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1209




 武田家の事は横に置き、さっさと朝の日課を終わらせて、朝食を作りに台所へ行こう。台所で朝食を作っていると、今日はダリアとフヨウが早く起きてきた。水皿に神水を入れ、2匹に飲ませながら料理をする。


 足元でちょこちょこ甘えてくるが気にせず料理をしていると、皆が起きてきて2匹は連れて行かれた。メルとフォルに手伝ってもらっていると長恵が起きてきたが、朝食が出来あがるのも同時だったので直ぐに朝食にする。


 長恵にとっては慌ただしい食事になるが、食べるのはゆっくりでいい。急かされると美味しく食べられないからな、本当にゆっくりでいいぞ。急いでないから。



 「ダナとディルに帯を預けておくから、今日から長恵の練習で使ってみてくれ。それと、魔力の回復が速くなるから、シュラとアルメアは長恵の浄化を頼む」


 「了解……あぁ! あの魔力と闘気の回復が速くなる帯ね! すっかり忘れてたよ。そういえば、そんな物あったんだっけ。アタシ達に必要ないと、興味も無くて思い出す事も無かったよ」


 「まあ、そんなものではありませんか? 自分に必要が無いと関心も無くなりますし、何より身近な物ではありませんからね。今日の浄化魔法の練習は人相手ですか……たまには、それも良いですね」


 「私は適当に……いえ、リューやエリアを連れてダンジョンにでも行ってこようかしら? 攻撃用の属性魔法を練習したいし、そうなるとフォルにもついてきてもらった方がいいわね」


 「ダンジョンに潜るならフォルが居た方が良いだろうな。あまり押し付けすぎるのはアレだが、血抜きだけでも助かるのは間違い無い。今は最悪、アンクを使ってもらえば済む」


 「まあ、どうしても駄目なら使うけど、出来れば練習の為にも使わないでおきたいよ。でもなー、皆一度に沢山倒すし、そもそも僕は【念動】が使えないんだ。逆さにするのも自分の腕なんだよ」


 「血抜きをしてもらう際には、私達が逆さにした方が良いですか? どのやり方が1番血抜きがしやすいかとか、私には分からないので何とも言えないんですよね。血抜きなどを考えた事が無かったので」


 「あたしは普通の方法の血抜きは知ってるけど、それと大差無いと思うよ。逆さというか、血が抜けやすいようにすればいいんだよ。大物だと斜めにして血を抜いたり、最初から皆で運んで川に沈めたりとかするからね」


 「獣の血を早く抜かないと臭くなるなんて、ここで修行をさせて頂いて初めて知りました。皆さんがやっている方法は無理でしょうが、実家を含めて故郷の肉が美味しくない理由がそんな事だったなんて……」



 まあ、日常的に肉を食べる場所でも、ちゃんと処理しているかというと出来てないんだろう。去年食べる羽目になった<鹿汁>のヤツを、俺は忘れてないからな。あれほどのマズさは早々お目に掛かれないだろうけどさ。


 それでも、ああいうマズい料理があるくらいだし、処理そのものから間違えているんだろうなぁ。でないと、あのマズさは出ないと思うし。あそこまでマズい物を作れるのも一種の才能かと言いたくなる。


 実際には素材が悪過ぎるとか、そんなところ何だろうけど。クソマズい料理の事は横に置いといて、今は朝食を味わおう。自分で作った物ではあるが、料理に対して失礼だ。


 朝食後、後片付けをしながら<赤色の帯>と<青色の帯>をダナに渡しておく。それを持って、ダナとディルは長恵を連れて裏庭に出た。シュラとアルメアもそれに続く。ついでに自分達も体を動かしたいそうだ。


 俺はどうしようかと思っていたら、クニが家に来て護衛を頼みたいと言ってきた。どういう事かと聞くと、俺が提案した<チンドン屋>の様な事を本気でやるらしく、一応の護衛として頼みたい。そういう話だった。


 俺は暇だったので了承し、ダリアとフヨウを連れて家を出る。クニと一緒にやるのは15歳と16歳の男女らしい。元々は川原者らしく、最近まで獣の解体をしていたらしいが、出来れば学んだ楽器の演奏で生計を立てたかったそうだ。


 クニが言った事は渡りに舟だったらしく、1も2も無く飛びついたらしい。そいつら大丈夫か? と言いたくなるのを堪えてダンジョン近くの解体場に行って会うと、普通の男女だった。特におかしなところも無い。


