0123
3人が目の強化をしながらだからか、思ったよりも進みが遅い。急いでないので問題ないが、感覚強化はそこまで苦戦してないな。わりと最初から使い熟している様だ。
3人にとっては感覚強化の方が楽なんだろう。それでも基本にあるのは身体強化なので、訓練はキッチリとさせる。基本が出来てないと意味が無いから、しっかりとやらせないといけない。
基本をマスターするのは大変だが、それさえ出来たら応用はそこまで難しくはない。こんな事を考える暇があるぐらい魔物が近寄ってこないんだよ。まだ浅い所だから、こんなもんなのか?。
それでも浄化を進めていくが、ここでタイムアップ。もう夕方なので里へと帰らないといけない。浅い所はある程度浄化できたので、明日以降も頑張って浄化していくか。
里に戻り食堂へ行く。里にはギルドや解体所が無いので、獲物は食堂に売る事にしたんだ。シュラに話を通してもらい、食堂の裏手で獲物をアイテムバッグから出す。
「これは、また……。綺麗に浄化してありますね。茶蛇2匹と小狼3頭ですか………。これなら茶蛇1匹で大銅貨4枚、小狼は1頭大銅貨7枚で買い取ります」
「では、それでお願いします」
全部で大銅貨29枚になった。俺だけ大銅貨8枚だったが、食堂に入り大銅貨6枚を支払った。蛇も狼もどちらも食べられて、それなりに美味しいらしい。出てきても明日だが。
食事後、屋敷に戻り2階の大部屋に移動した。既に全員分のベッドや椅子が用意されていて、飲み物も置かれている。それらを浄化してから飲んで、ゆっくりと過ごす。
2匹と遊びながら浄化する。帰って来た時に浄化しているが、改めて綺麗にしておいた。3人はどうやら酒を飲み始めたようで、酒の香りがしてくる。2匹も酒を貰って舐めてるな。
俺はゆっくりと水を飲みながら、久しぶりに丁寧に武具を浄化している。汚れは残っていないものの、歪みなどはどうしても出来るので、1つ1つ丁寧に直していく。
攻撃を受ける事は滅多に無いので防具は特に問題ないが、武器の歪みがそれなりにあって、直す箇所は細かくて多い。メルの盾は歪みが大きかったので、特に丁寧に直しておいた。
サイクロプスの攻撃を受け流したりしていたから、仕方がないんだろう。あの山は素早い魔物が多そうなので、大きな力を受ける事はなさそうだ。
武具の点検が終わる頃には、2匹は眠っていた。3人からベッドに誘われたので、今日は【房中術】と【至天】を使って撃沈する。幸せに浸って帰ってこない3人を浄化して、俺も寝よう。
自分のベッドに入って目を閉じる。おやすみなさい。
<異世界67日目>
おはようございます。今日もムル山を浄化するお仕事です。といっても、里に近いだけあってそこまで大きな山でもない。浄化もそこまで時間は掛からないだろう。お、起きたか。
「おはよう。ダリア、カエデ」
「ニャ」 「ガゥ」
今日は普通と言うか、可も無く不可も無くと言ったところか。落ち着いているので1番良い状態かもしれない。浄化して撫でてやると、段々とテンションが上がっていく。
ワシャワシャしてやるとテンション爆上げで飛び跳ねるのは、ホントいつも通りだな。そして2匹が飛び跳ねると、3人が起きるのもいつも通りだ。
「チュッ! おはよう。アルド、ダリア、カエデ」
「おはよう、3人とも」 「ニャ~!」 「グルゥー!」
「アルド、昨日はあの技を使ったね? 朝から我慢出来ないじゃないか///」
「こんなに愛が溢れると堪りません///」
「本当に色々な事が止まらなくなるわ///」
3人ともイチャイチャが凄く激しい。そういえば前に【至天】を使った時も、こうなったんだっけ? まぁ、偶には良いか。好きにさせておけば、その内落ち着くだろう。
全員でそれなりの時間イチャイチャしていたが、ようやく治まってきたらしく3人は落ち着いてきた。なんか前にも、使うのは止めた方が良いんじゃないかと思った記憶があるな。
「ふぅ……。久しぶりだけど、良かったね」
「えぇ。色々再確認できましたね」
「愛はとても素晴らしいものなの」
「そろそろ朝食を食べに行こうか」
「ニャー!」 「ガウッ!」
屋敷を出て食堂へ行き、銀貨1枚支払い大銅貨14枚を受け取る。朝食が来たので食べているが、思い出した事があるので後で聞こう。
