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「「「「「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」」」」」
「おはよう、皆」 「ニャー」 「………」 「おはよう!」
「おはよう。それにしても今日は早いね、何かあったのかい?」
「別に何も無いさ。何故か皆、同じようなタイミングで目が開いてねぇ。いつもは最初に目が覚めた人が周りを起こすんだけど、何故か不思議と今日は皆が起きたんだよ」
「アルドが何かをしたのでなければ、偶然タイミングが同じだったという事でしょうね。それよりも、今日から南に向かう訳ですけど、向こうに行ってする事ってありましたっけ?」
「特に無かった気がするけれど、何かあったかしら? まあ、買ってくる物がある人も居るし、向こうに行けば目的が見つかるかもしれないわね」
「確かに、向こうに行ってみないと分からない部分はあるし……エリアには悪いんだけれど、まだ行ってない国があるからね」
「コーレン樹海国か……。エリアの事もあって意図的に避けていたが、踏み込んでみるのも悪くはないのかもしれないな。何か変わったかもしれないし、エリアが狙われなくなっている可能性も無い訳じゃない」
「低いとは思うけどね。でも、無い訳じゃないし。あの国って確か、王太子の婚約者だった偽物が殺害されたんだよね。それが王と関わりがありそうな話だった筈。まだ揉めているって事は無いと思うけど……」
「難しいですね。行ってみないと分からないのと、行っても分かるかどうか……。それにコーレン樹海国に行くとはいえ、目的はダンジョンぐらいでしょう。それ以外にありましたっけ?」
「無いだろうね。樹海国の東は樹海だ。正しくは南東ってところなんだけどさ。そもそも東の国に行くには、湖の国から東に行くしかないよ。樹海国の北東部分って山々が連なってて、東への道なんて無いんだ」
「東の国には不老長寿が居ると聞いていたが、それは湖の国の東だったのか。まあ、他の不老長寿に会いたいかと聞かれたら、どうでもいいというのが本音だけどさ」
「まあ、アタシ達もそうだけど、アルドが居る以上は興味も無いしねぇ……。最初は不老長寿の男性が欲しかっただけで、今は愛しい人が居るからどうでもいいし」
「そうですね。まあ、最初は男性が欲しかっただけで、今は放す気が無いって感じですかね? どんな不老長寿かは興味があっても、会いたい訳ではありません。単純な興味ぐらいです」
そんな話をしていると朝食が来たので食事にしよう。そう言って食べている最中にリク達が起きてきた。朝食が終わっても起きて来ないなら【覚醒】を使うつもりだったんだが、どうやらその必要は無かったようだ。
先に朝食を終えた俺達は部屋に帰って片付けと準備をする。全て終わったので食堂に下りたのだが、リク達は居なかった。部屋に戻って片付けているんだろうから、待っていれば出てくるだろう。
………出てくるのに時間が掛かったな。何があったかは聞かないが、前日に多少は片付けておけよ。とにかく詰め込んできたって感じにしか見えないぞ。それに忘れ物してるから取りに行ってこい。
その後、部屋に行って取ってきたリク達を連れて宿を出る。門番に傭兵登録証を見せて外に出たら、蓮を背負って走り出す。大森林への橋を渡り、崖上まで走って進む。そこからは南に進んで行くだけだ。
ひたすら南へと走り、開けた場所に来たら昼食を食べた。再び南へと走り、開けた場所に出たらカマクラを2つと焼き場を作って夕食にする。森ではどうしても速度が落ちるが仕方が無い。
夕食を作って食べた後は、さっさとカマクラに入って入り口を閉じた。蓮は暇だったからか、カマクラの中で遊んでいる。体も動かせなかったから仕方ないし、ジッとしているのも大変だっただろう。
ダリアとフヨウと遊んでいたら眠たくなってきたのか、舟を漕ぎ始めたのでそのまま寝かせる。【念動】でスライドさせたら、左右に陣取ったダリアとフヨウと共に【昏睡】で深く眠らせておく。
