0129
「それにしても良い風だ。これから暑くなっていくけど、まだ涼しい風が吹くんだね」
「そろそろ火の季節ね~。北に行くには丁度良いのかしら」
「そこまで行くなら、聖王国の北まで行かないと駄目でしょう」
「あの辺りは、火の季節でも涼しいらしいからね。アタシはそこまで行った事はないねぇ」
「私は1度だけ行った事があるよ。水の季節だったから、猛吹雪で動けなくて苦労した事を覚えてる。今から150年ぐらい前だったかな?」
「皆は色々な所に行ってるのね。私は村もそうだけど、一箇所に留まる事が多かったわ」
「俺は下界に来て、まだ1季節も経ってないなー」
「これからさ、これから。思い出も何もかも、時間はたっぷりあるよ」
そうだな。俺達には沢山の時間がある。こんな所でしんみりしている訳にもいかない。そろそろ出発しよう。
再び歩き出し、進んで行く。何か心境の変化でもあったのか、皆が歩きながらスキンシップを求めてくる。他人は殆ど居ないので構わないんだが、昔の旅でも思い出したのかな?。
「昔の旅はずっと1人でね。孤独と言うか、寂しいものだったんだよ」
「私はダナと旅をする事もありましたけど、孤独感はずっと消えませんでしたね」
「アタシだってそうさ。不老長寿ってそういうものだと思ってたくらいだよ」
「大変なんですね。私は少し前に不老長寿になりましたから、まだそういう部分は分かりません」
「そうかい? でも分からないだろうし、知らない方が良いよ」
「えぇ。アルドが居るので、そういう思いをする事はありませんよ」
「そうだね。不老長寿の男が居るんだ。アタシ達は、もう孤独じゃない」
「共に生きていける伴侶が居て、”女”にしてもらえる。本当に素敵な事さ」
「「「うんうん」」」
何か、とてつもなく会話に入りづらい。いや、入らない方が良いな。2匹はじゃれあって遊びながら進んでいるので、それを見ながら癒されていよう。
そんな風に進んでいると、ノースアルムの門前が見えてくる。夕方前だからか並んでいる者も居ない為、すんなり通る事ができた。その時に気付いたが、アルメアのランクは6だった。
少なくとも数百年あってこのランクという事は、積極的には上げてないんだろう。俺と同じだという事にビックリしてしまった。
宿をとりに行き、大部屋を大銅貨5枚で借りる。この町の浄化をする為に外へ出ると、皆がついて来た。今までと同じくフラフラ散歩をしながら浄化していく。
途中、雑貨屋に寄って買い物をする。麻布を大銅貨1枚分買う代わりに、大銀貨7枚を銀貨30枚と大銅貨100枚にしてもらった。その後もフラフラしながら浄化していく。
夕方になったが半分近くの浄化が済んだので、明日も浄化すれば明後日には出発出来るだろう。宿の食堂で大銅貨7枚を支払い夕食をとる。食後は直ぐに部屋に戻り、浄化をしておく。綺麗じゃないからね。
部屋の浄化が終わったので2匹と遊んでいたら、全員でイチャイチャする事になった。それは良いんだが、酒の入ったコップを振り回さない。俺に飲ませようとしない。
俺は酔わないから、飲む意味ないんだよ。2匹は気分良く大人しく飲んでるじゃないか。あーあー、何がそうさせるのか知らないが、完全に暴走してるな。
結局この日は夜が無く、皆酒に酔って寝てしまった。久しぶりにゆっくり寝られるな。それじゃあ、おやすみなさい。
<異世界74日目>
おはようございます。今日もノースアルムの浄化作業です。間違いなく今日で終わるから、明日の出発は変わらないな。……おっと、2匹が起きて来た。
「おはよう。ダリア、カエデ」
「ニャー」 「ガゥ」
2匹を浄化しながらワシャワシャしてやると、嬉しそうに2匹は飛び跳ねる。4人とも起きてくるだろうと思ったら、アルメアだけだった。
「チュッ! おはよう。アルド、ダリア、カエデ」
「おはよう、アルメア」 「ニャ」 「グルゥ」
「主様……チュッ///」
「どうしたんだ? 急に」
「ふふふ。本当に主が見つかったんだと、実感しただけだよ。……長かったからね、ずっと探してたんだ。今でも、夢なんじゃないかと思ってしまう……」
