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0124




 「何だかお尻の方が変わったような……」


 「アタシもお尻の方だね。ハリと弾力だと思うんだけど、他に変わってるかい?」


 「お尻が少し引き締まってますね。若い頃の肉体より素晴らしくなってきています」


 「少しの努力で大きな変化がある体って良いね」


 「本当に。しみじみとそう思いますよ」


 「これも努力と言えるでしょう。それに不老長寿ですし、こういう物がないと困ります」


 「確かにそうだね。肉体の若返りと言うか、それに近いものがないと大変だったからさ」



 成る程。今までは大変だったのか。そういえば、ダナが維持するのに努力してると大分前に村で言ってたな。若い時は何もしてなくても、維持されてたりするからなぁ。


 本当に若い時と同じって訳ではないんだろうけど、それに近いってだけでも十分過ぎる気はする。やっぱり隠し通す必要があるな。特に不老長寿には隠さないといけない。


 多分不老長寿の方が強く求めるだろう。一定以上は肉体が老いないとはいえ、その一定はそこまで若くはない。その若くはない体を抱えて、何百年と生きていくんだからなぁ。


 ただでさえ女性の美への執念は怖ろしいっていうのに、それが何百年も積もったものなら簡単に人を殺すだろう。地球でも、処女の血の風呂に入っていた異常な女の話を聞いた事がある。



 「これはやっぱり秘匿しないと」


 「特に不老長寿には絶対にバレないようにな」


 「アルド? それは……ああ、そういう事ですか」


 「殺してでも奪い取る人が出かねないわね」


 「そうだね。そういう輩は寿命に関係なく居るからね」


 「気を付けましょう。聞かれても”努力しています”。そう言って逃げるべきですね。まぁ、殆どは身内である吸血鬼族なんですが……」



 邪生は処理して解体しておく。収納した後で話し合い、今の内に帰る事になった。昼は過ぎているし、時間的にも大して進めそうもないので、戻ってゆっくりする事になった。


 里に戻ってきたので屋敷へと行く。持っている獲物は邪生だけなので、今のところ売る気は無い。強く浄化してあるので、この里だとかえって騒ぎになりかねないしな。


 部屋に戻って一息吐くと、ダリアとカエデが寄ってきた。どうやら今日は甘えたい気分らしい。騒がないが、頻りに体を擦り付けて甘えてくる。何かにくっ付いていたいらしい。


 それを見た3人もくっ付いてきて、頻りに甘えてくる。今日は皆がそういう気分の日なんだろうな。結局全員でイチャイチャしながら夕方まで過ごした。


 食堂に行き大銅貨6枚を支払って食事をとる。食事後、ゆっくりしてから屋敷へと戻った。吸血鬼の里も浄化しているが、何となく里の人達は気付いてるっぽいな。


 まぁ、気付かない振りをしてくれるなら、それが1番良い。【浄化】の権能の事を聞かれても困るし、説明出来ないからな。もう浄化は終わってるし、後は維持するぐらいだ。


 屋敷に帰ってゆっくりと過ごす。3人と2匹は酒を飲みながらゆったりと過ごし、俺は首長の肉を焼いている。キリンに似た魔物は首長と言うらしく、太い首を振り回してくるそうだ。


 キリンの喧嘩と同じ方法で攻撃してくるのだが、普通に戦うと厄介な魔物のようだ。突進してきて轢いてきたり、避けられると首を振り回す。そういう回避し辛い攻撃をしてくる。


 その所為で重傷を負う事がよくあるらしく、邪生となると死者が出たかもしれない。俺が倒してくれて良かったと、シュラが感謝する程だった。


 2匹は既に寝ていたので、その感謝のままベッドに誘われた。流れが変な気がするが、【房中術】と【鋭覚】で撃沈しておいた。浄化して俺も寝るか。おやすみなさい。



 <異世界68日目>



 おはようございます。今日もムル山へ行って浄化を進めようと思います。昨日は邪生が居たが、1頭だけとは限らないからな。それなりに浄化は進んでるが、山全体となると大変だ。


 それでも3分の2ぐらいは終わっている。ムル山はそれなりの山だが、吸血鬼という浄化魔法が使える人が多い地域だからか、そこまで邪気は多くはない。


 ルーデル村近くのココ山や大森林に比べれば、はっきり言って清浄だと言える。そんな所でも濃い邪気を持つ邪生が居るのだから厄介だが、1つ1つ浄化し続けていくしかない。


 神様から頼まれた仕事の大変さを改めて理解した気分だ。……おっと、また怒られたな。考え事をしていると、どうしても撫で方が雑になってしまう。……どうやら、3人も起きたか。



