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 <異世界589日目>



 おはようございます。今日は尾張の温泉地に戻る日です。それにしても昨日戻ってこれたが、本当に疲れた。早く温泉地へ帰ってゆっくりしよう。自分と部屋を綺麗に【浄化】したら、台所へと移動する。


 銀牙の角煮を作りつつ饅頭の生地を作ったら寝かせ、かす肉と野菜のスープを作っていく。角煮が出来たら生地を饅頭にして、そこに詰めて成形する。それが終わったら蒸していくだけだ。台所の人達はゆっくりしているといい。


 蒸しあがる直前ぐらいに清常さんが来たので、2度目をセットして全員で食べる。この食事風景にも慣れたなぁ。


 朝食後、清常さんに御礼を言って平氏の屋敷を後にした。京の都を出たら、木馬に乗って一気に移動して行く。東海道をひた走り、コウカを抜けたらクワナ方面へ真っ直ぐに進む。その方が早いし。


 クワナ近くで水面走行に切り替え、一気にカニガワの港まで走って行く。港に到着したら上陸し、後は温泉地まで走るだけだ。結局、昼を過ぎたものの、夕方になる前には到着した。行きより早くないか? 早い分には悪い事は無いんだが……。


 途中トイレ休憩をしたものの、後は干し肉や蘇を食べたりしていただけで、移動に集中した結果の早さだ。やはり1日での移動と考えた方がいいな。無理をしても意味は無いし。


 温泉地の近くで木馬を降りて収納しているので、徒歩で温泉地に入り家の門を跳び越えた。台所には3人の反応があったので、帰って来た挨拶をする。2匹の反応は部屋にあるのだが、たぶん寝ているんだろう。



 「ただいま。いやー、越前や加賀まで行くのは疲れたよ。元管領を始末するのは簡単なんだけど、移動に随分と苦労したな」


 「おかえり。主様1人で速度が速いから、この程度の日数で済んでいるんじゃないかな? 普通なら、もっともっと時間が掛かる筈だよ」


 「おかえりなさい。確かにアルド1人だからこその速さよね。聞いていた話で考えると、思っている以上に遠い筈だし、もっと時間が掛かるのが普通よね?」


 「おかえりなさい」



 台所に座りゆっくりとしよう。アイテムバッグから神水の入った樽を取り出して、コップに注いだら【加熱】して飲む。家の中を綺麗に【浄化】していくと、権能に気付いたのかダリアとフヨウが起きて台所に移動してきた。



 「ただいま。ダリア、フヨウ」


 「ニャー!」 「………」



 ダリアは直ぐに俺の胡坐の中に入ってくるし、フヨウは直ぐに首に巻きつきに来た。ダリアが太腿をペシペシ叩くのも、フヨウが首をキュッと絞めてくるのも変わらないな。いつもの事ではあるが、離れるって言ったろうに。


 2匹はしばらくやっていたが、満足したのか後は定位置でゆっくりしている。それを見た蓮が何やら微妙な顔をしているが、何かあったのかね?。



 「特に何も無いわよ。アルドが居ない間、2匹はあまり元気が無かっただけ。いつもの事なんだけど、蓮は初めて見たからじゃないかしら?」


 「2匹もそうだし、他の聖獣達もアルドが居ないと寂しがる事は多かったから、私達はそんなものとしか思ってないんだけどね。でも、初めて見た蓮には驚く事だったんだろう」


 「そうなんだ……。やっぱり、びょうきとかじゃなかったんだね」


 「そうよ。アルドが帰って来たら、すっかりいつもの2匹でしょう。ある意味で、この子達が1番寂しがり屋なのよね。とにかくアルドにくっ付きたがるし」


 「ニャ!」 「………」



 ダリアは顔を上げて鳴いた後、また胡坐の中で丸まった。フヨウはプルプル震えた後、また力を抜いて首に巻き付いている。両者ともに何か言いたかったみたいだが、何が言いたかったのかは分からないままだ。


 そんな事をしていると、いつもよりも早く長恵達が帰ってきた。何処まで上手くなれたのかは分からないが、コイツ等も天覧試合に連れていかないとなー。また大所帯で押しかける事になるが、いつもの事か。



 「ただいまー、ってアルドが帰って来てるじゃないか。おかえり! 元管領を始末してきたんだろうけど、大丈夫だったかい? 特に問題なさそうだけど、後でじっくり話を聞かせてもらうよ」


