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 夕食を作って食べた後、俺達は部屋に戻ってダラダラとしている。そのうちに蓮が寝てしまい、布団に寝かせると左右にダリアとフヨウが滑り込んだ。1人と2匹に【昏睡】を使った後、皆を満足させて寝かせる。


 綺麗に【浄化】をしたら、隠密の4つの技を使って外に出た。ダンジョンの中に入り、適当な層で木を2本伐り丸太にしたら木刀を作っていく。木剣に木斧や木の棒も作り、振って問題なかったのでさっさと帰る。


 部屋に戻ったら<浄化の三道具>を使って邪気を吸引し、【浄化】したのでさっさと寝よう。それじゃあ、おやすみなさい。



 <異世界597日目>



 おはようございます。昨日も結局は特に見所無く終わりました。上泉信綱ならもうちょっと行けると思ったんだが、予想以上に体力が削られたんだろう。先鋒や次鋒を強い奴に変えていたしな。


 名のある連中が出てくると、あからさまに動きが違う奴が先鋒だった。それも勝つ為の手段ではあるが、技術や技量を見る試合じゃないな。完全に京八流の強さをアピールするだけの試合だ。


 そんな事を料理しながら考えている。今日の昼はタコスモドキなので、チャパティにヘビーブルのミンチ肉を乗せて、野菜をたっぷり挟んだ物にする。ミンチ肉は魚醤などで味付けし、野菜の上からマヨネーズを掛ける。


 端を餃子のように【融合】してしまえば、中身が零れたりし辛いだろう。さっさと作り終えたので、これから朝食を作り始める。今日の朝はシンプルに、麦飯とブラックリザードマンの野菜炒めに味噌汁だ。


 野菜炒めはシンプルに味噌と灰持酒を混ぜて味付けし、味噌汁は蒲鉾と野菜を入れた。蓮が横で作ってくれているが、味噌風味の野菜炒めが気になるらしい。チラチラとフライパンを確認している。


 皆が起きてきたので朝の挨拶をし、配膳を手伝って貰う。清常さんも起きてきたので、朝食にしようか。



 「そなたら体調は万全か? どれだけ強くとも、体調によっては勝てんからな。流石に昨日の今日で、おかしな事にはならんだろうが……」


 「問題ないね。まあ、余程の事がない限りは覆らない差があるんだけど」


 「ですね。あの愚か者どもには、世の広さというものを教えてあげましょう」



 何故かシュラが気合い十分だが、お前さん碌に剣は使えないだろうに。そう言うと固まってしまった。前に自分で言ってたのに試合に出るつもりだったのか? そう言うと、鈍器で出ると言い出した。大丈夫かね……?。


 朝食後、試合会場に行くと山科さんに連れて行かれた。何故か今日は帝の近くだぞ? 別にこんな場所じゃなくていいんだけど……ああ、ここじゃないと駄目な決まりなのか。それなら仕方ない。


 そうこうしていると京八流の連中も揃ったので、公卿が試合場に出て試合開始を宣言する。出場者が俺達しかいないからか、観客がえらく増えてるなー。歓声が五月蝿くてしょうがない。


 公卿に最初の挑戦者を聞かれたので、エリアが立候補した。エリアの得意な武器は斧なんだが良いのか? それを確認すると、帝から許可が出たのでエリアに木斧を持たせる。木で作ったペレクスだが問題ないだろう。


 観客は「おぉーっ!」と驚いたようだが、京八流の連中は抗議している。帝の許可の事を聞いたんだろう、大人しく引き下がった。大陸では武器として使われている以上、相手も剣でなければ勝てませんとは言えんわな。


 エリアが指名したのは<義経流>だった。短い得物で小回りの効く戦い方をする流派だが、それと斧で戦うの? いや、いいけどさ……。容赦ないなと思っただけだよ。



 「それでは第一試合を始める! 第一試合は義経流とエリシャヴァエナの戦いである!! 双方前へ!!」



 身長2メートル30センチほどあるエリアが出ると、観客からどよめきが起きた。2メートルを超える高身長を見た事が無いからだろう。義経流の連中はニヤニヤしているが、懐に入りやすいとでも思っているのがよく分かる。分かってないな……。


 先鋒とエリアの戦いが始まったが、近付いてきた先鋒に対し、水平に斧を振りぬいただけで終わった。その速度が尋常ではない速さだったからだろう。観客も静まり返っている。エリアは開始位置に戻り、つまらなさそうにしているけど。


