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 朝の日課を終わらせてから部屋で紅茶を淹れて飲んでいると、蓮が起きてトイレに行った。戻ってきた蓮を【浄化】して綺麗にし、紅茶とハチミツの小瓶とスプーンを出す。後は好きに飲むだろう。


 まったりした時間を過ごしていると、紅茶の匂いで皆も目を覚ましたので紅茶を入れる。神水を足しながら淹れていると皆も意識が覚醒したようなので、飲み終わったら食堂へと移動だ。


 大銅貨12枚を支払い朝食を注文したら、席に座って待っていると早くに運ばれてきた。朝食後、ダンジョンへと移動する為に王都を出る。ゆっくり歩いて進みダンジョン街へと入ったら、皆と分かれて浄化所へ。


 浄化所は迷宮紋の近くにあったのだが、死人のような顔をした連中ばかりが居るぞ? 王太子の依頼で来た事と、ここに居る連中を鍛えに来た事を言うと絶望の表情をしている。何かおかしいな? とりあえず聞くか。



 「実は……浄化所は未だ人手不足なんです。今までよりも浄化の際の値段が下がったからか、神殿には見向きもせずこちらに持ってくるんですよ。その所為で何度も魔力枯渇になって大変なんです」


 「王太子肝いりの施設だもんなー。失敗するとマズいし、魔力枯渇を起こしてもやるしかないか。大変だなー。……とりあえず魔力枯渇を起こしている奴は居るか? いないなら魔力の訓練からだ。浄化は俺がやっておく」



 文句は多少出たが、俺は無視して魔力の感じ方と動かし方を教えていく。ここには元神官のヤツも居るので身体強化に繋がる事は教えない。微弱な魔力を使って練習をさせる。これも制御力を鍛える訓練になるので間違ってはいない。


 早速傭兵が何かを持ち込んできたので、【聖浄】で丸ごと綺麗にしておく。1度で綺麗になったからかビックリしているが、それを無視して金をもらう。客は帰ったが、次の客も直ぐに来た。


 浄化所に居る奴等には練習をさせ、俺が浄化をするという状況が続いている。段々と納得出来なくなってきたのか不満を口にしだしたので、俺は魔法が下手なのが最大の原因だと教えてやる。


 そもそも魔法を使う事がゴールじゃない、魔法を使える事はスタートだ。初級魔法でもひたすら練磨すれば、消費魔力は減って発動もスムーズになる。ようするに魔力枯渇まで追い込まれるのは、お前さん達が下手なのが原因だ。


 そう指摘すると怒る奴も居たが、「だったら下手なまま居ろ」というと黙った。自分だけ下手なままで居たくないんだろう。俺は小さな事も丁寧に教えてやり、その間も客が来たら捌いていく。


 当たり前のように俺が1人で熟しているのを見て、流石に自分達が下手なのが原因だと分かったようだ。魔力枯渇を起こさないようにするのが1番だが、どうしても起こしてしまう時は仕方ないと諦めるしかない。


 そんな話をしていると昼になったので、練習を止め昼食に行かせた。俺は全粒粉を神水で練り生地にしたら、細麺に【分離】して【熟成】しておく。次に鍋とフライパンを取り出して、フライパンでシルバーチキンと野菜を炒める。


 鍋で神水を沸かしたら先ほど作ったパスタを茹でて、茹で終わったら水気を切ってフライパンに投入して混ぜる。最後に乾燥椎茸を【粉砕】して入れ、煮汁を少し入れて混ぜたら完成。早速食べていこう。


 ………うん、十分に美味い。椎茸の風味が良いし、鶏肉の旨味が出てる。久しぶりに食べるパスタは美味いなぁ。周りで傭兵どもがガン見してくるが、俺の知った事ではない。コレは俺の昼飯だ。


 食べ終わり後片付けを終えた辺りで、浄化所の連中が帰ってきた。少し食休みをとらせた後、再び練習を再開させる。昼からの方が客が多いらしいが、俺は気にせず客の持ち込む物を浄化しながら指導する。


 中には野菜とか麦とかもあったし、木とかもあったが全て綺麗にしていく。途中からは最低魔力で浄化魔法を使わせる練習も始めた。休み休みにではあるが、効果と消費魔力量を頭と体に覚えこませる。


