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 「ふわふわでおいしい。お肉もおいしいけど、ふわふわでおいしい!」


 「卵が良い感じに味を柔らかくしてくれているわね。シルバーバッファローの肉も美味しいけど、やっぱり竜の脂は凄いとしか言えないわ」


 「それが竜の脂だと言ったらそれまで何だけどね。アタシとしては肉々しさが足りないとは思うけど、これはこれで悪く無いとも思うよ」



 皆もそこそこの評価のようだ。これは失敗だったかな? 蓮は喜んでくれているが、掛けるものが少ないからな。何となくだけど、今ある野菜でウスターソースっぽい物が作れそうな気はしている。


 でも、困った事に作り方が分からないんだ。確か、野菜を保存していたらソースになっていた……というのが始まりだった筈。だから【発酵】と【熟成】で作れるとは思うんだけど、合っているか分からない。


 失敗は怖いが、それ以上に食材を無駄にしたくないんだよなー。また採ってこなきゃいけないし、今の時代は飽食の時代じゃない。周りから白い目で見られる様な事は、極力やりたくないんだ。


 なのでウスターソースは諦めよう。魚醤を掛けて食べれば、まあ何とか食べられるし。何かのタレを作っておいた方が良かったな。これは俺の失敗だ。ちゃんと反省しよう。


 それなりの夕食を終え、後片付けが終わったら風呂に入る。縁側で涼んだ後、部屋に戻り一息吐くと、今日あった事を全て喋るように言われた。まあ、心配を掛けたので仕方ないと思いつつ、順番に説明していこう。



 「今日は家を出た後、アジロを目指して走っていったんだ。で、迷宮紋に入る際に絡んできた馬鹿を投げ飛ばした。その後、ダンジョンに入ったら地形が変化してたんで、転移紋探しからのスタートだったよ」


 「地形が変わってたのかい? どうりで時間が掛かった筈だよ。……それで?」


 「どんどんと進んで行って、17層~20層に目的の鶏系のモンスターが居たんで、卵を乱獲しつつシルバーチキンを狩ってたんだ。で、狩り終わったんで21層だけ覗いて帰ろうかと思い、21層に進んで行った」


 「そうすると、呪いと邪気に塗れたものが出てきたという訳ですね? 布だったり、眼鏡だったり、ネックレスだったり。聞けば素晴らしい物だと分かりますが、魔豊蜂もいる層なんですよね……」



 そう言いながら、シュラは4つの樽を見ている。「大変だったんですね」という顔をしながら、目はハチミツをロックオンしてるぞ? その目から欲望がダダ漏れなんだが、気付いていないんだろうなぁ。


 アルメアも溜息を吐いているし、周りに居る皆も理解しているぞ? 蓮まで微妙な顔をしているじゃないか。



 「最初は巨大な芋虫でな、そいつが糸を吐いて絡め取った魔豊蜂を飲み込んでいた。【神聖世界】を使って弱らせた後、周りの魔豊蜂を【氷嵐】で凍らせてやったんだ。その後で芋虫を【浄化】したんだが……呪いと邪気になって襲ってきたんで、逃げながら【浄化】したよ」


 「逃げながらか。アルドが呪いに邪気が加わると、簡単には【浄化】出来なくなると言っていたが、普通ならそんな事は起きないんじゃないか? 私は神様が意図的にそういうものを作り出している気がするのだが……」


 「多分そうだろう。ただ、その目的は俺達では分からないだろうな。俺を殺したい訳でもないだろうし、何がしかの試練なのか、それともアレぐらい浄化できなきゃいけないのか。まあ、考えるだけ無駄だ」


 「とりあえず話を戻そうよ。それで、芋虫の後はどうしたの?」


 「鉢巻が落ちていてさ。神界で説明された事があったんで、これを蓮に使えって事なんだろうと思ったんだ。そしたら、念神から「そうです」って【念話】がきたんだよ。それで22層も見に行く事にしたんだ。ちなみに、22層は蝶か蛾だったと思う」


 「蝶でも蛾でもいいのですが、普通のものならともかく巨大だったのですよね? アレが巨大になったら綺麗だなんて言っていられませんよ。想像しただけでも、気持ち悪いのがよく分かります」


 「ソイツは簡単に【浄化】出来たんだけど、次の23層の蜘蛛に苦戦した。とにかく素早いヤツで、【浄化】の権能を使うと範囲外へと即座に逃げるんだ。おかげで【神聖世界】を3回も使って、弱らせてから【浄化】する羽目になったよ」


