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 <異世界590日目>



 おはようございます。今日はゆっくりしていて大丈夫ですが、ある程度の用意はしておくべきでしょう。天覧試合とやらまで後5日だ。客の2人も今日から移動して間に合うのかね? 俺が心配する事じゃないんだろうけど。


 朝の日課を終わらせて台所へと移動する。台所では小麦と米の全粒粉を練って生地にし、【熟成】を使って寝かせる。次にシルバーチキンの骨で出汁をとり、野菜からも旨味を【抽出】しておく。


 蛸とイカを一口大にして茹でたら水気を切り、蒲鉾とネギを切って準備をする。寝かせた生地を麺状に【分離】したら、全ての準備は完了だ。白湯を飲みながら休んでいると、蓮が起きてトイレに行った。


 戻ってきた蓮を綺麗に【浄化】すると、手伝いを始めようとしたので止め、皆が起きてきてからだと説明しておく。蓮にも白湯を出してやると、フーフーしながら飲み始めた。今日はマシンガントークというほど酷くないので何よりだ。


 そうやって蓮と話していると、皆が起きてきたので朝の挨拶をする。長恵達も客もまだ寝ているが、今の内に皆には食べてもらおう。そう思い、蓮と一緒に麺を茹でる事にした。


 大きな椀の中に出汁を入れておき、茹でた麺を入れたらトッピングを乗せて完成だ。さっさと持って行ってもらい次々に麺を茹でていると、長恵達や客の2人が起きてきた。挨拶をした後、5人の分も追加で茹でる。


 全てが終わったので俺達も食べよう。いやー、時間が掛かったなぁ。



 「このあかいのすき! おおめにいれてもらえたから、いっぱい乗ってるの! たくさんあるけど、めんもいっぱいでたいへん……」


 「うどんの麺は結構おなかに溜まるのよね。私達からしたら問題ない量だけど、蓮にはまだ厳しいかしら。頑張って食べるしかないわね。そうそう、先に麺を食べてしまって、後で蛸を楽しめば良いのよ」


 「あんまり味が無い気がするんだけどねぇ……。蓮は何が気に入ったのやら。それは横に置いといて、それよりもアンタ達は天覧試合とやらに間に合うのかい? 後5日ほどだろ?」


 「急げば何とかなりましょう。そもそも間に合うように出発した筈なのですが、駿河や遠江は地震での被害が酷く、妙に警戒されて時間が掛かってしまいましてな。その所為で遅れたのですが……」


 「実際に何度か襲われましたし、甲斐が攻めてきたとかで師に参陣を頼む者も出てきたりと、実に面倒な事に時間をとられました。その所為なのです、遅れているのは」


 「あー……地震と戦か。面倒な事になっているみたいだし、これからどうすんのかね? あの地域。紅衆の武田家が滅ぶって事は無いんだろうけど、親戚筋から入れるのか?」


 「多分そうなのでは? 私は嫡流ですが、戻る気はありませんので「勝手にどうぞ」としか思っていません。父と弟が亡くなった時に、甲斐武田家は終わったのです」


 「「………」」



 今さらながらに晴の正体に気付いたのか、客の2人が「良いのか?」って顔で見てくるが、そもそも俺達が口を出す事じゃない。甲斐武田の行く末を決められるのは、生き残った晴だけだ。それ以外には無い。


 それを理解したのか2人も黙って食事に集中した。何となくだが、晴は最後には甲斐に戻ると思っている。武田信玄が甲斐を見捨てるとは思えないんだよな。今は充電期間の様なものなんだろう。


 朝食後、客の2人は俺達に御礼を言って、京に向かって移動して行った。長恵達はダンジョンへと行ったので、俺もダンジョンに行ってくると言って出掛ける。温泉地の外で木馬に乗り、一気に美濃のダンジョン近くまで移動した。


 美濃のダンジョンに入ると前回と地形が変わっている。まあ、当たり前か。そもそも前回は初攻略なんだから、次は地形が変わっていて当たり前だ。1層は草原だったので、人の流れのある北に行って2層へと進む。


 2層、3層、4層も変わらなかったので、どんどんと移動し5層へ。5層は林のある平原だったが、人の流れは東に向いているので進み、転移紋から6層へと移動する。6層~8層も同じだったので移動に専念し9層へと進んだ。