 「ただいま。アルドも戻ってたんですね、おかえりなさい。今日は米の生えている湿地帯だったんですけど、ブラックリザードマンに苦戦していましたね。歩法を含めてまだまだですので、足がとられていましたよ」



 リューとエリアに長恵と晴と千代女とも挨拶し、皆を綺麗に【浄化】する。ゆっくりと白湯を飲みながら落ち着いたら、俺の話から始めよう。皆も聞きたいようだし。



 「家を出た俺は京の都へと移動していった。都に着いた俺は山科さんの家に行って事情を説明したんだが、山科さんは驚いていたよ。他の公卿や公家で決めたらしく、山科さんは聞いていなかった」


 「ふむ。山科卿は羽林の家格だ。それ以上の方々で決められると、耳に入る事も無かろうな。ただ、先帝からも覚えが目出度い山科卿が聞いていないというのは引っ掛かるが、内裏の中も色々面倒な事があると聞く」


 「細川に近い者が騒ぎ立てて、帝は押されてしまったらしい。どのみち強化されている元管領は、神官どもでは難しいのは間違い無いからな。そのうえ越前と加賀に文を送ったらしいが、殆ど無視されていたそうだ」


 「それは、また……。帝からの命でしょう? それを有耶無耶にしてしまおうなんて、よく考えますね。周りから攻められても文句は言えませんよ」


 「帝からは、元管領を始末するまでに邪魔をしてくる奴は排除していいという許可状と、越前や加賀の神殿から奪ってきた金銭を折半する事で合意した。折半した理由は、日の下に腐った金を出す為とか色々言ったが、実際には帝と折半する事で馬鹿に文句を言わせない為だ」


 「「「「だろうね」」」」



 皆も何となく理解できてたんだろう。うんうんと頷いていたり、それは良いのか? という顔をしている。まあ、大丈夫かと悩んでいるのは長恵と晴だけだ。他の皆は、いつもの事としか思っていない。



 「で、その日の夜に騒ぎ立てた公卿と公家の当主を全員始末した。1人1人【白痴】で喋らせて確認し、騒ぎ立てた奴だと判明したら首を落として回ったんで苦労したよ。いちいち時間をとられたからな」


 「「………」」


 「で、次の日に出発して近江を北東に進み、越前へと入った訳だ。それぞれの町にある神殿から金銭を回収し、ついでに朝倉家の蔵の金を半分ほど取ってきたら、加賀を目指して移動していった」


 「相変わらずだけど、かつてのあたし達以上に盗賊してるね。まあ、腐った連中から盗んでいるだけだし、国の頂点の方が認めてるんだけどさ」


 「移動の途中にある町や村の神殿から回収しながら進み、加賀の中央大神殿まで行って、ようやく元管領を発見した。加賀の中央大神殿は、神殿を中心にして堅固な町を作っていたよ。国を乗っ取った連中だからな、大量の金銭で強固な町を作ったんだろう」


 「碌な事をしませんね。帝国の神殿も腐っていましたが、その加賀とかいう所の神殿ほど酷くはありませんでしたよ。幾らなんでも、本当に領地を奪っていたなんて……」


 「民を言葉巧みに扇動するような連中だ。碌な奴等じゃないさ。それよりも、元管領とかはどうしたんだい? まだ聞いてないけど」


 「俺は元管領を放っておき、根こそぎ金銭を奪いながら1人残らず殺戮していった。国を乗っ取った連中だ、逃がせば別の所でまた同じ事をやりだす。新たに不幸になる人を増やすだけだ。だから容赦なく殺して回った」


 「「「「「「「「「………」」」」」」」」」


 「奪って殺した後の建物に火を着けながら進んでいき、中央神殿の中で元管領を【浄化】した。その後、神殿内からも総浚いしながら殺し、全て奪ったら火を着けてから町の方に移動。そちらも総浚いして火を着けた」


 「そこまで……したんだね。でも、そいつらは他の所に行ったら、きっとアルドが言った通りの事をするよ。だからアルドのやった事は、結果として1番被害を少なくすると思う」



 そうなんだよ。浄神が奴等を根切りにしろと言うのは、それも理由にあるからだ。腐った連中は、必ず同じ事を繰り返す。



 ▽▽▽▽▽


 1239終了時点


 大白金貨51枚

 白金貨305枚

 大金貨1154枚

 金貨1263枚

 大銀貨1324枚

 銀貨1646枚

 大銅貨2580枚

 銅貨255枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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