 最低魔力で魔法を使う事は1つの基本でもある。魔法は、ただ使えればそれで良い訳ではない。必要とされる効果、それに必要な魔力量。それらを把握して使っていく事が、魔法を使い熟すという事への第一歩となる。


 思っているよりも遥かに難しい事を理解したんだろう、必死に取り組む奴等と諦める奴等に分かれた。諦める連中は少ないが、アレは元神官の連中か? まあ、何でもいいけど、そいつらは無視して進めていく。


 夕方まできっちり教え込み、浄化所を閉める時間になったので王都に戻る。どうやら必ず1人は魔法士隊の者が居るらしく、そいつが鍵を閉める決まりらしい。御蔭で最後の最後まで残る必要は無かった。


 浄化所の奴等は国に雇われているんだが、諦めた奴等は魔法が使える者が増えたらどうするつもりだ? 能力の低い奴なんて解雇されるぞ。まあ、奴等の人生だから俺は知らんが……。


 宿に戻ると、既に皆は戻ってきていた。蓮にダンジョンを見せたりしていたそうだが、その本人が興奮して話し掛けてくる。どうやら見るものが新鮮で楽しかったので、聞いてほしいらしい。


 俺は適当に相槌を打ちつつ、蓮の話を聞いていく。蓮は話したい事を話しきったのだろう、ようやく落ち着いたが誰も助けてくれなかったな。もしかしたら皆も同じ話をされたのだろうか?。


 苦笑いしているところを見るに、どうやらそうみたいだ。夕食を食べに隣の食堂に行き、大銅貨12枚を支払って席に着く。皆と雑談していると運ばれてきたので、食事をして宿の部屋へと戻る。


 部屋で一息吐くと、今日の俺の仕事を聞かれた。



 「俺1人で浄化して、他の奴等には魔力を扱う練習をさせていた。闘気の扱いまでは教えてないから、身体強化を使っても魔力分の強化にしかならない。だから特に問題はないよ」


 「魔力と闘気の相乗効果が無いなら、そこまで危険視する必要は無いね。どのみち魔力を使い熟す努力をしないと、正しく魔法を使う事も出来ないし」


 「ですね。そこは浄化所というものの性質上、仕方のない事でしょう。魔力だけが使えても脅威にはなりませんし、元神官が力を持っても相手にはなりません」


 「それは、そうね。元神官かどうかは別にして、やる気が無いのは、ねえ……。流石にどうかと思うし、アルドを雇った王太子殿下に泥を塗るような行為なんだけど、理解しているのかしら?」


 「さてな。そういう連中は往々にして自分の事しか考えていないものだから、理解していないのではないか? 私達が考えてやる義理も無い」


 「それは、そうなんだけどね。まともな連中は神殿を何とかしようと残ったみたいだし、所詮は逃げ出した連中なんだろう。今度は浄化所から叩き出されそうだけど、どうでもいいや」


 「神殿を腐らせていた連中ですし、それでいいのでは? 慈悲をかけてやれば、また調子に乗るでしょう。とことんまで潰れた方が、結果として良くなると思いますよ」


 「あたしも賛成だよ。碌でもない連中なんて、叩き潰されでもしない限り良くなったりしないさ。そこまでしないと自分達が間違ってたなんて認めない連中だからね」



 まあ、元の世界にも似た様な連中というか、国も組織もあったからなぁ。世界が違っても、その辺りの本質というのは変わらないんだろう。こんな事を考えていても良い事なんて無いので放り捨てよう。


 蓮が舟を漕いでいたのでベッドに寝かせてやり、左右に2匹を入れる。蓮と2匹に【昏睡】を使うと、今度は皆を寝かせないといけない。


 女性陣をキメてベッドに寝かせ、全員の体を綺麗にする。<浄化の三道具>を使って吸引して【浄化】したら、本日やるべき事は全て終わった。寝ようと思っていると、街中で邪気が膨れ上がったぞ? どういう事だ?。


 慌てて調べると、またスラムで下半身丸出しの男が2人居る。1人は邪生で、もう1人は……今死んだ。男のケツだろうが犯罪は犯罪なんだが、何でこうも忘れた頃に遭遇するんだろう。嫌になるな。


 無視して、もう寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 ▽▽▽▽▽


 1274終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1154枚

 金貨1252枚

 大銀貨1321枚

 銀貨1630枚

 大銅貨1886枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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