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朝食後、やる事も無い俺は晴に【集中】を使いながら教えていく。蓮に関しては、いつも通り午前は書き取りなので俺の出る幕は無い。ひたすら晴に教える事に協力し午前を過ごす。
昼食を作り皆で食べると、午後からは蓮に教えていく。蓮と晴、両者に【集中】を使って強制的に集中させたら、1つ1つ間違いを指摘しつつ修正させる。2人とも頑張ってはいるのだが、まだまだだな。
晴は魔力と闘気が多くないので、そこまで修行が捗らない。それでも少しずつは進んでいるのだが、やはり身体強化も長く続かないし、強化もそこまで強くならない。どちらにしても魔力と闘気の強化が必須だ。
蓮はまだ子供なので基本以外をさせられない。理由としては武器を扱える体ではないからだ。もっと大きくならないと武器を持った修練は無理なので、ひたすら基本と基礎をやらせる。
2人ともそんな状況だという事は説明しておき、このまま同じ様な修行を繰り返すしかない事も2人に伝える。晴に関しては、明日から長恵と同じ様にダンジョンに行っても良いと思う。
自分の実力を理解する為にも、そして戦闘の勘を磨く為にも実戦に身を置くべきだろう。そんな話を終えたら夕食を作りに台所へ行く。蓮は引き続き、家で修練を続けるしかないな。まだ4歳だし。
夕食の料理を蓮やメルと共に作り、出来上がる直前に長恵達が帰ってきたので、食事の前に全員を【浄化】する。今日は深い層まで言っていたので、帰ってくるのが遅れたらしい。
夕食後、長恵達が風呂に入っている間に修行内容を聞く。明日から晴もダンジョンだと言うと、長恵と一緒に連れて行く事に決まる。晴は戦いのセンスもあるし大丈夫だろうという判断からだ。
ジャンなんて早くにソードグリズリーと戦わせたりしたんだし、それに比べれば遥かにマシだ。まあ、あれは全く知らなかったのを逆に利用したんだけど……。
長恵達が風呂から上がってきたので、次は俺達の番だ。今日は疲れたからか、蓮が風呂に入りながら舟を漕いでしまっている。危ないからメルが抱いているが、そうしていなければ顔がお湯に浸かってしまっているところだ。
風呂から上がり【凝水】で水分を取ると、皆は部屋へと戻っていった。蓮を布団で寝かせなきゃいけないので、メルは1番に部屋に戻っていったな。俺はダリアとフヨウと共に縁側で涼んでいる。
どんどん寒さが厳しくなっているが、これも寒い時季の楽しみとばかりに涼んでいる。ある程度涼んだので部屋へと戻ると、蓮は既に寝ていて皆はお酒を飲んでいた。2匹は蓮の布団に潜ったので【心静】を使っておく。
皆と話しながら2匹の状態を探り、ダリアが寝たので2匹に【昏睡】を使って深く眠らせた。それは良いのだが、使い終わって直ぐに連れて行くのはどうなんだ? そのうえ、気付いたら酒を片付けてるし。
皆を返り討ちにして寝かせたら、部屋と全員を綺麗にしておく。長恵達の部屋は……無理なので放っておこう。<浄化の三道具>を使って周辺を【浄化】したら、おやすみなさい。
<異世界582日目>
おはようございます。今日も特にやるべき事はありません。朝の日課を終わらせてから、台所に行き朝食を作り始める。ガイアルム王国に居る時よりゆっくり過ごせている気がするが、珍しい事ではあるし、いつまで続くのかは分からない。
いきなり何かの揉め事に巻き込まれる可能性もあるからな。蓮も起きてトイレに行ったし、嫌な予想は止めて前向きにいこう。戻ってきた蓮を【浄化】し、一緒に朝食を作る。
皆が起きてきたので朝の挨拶をして、配膳を終えたら朝食を食べていく。そんな矢先に次郎君と蒼が来た。何だか嫌な予感がしないでもないが、彼等を入れないという選択肢は無いので、家に入れて台所で話を聞く。
「すみません、こんな朝早くに。実はですね、駿河と甲斐の戦なんですが、両者共に地震が起きたのか大きな損害を受けています……。もしかして知っていましたか?」
「まあな。もしかして、話に来たのは地震の事だけだったのか?」
