮仕えなんてしなくて良かったぜ」


 「俺もよく知らねえけど、面倒臭い種族ならしいから関わりたくはねえなー。まあ、俺達のようなチンケな冒険者が関わることなんて無いだろうけどさ」



 魔天族って言えば、確かツンデレダークエルフだとシュラとアルメアが言ってた筈だ。コーレン樹海国にも居たのか。それはいいが、そんな面倒で厄介な種族と関わりたくないのは俺も同じだし、関わりそうになったらリクに押し付けよう。


 サーサと肉や野菜が入った粥を食べ、デットの町を出た俺達は先を急ぐ。南の子爵領に行き、ウェロを越えてアズ町で宿をとる。どのみち頑張っても王都までは行けないので早めに宿を確保しておきたい。


 大銅貨7枚で部屋を確保したら、ゆっくりと休む事にする。久しぶりの屋根の下だし、移動ばっかりだったので精神的に疲れた。紅茶を煮出して飲んでいると、皆も欲しがったので一緒に飲む。


 ある程度ゆっくりして気分をリフレッシュしたら夕食を食べに行く。食べに行くのだが、気配があからさま過ぎてリク達は置いていく事にした。ちなみに気配を探ったダナ達はニヤニヤしている。


 せっかくなので食堂ではなく、酒場に行って食事をする事にした。たまには違う事をしても罰は当たらないだろう。直ぐに見つかったので中に入ると、既にそれなりの客が居た。


 俺達は大きめのテーブル席に行き、注文をしていく。前払いのシステムなので、注文分の代金である銀貨4枚と大銅貨6枚を支払った。金額が高いのは女性陣が酒を大量に注文したからだ。


 蓮用に椅子を2つ重ねてやり、その上に座らせている。ダリアとフヨウはテーブルの上に乗ってスタンバイは完了している。待っている間、周りの冒険者がジロジロ見てくるのが若干鬱陶しい。


 食事が運ばれてきたので早速食べよう。周りの視線などお構いなしで俺達は料理を食べ始めた。豆と肉を煮こんだ物とか、野菜と肉とサーサを炒めた物とかを注文したが、どれも豪快だけど美味しい料理だな。


 こういう所はよく売れるからか、メニューの種類が豊富なんだろうか? ただなー……さっきから続く鬱陶しい視線とかがあるし、正直に言えば食堂の方がゆっくり食事が出来る。こっちは荒くれのい……あーあー。


 ウチの女性陣に鼻の下を伸ばしてた奴が殴られたな。まあ気持ちは分からなくもないが、横に女性が居る時にそれは駄目だろ。喧嘩になっているが、明らかに男の方が悪いだろうに。


 こういう場所では喧嘩があるのが当たり前なのか誰も気にしてなくて、むしろ煽っている。碌なものじゃないなと思うが、漫画とかアニメの中のファンタジーな酒場ってこんなイメージだったな。


 酒を飲んでいる女性陣も喧嘩を肴に飲んでいる始末だし。まあ、酒場ってこんなものと言えば終わる話か。そんな喧嘩をしているタイミングで、蓮の後ろから手を伸ばしてきた馬鹿にフォークを突き刺す。



 「ギャッ! ………クソッ! テメェ、何しやがるっ!!」


 「ウチの女の子に手を出そうとするようなゲスには、丁度いい御仕置きだろう? それより臭いから近付いてくるな。こう見えて俺は綺麗好きなんでな。お前みたいな汚物には近付かれたくない」


 「「「「「「「「プッ………」」」」」」」」



 ウチの女性陣が横を向いて笑いを堪えている。理由はコイツが臭い事もあるが、言われた事が理解できず馬鹿がキョトンとしているからだ。


 流石に理解出来てきたのか、段々と顔が赤くなってきてプルプルし始めたので、怒りゲージが上がっているらしい。MAXまで溜まると超必殺技でも使えるんだろうか? そんな下らない事を考えていた。



 「テヴェッ!!?」



 怒りゲージがMAXになって超必殺技でも使おうとしたんだろうが、口を開いた直後に顎を殴ったうえ、【衝気】も使って気絶させてやった。今は地面に倒れて伸びている。


 面倒なので足首を掴んで引き摺り、店の外に捨ててきた。扉を開いて戻ってくると、酒場の中は何故か静かになっている。


 あれ? さっきまで喧嘩してなかったか?。



 ▽▽▽▽▽


 1300終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1153枚

 金貨1255枚

 大銀貨1315枚

 銀貨1612枚

 大銅貨1183枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