1215
<異世界570日目>
おはようございます。今日から蓮の身体強化の練習です。まあ、メルが付きっきりでやるだろうから、俺には関係ないだろうけど。それとは別に、何かする事あったかな? ……特に無かったと思うけど、忘れてたら諦めよう。
朝の日課を終わらせたら台所へ移動し朝食を作る。昨日と同じで早くに目が覚めたのか、蓮が2匹と一緒に起きて厠に行った。戻ってきてからは料理風景を楽しそうに見ている。何が面白いのかは分からない。
今の間に最後の呪われていた心臓を食べさせるのだが、食べた後で痛みに呻き始めた。今までで1番痛いらしいが、治まったので泣いている蓮をあやす。ただ、あやしながらも、蓮の髪がキラキラしているのが目に入ってくる。
その事を蓮に伝え、目の前に鏡を置いてやると、泣き止んで色々な角度から見始めた。見た目にはキラキラが追加されただけな感じだが、体の中はおそろしく頑強になっている。そりゃ痛かったろう、というレベルだ。
蓮も泣き止んでくれたので料理を再開すると、鏡を見るのを止め、料理をまた見始めた。料理に興味があるのか、それとも見ているのが楽しいのかな? まあ、楽しんでいるなら野暮な事は言わないでおこう。
途中、簡単な事は連にも手伝わせ、一緒に料理をしていると皆が起きてきた。朝の挨拶をし、出来上がった朝食を皆と食べる。今日はどうしようかな?。
「アルドは暇なのかい? と言っても、特にやる事は無いか……。アタシは長恵の修行だけど、最近ようやく身体強化が出来るようになってきたよ。魔力や闘気が少ないと時間が掛かるけど、これはしょうがないと諦めるしかないね」
「それはそうでしょうね。ただ、あの帯がとんでもない物だという事は分かりましたよ。尋常ではない程に魔力や闘気の回復が早まります。誰かが浄化してやらないと、邪生になる心配をしなければいけません」
「そこまでの物だったのね。流石に危険と言えば危険だけど、魔力の回復を早くすると当然邪気も沢山吸い込むわよね? 当たり前の事だから何とも言えないわ。魔神様がまた悪戯をされたとは思いたくないけど……」
「まあ、仕方ないんじゃないかな。回復を促す魔道具もそうだけど、使い方を間違える馬鹿が悪いと言えばそれまでだからね。魔神様の魔道具は大体そうだから、そろそろ学習して慎重に使えって事じゃないかい」
「言葉は悪いが、使い方さえしっかりしていれば、優秀な魔道具は多いようだからな。失敗は全て下界の者の所為だ。神様が悪い訳では無い以上、文句を言うのも筋違いだろう」
今日はアジロのダンジョンに行ってみようかな、それとも家で大人しく寝ていようか。久しぶりに、何もする事が無い暇な日だしなー。そう思っていると、何かがあったり……何も無いか。
朝食後、後片付けを終えたら、俺はダンジョンへと出発する。米は十分にあるが、他に何か無いかと思ったからだ。ここ最近、ダンジョン内で野菜や甜菜を採ってないんで、たまには野菜でも採りに行こう。
ダンジョン街に入るとザワザワしていたが、無視して迷宮紋から中に入る。すると、1層目は荒地だった。……ああ、地形が変わったのか。最奥まで行ってはいなかったが、アレだけ【浄化】すれば当然だろう。
特に酒呑童子の時に相当浄化したしなぁ。あの後に変わらなかったのが驚きなくらいか。とりあえず転移紋の位置を探ろう。円状にウロウロしていたら、東に転移紋を発見した。それに乗って2層へ。
2層も東、3層も東で、4層は川のある草原だった。再び円状に走り、転移紋を南に発見したので南に進む。4層~6層を南に進んで7層へと来たが、山の地形だった。どうやら錫があるらしい。
今の俺には必要ないのでスルーし、転移門を探すと北だった。今までの流れだと西だろうと思っていたが、ちゃんと調べておいて良かったよ。それにしても面倒な事をしてくるもんだ。まあ、決め付けて動く方が悪いんだが。
7層~9層を北へ行き10層へと入ったが、次の地形は海だった。特に欲しい海産物は無いなーと思っていると、蛸と烏賊を発見したので獲っておく。【念動】で持ち上げて、【冷却】で海水ごと凍らせれば死ぬ。後はアイテムバッグに入れるだけだ。
