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 「その後は……美濃の稲葉山城へ行ったんだったか。織田家の吉法師と斉藤家の帰蝶の許婚が決まったんで護衛として俺達も行ったんだ。ちなみに美濃というのは、尾張の北にある国だ」


 「ヤシマの国では地方の事を国と称するのですね。結構ややこしいですが、色々な国には様々な歴史がありますから。まあ、その結果なのでしょう」


 「その帰蝶は咳が止まらなかったんだけど、生まれつき体が弱い子だったよ。アルドが心臓を食べさせたから、あっと言う間に頑強な体になってたけどね。アレって生まれつきの体の弱さにすら効くんだから、驚きだよね」



 王女組からジト目で見られたが、俺は何も間違った事はしてないぞ。そもそも斉藤帰蝶だし、信長の妻になるんだから何の問題も無いさ。そうポンポン与えるなと言いたいんだろうが、俺しか完全に浄化出来ないんだから、誰に与えるかは俺の勝手だろう。



 「まあ、そうだけどね……。それは横に置いておくとして、他には何をしていたんだい? 色々やらかしてきたんだろう?」


 「やらかすって何だよ……。その後は、斉藤家の稲葉山城を攻めた土岐という奴を串刺しにして、また今年も攻めて来た北伊勢の連中を倒して舟を強奪したな。皆は温泉地の南にある港を攻めてきた奴等を蹴散らしていたっけ」


 「あー、そうだったね。あの子達も混ざって敵を蹴散らしてたんだった。吉法師と帰蝶は4歳と5歳で初陣を終えてしまったけど、本当に良かったのかねぇ……」


 「良いんじゃないですか? 去年の斉藤家の庶長子なんて、尾張の村を襲ってただけだったじゃないですか。それに比べれば、ちゃんとした初陣だったんですから、むしろ感謝されるべきでしょう」


 「まあ、そうだね。その後は藤の父親である将軍を護衛する事になったんだ。管領という職にある、細川という者が将軍暗殺を企んだからね。クツキまで護衛している途中で、襲ってきた奴等の両手と両足の指を切り落としたんだよ。確か石山の神官が待ってたんだったかな?」


 「管領というのは、将軍である足利家の家宰の様なものだと思えばいい。そいつの家が力を持ちすぎてしまった為、将軍でさえ迂闊に罷免する事が出来なくなってしまった訳だ」


 「力を持つ者が好き勝手をするのは、歴史的にもよくある事です。ですが、幾らなんでも名目上の主君を暗殺までしようとするのは流石に……」


 「特に細川晴元という人物は好き勝手をしていた。まあ、父親が親子兄弟で暗殺したりと骨肉の争いをしていたからな。細川澄元と細川高国だ。皆には言わなかったが、細川澄元の子が細川晴元で、細川高国の養子が細川氏綱だ」


 「うん? となると父親の代からの骨肉の争いは残っている訳だ。あー……三好長慶と細川氏綱には争う部分が無いってそういう事だったんだね。今、やっと分かったよ」


 「そう。高国の養子である氏綱と三好長慶、双方の父親の仇が細川晴元なんだ。だから仲違いさせようとする奴がいないと争う理由が無い訳だ、2人には」



 周りの、特に王族組は朧気ながらも構図を理解したらしい。この辺りは権力者の家の子だけはある。アルエル達や蓮は、暇なのか神経衰弱の木札で遊んでるみたいだ。向こうはメルが見ているので問題ない。



 「話が逸れたが、将軍暗殺を企んだ細川晴元の両手の親指と小指、そして両足の全ての指を切り落としておいた。将軍暗殺という事は、護衛の俺達も殺すって事だからな。当然、報復をする。当たり前すぎる事だ」


 「いや、まあ。言いたい事は分かりますけど、両手の親指と小指に両足の指全てですか……。それって、まともな生活が送れないと思うんですけど?」


 「そうなりたくなければ、最初から暗殺など企まなければいい。何で俺が暗殺を指示した奴の事を考えてやらなきゃならないんだ? 死ななかっただけ感謝してほしいもんだ」


 「まあ、アルドは苦しませる為にワザとそこで放置したのだがな。その後、細川とやらは恨みと憎しみで邪生になり、結局アルドが掃除する羽目になっていたが……」


 「「「「「「………」」」」」」



 王女組だけじゃなく、ザラとエイルズからも「何やってんだコイツ……」という視線を向けられてるぞ? 仕方ないだろう。まさか邪生になった晴元が、人を喰い荒らして再生するとは予想してなかったんだよ。