女性陣は【至天】でキメてさっさと寝かせ、<浄化の三道具>で周辺の邪気を吸引して【浄化】する。すると邪生が接近してきたので、そいつも一緒に【浄化】したら完了だ。
入り口を壊して外に出たら、ゴブリンの邪生を回収して戻る。邪気を吸引する魔道具では、どれだけ吸引しても邪生の心臓が食べられるようにはならないからなぁ。そこのところは、むしろありがたい。
適当に吸引して放置した邪生の心臓を、何かの魔物が食べて強化でもされたら目も当てられないし。さて、グダグダ考えてないで、そろそろ寝よう。
今日も一日お疲れ様でした。
<異世界646日目>
おはようございます。今日はサンズ王国の王都への移動2日目です。まだ大森林の中なので何とも言えないけど、それでも明日には確実に抜けるから、そこで一息吐けるだろう。終わりが分かっていても、圧迫される景色は飽きるよ、ホント。
朝の日課を終わらせたら、入り口を壊して外に出る。焼き場で紅茶を煮出していると蓮が起きたようだ。トイレに行った後、入り口付近に戻ってきたので壊して開ける。出てきたら、再び入り口を閉じておいた。
「おはよう、蓮」
「おはよう!」
蓮に紅茶とハチミツを出してやりながら、邪生をアイテムバッグから取り出して心臓を抜き出す。久しぶりだったので忘れていたのだろうが、あからさまに嫌な顔をした。それでも、強くなる物だから食べなさい。
とは言うものの、大変だろうから半分は俺が食べる事にした。俺が目の前で半分食べているのをジッと見ていた蓮も、意を決して口に入れて食べる。俺は相変わらず、魔力と闘気が僅かに増えただけだ。
蓮は……うん、何となくそうじゃないかと思ってた。白狼族って【念術】に適性があるよなって思ってたんだが、その通りだったか。今は【念話】を使っているが、急激に上達したな。いや、スムーズに使えていると言うべきか。
とにかく食べさせて効果があって良かったし、痛みが無いパターンで良かった。前と同じ痛みが襲ってきたら、トラウマにでもなったかもしれない。体は頑強になっているのでもう無いとは思っていたが、絶対じゃないし。本当に安堵した。
残った邪生の死体は、蓮の目の前で【分解】を使って細かくしておいた。それを見て興奮する蓮。どうも難しい魔法だというのは直ぐに分かったらしい。それが直ぐに分かるだけで優秀なんだけどなー、サラっと理解したか。
そうやって過ごしていると皆が起きてきて、入り口をフォルが壊して出てきた。リク達も起きたようなので、そっちは俺が壊す。朝の挨拶をした後、朝食を作って食べたら、カマクラや焼き場を壊して出発する。
昼まで開けた場所へ向けて走り、そこで昼食を食べて休憩した。その後は再び南へ向かって走り、開けた場所でカマクラと焼き場を作る。夕食を作って食べた俺達は、さっさとカマクラ内に入って休む事にした。
皆は酒を飲んでいるが、明日の朝には大森林を抜けるのを知っているからだ。ここまで来たら、もう少しでしかない。ディルと蓮と2匹と一緒に遊んでいると、先に女性陣が撃沈してしまった。
蓮は酒の匂いが好きじゃないが、俺が浄化しているからか耐えられない程ではないらしい。他の種族よりは少し鼻が良いし、酒を飲まない者からすれば臭いだけだからなぁ。
女性陣はそのまま寝かせておいて遊びを続けていると、眠たくなってきたらしく蓮はウトウトし始めた。なのでそのまま蓮を寝かせ、ダリアとフヨウも左右に寝かせたら【昏睡】を使う。
ディルを満足させて寝かせると、<浄化の三道具>を使い周辺を一気に【浄化】した。昨夜とは違い邪生は近付いてこなかったが、結構な邪気を吸引したなぁ。明日はサンズ王国だし、もっと増えそうだ。
色々な町に近付きながら、勾玉で吸引していかないとなー。少しでも減らすのが神命である以上は仕方ないんだが、今は勾玉があるだけマシか。吸引機が無かった時は、ひたすら地道に綺麗にしてたんだ。
今じゃ絶対にやりたくない方法だが、あの時の俺って頑張っていたよな。さて、下らない事を考えてないで、さっさと寝よう。
それじゃあ、おやすみなさい。
▽▽▽▽▽
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