0122
<異世界66日目>
おはようございます。今日は屋敷の浄化ぐらいかな? いや、後で山の方に行って、邪生が居るかどうかの確認と浄化をしないと。ついでに食べられる物があれば採ってこよう。怒られはしないだろうし。
季節的に食べられる物は、もう食べられて無いだろうけど。おっと、2匹が起きたか。
「おはよう。ダリア、カエデ」
「ニャー!」 「ガゥ!」
今日は朝から元気だな。昨日は眠そうだったが、アレは単なる偶然か。体の調子が悪い訳ではないようなので、ホッとした。言葉は悪いが、魔物の病気とか知らないからなぁ。
病気になってしまったら治してやれるかどうかは分からない。おそらく大丈夫だと思うが、万が一が無いとは言い切れない。なので、体調とかは気にしてやらないと。
強力に浄化しながらワシャワシャしてやると、相変わらず飛び跳ねて喜ぶんだよな。そこまで喜ぶからやってるんだが、全く飽きる気配が無い。
そうやって遊んでいると3人も起きたのか、部屋に入ってきた。
「チュッ! おはよう。アルド、ダリア、カエデ」
「おはよう、3人とも」 「ニャ」 「グル」
「今日はどうします?」
「今日は、この屋敷の浄化を終わらせるのと、山の方に行ってみたい」
「山に行くのかい?」
「ああ。邪生が居るかもしれないからな」
「成る程。邪生が居るかどうかは大事な事ね」
「体の為にも大事ですね。胸はもう限界みたいですから」
「でも形とか色々な部分に影響があるから、限界かどうかは分からないよ?」
「そうね。私は小さくなったけど、代わりに形とかハリとか弾力がとても良くなったわ」
「今すぐ山に行きましょう!」
「朝食が先だよ。その次は屋敷の浄化な」
屋敷を出て食堂に行き、銀貨1枚を支払って大銅貨12枚を受け取る。朝食を食べていると、ザラが一旦実家に帰るらしくエイルズもついて行く話になった。
好きにしたら良いんだが、シュラの屋敷で世話になっているので話しを通しておかないと、実家でどんな目に遭わされるか分からないそうだ。真祖の世話になるって大変なんだな。
ザラはシュラのお姉さんに従う一族だから、余計に話を通しておく必要があるらしい。下の者は大変だよな。いちいち妙なしがらみがあったりと、面倒極まりない事はよくある。
地球でも派閥のトップは良いが、下は派閥争いで大変だからなー。あの人は○○の派閥の人だ、アノ人は××の派閥だけど○○の派閥とも関わりがある、とか本当に面倒臭いんだよ。
何度、「知るかボケェ!」と言いそうになったか。なんなんだろうね、取りあえず派閥を作るのは。そんなもの無くてもいいだろう、何でわざわざ面倒臭い事をするんだよ。
……色々と嫌な事を思い出しそうだから、これ以上は止めよう。ビキニアーマーズを送り出し、俺達は屋敷へ帰る。昨日と違い多くの人達が居て、活気がある様子が見れた。
屋敷に戻ったので浄化を始める。一ヶ所ずつ丁寧に執拗に、頑固な汚れを落とすかの如く綺麗にしていく。綺麗になるのが楽しいのか、2匹は結構ハシャいでいて楽しそうだ。
3人は大きな庭で訓練をしている。2階を浄化している時にチラリと見えたが、真面目に訓練を続けている様子だった。最後に3人が居る庭を浄化して、全ての浄化が終わった。
「やれやれ、結構時間が掛かったな」
「お疲れ様です。御蔭で屋敷が驚くほど綺麗になりました。これ程に綺麗な屋敷は私の所だけでしょう!」
「まぁ、そうだろうね。ここまでの浄化は、そもそもアルド以外に誰も出来ないんだからさ」
「ですね。ここまで綺麗だと、逆に落ち着かないと言う人も居そうですが……」
「慣れてないと落ち着かない人も居るだろうな。そんなに多くはないと思うが」
「どのみち半日も過ごせば、気にならなくなると思うけどねぇ」
「別の意味で落ち着かない人達も居るみたいだがな」
屋敷が綺麗に浄化された事で、屋敷で働いている吸血鬼族がやたら感動してるんだよ。ちょっと怖いレベルの感動の仕方で、浄化された所に抱きついたりするのは止めてほしいんだけど。
傍から見たらアブナイ人達にしか見えないから、本当に勘弁してもらいたい。アレは視界の暴力だ。男も女も浄化された場所に抱きついて、ウットリしてるんだぜ? どう思う?。
