1219
魔豊蜂の巣を手に入れながら北西へと進み、転移紋から22層へ。一応の確認で来たんだが、やはり22層も呪いと邪気の気配がする。しかし先ほどの層よりも遠いし、方角が南東だ。面倒だが、さっさと行って【浄化】してこよう。
そう思い、身体強化で一気に移動すると、目的地には大きな蝶? もしくは蛾のようなものが飛んでいた。あの大きさで何故飛べるのかは不思議だが、飛んでいるのだから考えるのを止めよう。
怪しい鱗粉の様な物を撒き散らしながら飛んでいるが、此方を見つけたのか飛んでこようとしたので、一気に【浄化】して叩き落す。そのまま権能を使い完全に【浄化】しようとしたら、こいつも呪いと邪気になり襲い掛かってきた。
とはいえ先ほどの層と同じように、逃げ回りながら【浄化】したら簡単に終わる。呪いと邪気に変化した場所には、またもや何か残されているぞ? 近付いて拾い上げると、眼鏡型の魔道具だった。
これも学習用の魔道具で、知神の肝煎りで念神と一緒に作ったヤツじゃないか。確か、視界から入る情報を最適化して脳に送るとかっていう魔道具。これも蓮に使わせろって事なんだろうが、神様達は本当に何を考えているんだ?。
この眼鏡のレンズには度が入っていないが、何か別の効果がありそうだよな。調べても分からなさそうだから、調べるのは止めとこう。何だか嫌な予感もするし。それよりも木を伐って樽を作らないといけない。
魔豊蜂はこの層にも居るので、ハチミツはこの層でも手に入る。既に昼を過ぎているから、せめてハチミツをお土産にするくらいしないと女性陣の怒りが治まらないだろう。さっさと樽を作ってハチミツの回収だ。
北西の転移紋から23層へと行くのだが、ワイン樽4つ分も手に入るとは思ってなかった。幾らなんでも多すぎない? 乱獲すると地形変わりそうだし、困ったな……。それにしても、23層は呪いと邪気が近いぞ。
素早く浄化してさっさと帰ろう。そう思い、呪いと邪気に近付いていくと巨大な蜘蛛が居た。巣を作るタイプではないのか、魔豊蜂を食い荒らしている。蜘蛛の背後から近付いているので、今の内にさっさと【浄化】してしまおう。
そう思っていたら、素早い反応で【浄化】の範囲から逃げられてしまった。予想以上の速さだったので、即座に【神聖世界】に切り替えて浄化していく。蜘蛛は口元から糸を吐き掛けて俺を絡め取ろうとするも、ひたすら回避し続ける。
3度目の【神聖世界】で随分弱ったので、これで【浄化】が出来るだろう。【氷嵐】を使って周りの魔豊蜂を凍らせたら、一気に【浄化】して終わらせようとするも、コイツも呪いと邪気になって襲い掛かってくる。
再び逃げながら呪いと邪気を【浄化】し、終わった時には精神的に疲れ果てていた。……何と言うか、どんどん厄介なヤツになってませんかね? 女性陣を連れてなくて正解だったが、もしかしたら女性陣を連れてないから厄介なのか? そう勘繰ってしまう。
巨大蜘蛛が変化した場所には、緑色のネックレスの様な物が落ちていた。これって……【心静】の効果があるネックレスだな。魔神から見せてもらった事があるんだが、これも勉強の為の物なんだろうなぁ。
今回は纏めて全部蓮に使わせれば良い物だから楽ではあるな。本当は使わせない方が良いと思うんだが、知神が絡んでいるみたいだし、使わせないという選択肢がとれない。まあ、仕方がないと諦めよう。
この層の次に行って帰る方法は、次の層が最奥の危険性もあるので却下。脱出紋まで戻って帰ろう。この層にも魔豊蜂の巣はあるが、とてもじゃないが採りに行く気力が無い。今回のダンジョンアタックは疲れた。
外に出た俺は、身体強化を使って一気に温泉地まで帰る。アジロを出発し、カリハマを通り過ぎてアツタも通過。ツシマへの道の途中を南に曲がり、真っ直ぐ進んで温泉地まで戻ってきた。やれやれ、やっと帰って来たな。
門を跳び越えて中に入り台所へ行くと、メルが蓮に字を教えていた。あっ!? 墨を買ってくるのを忘れてるぞ、俺。まあ、明日でいいや。俺は帰って来た挨拶をして、いつも食事をしている場所に腰を下ろす。
