1275
<異世界620日目>
おはようございます。浄化所での労働2日目です。今日も浄化所の連中には、魔力の扱い方という基本から教えないといけない。そもそも基本を蔑ろにして応用に進むから、大した実力も無く苦労するんだよ。基本をしっかり学ばせるのが先だ。
朝の日課を行いながら教育方針を決めていると、昨夜スラムで強姦があった事を思い出した。いちいち見たくないものの、一応確認すると死体も邪生も居なかった。おそらく誰かが何とかしたんだと思うが……御苦労様です。
紅茶を淹れて飲んでいると蓮が起きてトイレに行った。その間にコップに紅茶を入れて、ハチミツの小瓶とスプーンを用意しておく。戻ってきた蓮を綺麗に【浄化】したら、椅子に座り紅茶にハチミツを入れて飲み始めた。
2人でまったりした時間を過ごしていると、女性陣や2匹も起きてきたので朝の挨拶をする。紅茶を飲み終わったら、隣の食堂へ行き大銅貨12枚を支払って朝食を注文した。席に座り雑談していると、すぐに朝食が運ばれてきた。
朝食後、皆と一緒にダンジョン街まで行き、迷宮紋の前で別れる。浄化所に入ると、昨日とは違う者がチラホラと居た。昨日居なかった者には事情を説明し、再び基礎の基本からやらせる。
文句を言ってくる者も居たが、「なら下手なまま居ろ」と言うと黙った。昨日と同じだが、文句を言う奴ほど下手なのはテンプレなのか? 基礎的なことから説明しつつ、客が来たら浄化する。
それを繰り返していると昼になったので、浄化所の連中は昼食を食べに行った。俺は土で椅子とテーブルを作り、木の板を出したら小麦の全粒粉と神水を出して練っていく。
ヘビーブルをミンチにし、キャベツと白菜を【破砕】して混ぜたら生地で包む。誰が見ているか分からないので身体強化のみで一気に作り、餃子が出来たらどんどん焼いていく。そんなに沢山作っていないので、全部で40個の餃子を焼くだけだ。
2回に分けて焼き、出来たので食べていこう。相変わらず魚醤に米酢等を混ぜた調味料しか無いが仕方ない。それでも餃子が美味しいから気にしなくてもいいな。浄化所の一角でおかしな事をしているのが気になるのだろうが、俺の知った事ではない。
昼食を食べた連中も一部戻ってきたが、俺の昼食を見て首を傾げている。俺は気にせず餃子を食べ、終わったら後片付けを行い、最後に土の椅子とテーブルを崩して更地に戻す。ようやく、ここの土で俺が作った事に気付いたらしい。
驚き騒いでいる奴等を無視して、午後の訓練をさせる。魔法を最小の魔力量で使わせながら、昨日と同じように効果と魔力量を叩き込んでいく。不必要に魔力を使ったり、制御が甘かったりすると発動時の魔力は増える。
だからこそ、初級魔法でも使い熟せるものは非常に優秀となる。俺は連中に23個同時展開の【小浄】を見せてやると、全員が唖然とした顔をした。制御力を磨いた先の技術がコレだと見せておけば、自分達の実力不足が分かるだろう。
夕方まで魔法を使わせながら、客が来たら実際に魔法を使わせる事を繰り返した。浄化所を閉める時間になったので魔法士隊の者に任せて、俺は一足先に王都に戻る。宿に帰ると、昨日と同じく皆は既に居たので食堂へと移動した。
大銅貨12枚を支払い夕食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。雑談をしながら待っていると、少し待たされたぐらいで夕食が運ばれてきた。今日は遅かったな。
夕食後、部屋に戻って一息吐くと、今日あった事を話していく。皆も浄化所の事は気になるらしい。
「浄化所の奴等が優秀になると、その分だけ世界の浄化が進むって事だからね。だから今回の仕事をアルドが請けたんだろうしさ。その進捗は気になるよ」
「言いたい事は分かるが、基礎の基本を教えているだけだな。つまり昨日と変わらない。浄化所で働く奴は入れ替わりでやってるらしく、同じメンツじゃないんだ。昨日居なかった奴を無視する訳にもいかないし」
「それは面倒ですね。とはいえ、基礎の基本が1日や2日で終わるなんて事は、あり得ませんから仕方ないでしょう。中には反発する者も居るみたいですし」
「大した実力の無い奴ほど反発するが、世の中そんなものだと言えば終わるしな。俺の方より皆の方はどうだったんだ?」
