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 「村から町に変わった後、土地を思いっきり広げたり、それぞれの建物を移動させたりしていたので、未だに皆さんの家を建てる事が出来ていないんです。町の人達の家の場所も確定していない有様でして」


 「それはしょうがないんじゃないかい? この規模なら2~3年は掛かるだろうし、早くても1年は掛かるさ。アタシ達は別に急いでいる訳じゃないし、アルドはヤシマの国で沢山奪ってきたから、お金は持っている筈だしね」


 「「「「「「「………」」」」」」」



 何故か町長や女将さんだけじゃなく、アルエル達や王女組からもジト目が飛んできてるぞ? 昨日からジト目率高くないですかね? ……それはともかくとして、背景事情を知れば俺がやった事なんてむしろ優しい事だと分かるけどな。


 何があって金を奪う事になったのかを話すと理解出来たのか、町長や女将さんにアルエル達は、何となくという感じで納得した。王女組は完全に理解できたのだろう、かなり渋い顔をしている。


 自分達の被害を第一に考える辺り、王族として育ってきたのがよく分かる。普通の一般人であれば自分が被害を受ける程のお金を持っていないからな、ハッキリ言えば他人事だ。被害を受けるのは金持ち、つまり貴族や王族や神殿だからな。



 「まあ、お金が無くなれば変な事と言うか謀略も出来ないでしょうし、決して間違ってはいない方法ではあるんですが……。それって一応ヤシマの国のお金ですよね? こっちの国で使っても良いんですか?」


 「何の問題も無いだろう、金は金だ。向こうでもダンジョンから金銀は手に入るだろうし……そういえば、ダンジョンから幾らでも金銀が手に入るのに、金や銀の価値が暴落したりしないな? 何でだ?」


 「それは磨り減るからですよ。長く使っていると磨り減りますし、ダンジョンの中でも金銀は滅多に見つかりません。結局、金銀は価値ある金属のままです。それに金貨や大金貨で使う以上、膨大な量が必要ですしね」


 「成る程、そんなもんか。永遠に手に入り続けるなら金銀に価値なんて無くなるんじゃないかと思ったが、そんな事も無いんだなぁ。よく出来てる。おそらくは回収してるんだろうけどさ」


 「「「「「「「「回収?」」」」」」」」


 「神様達だよ。何処かは分からないが、この星の金貨や大金貨を回収して、ダンジョンに金として出しているんだろう。磨り減った分とかな。戦争のどさくさ紛れにやったりとか、色々してるんじゃないかな?」


 「………あれ? 確か大昔にあったっていう<黄金の国>は、一夜にして金が失われて滅んだとかいう伝説がなかった? それって、もしかして……」


 「リヴィ。<黄金の国>だけではありません、<光の国>の伝説もです。何となくですが、嫌な予感がしますね。この事は考えない方がいいでしょう。そもそも、どちらも<スタンピード>で滅んだのだろうと結論が付けられています」


 「私も聞いた事がありますが、仮にスタンピードで滅んだ後で神様が金を回収されていたとしたら……跡地と言われる所に金が全く無いというのも頷ける話です。他にも銅や鉄や銀なども回収されていそうな気がします」


 「まあ、あくまでも想像であって本当にそうなのかは定かではない。可能性というか、おそらくそうなのだろうが確証がある訳ではないしな。神々であらせられるならば、証拠など残すまいが……」



 <黄金の国>とか<光の国>とか出てきたが、聞いた事が無いので教えてもらう。何でも今から1000年と2000年ほど前にあったんじゃないかと言われている国らしい。ちなみに2000年前が光の国だ。


 この国は光絹や白金貨を生み出した国であり、他にも様々な光輝く装飾品などもあったらしい。どこにあったのかは分かっていないそうだが、滅んで砂に沈んだそうだ。……もしかして、砂漠のピラミッドって……いや、まさかな。


 1000年ほど前にあったのが黄金の国で、王都は金で作られた様な煌びやかな所だったらしい。こちらは聖王国の北部だと分かっているそうだ。ただ、学者が何度調査しても、金は欠片も出てこなかったんだと。