 爆発的な歓声が鳴り響くが、さっさと次を出してほしい。そう思っていると次鋒が出てきたが、既に悲壮な覚悟をしているように見える。どうやら下らない試合になりそうだ。


 結局、大将である当主にまであっさり勝利し、拍子抜けした態度を隠そうともせずエリアは帰ってきた。ちなみに大将は、防御した木刀ごと斧を頭に叩きつけられて気絶してしまっている。


 間抜けな姿ではあるが、分かるものには恐ろしさが伝わっているようだ。防御ごと叩き潰されるという事は回避しかない。しかし、エリアはペレクスを持っているものの、動きが非常に機敏なんだ。


 大振りかと思いきや、戻すのも怖ろしく速い為、義経流の連中は最後まで間合いに入れなかった。それを理解している連中は恐怖してるって訳だ。



 「続いて第二試合を始める! 第二試合は吉岡流とリューエンディドラの戦いである!! 双方前へ!!」



 リューは木剣を持って試合場へと出て行った。向こうは、普通の身長で普通の木剣を持ってきたリューに安堵しているらしい。しかし、試合が始まったら直ぐに顔が青くなった。


 先鋒は緊張しているが、リューは自然体で構えているだけだからだ。<無行の位>のように右手で木剣を持ち、自然体でいるリューに対して攻め手を思いつかないらしい。


 そうしているとリューがスルリと近付いて、首に木剣を突き出した。相手は反応も出来ずに木剣が首に突きつけられた形となり、リューの勝利で試合は終わる。先鋒だとはいえ、ここまで何も出来ないとはな。


 結局、大将戦まで見所も無く進み、その大将戦も身体強化で即座に勝利した。そもそも5人抜きなんて面倒だから、しょうがないね。



 「次は第三試合である! 第三試合は鞍馬流とフォルディアルデの戦いである!! 双方前へ!!」



 フォルが木剣を持って前に出たのはいいのだが、物凄く「キャー! キャー!」言っている一角がある。そちらを見ると”エルフ”が居た。フォルも見て確認したらしいが、即座に目線を逸らす。見たくもないものを、見てしまったようだ。


 この試合は特に見るべきところも無かった。そもそもフォルは元々小柄な体だ。だからこそ小回りの効く戦いをしていた側だし、当然のように弱点も知っている。相手よりも綺麗に懐に入り、打ち倒していく。


 その度に一角から「キャー! キャー!」黄色い声が飛んでくるのだが、フォルは意図的にスルーしている。関わりたくないらしい。大将戦も見る所は無かった。高身長なフォルが、小柄な相手を翻弄しただけで終わったからな。


 義経流は、鞍馬流を学んだ源義経が生み出した流派らしい。なので、どちらも短い得物で機敏に動き、相手を翻弄する戦い方をする。だが、それ以上にフォルが機敏に動くので、どうにもならない訳だ。



 「続いて第四試合である! 第四試合は厳流とディルファグルの戦いである!! 双方前へ!!」



 ディルもまた木剣を持って試合場に出て行く。相手は通常の打刀の長さの木刀を持って出てくる。中条流からの派生流派は正統派の剣術らしく、特徴は多くないが隙の少ない剣術らしい。清常さんが、そう言っていた。


 出てきた先鋒と戦うも、相手が及び腰なのでまともな試合にならない。素早く相手に木剣を突きつけて、ディルは勝利していた。そのまま大将戦まで進むも、大将戦も似たような形で終わる。


 隙が少ないと言えば聞こえはいいが、相手に対して逆転する為の奥の手が無いなら、それは平凡と言うべきだ。そんな感じの流派だったな。



 「次は第五試合である! 第五試合は一刀流とアルメアの戦いである!! 双方前へ!!」



 アルメアは1メートルを超える大太刀のような木刀を持って試合場へと行く。向こうが抗議しているが、帝が許可を出しているので却下されたようだ。そもそも大太刀とて刀なんだし、戦で使われるんだから文句を言うなよ。


 先鋒は既に戦意を喪失しているが、アルメアは容赦なく木刀を叩きつける。そうやって勝ち進み、大将戦でも容赦なく振り抜いて勝利していた。そもそも身体強化を使えば普通の相手よりも速く振り抜けるのだから、余裕で勝てて当たり前である。



 残すは3流派か……。残りも大した事は無さそうだな。



 ▽▽▽▽▽


 1246終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1154枚

 金貨1259枚

 大銀貨1322枚

 銀貨1646枚

 大銅貨2527枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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