「こっちは特に何も無いね。明日からは蓮を連れて行かないで、もっと奥に行く事になったよ。流石に地形が厄介な層になると、蓮の安全を守る自信は無いからね。仕方ない事さ」
「メルと2人でお留守番ってところかな。浄化所の方が問題ないなら、そっちで見てても良いとは思うけどね。2匹もそっちに居るんじゃないかな?」
「ニャー」 「………」
ダリアは胡坐の中に居て、フヨウは首に巻き付いている。いつもの定位置から返事だけをしている2匹。それを見て何を思ったか、太腿に座りにきた蓮。キミ達は本当に自由だな。別にいいけどさ。
そのまま雑談を続けていると、蓮がもたれてきた。どうやら眠りかけているらしい。ベッドに連れていって寝かせ、2匹も左右に入れる。【昏睡】を使って深く眠らせたら、皆もキメて寝かせた。
皆の体と部屋を【浄化】したら、おやすみなさい。
<異世界621日目>
おはようございます。今日は浄化所での労働3日目です。2日練習させた奴は、そろそろ実践訓練をさせてもいいな。特に魔法士隊の奴等は実践というか、使わせて訓練させないといけない。それ以外は知らん。
王太子の要望も、おそらくは魔法士隊の実力の向上だろうしな。朝の日課を終わらせて紅茶を飲んでいると、2匹が起きてきた。挨拶をし水皿に温めた神水を入れると、美味しそうに飲んでいる。
ゆっくりしていると、皆も起きたらしい。蓮は久しぶりに早く起きられなかったので悔しがっている。そんな蓮を宥めながら部屋を片付け、食堂へと移動する。大銅貨12枚を支払い朝食を注文したら、席に座ってゆっくりと待つ。
朝食後、ダンジョン街へと移動したら迷宮紋の前で皆と別れる。浄化所へ行き、一角に土でテーブルと椅子を作ったら、そこに蓮とメルが座り書き取りを始めた。俺は昨日と変わらず、基礎の基本から教える。
既に出来ている者は客の持ち込む獲物を浄化させ、出来ていない者は練習を続けさせる。やはり魔法士隊の連中は出来るようになるのも早い。もちろん中には不器用な奴も居るが、それでも下手ではないのは流石だな。
他の連中は練習に身を入れてない奴や、やる気の無い奴も見える。別に好きにすればいいが、これが終わったら下手な奴は解雇されるぞ。そう言ってやると、真面目に練習をする奴が増えた。
そもそも王太子肝いりの浄化所に、下手クソな奴が居続けられる訳が無いだろう。そう追い打ちを掛けてやると、魔法士隊の奴等は「うんうん」と頷いている。これで本当にマズイと思ったのか、全員が真面目に取り組み始めた。
最初からやれよと思うが、こんなものかとも思い直す。とにかく真面目にやる様になったので、再び練習させていく。魔法士隊の連中も順調に出来る奴が増えていき、昼近くになってきたので、メルに麦飯と神水を入れた土鍋を渡す。
メルは直ぐに理解したのか、御飯を炊き始めてくれた。昼食の時間が短くて、御飯を炊く事が出来なかったんだよな。これで久しぶりに麦飯が食える。そう思いながら昼まで練習を監督した。
昼になったので浄化所の奴等は昼食に出かけたが、俺はヘビーブルを出して鍋に入れ、魚醤などの調味料を使い角煮を作っていく。蓮にはマヨネーズを作ってもらい、サラダの準備を終わらせた。
御飯が炊けた頃には大根と人参の味噌汁も完成したので、早速食べていこうか。それじゃあ、いただきます。
「ごはんがおいしい。れんね、麦が入っててもごはんがすき! あとね、角煮がほろほろしてておいしいの!」
「そうね。昨日もダンジョン内でバーベキューをしてたけど、調味料が少ないというか……殆ど無いから厳しいのよ。一応アルドから魚醤と塩を貰ってるけど、それだけではね」
「まあ、調味料の有無によって料理は相当変わるしなぁ……。俺も多くを知っている訳じゃないけどさ。チーズを渡しておいた方が良いのかね?」
本当に耐えられなくなったら、何か言ってくるとは思うが……。
▽▽▽▽▽
1275終了時点
大白金貨51枚
白金貨305枚
大金貨1154枚
金貨1252枚
大銀貨1321枚
銀貨1630枚
大銅貨1850枚
銅貨50枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