 だから今でも追い求める学者が居るんだそうだ。金は無いけどロマンがあるんだから良いと思うが、証拠の金は出ないだろうなぁ。回収してダンジョンに放り込んでる気がする。


 それは横に置いといて、昼食も終わってるし午後から何しよう? 蓮は身体強化の訓練みたいなので、折角だからギルドの訓練場でやるか。町長さんも忙しいのか、慌しく帰っていった。


 ダナ達も狩りに行って登録証の更新をしてくるらしいので、俺達で蓮を連れて行こうと思ったら、何故かアルエル達と王女組も来るらしい。どうも暇をしているようなので、コイツ等も扱いてやるか。


 傭兵ギルドに入り訓練場に繋がる扉に向かうと、さっきのバカが絡んできた。諦めの悪い奴だな。



 「テメェ!! さっきはよくもやガッ!?」



 鬱陶しいので顎を殴ろうかと思ったら、横で蓮が構えをとっている。さっきの阿呆は股間を押さえて悶絶しているみたいだし、これがエルダ海洋国であった事かー。ちょっと遠い目をしそうになるが、納得した。


 動きが速いうえに、思いっきりが良い。その御蔭で俺がなにかをする前に、股間を攻撃したなぁ。周りで見ていたバカどもも、今は目を逸らしている。結構イイ音したもんな? 自分の股間からあんな音をさせたくはないだろう。


 俺は全てをスルーして訓練場へと出る。リューとアルエル達と王女組は横を向いて笑いを堪えているが、俺とフォルは微妙な顔をしていた。フォルは元男だし、やはりやられた時の事は分かるんだろう。何とも言えない表情だ。


 訓練場の邪魔にならない場所で、蓮に指導をしていく。薄く身体強化をしながら、闘神の爺さん直伝の体操を教える。武器を持たせる事は出来ないが、十二分に強い気もするなぁ。急所攻撃だけど……。


 ゆっくりと丁寧に指導していると、アルエル達も王女組も同じ練習をし始めた。別にいいけどさ、基礎の基本だから。とはいえ、お前さん達にも教えただろうに。何で大して上達してないんだよ。


 仕方ないので指導をしているが、蓮よりも下手って事は練習してなかったな? 毎日少しでも練習しないと衰えるに決まってるだろう。大人なんでお前さん達には厳しくいくからな、覚悟しろよ。


 俺は【集中】を使って強制的に集中させる。もちろん蓮には使っていない。そうやって指導しているとダナ達が来たらしく、傭兵ギルドの中が騒がしくなった。気にせずに指導をしていると、訓練場に繋がるドアをメルが開けてこちらに歩いて来る。


 その後ろから先ほどの男が出てきて、一目散にこちらに走って来た。蓮は即座に構えをとったが、俺は【念動】で男を押さえ込むと無理矢理に蓮の前へと立たせる。蓮には新たに跳び上がるように打つ、<カエル跳びアッパー>を教えよう。


 数回練習させている間、男は必死に「許してくれ!」と頼んできたが、俺達が許す気は欠片も無い。男が恐怖のドン底に突き落とされた後、蓮によるアッパーが股間に決まった。男は悶絶を越えて、白目を剥いて泡を噴き気絶している。


 蓮はやりきってスッキリしたんだろう、また練習に戻った。男のズボンの股間部分がじんわり赤くなってきたが、俺達は一切気にしていない。ちなみに潰れたのは片玉なので、まだまだ大丈夫である。もう片方は残っているから安心するといい。


 怪我をさせて云々と言ってくる可能性があるので、近付いて触れたら【生命活性】と【黄泉帰り】を使って傷は治しておく。潰れた片玉を治すには神薬が必要だが、こんな奴に使ってやる義理は無い。


 それにしても威力が高かったなー。……いや、蓮の手は【浄化】してるから綺麗だって。それに熊の手袋してるんだから、素手で触った訳でもないしさ。そんなに心配しなくても大丈夫だって。


 徹頭徹尾、男の方は気にしてないな。まあ、当然ではあるんだけど、メルも無慈悲だ。



 ▽▽▽▽▽


 1262終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1154枚

 金貨1252枚

 大銀貨1319枚

 銀貨1642枚

 大銅貨2149枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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