「とにかく。そろそろ昼なんで昼食を食べに行こう」
一刻も早く遠ざかりたい。なので直ぐに移動を開始して食堂へ行く。大銅貨6枚を支払い昼食を食べていると、ビキニアーマーズがやって来た。何でもシャンティ家で世話になるらしい。
シュラがどうこうではなくて、そんな畏れ多い事をするんじゃない! と怒られたそうだ。エイルズはともかくザラは実家の方がゆっくり出来るだろうから、了承する事になった。
食事後、シュラに山を案内してもらう。ちなみに、シュラの屋敷が山に近いのは、吸血鬼の里でシュラが1番強いからだった。山からくる魔物の最前線を任されている。
シュラに従う一族も、里で1番とも言える武闘派なんだそうだ。あのウットリ軍団がねぇ……。山の魔物はルーデル村近くのココ山とは違っていて、色々な魔物が居るらしい。
「この山はムルと言うのですが、様々な山が連なってましてね。ムルはその山々の1つでしかないんですよ」
「へー。じゃあ、気合い入れて浄化していかないと」
「浄化するのに結構時間かかりそうだね。アタシ達には寿命が無いから良いけど」
「どこまでを浄化するかによって、変わってくるのでは?」
「少なくとも、ムル山を浄化するのは確実だな。その先をどうするかは、今のところは考えていない」
「ま、この山の浄化も終わってないんだ。終わった後で考えればいいさ」
登山道が整備されているので、そこから山登りを始める。山の恵みを得ているし、魔物も狩って食料にしているからなのか多くない。これなら浄化は早く終わりそうだ。
ゆっくりと浄化しながらウロウロすると、最初の魔物が襲ってきた。蛇系の魔物で大きくはないが、妙に太いな。
「右前方から蛇の魔物が2匹」
「「「了解」」」 「ニャー」 「グル」
「「シャッ!!」」
何と言うか……ツチノコ? みたいな見た目の魔物だ。大して強くもないらしく、ダナに首を斬られ、メルに頭を串刺しにされている。戦闘が終わったので浄化と処理をして収納した。
再び浄化をしながら進んで行くと、魔物が襲い掛かってきた。今度は狼系の魔物だが……これも妙に小さいな。それに3頭か。
「左から狼の魔物が3頭」
「「「了解」」」 「ニャ」 「グルゥ」
「「「グルルル!」」」
やっぱり小さいな。普通の犬サイズと言えば分かりやすいだろうか? 普通に想像する狼より小さく、柴犬ぐらいの大きさだ。素早く動く相手で、普通の狼より厄介かもしれない。
それでも3人にとっては大した相手じゃなかったので、あっさりと倒してしまった。とはいえ、ダナとシュラは短い得物で戦っていたので、戦い難い相手ではあったのだろう。
「さっきの太った蛇といい、この小さい狼といい、厄介な魔物が多い様だね」
「茶蛇と小狼ですか? 確かに面倒な魔物ではありますね」
「さっきの蛇は短くて小さかったし、この狼は小さくて素早いから面倒な相手ではあるわね」
「これも訓練の1つだと思えばいいさ。小さくて素早い相手とどう戦うかは、結構重要なんだよ」
「例えば、どんなところですか?」
俺は浄化と処理をしながら、目を強化する方法などを3人に教えていく。動体視力などを強化すれば、十分に反応できるし戦っていける。そろそろ感覚強化を教えても良いだろう。
3人は目を強化したりしながら歩いて行く。身体強化を併用しながらは、まだ無理だろう。
▽▽▽▽▽
0122終了時点
大白金貨1枚
白金貨2枚
大金貨14枚
金貨50枚
大銀貨37枚
銀貨14枚
大銅貨9枚
銅貨5枚
ヒヒイロカネの矛
アダマンタイトの小烏丸
真っ黒な金砕棒
剣熊の爪のサバイバルナイフ
オリハルコンの苦無
アダマンタイトの十手
王角竜の分銅鎖
二角の角の戦斧
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
剣熊の骨の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
強打猪の革のジャケット
強打猪の革のズボン
真っ黒なブーツ
大型のアイテムバッグ