 「「「チュッ! おはよう。アルド、ダリア、カエデ」」」


 「おはよう、3人とも」 「ニャー!」 「グルゥ!」


 「今日も、昨日と変わらず山に行くのかい?」


 「ああ。後1日か2日で山の浄化は終わるよ」


 「早いですね。里の中の浄化も終わっているようですし、別の山にも行きますか?」


 「他の山にも邪生は居るでしょうし、行った方が良いと思うわ」


 「そうだね。全身に影響は出てるけど、今度はお尻だからね」


 「段々効果は減ってる様だけど、邪生の種類によっても効果は変わるみたいだな」


 「効果が減るのは仕方がないよ。どんな事でも限度はあるもんさ」


 「それでも全く効果が無い訳ではありませんからね」


 「その話は置いといて、朝食を食べに行こうか」



 このままダラダラと話し続けるわけにもいかないので、食堂に行って朝食を食べようと玄関に行くと騒がしかった。多くの人の声が聞こえてきて、大騒ぎしてる感じがする。


 外からシュラを呼ぶ声がするので、振り返るとシュラの顔が真っ青だ。珍しい顔色に何があったんだと慌てるが、1つの可能性に思い当たってしまった。



 「シュラ……もしかして、この声ってお姉さん?」


 「え、えぇ………これは姉上の声です」


 「ああ……。遂に来るべき時がきたって事だね」


 「戦争ですか……流石に死者が出たりはしませんわよね?」


 「そう思いたいが、ここまで顔色が悪いとなぁ……」



 そんなことを話していると、シュラのお姉さんは玄関を開けて入って来た。顔はシュラを中性的にした感じで、身長は170に届かないぐらいの小柄な人だ。ただ、男装してるけど。



 「シュライア! 久しぶりに帰ってきた姉に、挨拶も無いのかな?」


 「いえ、姉上。帰ってきたのを知らなかったのです。お帰りなさいませ、姉上」


 「うん。ただいま、シュライア。ところで、そこの男性が?」


 「はい。この男性が<主従の契約>をしたアルドです……」


 「うん、知っているよ。こんにちは、異世界からお越しのアルドゥラム様」


 「「「「えっ!?」」」」


 「ハハハ、驚いたかな? 実はね、血神様から特例で、私も契約を認められたんだよ! だから私の主様でもあるんだ」


 「「「「えーーっ!!」」」」


 「フフフ、御会いしたかった……私が尽くすべき主様。この650年、ずっと探していました。その旅がやっと終わった……」


 「姉上………」


 「あぁ。シュライアが主様と契約したと聞いた時は、我が妹ながら殺してやろうと思ったものさ」


 「うっ………」


 「でも、血神様は神託を下さったんだよ。特別に私も契約する事を許すと。その時に主様の事も全て教えて頂いたんだ、だから知っていたんだよ」


 「そうだったんですか……その割には結構時間が掛かりましたね、姉上?」


 「仕方ないさ。これまでの積み重ねがある以上、それらを清算するのに時間は掛かるよ。少し前にやっと終わって、疲れたから1度帰って来たんだ」


 「そうしたら、アタシ達が居たと」


 「そういう事さ。昨日屋敷に戻ったら報告を受けてね。直ぐに来たかったんだけど、流石にマナー違反だから待ったんだよ。御蔭でちょっと寝不足なんだ」



 この話、かなり長引きそうだから、一旦休憩して朝食を食べよう。ダリアとカエデもお腹を空かせてるし、俺もお腹空いてるんだ。食事後に改めて話し合いをしよう。



 ▽▽▽▽▽


 0124終了時点


 大白金貨1枚

 白金貨2枚

 大金貨14枚

 金貨50枚

 大銀貨37枚

 銀貨13枚

 大銅貨13枚

 銅貨5枚


 ヒヒイロカネの矛

 アダマンタイトの小烏丸

 真っ黒な金砕棒

 剣熊の爪のサバイバルナイフ

 オリハルコンの苦無

 アダマンタイトの十手

 王角竜の分銅鎖

 二角の角の戦斧

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 剣熊の骨の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 強打猪の革のジャケット

 強打猪の革のズボン

 真っ黒なブーツ

 大型のアイテムバッグ


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