 「その後のクニの話は割愛してもいいな。馬鹿な公卿の妻が俺から金を引きだそうとして、キマイラの短剣を喰らっただけだ。その後に九条の当主と一条の先代も死んで終わりだからな」


 「その後は……長恵ですね。御主人様は弟子にする気は無かったのですが、ダナとディルが教えようとしたので2人の弟子のようになっていましたけど……」


 「アタシ達が教えたらどうなるのかって事が知りたかっただけさ。一応アタシ達の弟子って言えるのかねぇ……。今は晴と一緒に甲斐に行ったから分からないけど、何とか一人前にはなったかなーって位の実力しかないんだけどね」


 「ああ。にも関わらず調子に乗ってそうな気はするな。失敗はともかく、多少の怪我で済めばいいが……。再起不能の怪我か死んでしまう可能性もあるのだが、長恵は大丈夫だろうか?」


 「その後ぐらいじゃなかったかい、ウチに蓮が来たのは。土御門家が断絶して京の都に居られなくなった蓮が、コウカの者に連れられて裕福な尾張で育ててほしいって連れて来られたんだよ」


 「ああ、それであの子は皆さんの下へ来たんですね。それにしても珍しいですよね、白い髪の種族って。歳をとって白髪になるなら分かりますけど、そういう人間種の種族って初めて見ました」


 「何でもヤシマの国の公卿や公家の家では、かつて希少な種族との子に後を継がせる事が流行った時期があるらしいね。あの子の種族は白狼族というらしいけど、千代女が言うには先祖返りだろうってさ」


 「「「「「「へー……」」」」」」



 話題に出ている蓮は、楽しそうに神経衰弱をやっている。ちなみにマロットはポンコツらしく、平手さんと同じ様に1組か2組ぐらいしか覚えられないタイプだった。目の前の事への集中力は高いんだが、それだけという感じ。



 「後は京の都で天覧試合に出たぐらいかな? 京八流と言われる剣術流派の奴等を凹ませてくれと、そういう依頼というか頼みがあってな。それで天覧試合に出場する事になったんだ」


 「いつもなら面倒臭いって言って関わらない筈なのに、何故か京八流との試合だけは報酬も貰わずに関わったよね? あれって何でなんだい?」


 「1つ目は、京八流がどんな剣術なのか生で見てみたかった。2つ目は、実際に手合わせ出来るならしたかった。戦ってみないと分からない事は多いからな。3つ目は、有名な剣士を見たかった。理由はそれぐらいかな?」


 「ああ、何人か中堅や副将まで勝ちあがった者が居ましたからね。それでも突破できませんでしたが、アレは優秀な者を先に出して粘らせていたからですし。私達のように身体強化が出来ないと苦しいでしょう」


 「天覧試合は5人勝ち抜かなければいけないのだが、相手が強いと先鋒から強い者を出して、体力が無くなるまで防御して粘るのだ。その防御を越えられないと体力が無くなり、勝っても次の戦いが苦しくなる」


 「それって1対5って事ですか? 何でそんなに京八流っていう者達にとって都合が良いんです? どう考えても、おかしいでしょうに」


 「元々は京八流の強さを見せ付ける場だったみたいだからねぇ。とはいえ、藤の師匠である塚原卜伝が大将まで引き摺り出した事があるらしい。勝ったのかどうか知らないけど、その所為で勝ちに固執するようになったんだと思うよ」


 「ちなみに全ての流派とあたし達が戦ってボコった後、全ての流派の当主と1対8で戦って、アルドが全員をボコってたね」


 「「「「「「「「「「「………」」」」」」」」」」」



 今日1番で、最大のジト目が来たぞ? 王女組だけじゃなくアルエル達からもだ。……何故?。



 ▽▽▽▽▽


 1258終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1154枚

 金貨1252枚

 大銀貨1322枚

 銀貨1642枚

 大銅貨2169枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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