 10層は川のある荒地だったが、おそらく南だろうと思い移動すると正解だった。10層~13層も一気に移動して、次の地形である14層へ。やっと山の地形が出てきたので、錫を根こそぎ頂いていこう。


 手に入れた銅貨や大銅貨は悪銭ビタ銭ばかりだったので、錫がないと良銭に変えられない。だから金属が出やすい美濃のダンジョンに来た訳だ。銅や鉄に銀や金は美濃の人達が採る物なので置いておき、ひたすら錫をゲットしていく。


 17層まで総浚いしたので、脱出紋から出て温泉地へと帰る。美濃のダンジョンを出た後、尾行してくるバカが居たのでゆっくり歩く。ダラダラと歩きながら【空間把握】で確認したが、見た事の無い奴等だった。


 いきなり早歩きに切り替えて様子を見るも、奴等は隠す事も無く走ってついてくる。何がしたいのやら。いい加減に面倒臭くなった俺は直接声を掛けたのだが、問答無用でいきなり襲ってきた。


 殴り倒して【白痴】で話を聞くと、コイツ等は安藤家と大島家の者達だった。何でも、家が没落したのは俺の所為だと思っているらしい。それで、たまたま見つけた俺の命を狙ってきたようだ。あまりにもバカ過ぎて呆れるしかない。


 両手の親指と小指を切り落として【浄炎】で焼いたら、後は放置だ。痛みに泣き喚いているが知った事じゃない。そもそも俺を殺そうとしておいて、許されると思う方がおかしい。相手を殺そうとしたんだ、自分が殺される覚悟ぐらい持てよ。下らん。


 身体強化を使って走り、温泉地へと戻る。遅かった俺を心配したらしい皆に、襲われた事を伝えると呆れていた。そもそもだが、どちらも自業自得だからだろう。安藤は碌に人の話を聞かなかったし、大島は元当主を追い出したりするからだ。


 どうしてこういう奴等は自分達は悪くないと思うのか、全くもって欠片も理解できない。まあ、真性の馬鹿の事なんて考えても無駄か。それよりも直ぐに昼食を作るよ。そう言ってプレーンの饅頭を作り始めた。


 メルには横でスープを作ってもらい、蓮には生地を練ってもらっている。身体強化が出来ているので、捏ねる事は何とか可能だ。まだ4歳の子供なんだけどなぁ。蓮と一緒に生地を捏ねたら、一旦【熟成】を使って休ませる。


 その後、饅頭の形に成形したら蒸していき、その間にチーズの味付けをする。蓮にやらせながら見守り、完成したら配膳を頼む。家に残っているメンバーのみなので、1度で全員分を作る事が出来た。早速食べよう。



 「のびるのは、きょうもおいしいね。れんね、初めてこむぎをこねたの。むずかしかった……」


 「最初はそんなものよ。そうやって何度もお手伝いして慣れていくの。私も祖母の元で何度も手伝ったけど、その度に駄目出しされたわね。懐かしいけど、2度とゴメンだわ。手伝いの度に、具合の良かった男の話を聞かされるんだもの。もうイヤよ」


 「それは……聞かされる方は堪ったものじゃないだろうね。自分の祖母の恋愛事情や閨の好みなんて聞きたい者は居ないよ。勝手にやってくれとしか思わないだろうさ。まあ、私からすれば祖母は血神様なので、そもそも聞いた事は無いんだけど」


 「「あ~……」」


 「???」



 蓮はよく分かってないが、説明しても分からないだろう。食事に集中しなさい。


 昼食後、蓮の身体強化の練習の為に裏庭に出る皆を見送り、俺は銅貨と大銅貨を良銭に変えていく。一塊にした後で1つ1つの金属塊にしていき、良銭の比率に【融合】と【合成】をする


 後は大銅貨を作っていけばいいだけだ。簡単なお仕事と言えるほどやってきたので、それほど長い時間は掛からなかった。まあ、量も多くないので、当然といえば当然かもしれない。


 大銅貨が53枚減ったが、この程度で済んだと言うべきだろうな。銅貨は元の50枚をそのまま残してある。


 まだ夕方には早いし、何かする事あったかな?。



 ▽▽▽▽▽


 1241終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1154枚

 金貨1263枚

 大銀貨1324枚

 銀貨1646枚

 大銅貨2527枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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