食事後、お昼の為のサンドイッチを大銅貨6枚で購入してから帰る。屋敷の部屋に戻って準備をしている時に、思い出した事を聞いてみた。
「ちょっと聞いてもいいか? ……シュラ、お姉さんの事はどうなってる?」
「それを聞きますか……」
「何かあったのかい?」
「そういえば、戦争になるというお姉さんが居たのでしたか?」
「簡単に言えば、姉上は里には居ないんです。どうもルーデル村に、私達に会いに行ったそうで……」
「入れ違いになったって事なのかい? それは……うん? どこかで擦れ違ってるのかね?」
「いえ、恐らく姉上は色々な所に寄りながら、ルーデル村に行ったのでしょう」
「どういう道筋かは分からないって事ね。ここから村へ行くにしても色んな道があるから」
「更に馬車に乗ったりしてたら、もっと分からないしな」
「……という事で、姉上は里にいないので話し合いも出来ない状態ですね」
まぁ、戦争が起きないならそれで良いか。当人が居ないんじゃ、どうする事も出来ないしな。懸念はそのままだが、考えてもしょうがない事は分かった。それで良しとしておくか。
ムル山へ行き昨日の浄化の続きをする。どんどん進んで行き、昨日の地点までやって来た。ここから浄化を始めるのだが、昨日より魔物が少ない気がするな。
いつもの通り三角形の陣形で進んで行く。中央で浄化しながら先へと進んで行き、昼になるまで魔物と遭う事すらなかった。この山で何か起こってるんだろうか?。
「昼食をたべながら聞いてくれ。このムル山、昨日よりも魔物の数が減っていて少ない。こういう事はよくあるのか?」
「さぁ? そもそも魔物の大まかな数が分かる者自体、とても少ないですし里には居ません」
「成る程。この山で狩りはしてるが、調べてはいないって事か」
「そんなに少ないのかい?」
「思っている以上に少ない。昨日よりも明らかに少ないっていうのは、何か理由があると思うんだが……」
「邪生かしら? 邪生の所為で数が減ってるという事もあると思うわ」
「また<邪生の喰らい合い>かい? 面倒だけど原因を調べる必要がありそうだね」
「どうやらその原因らしいのが、こっちに近付いて来てる」
相当濃い邪気を感じるな。昨日はもっと山の上に居たんだろうか? それとも連なった別の山から来たんだろうか? どのみち近付いて来てるんだから、待っていれば良い。
しかし近付いてきて大きさが分かったので、とても驚いた。昨日の魔物はなんだったんだと言いたくなるほどにデカイ。
「左前方からデカイのが来る。そいつが邪生だ」
「「「了解」」」 「ニャ」 「グルッ」
見えるようになって分かった。キリンにそっくりな魔物だ。普通のキリンに比べて首の長さは変わらないが、体がデカイし首が太い。ずんぐりむっくりだな。
【浄化】の権能を使ってキリンを浄化する。浄化を始めると動けなくなるのは変わらず、そのまま強めて完全に浄化して終わらせた。この邪生も最後は安らかな顔をしている。
心臓を抜いて6等分し、みんなで食べる。いつも通り俺には殆ど変化が無いが、今回に関しては皆も殆ど変化が無いらしい。それなりに邪生の心臓を食べてきているので仕方ない。
それでも変化していない訳ではないらしく、3人は騒いでいる。ダリアとカエデは、ほんの少し魔力と闘気が増えたくらいだが、それでも嬉しいらしく飛び跳ねてハシャいでいる。
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0123終了時点
大白金貨1枚
白金貨2枚
大金貨14枚
金貨50枚
大銀貨37枚
銀貨13枚
大銅貨19枚
銅貨5枚
ヒヒイロカネの矛
アダマンタイトの小烏丸
真っ黒な金砕棒
剣熊の爪のサバイバルナイフ
オリハルコンの苦無
アダマンタイトの十手
王角竜の分銅鎖
二角の角の戦斧
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
剣熊の骨の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
強打猪の革のジャケット
強打猪の革のズボン
真っ黒なブーツ
大型のアイテムバッグ