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 午後からは蓮の練習をメインにする。そう思ったのだが、今日は諦めたのか女傭兵達が来て蓮を構っている。別に悪くはないのだが手持ち無沙汰になってしまった。まあ、1日ぐらい休んだところで問題は無い。元の世界の1流アスリートじゃあるまいし。


 毎日毎日ストイックに練習していたら息が詰まってしまう。まだ4歳の子供だしな。地球と環境が違うので生き残る術は早めに教える必要があるが、それ以外は子供らしくて良いと思う。楽しそうだし。


 客も来ないので適当にアイテムバッグを漁っていると、干し肉と一緒に蘇を見つけた。腐ってないとは思うんだが、ちょっと怖いので【浄化】してから味見する。……うん、問題ない。これなら大丈夫だ。


 それはいいんだが、何故に君等は食べ物だと超速度で反応するんだ? 仕方なく蘇と干し肉をダリアとフヨウにあげていると、蓮が気付いたらしく自分も欲しいのか近付いてきた。なので、蓮にも蘇と干し肉を渡す。


 美味しそうに齧っているのは良いんだが、蓮をとられた嫉妬とか向けてくるんじゃない。鬱陶しいからさ。そう思っていたらメルが近くに来て、蘇を欲しがったので渡す。すると、嫉妬を向けてきていた奴等の口に突っ込んだ。


 咀嚼しているが、どうやら美味しかったらしく嫉妬が霧散した。干し肉もメルに渡したが、メルは女傭兵達に適当に渡している。こっちは「美味しい!」を連発しているが、そりゃそうだろうよ。それデスボーアの干し肉だぞ?。


 決して口にはしないし、余ってるから良いんだけどさ。<花より団子>状態になってるなー。やはり可愛いものより食べ物ですか、そうですか。まあ、気持ちはよく分かるけどな。男だって可愛いものより食べ物だし。


 そんな者達に呆れたりしていると、客が徐々に増えているようだった。どうやら浅い層の情報が出回ってきたらしく、新人などが狩りに行けるようになったらしい。ビッグラビットやネイルラビットを持ってくる新人が多い。


 そうこうしていると、蓮が横に来て魔力の流れをジッと見ている。相変わらず才能に溢れているなー。そう思って見ていると、急に魔法士隊の奴にアドバイスをし始めた。しかも的確で正しいアドバイスだ。


 魔法士隊の奴は困惑しているので、蓮のアドバイスが正しい事を言っておく。最初は困惑していたが、俺達不老長寿が教育し訓練していると話すと直ぐに理解した。自分達もこの10日間で実力が伸びているから、分かりやすかったんだろう。


 それはいいんだが、蓮を羨ましそうに見るのは止めなさい。そんな目を向けられた事が無いから、蓮が困惑してるぞ? 獲物を持って来ている新人は、何か言いたい事があるのかもしれないが黙っている。


 他にも色々な獲物を持ってくる奴が増えたので、俺も指導をしながら修正させていく。そんな事をしていると、「ゴスッ!」と良い音がして悶絶する奴が出た。その横では蓮が構えているので、また阿呆が出たらしい。


 ただ、その周りの奴等が殺気立ったのだが、4人の股間に対して【土柱】が直撃して悶絶し始めた。やったのは間違いなくダリアとフヨウだろう。蓮が殴った奴を含めた5人は股間を抑えて悶絶しており、周りの傭兵は大爆笑している。


 話を聞いてみると、横入りしようとした馬鹿を蓮が注意したらしいのだが、逆ギレして襲ってきたらしい。それで股間にアッパーを喰らわせたのか。下らない奴等だ。兵士を呼ぶまでもないので放っておくと、捨てゼリフを吐いて逃げていった。


 あいつら獲物を浄化しなくていいのか? あのまま解体所に持って行っても買い取ってくれないだろ。ルーデル町とかだと買い取ってくれるけど、王都とかだと浄化されている事が前提だからなぁ。たぶん無理だと思うが……。


 色々指導しながら浄化をやらせていると、急に大きな笑い声が聞こえてきた。何かと思ったら、さっきの連中がコソッと荷車を引いて並んでいたからだ。こういう事になるから余計な事をしなければいいものを。


 既に蓮は多数の女傭兵の中心に居るので手出しは出来ない。5人の傭兵どもは額に青筋立てているが、必死に我慢して順番を待っている。反省すればいいが、反省せずに下らない事をしてきたら殺すか。