 挨拶した後はツシマへと行き、大店の広報をする事になっているそうだ。ツシマをぐるっと周り、ダンジョン、ナコヤ、キヨカワを回ってツシマに帰ってくるルートとなる。成る程なぁ、この時代だとそこまで動き回らなきゃ駄目か。


 ツシマに着くと、クニは大橋さんの店へと真っ直ぐ進む。俺は内心「やっぱりなー」と思いつつ、大橋さんの店に行くクニについていく。大橋さんに驚かれたものの、俺が提案した事がキッカケだと言うと笑って納得していた。


 まずはツシマをぐるっと回り、その後はダンジョン街へ。チンドン鳴らしながら進んで行くが、子供達は興味津々でついてくる。珍しいのと暇なんだろう、そんな騒がしい子供達と共にツシマの中を回り、町の外へと出て行く。


 道の上でも人は居るので、音を慣らしながらダンジョン街へと進む。肺活量も然る事ながら、音を鳴らしながらは大変だなーと思いつつ、妙な奴が絡んでこないか護衛をする。


 ダンジョン街へと来たが、特に誰かに絡まれる事も無く、大橋さんの店などをアピールしていた。


 そのまま次は温泉地へ。ルートには入っていなかったが、温泉地にも住んでいる人は多い。ここを飛ばすのは損でしかないと判断し、こちらまで来る事にしたようだ。温泉地で鳴らしている最中、ウチに寄って休憩させる。


 ずっと鳴らしているのは大変だし、何処かで休憩しないと上手くいかないだろう。丁度、ダナ達は台所で休憩中だったので事情を説明し、昼食はダンジョン街で食べる事にした様だ。俺は護衛をしなきゃならないから、今日の昼食は無理だしな。


 休憩の後、温泉地を出発してアツタ方面へと向かう。アツタも商業都市なので、チンドン屋が行くと喧嘩を売る事にしかならない為スルー。北へと曲がり、ナコヤへと行く。その間も、道を歩いている人にツシマの店を宣伝していく。


 ナコヤに到着したので、音を鳴らしてアピールしつつ食堂に移動した。食堂に入る頃にはアピールを止め、大銅貨6枚を支払い昼食を注文する。ゆっくりと昼食を待っていると妙な連中が入ってきた。



 「ナコヤの城下で大きな音を鳴らしていたのは貴様等か!! 何処ぞの間者との疑いがある! 詮議致すのでついて参れ!」



 言っている事は普通だが、男が5、6人でニヤニヤしながら言っている。そのうえ、薄汚れた服を着ている怪しい奴等でしかない。周りの連中も、信秀さんのお膝元で何言ってんだコイツ等? って感じの顔をしているな。



 「下らん事をするな、面倒臭い。今なら見逃してやるから、とっとと失せろ。シッ! シッ!」



 俺は右手を上下に振り、追い払うようなポーズをする。この時代のヤシマの者にも理解できたらしく、男達の顔が真っ赤になっているので伝わったらしい。しっかし、阿呆どものやる事は変わらんね。


 殴りかかってきた馬鹿の拳を逸らし、逆に鳩尾をアッパーで突き上げてやる。悶絶している馬鹿を無視し、他の馬鹿どもの鳩尾も突き上げてやった。呻いているゴミどもを食堂の外に放り捨てていると、武士っぽいのが来たようだ。



 「貴様っ! そこで何をしている!! ……ん!? 貴様、我が弟に何をした!! 事と次第によっては、ここで叩き斬ってくれるぞ!!!」


 「なら、さっさと刀を抜いてかかってこい。ここで殺してやる。ほら、さっさと刀を抜け。早くしろ」


 「………」



 挑発されたと思ったのだろう、コイツも真っ赤な顔をして怒り狂ったのか刀に手を掛けた。だが、そこで止まり周りをチラチラと確認している。仲間でも居るのか? 【空間把握】では見当たらないが……。


 コイツは、いったい何がしたいんだ?。



 ▽▽▽▽▽


 1209終了時点


 大白金貨46枚

 白金貨234枚

 大金貨893枚

 金貨933枚

 大銀貨943枚

 銀貨1128枚

 大銅貨2148枚

 銅貨50枚


 ヒュドラーの毒ナイフ

 山羊角の杭

 キマイラの短剣

 神金のヴァジュラ

 神石の直刀

 神木の浄化棍棒

 神木の杵

 神木石の錫杖

 神木の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神石の勾玉

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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