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まさかではあったが木簡にOKが出たので、俺は鉋の用意をする。余っている木を使って4つの鉋を作り、後の木は全て木の板にした。書いて削ってを繰り返せば練習は出来るだろう。実際に蓮が目の前でやってるし。
鉋を使うのが楽しいみたいで、書いては削って遊んでいる。その下では、ダリアが削られたペラペラの木の紙のような物で遊ぶ。どうも増えているので集めて遊んでいるようだ。何がしたいのかは、よく分からない。
そうこうしていると昼になったので、宿の食堂に戻り大銅貨12枚を支払って昼食を頼んだ。昼食後、再び傭兵ギルドに行き、今度は身体強化と闘神の体操だ。主に歩法などの基本しか教えていないが、蓮は上達したなぁ。
生活でも歩法を使えているので、1人前と言ってもいいのかもしれない。まあ、出来ているのは日常生活でも使えるもので、戦闘用の歩法ではないんだけどさ。それでも、よく頑張ったよ。今は殴り方を教えている。
ジャブ、ストレート、フック、アッパー。基本をしっかり学んでおいた方がいいので、殴り方として教えている。それよりも先に掌底打を教えているので、硬い相手にはそっちを使うだろう。そういう相手だと拳を痛めるし。
夕方まで練習したら、宿に戻って大銅貨12枚を支払い夕食を注文する。夕食後、部屋に戻ってゆっくりと休む。今日も皆は酒を飲んでいて、蓮は絵を描いて遊んでいる。今はダリアを描いているらしい。
微笑ましい子供の絵だが、絵に関しては年相応のようだ。結構な才能を持っているので、そういう部分はほっこりする。何にでも才能があったら怖すぎるからな。完璧だと、むしろ神様の関与を疑った方が良いし。
そんな事を考えていたら、絵に納得がいかなかったのか削っている。その木の紙屑はフヨウが溶かしてしまった。大丈夫か? と思ったが、インクも木も問題ないらしい。流石はスライムと言うべきなんだろうな。
寝ているダリアを【念動】で浮かせたりして遊んでいたら、蓮は寝ているし、女性陣も酒で撃沈していた。蓮と2匹に女性陣を寝かせ、ディルをキメて寝かせたら、アルメアのリクエストを叶えてから寝かせる。
相変わらず恋人同士のラブラブなのに弱いなー。技を使わなくても簡単にダメになってるし。本人が喜んでるからいいけどさぁ。危ない薬をキメてるのかと思うほど弱いのは、流石にどうかと思う。
全員を綺麗にしたら、<浄化の三道具>で町の邪気を【浄化】する。ようやく全部終わったので、おやすみなさい。
<異世界633日目>
おはようございます。今日からギルドで文字を教えますが、ボランティアみたいなものです。報酬は低いが、ギルドの評価は高いというタイプの依頼になる。こういうのは不人気な依頼だが、俺達にとっては暇潰しみたいなものだ。
食堂に下りて紅茶を淹れ、ゆっくりとしていると蓮が下りてきた。テーブルの上にセットしてやり、戻ってきたら綺麗に【浄化】してから飲ませる。2人でゆっくりしていると、女性従業員も来たので3人で飲む。
2人はハチミツ紅茶だし、女性従業員はたっぷり入れている。……口には出さないが、そこまで入れたらハチミツの味が強すぎないか? でも普通に飲んでるな。紅茶やコーヒーに砂糖を大量に入れる人っているが、本当に不思議だと思う。
あそこまで大量に入れたら味が分からなくなると思うんだが、本人は分かるのかね? 俺には甘すぎて飲めないので、不思議な感じなんだ。変な生物を見ている感じだと言ったら伝わるだろうか? まあ、伝わらなくてもいいんだけど。
女性陣が下りてきたので、大銅貨12枚を支払い朝食を頼む。白湯や紅茶を飲んでダラダラしていると、朝食が運ばれてきたので食事にする。今日の朝はオーソドックスなようだ。
朝食後、傭兵ギルドに行き<勉強会>を始める。もちろん文字の読み書きを学びたい奴だけなので、どれだけ来るかは疑問しかないが。そう思っていたら、ジャン達が子供を連れてきたぞ? もしかして……。
「すみません。僕の弟や妹達も良いですか? ほら、挨拶」
「シンです! 宜しくお願いします!」