 「「「「「「「「………」」」」」」」」


 「それで疲れて帰ってきたんだ。いやー、権能の弱点を突いてくる様なヤツが現れるなんて、予想もしてなかったからさ。本当に面倒……どうしたんだ?」


 「えっとさ……【神聖世界】を3回も使ったから、疲れたんだよね?」


 「いや? 呪いと邪気のヤツだけじゃなく、魔豊蜂も居て神経使ったから疲れたんだよ。【集中】を使って【浄化】すると魔豊蜂に襲われるかもしれないだろ? だから自分で集中して【浄化】しなきゃいけなかったんだよ。そのうえ呪いと邪気になって襲ってくるし」


 「ああ、うん。主様にとっては【神聖世界】3回も、特に問題ないようだね。流石と言うか、何と言うか……」


 「使う事が出来るなら、後は魔力量の問題だからなー。皆が思っているほど大変じゃないぞ? もちろん使えるようになるまでは大変だが、そこは他の魔法でも変わらないだろう?」


 「まあ……そりゃ、そうだけどねぇ。何か違う気がするのは、アタシの気の所為じゃない気がするんだけど?」



 そんな話をしていたら蓮が舟を漕ぎ、ダリアとフヨウは俺に引っ付いて寝ていた。蓮と2匹を布団に入れて【昏睡】を使い眠らせると、皆に連れて行かれたので返り討ちにする。


 皆も寝かせ綺麗に【浄化】したら、<浄化の三道具>を使って周辺一帯も綺麗にしておく。長恵の部屋は綺麗に出来なかったので、さっさと寝よう。今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界573日目>



 おはようございます。今日は特に何も無いので、ゆっくりしていようと思います。朝の日課を終わらせたら、台所へ行って朝食を作ろう。


 台所に到着したので、まずは麦飯を炊いていく。次にキャベツ、人参、大根の細切りを作りサラダにする。卵と油と酢でマヨネーズを作り、サラダに掛けたら完成。次は魚を焼いていく。1人に半身あれば十分だろう。


 【念動】を使って空中で【加熱】して焼いているからだろう、起きてきた蓮の目が点になっている。呆然としてないで、早くトイレに行ってきなさい。


 焼けた魚を半身にして骨を取り、皿に乗せていく。それが終わったら次は玉子焼きだ。椀に卵を割り入れて、少しの魚醤と甜菜糖を入れて掻き混ぜる。それを玉子焼き用のフライパンで焼いていく。


 蓮は面白そうに見ているが、そんなに楽しいものかね? 卵を巻いていき、出来上がったら皿に乗せる。そうしていると皆が起きてきたが、料理が終わるまで待ってもらい、完成した後で朝の挨拶をする。



 「「「「「「「「チュッ!おはよう、皆」」」」」」」」


 「おはよう、皆」 「ニャ!」 「………」 「おはよう!」



 皆の前に並べてもらい、直ぐに朝食を食べていく。久しぶりの玉子焼きは美味しいなぁ。



 「うん! 昨日の肉入りより、こっちの方がシンプルでいいねぇ! 余計な事をしない方が良い事もあるって聞いてたけど、納得だよ」


 「きょうもふわふわでおいしい! たまごにお砂糖入れてたから、あまくておいしいの」


 「あら? ………ああ、確かに少し甘いわね。多くを入れないで、少しだけ感じるような量が入ってるみたい。お砂糖はたくさん持ってる筈だし、たっぷり入れないって事は……」


 「これぐらいで丁度良いって事だろうね。沢山入れて甘くされたら卵の良さが無くなる気はするし、これで丁度いいバランスなんだろう」


 「魚の方は相変わらず美味しいな。何と言っても骨が無いから楽だ。蓮が食べても危なくないし、魚も体に良いと聞いたからな。たまには肉が無くても良いと思える」


 「サラダも美味しいね。相変わらずマヨネーズが美味しいだけなんだけど、体に良いから沢山食べようっと」


 「マヨネーズを沢山食べるのは、体に良くないって聞いたけどね?」



 エリアの言う通りだが、体に悪いほど掛けてないから大丈夫。



 ▽▽▽▽▽


 1220終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨234枚

 大金貨893枚

 金貨933枚

 大銀貨941枚

 銀貨1128枚

 大銅貨2148枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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