1261
皆は適当に過ごすようだし、アルエル達や王女組は休みらしい。俺は魔物を狩ってくる事を皆に伝え外へ出る。理由は登録証の更新だ。余裕はあるんだが、更新しておかないと忘れるかもしれないので、今の内にしておこうと思う。
宿の外に出た俺は、フォルとリューと一緒に町の外へと出る。土地を広げる前なら川近くから遡って行けたのだが、今は川近くまで町の土地になっている為、1度町の外に出てから迂回しなきゃいけない。ちょっと面倒臭いな。
川を遡る道に出て、ゆっくりと川の傍を歩く。大森林への橋を渡って魔物を探すと、橋の近くには魔物は居ないようだった。おそらく人の行き来が激しいので魔物が近寄らなくなったのだろう。良い事だ。
とはいえ、【探知】で魔物の場所は既に捉えている。フォルとリューに教え、サクっと魔物を狩った。居たのはジャンプスネーク3匹だ。相変わらず木の上から奇襲してくる奴等だが、奇襲してくると分かっていれば対処は簡単。
俺達はそれだけを狩ってさっさと帰る。大森林にもそれなりに傭兵が居る為、無理して狩りをする必要が無い。<浄化の三道具>を使い、周囲から根こそぎ邪気を集めて【浄化】したら、橋を渡って向こう岸へ帰る。
そのまま川の傍を歩き、ゆっくりと帰っていると森の拠点の方からジャン達が歩いてきた。何やら周りに少年少女が居るが、指導員でもやってるんだろうか? 引率みたいだが、ジャンも少年だから引率されているように見えるな。
俺達はスルーして歩き、村へと帰る。ジャン達もこちらに話し掛けて来なかったので、少年少女に教える仕事でもしてるんだろう。しかし、風の季節でもないのに指導の仕事があるのかね? 不思議だな。
そんな事を考えながら村に到着し、門の直ぐ近くにある解体所へと行く。解体所の位置も変わっているのだが、今までよりも広くなっていて解体する場所も増えている。どうやら傭兵が増えた影響で盛況らしい。
俺はいつも通りに登録証を見せて査定を待っていると、ベグさんが来たので挨拶する。
「いやぁ、お久しぶりですね。帰ってこられていたのは聞きましたけど、町に変わっているので狩りに行くのはもっと後だと思っていましたよ」
「お久しぶりです。今の内に登録証を更新しておこうと思いまして。十分暮らしていけるお金はありますけど、そうなると登録証の更新って忘れそうじゃないですか?」
「まあ、そういう傭兵の話は聞かない訳じゃありませんね。ジャンプスネーク3匹ですから、大銅貨18枚になります。最近は大森林の素材が多くて値下がりしている事が多いのですが、コイツは下がりませんね」
「そうなんですか? 毒がありますし、頭上や草むらから奇襲してくるんで嫌われてるんですかね? 持って帰ってくる者が少なければ、値も下がらないと思いますけど」
「いえ、違うんですよ。コイツの毒はそれなりに強いですから、別の魔物を倒す際に使われるんです。鉄蟷螂などは身が毒塗れでも鎌の価値しかありませんし、コイツの毒は熱を加えると毒性が無くなるんです。肥料にする魔物なら使われても問題ないんですよ」
「成る程。おっと、あまり長居してもアレなんで俺達は行きます」
そう言って、俺達は受付に行き登録証と木札と大銅貨を受け取る。その足で傭兵ギルドへと行き扉を開けて中に入った。ギルドの場所は変わっていて建物は新築になっているが、建物そのものの形は変わっていない。前より大きくなったくらいだ。
相変わらずの普通のドアを開け、受付を見るとミュウさんが居たのでそこへと進む。向こうも気が付いたみたいなので声を掛けようと思った時、横から馬鹿が下らない事をしてきた。
「おいおいおいおい! 何、俺を無視して通り過ぎようとしてんだ!? 先輩への挨拶はどうぉっ!!」
鬱陶しいので顎を殴りながら【衝気】を使い気絶させる。床に倒れた馬鹿を無視しミュウさんに挨拶しながら登録証と木札を出して手続きを頼んだ。それにしても、どうしてこういう馬鹿は居なくならないんだ?。
「相変わらず容赦がありませんが、もう慣れた光景になりましたね。その男は後2~3回ぐらいで登録証を剥奪する事が決まってますので、まだ取り上げられないんですよ」