「サリエです。お願いします」
「キリエです。おねがいします」
「はい、よろしく。とりあえず蓮と同じテーブル席に座ってくれ。ペンは持っているか? 無かったら買ってくるが……」
「いえ、僕が買ってきますよ。弟や妹達に教えてもらうんですし」
「何を言ってるんだ、ジャン。お前も勉強するんだよ。リーダーの字が汚いとか、チームにとって問題だからな。兄として率先して頑張れよ」
「えっ!? ………ああ、冗談じゃないんですね」
俺は雑貨屋に行き、大銀貨6枚を支払ってペンとインクの大半を購入してきた。この世界では羽ペンが主流だからか、そこまで高い買い物では無かった。大怪鳥の羽とかなら高値が付くんだろうが、そんな物はそもそも売ってないし。
買って戻り、テーブルの上にペンとインクを大量に置く。ジャンからジト目を向けられたが、金貨も使わない程度だと言うと呆れられた。自分の懐が痛む訳じゃないんだから、気にするな。そう言って勉強をさせる。
ジャンは字が書けるが、色々な人から習ったからかクセが大量にある字だ。色んな人のクセが出ているんだろう、これじゃあリーダーとしては駄目だなぁ。ランクを上げる仕事をしていたが、こういう地味なところも改善する必要がある。
横でミレイアとシャローが目を泳がせてるが……。お前ら2人も書き取りをしろ! これは強制だ、有無は言わせないぞ! そうやって書かせたら、2人も酷いのが発覚した。
ミレイアは体を動かす方が好きだった事、シャローは使用人といる事が多かったので綺麗な字は習っていないとの事だった。何とも言えなくなってくるが、それは横に置いといて、お前達の字も矯正する。
別のテーブルにジャン達3人を座らせて、リューに監視してもらう。今まで蓮が習ってきた字の見本があるので、それを渡して書き取りをさせよう。弟や妹の事を言ってる場合じゃないだろう、まったく。
あいつらはアレで良いとして、本当に習う奴が居ないな。ギルドの一角を占拠しているが、受付嬢には好評だ。いつも屯していて業務の邪魔になっている馬鹿どもが居ないので、今日はとても仕事がしやすいらしい。
無駄に喧嘩を売ったりする馬鹿がいるからなー。俺達が怖いのか、それとも傭兵が多いからなのか、奴等は勉強会が始まる前にギルドの建物を出て行った。何処に行ったかは知らないが、揉め事は起こすなよ。
そんな事を考えながら字を教えていく。途中で習いたい若者が4人ほど来たが、今はそれだけだ。昼に近くなってきたので、メルとフォルに麦飯を頼む。俺は亀の肉と野菜を使ったスープを寸胴鍋で作っていく。
傭兵ギルドの中に強烈な旨味を感じさせる濃厚な匂いが広がると、受付嬢から激しく睨まれた。どうやら迷惑行為と言うより、飯テロに怒っているらしい。余ったら分けてやると言うと、途端に笑顔になるのもどうなんだ?。
そんな事をしつつ、昼食が出来たので椀に入れていく。ウチのメンバーとジャン達と兄妹、それに受付嬢の分で空っぽだ。諦めろ、ヴェル。
俺はそう言って、空の土鍋と寸胴鍋を見せる。受付嬢はササっと離れて隠すように食べていて、どうやら絶対に渡す気は無いらしい。まあ、亀の肉って美味しいんだよな。
「かめのお肉は、きょうもおいしいね。たぶん、からあげにしてもおいしいと思う」
「ああ、亀肉の唐揚げね。濃厚な旨味がどう出るかというところだけど、上手くいくと美味しそうだと思うわ」
「亀の肉とはいえ、海の魔物だからか相変わらず美味しいねぇ。カッパータートルとは全然違うよ。アレは食えたもんじゃないっていうのに、海の亀の濃厚な旨味ときたら堪らないよ」
「ビックリするほど、美味しいんですよね」
あんまりヴェルを煽るのもどうかと思うが。……仕方ないな。追加で作ってやるから、少し待ってろ。
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1288終了時点
大白金貨51枚
白金貨305枚
大金貨1153枚
金貨1255枚
大銀貨1315枚
銀貨1620枚
大銅貨1511枚
銅貨50枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