「いえいえ。違いますけど、それなりに大きな報せの筈だっ……ああ、成る程。それでですか。ちなみにですが、今川の武士が随分と行方不明になっているのですが、何か御存知ですか?」
「俺が始末しておいた。内通している尾張の武士を使って、俺達を暗殺しようとしたんでな。暗殺される覚悟があると見做し、逆に暗殺してきた。もちろん、俺が言っているだけで証拠は無い」
「でしょうね。別にそこを掘り下げるなんて怖ろしい事を私達はしませんよ。それよりも、今川の武士が居なくなったと調べたのか、逆に甲斐が駿河に攻め込みました。大将は穴山というらしいです」
「ああ、穴山は駿河との国境に領地を持つ者。おそらく小山田や飯富に岩手なども居るでしょう。とはいえ、今川の力が落ちていると言っても、簡単に勝てる相手ではないのですが……」
「駿河を攻めて略奪している様ですね。甲斐にも地震はあり、結構な被害が出たそうですので、武田家の弔いと称してやっている様です。少なくとも周りは呆れているようで……」
「それは、そうだろうねぇ……。弔いは分かるけど、やっている事はただの略奪だろう? 周りの国の奴もバカバカしくて、相手をする気にもならないだろうさ」
「伊豆などは救援要請があれば今川に援軍を派遣しそうですけどね。あそこも揉めている事があるとはいえ、甲斐が南下してくると困るとも言えますので。今川を盾として使う為にも、援軍を求められれば出すと思います」
「それが東の話です。続いて西ですが、長野氏の城を攻めている北畠は有効な策も無いまま、いまだに城攻めを続けているそうです。ようやく周りの獣を片付けたようですね。これから本格的な城攻めを始めるようですよ?」
「疲弊しきってそうだが、大丈夫なのかね? 城を攻めたはいいけど、大敗して帰る羽目にならなきゃいいが。あの辺りの力のバランスが崩れると、おかしな事になるかもしれないし困ったもんだ」
「北伊勢は神殿が攻められて、根こそぎ持っていかれたそうです。建物に使っている木材とかも持っていかれて、何も残っていないと聞きました。中伊勢を攻めた神殿の連中と兵はどうするんでしょうね?」
「争いを続けるんじゃないか? 帰る所も無いようだし、この寒空の中じゃ凍死しかねないだろう。ならば何処かを攻めて奪うしかないが、最後には殺されるだろうな。略奪者がそのまま居座る事は無いだろう」
「人数が多いし、居座られても周りを略奪するだけだからね。周辺の連中が協力して駆逐するだろうさ。それで終わりだろうけど、奴隷売買なんてしていた連中だ。自業自得でしかないよ」
「ディアーナの言う通りだね。そこの神殿の奴等には相応しい末路だろう。浄神様を崇めるフリをしながら奴隷売買に手を染め、気に入った者を囲っていた連中だ。地獄に落ちればいい」
「……えっと、京の話に移ります。京の都では三好と細川で対立が起きました。正式に細川家を継いだ細川氏綱との間で対立が起きたようです。三好に協力していた細川家に近い者が、細川氏綱の方に靡いた所為でしょう」
「もともと三好家は細川家の家臣ですから、元の上役の下に戻った者が多いのです。その事で三好側がかなりの不審を持ったようですね。そのうえで丹波から攻められたそうでして、完全に対立状態です」
「ウチの家臣も言っていましたが、丹波の者達が対立を煽っている節があるみたいですね。丹波の者達は三好家をかなり下に見ているらしく、対立を作って自分達が上だと見せつけたいのでしょう」
「三好長慶と細川氏綱の間には、対立するところや蟠りなどは無いそうですので……。誰かが無理矢理にでも対立を作らないと、こうはなりません」
何か碌でもない状況になってきたな。また京の都は焼かれるのかもしれないが、俺達にとってはどうでもいいしな。帝に何かあるなら助けに行くが、何も無いなら動く気は無い。
流石に三好も細川も、そこまでは荒らさないだろう。
▽▽▽▽▽
1233終了時点
大白金貨46枚
白金貨234枚
大金貨893枚
金貨933枚
大銀貨940枚
銀貨1125枚
大銅貨2138枚
銅貨50枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