樽を4つ出していると、外からダナ達が入ってきた。随分遅かったので心配させてしまったのは分かっている。なので謝罪した後、1つ1つ何があったかを話していく。やはり呪いと邪気のところで厳しい顔をしたが、出てくるのはしょうがない。
「アレらは神様と自動システムが用意しているものだし、文句を言っても意味なんて無いさ。それに、皆が居ない時に強いのが出るって事は、皆が居ると危険だって事でもある。こればっかりは仕方がない」
「まあ、実際そうなんだろうさ! でもね、心配なもんは心配なんだよ。呪いと邪気が混ざってると浄化が難しいって聞いたし、何よりアルドが難しいって言うんだ、相当の邪気の濃さをしてるんだろう? 心配するのは当然さ」
「その辺りは、結局のところ諦めるしかないのだろう。神様が関わっておられる以上はな。無事に帰って来たのだから今は喜ぶべきだ。それはともかくとして、そこの樽はいったい……」
「それは魔豊蜂のハチミツだよ。呪いのヤツが出たのは魔豊蜂の出る層だったんだ。皆が怒ってるだろうし、せめてお土産で機嫌をとろうかと思ってさ」
「それをハッキリ言うのもどうかと思うけれど……。それにしても、これが知神様が蓮に使わせたかった魔道具なのね。よく分からないけれど、何故かスラスラと書き取りが出来ているわ」
「物覚えが良くなる鉢巻。目で見てる物を正しく理解する眼鏡。そして心を落ち着けるネックレス。学習するのにこれ以上最適な魔道具も無いんじゃないかと思うが、そこまでさせる理由が分からないんだよ」
「知神様という、今まで関わりが無かった神様が急にだからな。蓮の血筋に何かしら関わりがあるのかもしれないが、多くの種族の血を取り込んできたのなら、どの種族かは見当もつかないだろう」
「まあ、気にしなくていいさ。神様が蓮に使えって仰ったって事は、何かしらの意味はあるんだろうしね。たとえそれが実験だったとしても、蓮には損が無いんだから使っていれば良いんだよ」
昼もそれなりに過ぎていたので、適当に干し肉を炙って食べたり、蘇を食べる事で昼食を済ませた。作るのも面倒だし、今日はそんな気力も湧かない。ちょっとゆっくり休ませてもらおう。そう思って寝転がる。
胸や腹の上にダリアとフヨウが乗ってきたが、気にせず目を瞑り休む。寝たりはしないが、呪いのヤツに対処するのに結構な神経を使わされたので、精神的な疲労が溜まっている。特に魔豊蜂が気になって、全力を出し辛かった。
【集中】を使うと、魔豊蜂に襲われた際に対処出来ない怖れもあったし。そういう意味で神経を使う戦いだったんだ。なかなか厄介な事をしてくれたが、それだけ俺の強さも上がってるって事なのだろうか?。
とても調子に乗るような気分じゃないし、調子に乗って殺されるような馬鹿になる気は無いが、多少は自信を持っても良いだろう。
……いつの間にか寝ていたらしく、メルに起こされて初めて夕方だと分かった。慌てて夕食の準備をするものの、蓮の使っていた魔道具を返してきたので受け取る。
今日の夕食を何にするか悩んだものの、オムレツにする事に。……ケチャップ無いけど、まあいいか。シルバーバッファローの肉をミンチにし、玉葱を【破砕】して竜の脂と一緒に炒める。
炒め終わったら、麦飯が炊けるまではそのまま置いておく。麦飯もスープも出来たので、別のフライパンで卵を焼きながら、ミンチ肉と玉葱を炒めた物を乗せて卵で巻いていく。
完成したものは直ぐに出し、どんどんと焼いては巻くを繰り返す。ちょっと忙しくて大変だったが、久しぶりのオムレツだ。味わって食べよう。それじゃあ、いただきます。
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1219終了時点
大白金貨46枚
白金貨234枚
大金貨893枚
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大銀貨941枚
銀貨1128枚
大銅貨2148枚
銅貨50枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