それ以外に欲しい物も無いので、さっさと10層~12層を抜ける。転移紋は予想通り西にあったので一気に通過していく。13層は平原で、甜菜や大根などが埋まっている。他にも色々野菜があるが、欲しい物だけ持っていこう。
大根、白菜、人参、玉ねぎ、キャベツ、ネギ、ニンニク、色んな野菜があるなぁ。収穫出来るだけ収穫して帰ろう。13層は北に転移紋があったので、北から進み収穫していく。13層~15層を突破し16層へと進む。
16層は湿地帯で、米が大量に生えていた。相変わらずリザードマンが居るが、さっさと帰ろう。そもそも米は余ってるし、これ以上必要な訳じゃない。という事で、脱出紋から外に出て温泉地に戻る。
帰ると昼に近かったので、直ぐに昼食の準備を始める。全粒粉を練りながら角煮を作っていると、ダナ達が台所へとやってきた。どうやら昼食を作っているのに気が付いて練習を止めたらしい。
ダナ達に手伝ってもらいながら料理を作り、終わった頃にメル達が部屋から出てきた。2度目の角煮まんを蒸しながら、ダンジョンの事を話しておく。
「今日ダンジョンに行ってきたんだが、中の構造が変わってたよ。浄化だけなら酒呑童子の時に変わってないとおかしいんだが、何故か今になって変わってたな。浄化量が足りなかったんだろうか?」
「ふ~ん。まあ、構造が変わるって言ったところで、自動システムとやらが変えてるんだし、アタシ達には分からないからねぇ。何とも言えないところさ。とはいえ中の構造が変わったって事は、また1からかい?」
「まあ、そうだが。そこまで難しい構造にはなってなかったな。甜菜なども採りやすくなっていて、野菜の層が出来ていたくらいだ。まあ、13層~15層の話なんだけどさ。米は16層からだったよ」
「やはり米はあるんですね? 尾張は米所と言われているようですし、ダンジョン内は地域性を加味して作られている気がします。三河には綿と鳥が、美濃には鉄が多かったんでしたっけ?」
「確かそうだったと思う。三河には綿があるそうだし、美濃は関鍛冶という鍛冶師集団が有名だそうだからね。不思議な事に地域性を含んだものになってるよ。特産を奨励してるのかな? 自動システムは」
「やわらかくておいしいし、おにくもおいしい」
「美味しいわね~」
あの2人は放って……うん? 蓮は4歳なんだよな。そろそろ言葉や文字を教えなきゃ駄目だろう。すっかり忘れてた。ヤシマの国には紙は売ってるけど、インクって売ってないし……墨ってどうやって作るんだっけ?。
あれ? よく考えればヤシマの国は墨で書いてるんだし、大橋さんの所に行って買ってくれば良いじゃないか。別に俺が作る必要は無い。思わず膠の作り方を思い出したけどさ。自分で作らず買ってこよう。
俺はメルに蓮に文字の読み書きを教えてあげるように言い、今は自分の持っているインクとガラスペンを渡しておく。午後から大橋さんの所へ行って、紙と墨を買ってくる事を説明しておいた。
メルは墨を理解してなかったが、それは放っておこう。どのみち1度見れば分かる。昼食後、後片付けを終えたらツシマへと走って行く。急に天気が悪くなってきたが、早めに行って早く帰るか。
大橋さんの店に着いた俺は、墨と紙を大銀貨1枚分ずつ購入してさっさと帰る。いつ雨が降り出すか分からない空模様になってきていて、周りにも早足で移動する人が多い。
このまま家まで降らなきゃいいけど、最悪は【風魔法】で吹き飛ばしながら帰るか。
▽▽▽▽▽
1215終了時点
大白金貨46枚
白金貨234枚
大金貨893枚
金貨933枚
大銀貨941枚
銀貨1128枚
大銅貨2148枚
銅貨50枚
ヒュドラーの毒ナイフ
山羊角の杭
キマイラの短剣
神金のヴァジュラ
神石の直刀
神木の浄化棍棒
神木の杵
神木石の錫杖
神木の浄化盾
氷擲竜の棒手裏剣
神石の勾玉
王角竜の帽子
王角竜の革鎧
大海竜の半篭手
真っ黒な指貫グローブ
王角竜の剣帯
王角竜の脛当
海蛇竜のジャケット
真っ黒なズボン
真っ黒なブーツ
白い大型のアイテムバッグ