ここは俺から安心させてやらなきゃ駄目だろう。俺はアルメアを抱き寄せて、ディープキスをして実感を強くしてやる。アルメアも俺の意図を理解したのか、積極的に受け入れている。
「……チュッ。ふふ、良い主様で嬉しいよ。本当ならこのまま抱いてほしいんだけれど、流石に皆に怒られてしまうね」
「「「チュッ! おはよう、皆」」」
「「おはよう、皆」」 「ニャーン」 「グル!」
「姉上が抜け駆けしようとするとは思いませんでした」
「抜け駆けはしないさ。皆の想いもよく分かるからね」
「まぁ、抱かれてなければセーフかな? アタシも隙があればキスしたりするからね」
「そうね。私もちょっとした時にキスしたりするから、セーフだと思うわ」
その後、たっぷりとイチャイチャしてから食堂に行った。朝食の前に、今日の分の宿泊費である大銅貨5枚を支払い延長をしておく。
大銅貨7枚を支払い朝食を食べて、町の浄化を始める。残り半分ほどなので、ゆっくりと浄化していこう。
2匹と遊んでやりながら浄化を進め、昼前には完全に終わった。宿に戻って大銅貨7枚を支払い、少し早い昼食をとる。食後、午後からの事を相談すると、部屋に連れて行かれた。
【房中術】と【喜昇】を使って帰ってこれないようにした後、4人を浄化して綺麗にしておく。他人には見せられない状態だが、その内に復活するだろう。2匹と一緒に町に出る。
夕方ごろまでフラフラしながら遊び、宿へと帰った。部屋に戻ると、全員起きて酒を飲んでいる。浄化しているから病気などの心配は無いが、アルコールの摂取はあまり良い事じゃない。
4人にはアルコールの危険性を、この際キッチリと教えておく事にする。今までどれぐらい飲んできたか分からないので、4人は怖くなってきた様だ。
アルコールの毒性を浄化できるとはいえ限度があるし、俺が浄化する以前の影響は完全には無くせない。だからこそ共に生きていくなら、気を付けてもらわないと困る。
食堂に行き大銅貨7枚を支払って夕食をとる。食後は部屋で酒を飲んでいるが、ゆっくりと味わって飲んでいる様だ。健康的な事を考えれば、飲まないのが1番良い。
それか、少しずつ量を減らしていくかだ。時に違法薬物より依存の危険があると言われるのが酒だからな。日本でも、そんな危険物が合法なんだから怖い話だと思う。煙草も十分危険物だけど。
2匹が眠った後、【房中術】のみで激しく撃沈させた。酒の事もあるので、4人を丁寧に浄化してから寝よう。結構時間が掛かったが、体の中まで完全に綺麗になった。
これでゆっくりと眠れる。それじゃあ、今日も1日お疲れ様でした。
<異世界75日目>
おはようございます。今日は北の侯爵領へ出発します。王の直轄地も3つ目だけど、ノースアルムもパッとしない町だったな。印象に残らないというか……っと2匹が起きた。
「おはよう。ダリア、カエデ」
「ニャー」 「グルゥ」
今日は服に突っ込む日の様だ。フガフガして楽しそうですね。……うん? 今日は4人が早く起きたな、まだ2匹が騒ぐ前だが。
「「「「チュッ! おはよう、皆」」」」
「おはよう、皆」 「ニャウ」 「ガウ」
「また、服に顔を突っ込んで遊んでいるのかい?」
「ニャー」 「グルゥ!」
「アレ、好きですね」
「顔を押し付けて、匂いを嗅いでるみたいね」
「ふむ。私もやってみよう」
「「「むっ」」」
張り合わなくてもいいから。皆が顔を突っ込んでどうするんだ。こら、ちょ……誰だ、首を舐めたりキスしたりしてるのは! 全員でやるのは止めなさい。いつまでやってんだ。
止めさせるのに無駄な体力使った。朝から何やってんだか……。
▽▽▽▽▽
0129終了時点
大白金貨1枚
白金貨2枚
大金貨14枚
金貨50枚
大銀貨30枚
銀貨36枚
大銅貨81枚
銅貨5枚
ヒヒイロカネの矛
アダマンタイトの小烏丸
真っ黒な金砕棒
剣熊の爪のサバイバルナイフ
アダマンタイトの十手
二角の角の戦斧
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
剣熊の骨の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
強打猪の革のジャケット
強打猪の革のズボン
真っ黒なブーツ
大型のアイテムバッグ