 順番が回ってきたので浄化をしてもらったようだが、それが終われば走るように逃げて行った。まあ、当然だろうな。大恥掻いた訳だし、よく戻ってきたなと褒めてやってもいいくらいだ。


 夕方になったので魔法士隊の奴に後を任せ、俺達はダンジョン街を出て王都に戻る。その道の途中で5人の阿呆が待ち伏せしていたが、魔力と闘気と念力で威圧してやり、上も下も全てブチ撒けさせてやった。


 猛烈に臭いが、あの5人は王都に入れるのかね? 今度は<おもらし君>とか渾名が付きそうだが……。まあ、俺達には関係ない事か。ゆっくり帰ろう。宿に帰る前にギルドに寄らないとな。


 傭兵ギルドの中は多くの傭兵が居たが、順番を待ち、依頼が完了した手続きをする。魔法士隊の者からは、依頼が完了した事を証明する紙を貰っているのでスムーズに手続きは終わった。報酬は金貨3枚だ。


 ただ、またもやランクを6以上に上げろと鬱陶しかったが、受付嬢に命令されるいわれは無いと言って拒否しておく。何で受付嬢如きに文句を言われなきゃならんのか理解できん。そう言って、傭兵ギルドを出る。


 宿の部屋に戻ると皆は帰ってきていたので、食堂に行き大銅貨12枚を支払って夕食を注文する。どうやら皆が早く帰ってきたのには理由があるらしい。



 「いや、そこまで大きな事じゃないんだけど、アタシ達だけだった状態で黒いのが出たんだよ。そう、呪いに塗れたヤツ。ただ、多分呪いだけだったんだと思う。それでも相当厄介だったし、アレと対峙するのは精神が磨り減るよ」


 「私と姉上が【神聖八重浄化】や【聖浄四重浄化】を使い、他のメンバーが【聖浄】を使い続け、なんとか浄化し切る事に成功しました。たった一体だけですけど、あれ程に大変だとは思いもしませんでしたよ」


 「背筋が凍るような気配を相手に魔法を使うのは、本当に大変だったよ。主様がアレ以上のものと対峙していると考えたら、本当にゾッとする事さ。最後の方は冷静に動けたけど、最初はね……」


 「思っているより遥かに動きが速いし、皆も最初は混乱していたな。リューとエリアが”あの盾”で防いでくれなかったら、どうなっていたかは分からない。……が、私達もアレと対峙するべきだと皆で話し合った」


 「うん。アレはシャレになってないけど、だからと言ってアルドに任せるんじゃ駄目だと思う。というか、その為に様々な物を僕達に与えてるんだと思うんだ。それぞれの装備だって、アレと戦える訳だしね」


 「まあ、どちらかと言うと、呪いを防ぐ盾がもう少し欲しいところですね。自分の体に近いと呪いの影響を受ける可能性が高いので、出来得る限り遠間で防ぎたいです」


 「本当にね。呪われたヤツはパワーもスピードもおかしいよ。身体強化をしてなきゃ抑えられないパワーって何さ。強化しなくても耐えられるのは義腕だけだよ。希少金属でようやくって、絶対におかしいからね」


 「すまないが、アレに邪気が加わると更にパワーアップするぞ? それを遥かに超えてるのが酒呑童子だ。あいつと同等のが出てきたら、たぶん皆じゃ逃げ切れない。強烈な程の呪いを感じたら即撤退。これを基本にしてくれ」


 「「「「「「「………」」」」」」」



 自分で対峙しないと分からないというのは事実だろう。皆が頑張ると言うなら止めはしないが、危険性は理解させておかないといけない。酒呑童子クラスを何とかできるのは俺だけだろう。


 他のメンバーは流石に無理だ。そんな事を帰ってきた宿の部屋で話す。ラーファンさんには、今日の分の宿代である大銅貨6枚を支払ってから部屋へと戻っている。すっかり忘れてたからな、危なかった。


 蓮は既に舟を漕いでいるので、布団を敷き寝かせると2匹も入っていった。蓮と2匹に【昏睡】を使って深く眠らせたら、【房中術】【鋭覚】【精気】で満足させて、皆をベッドで寝かせる。


 全員の体を綺麗にしたら、<浄化の三道具>を使って邪気を吸い込んで【浄化】しておく。依頼も終わったので、明日はルーデル町に帰ろう。


 今日も一日お疲れ様でした。



 ▽▽▽▽▽


 1282終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1154枚

 金貨1255枚

 大銀貨1321枚

 銀貨1630枚

 大銅貨1664枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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