「成る程。それはともかく、ギルドの中で調子に乗ってないで狩りに行けよな。こういう奴って、どうして生活が成り立ってるのか不思議でしょうがない。いつ仕事してるんだろう?」
「さあ? 昔からこの類のは居るけど、何故か毎日ギルドに居て誰かしらに喧嘩を売っているよ。ある意味で勤勉なんだろうけどさ、何がしたいのかはサッパリ分からないね」
「先輩がどうとか言ってましたから、後輩に集っているんじゃありませんか? 恥も外聞も無く、新人や後輩に集ってその日暮らし。生きている価値があるんでしょうか?」
リューさんが辛辣かつ容赦が無い。そしてギルド内に居た1部の傭兵が青筋立ててやがる。という事は、このクズと似たような事をしてたって事になるんだがなー。コイツ等、分かってるのかね?。
「はい、終わりました。あんまり煽らないで下さい。それと喧嘩なら訓練場に行ってして下さい。せっかく綺麗な建物に変わったのに、汚い血で汚されたくありませんので」
「他の受付嬢も頷いてるし、気持ちは分かるんだけどさ。割と容赦の無いコメントをありがとう。まあ、受付嬢からすれば仕事もしていない傭兵なんて邪魔でしかないからなぁ。置き物の方が余計な事をしないだけマシか」
そんな話をしながら傭兵ギルドを出た。俺達に悪意を向けてくる者は居たが、それ以上に受付嬢からの冷たい視線に晒されていたな。ギルドの職員からしたら喧嘩を始め、揉め事を起こす奴なんて邪魔でしかないのは当たり前だ。
俺達が宿に戻ると、皆は食堂に居てダラダラしていた。俺は帰ってきた挨拶と、狩りに行って登録証を更新してきた旨を皆に話しておく。蓮は未だに書き取りをしているようだが、隣でアルエルもしているのは何故だ?。
「文字を書いたりするのは、何故か私に任せるんですよ。私が1番年上だからって酷いと思いませんか? 汚い字よりは綺麗な字を書けた方が印象は良さそうなので、練習させてもらっています」
その事で思い出したので、直ぐに雑貨屋に行き紙を買ってくる。銀貨3枚を払い紙を買ってきたら、宿に戻り蓮の横に紙を置く。紙が少なくなっていたのを忘れていて悪い。謝りながら置いていると、まだギリギリ紙は残っていたらしい。
とはいえギリギリじゃ駄目だろうし、大人として色々アレ過ぎる。反省しよう。横からアルエルが新しい紙をとって書いているのはどうなんだ? それは蓮の練習用に買ってきたんだがな。口には出さないけどさ。
そろそろ昼という時間だったので、大銅貨12枚を支払って昼食を注文したら席に座る。待っていると、チラホラと傭兵が入ってきては昼食を頼んでいるようだ。旦那さんの料理が上手いのが知られてしまったんだろうなー。
まあ、宿が繁盛している分には何の問題も無いんだが、暴れるような阿呆が居ないかチェックはしておくか。昼食を待っていると、メルが戻ってきたのだが、同時に村長も入ってきたぞ? いや、町長か?。
女将さんに大銅貨1枚を追加で渡し、町長の分も注文しておく。こちらに来た町長は早速話し始めた。
「私の分までありがとうございます。お久しぶりですね、皆さん。それでですね、大変言い難い事なんですが……」
「まさか追加で寄付しろって言う気か? 村から町に広がって更に金が要るのは分かるが、前に渡した大金貨400枚に、金貨800枚、大銀貨700枚、銀貨1400枚じゃ足りなかったのか?」
「違いますよ!! 足りないどころか余りまくってて怖いんです!! それに傭兵ギルドと折半しました!! ……それはともかく、皆さんが出発されてから国の文官の方と領主様が来られまして、村から町に変わる事が正式に決まったと言われたんです。流石に限界だったようで……」
そりゃなぁ……完全に町の規模だったし。
▽▽▽▽▽
1261終了時点
大白金貨51枚
白金貨305枚
大金貨1154枚
金貨1252枚
大銀貨1319枚
銀貨1642枚
大銅貨2149枚
銅貨50枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




